偽りの神人 ~神造七代の反逆と創世~

ゆー

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最終章 神造七代の創生

後編 最後は笑顔で未来を(1)

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 戦いの場面を戻し、紅や奏たちと戦う二機の悪神は奥の手を使う。それは、二体に分身したものをもう一度、元に戻し自らの腕で機体をその場で改造する荒業。



『――――っ!?』



 その行動に誰もが驚き、ただ立ち竦み見てしまう。この時、誰でもいいから動き、改造する悪神を阻止して機体を破壊するべきだった。

 悪神は、機械で創られた体から不要な物を抉り出し、新たなに創り出した部品を埋め込んでいく。そうして、改造を終えた頃には肥大化が進んでいた。もはや、怪獣映画などに飛び出してくるほど。



「な、なにっ!?」

「嘘でしょ!?」



 アザゼルとルシファーが、巨大化した悪神を見上げ同時に叫ぶ。

 五十メートルの巨大な機械仕掛けの怪物が、全員を見下ろしその足を振り下ろす。それだけで、半径数十メートルは地割れを起こし、その衝撃は地震までも発生させた。



「全員、待避しろっ!!」



 アザゼルの叫びに、全員が即座に行動を起こす。

 飛べるアザゼルとルシファーは即座に飛躍、残るメンバーも神獣のお陰で被害はない。フェニックスが元来の大きさへ戻り、全員を背に乗せ離脱したのだ。

 上空から地上を見下ろせば、避難所にしていた球場は半壊し傾いていた。瓦礫の山、というよりも瓦礫に埋め尽くされ街らしい面影は皆無。

 誰もが言葉を失い眺めるだけ。そんな時に悪神は、飛び回るアザゼルたちに向け手の平を向けた。そこから、弾丸の如くのビームの塊を無数に放つ。



「回避に専念するんだ、フェニックス!」



 と言う春人の命令でフェニックスが旋回、アザゼルとルシファーも回避行動を取る。



「みんな、振り落とされないように!」



 春人の言葉に、フェニックスにしがみつく仲間たち。

 ビームの塊の威力は絶大。一撃だけで地上にクレーターを作り、周辺の瓦礫の山を穿ち火の海へと変えてしまう。



「こうなれば! 大蛇!」



 紅は、大蛇を解き放ち頂上決戦の如く悪神にぶつける。八つの頭の蛇が悪神を襲う。がしかし、悪神は腕の数を増やしており合計十二。そのうち半数は、それぞれ武器を持っていた。剣や薙刀、金棒に鎌など。

 その武器の雨が大蛇を斬り、穿ち、叩き潰し、切断していく。が、大蛇も神話に登場する凶悪な怪物だ。傷口を一瞬で完治させ、その顎を大きく開き腕に噛みつく。武器を持たない手が伸びる。またしても、ビームを放ち大蛇を焼き、紅たちにも襲い掛かりフェニックスの必死な回避に、振り落とされないよう掴む手に力を込める面々。

 ビームの次は、まさかのミサイルを作り発射する。



「う、嘘っ!? ミサイルってあり!?」

「奏、危ないから身を屈めて!」



 発射されるミサイルを見て驚愕する奏は、つい上体を起こそうとするのを遥の手が押さえる。

 追尾型に追いかけられ、フェニックスに直撃するも纏う業火がミサイルを破壊。背に乗る面々は、爆風に巻き込まれるが何とか無事だ。



「チッ、鬱陶しい!」

「面倒ね!」



 アザゼルとルシファーも、己の力でミサイルを撃ち落とし無事。

 だが、このまま大蛇にだけ相手をするのは無理があった。そこで、真冬とレヴィアタンが動く。



「レヴィアタン、出番よ!」



 コクコク、と何度も頷く真冬の神獣。彼女の命でレヴィアタンも元来の大きさへ、そして大蛇の加勢に飛び出す。白い龍が悪神の機体に巻きつき動きを封じ、大蛇の攻撃が入り巨大な機体を薙ぎ倒す。

 しかし、何事もなかったかのように傷一つない姿で機体を起こし拳を振り上げ、大蛇の一頭とレヴィアタンの顔をぶん殴る。吹き飛ぶレヴィアタン、仰け反る大蛇。

 残りの七つの頭で、強烈な頭突きで反撃。機械の腕の関節があらぬ方へ折れ曲がり、悪神も大蛇によって吹き飛ばされた。



『………………』



 その怪獣対決のような光景を、フェニックスの背に乗り上空で見守る紅たちだった。
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