偽りの神人 ~神造七代の反逆と創世~

ゆー

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最終章 神造七代の創生

偽りの神人VS機械仕掛けの悪神(2)

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 一方で美哉と直矢、ヘルの三人と別れたフェンリルはケルベロスと戦闘に入っていた。タワーの外へ躍り出て、地上で神喰い狼と地獄の番犬の両者の炎が街を燃やす。



「ガルルルッ」



 元来の大きさに戻ったフェンリルが、大きく口を開き三つの頭のうち一頭の首に噛みつき、毛皮ごど噛み千切り周囲には血飛沫の雨が降り注ぐ。



「ガァァアアアアゥウウウウッ!」



 苦痛の声をもらすケルベロスも負けじと、フェンリルに頭突きをかまし引き剥がす。そして、前足の太い爪を振り下ろし引っ掻く。



「ッ! この程度、どうともないわ!」



 フェンリルの体から流れる血だが、瞬時に神通力で治癒させる。完治した途端に突進、体当たりでケルベロスの体勢を崩す。一頭の喉元にまたしても喰らいつき、牙を深く突き立て青い炎を吐き出すとケルベロスの口から声にならい苦痛の声がもれた。



「~~~~~~ッ!?」



 二頭の四つの目がフェンリルを睨み、前足の爪をこちらも深々と突き立てる。崩れた体勢を強引に起き上がらせ、フェンリルを逆に下敷きにして二頭の口が開き噛みつく。



「ガルルッ!」

「ガブッ!」

「うぐっ! ゴブッ……」



 何度も同じところを噛まれ、口が離れるフェンリルから吐血。体を踏まれ起き上がれないところに、三頭からの反撃をもろに喰らう。赤い炎を至近距離からブレスされ、全身の毛皮が焼かれ皮膚が爛れ激痛が全身に走る。暴れ狂い、何とかその場から離脱したフェンリル。



「ガハッ……。くっ……」



 しかし、その身は重度な火傷を負い痛々しい姿。口の隙間からボタボタと血が滴る。毛皮も見るも無惨な様、黒い煙を上げ息が荒い。

 ニタァ、と笑うケルベロスに対して苛立ちが募るが、決して冷静さを失ってはいない。内側から神通力を循環させ、傷ついた細胞や皮膚、毛皮を治癒させる。



(やってくれるわ、駄犬の分際で! 我輩を舐めるでない!)



 完治にまでは少し時間が掛かるが、問題なしと判断してケルベロスへ突貫。地を蹴り、距離を一気に詰めより背後を取る。振り向くより先に、フェンリルは後ろ足を突き出し吹き飛ばす。ビルの壁に激突して建物が倒壊。そこへ、高く跳躍したフェンリルが襲う。



「まずは一頭を潰す!」



 地面を割る衝撃と威力でケルベロスを踏み潰しに掛かる。結果、ケルベロスの頭を一つ潰すことに成功。三頭が二頭となり、頭を失った部位から血が滝のように流れていく。傷口に、容赦なくフェンリルの爪がめり込み首筋を引き裂かれ、潰された断面に青い炎を流し込まれ悶える。



「アアアアアアアアアアアアアアッ!」



 青い炎が肉体の内側から焼き声を張り上げ、逃げようとするがそれを許すフェンリルではない。



「逃がすものか!」



 尻尾に噛みつき、引き摺り回し持ち上げると地面にケルベロスを叩きつけた。尻尾を噛み千切ると、今度は一頭の項に噛みつき爪で目を抉り出す。顎に力を入れ、頭を振り乱し二頭目の首の骨を砕き息の根を絶つ。すぐさま、最後に残ったケルベロスを仕留めに。



「残るは貴様のみ!」



 真正面に立つと、前足を器用に使って強引に口を開けさせるフェンリル。その行動は、頭を上に向かせ最大火力の青い炎を垂れ流した。



「ガウッ!?」

「これでも喰らうがよい!」



 ケルベロスは目を開き、くぐもった悲痛な声がもれる。だが、フェンリルは吐く行為をやめることはなく、徹底的にその身を焼き尽くさんと炎を吐く。



「――――――ッ!!」



 ケルベロスの腹が膨れ上がり、それは次第に全身へと膨張していき最後は耐え切れず、内側から焼かれ漏れ出し破裂。



「ふー……。我輩を舐めるからそうなるのだ」



 灰さえも残らずケルベロスは消滅。息を吐き出し、大型犬のサイズに戻るフェンリルは、今も別の場所で戦っている美哉とヘル、直矢へ視線を向けた。
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