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第八章 偽りの神人
第二幕 近づく一手(1)
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直矢が語るのは、悪神に関わること。
「えっとね、まず『地球の歯車』は惑星の仕組みそのものなんだ。これを使えば、誰でも惑星を思いのままに創り変えることが可能で、幾重にも歯車が絡み合う球体だよ。ただし、人の身で使えばそれなりの代償が必要になるんだけど」
その話に誰もが黙った。誰でも思いのままに惑星を創り変える、そんなものを悪神は手にしいるのか……。機械仕掛けの神であるから、大きな代償はいらないのだろうな。
神山学園で見た魔法陣、機械人形が徘徊し崩壊した世界を、あの機械仕掛けの神が創り変えたということか。
「でね、悪神が持ってる二冊の白一色のカバーをした本の正体は、『世界の出来事』っていう本なんだ。その本に書くとその通りになるし、書かれている一節を読み上げてもその通りの現象が起こせるの。悪神が、天変地異を起こすことができたのもこれの複製本のお陰だよ。悪神が持つ二冊は、神々が万が一にと複製したんだけど、それを奪い我が物の顔で使用してるんだ」
なっ!? あ、あのクソ機械仕掛け風情が! 奪って我が物顔で俺たちの学園を破壊して、世界を崩壊にまで追い込みやがって! どこまでも、ふざけたクソ神が! 何が何でも、奴の物をぶっ壊してやる!
苛立ちが募る俺を気にしながらも直矢は続きを話す。
「最後に、悪神の心臓の在り処は滅びた文明の世界にあるよ。次元の狭間を越え、こことは異なる並行世界。そこは神のみが干渉し行き来できる場所。鼓動する球体こと心臓が、唯一の悪神を殺す方法」
「そうか……。悪神も用心深いのだろうな。この世界に、己の心臓を置いていれば俺やルシファー、紅や夏目が破壊しかねないと考えて隠したのだろう。だが、直矢の裏切りが悪神の首を取ることになるとは予想してないはずだ」
ふー……、苛立って冷静さを失うところだったがアザゼルの言う通り、直矢が俺と美哉の元に来た時点で悪神を殺す手段を得たも同然。だからこそ、悪神に直矢を殺させない。
「でも、その場所に行くにはお父さんとお母さん、神の子であるフェンリルたちだけなんだ。あとは、案内役の僕くらい。お父さんは人間を通り越してるし、お母さんはヘルが蘇生してるから影響を受けないはずだよ。次元の狭間は危険だから」
直矢の話では、いくら魔王ルシファーや堕天使総督アザゼルでも難しく、次元の狭間で迷子になれば二度と戻ってくるのは不可能だと。神の子である相棒と俺と美哉、道案内ができる直矢しかいない。
そして、これが重要な点。その世界にも悪神の本体が存在している。今、この世界にいる悪神はオリジナルが複製した分身体。故に、いくら破壊しようが無限に復活を遂げるらしい。
オリジナルを殺さなければ、こっちでいくら破壊しても意味がないと。複製本を使用され、樹海と神山学園での戦いと同じ繰り返しになるだけ。
そんな馬鹿げた話に頭を抱えるアザゼルだったが、悪神を討つ情報が手に入り作戦を立て直す。
「よしっ。滅びた世界に行くのは、夏目とフェンリルたちに美哉、直矢のメンバーだ。そちは任せるぞ」
「ああ。任せろ」
「オリジナルさえ討てば、分身体もこちらのメンバーのみで討ち倒せるはずだからな。夏目たちを送る際、必ず邪魔をしてくるはずだ。何があっても護り抜き、悪神を阻止しろ。いいな?」
『はい!』
俺たち以外の、残る仲間たちが答える。俺も、アザゼルの言葉に異論はない。なにせ、あの時に呪詛のように吐き続けた言葉を実行できると思うと笑みがこぼれる。
待ちに待ったぞ、この時を。ようやく、俺の手で殺せる。覚悟してろ、悪神。貴様を殺すのは、俺だ。
「えっとね、まず『地球の歯車』は惑星の仕組みそのものなんだ。これを使えば、誰でも惑星を思いのままに創り変えることが可能で、幾重にも歯車が絡み合う球体だよ。ただし、人の身で使えばそれなりの代償が必要になるんだけど」
その話に誰もが黙った。誰でも思いのままに惑星を創り変える、そんなものを悪神は手にしいるのか……。機械仕掛けの神であるから、大きな代償はいらないのだろうな。
神山学園で見た魔法陣、機械人形が徘徊し崩壊した世界を、あの機械仕掛けの神が創り変えたということか。
「でね、悪神が持ってる二冊の白一色のカバーをした本の正体は、『世界の出来事』っていう本なんだ。その本に書くとその通りになるし、書かれている一節を読み上げてもその通りの現象が起こせるの。悪神が、天変地異を起こすことができたのもこれの複製本のお陰だよ。悪神が持つ二冊は、神々が万が一にと複製したんだけど、それを奪い我が物の顔で使用してるんだ」
なっ!? あ、あのクソ機械仕掛け風情が! 奪って我が物顔で俺たちの学園を破壊して、世界を崩壊にまで追い込みやがって! どこまでも、ふざけたクソ神が! 何が何でも、奴の物をぶっ壊してやる!
苛立ちが募る俺を気にしながらも直矢は続きを話す。
「最後に、悪神の心臓の在り処は滅びた文明の世界にあるよ。次元の狭間を越え、こことは異なる並行世界。そこは神のみが干渉し行き来できる場所。鼓動する球体こと心臓が、唯一の悪神を殺す方法」
「そうか……。悪神も用心深いのだろうな。この世界に、己の心臓を置いていれば俺やルシファー、紅や夏目が破壊しかねないと考えて隠したのだろう。だが、直矢の裏切りが悪神の首を取ることになるとは予想してないはずだ」
ふー……、苛立って冷静さを失うところだったがアザゼルの言う通り、直矢が俺と美哉の元に来た時点で悪神を殺す手段を得たも同然。だからこそ、悪神に直矢を殺させない。
「でも、その場所に行くにはお父さんとお母さん、神の子であるフェンリルたちだけなんだ。あとは、案内役の僕くらい。お父さんは人間を通り越してるし、お母さんはヘルが蘇生してるから影響を受けないはずだよ。次元の狭間は危険だから」
直矢の話では、いくら魔王ルシファーや堕天使総督アザゼルでも難しく、次元の狭間で迷子になれば二度と戻ってくるのは不可能だと。神の子である相棒と俺と美哉、道案内ができる直矢しかいない。
そして、これが重要な点。その世界にも悪神の本体が存在している。今、この世界にいる悪神はオリジナルが複製した分身体。故に、いくら破壊しようが無限に復活を遂げるらしい。
オリジナルを殺さなければ、こっちでいくら破壊しても意味がないと。複製本を使用され、樹海と神山学園での戦いと同じ繰り返しになるだけ。
そんな馬鹿げた話に頭を抱えるアザゼルだったが、悪神を討つ情報が手に入り作戦を立て直す。
「よしっ。滅びた世界に行くのは、夏目とフェンリルたちに美哉、直矢のメンバーだ。そちは任せるぞ」
「ああ。任せろ」
「オリジナルさえ討てば、分身体もこちらのメンバーのみで討ち倒せるはずだからな。夏目たちを送る際、必ず邪魔をしてくるはずだ。何があっても護り抜き、悪神を阻止しろ。いいな?」
『はい!』
俺たち以外の、残る仲間たちが答える。俺も、アザゼルの言葉に異論はない。なにせ、あの時に呪詛のように吐き続けた言葉を実行できると思うと笑みがこぼれる。
待ちに待ったぞ、この時を。ようやく、俺の手で殺せる。覚悟してろ、悪神。貴様を殺すのは、俺だ。
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