案内役という簡単そうに見えるお仕事

ゆー

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分からせるための旅路

第11話

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 屍人は一度、倒すと一定時間の間は出現しないシステムになっている。

 どうやら、日輪は僕が案内役と言って思いついたよう。

「屍人たちを大広場に集めてほしいの。頼めないかしら?」

 大広場か。確か、大通りから南側に円状の開けた場所があったな。あそこに、屍人を集めて一網打尽にしようってことか。

「その代わりと言ってはなんだけど、この街を出るまで私たちが護衛をするわ」

 ……面倒なことになった。これなら、案内役と言わなければよかった……。屍人の群れに自ら突っ込んで一箇所に集めるとか下手すれば死ぬぞ?

 とはいえ、一度は助けられた身。借りを残したままというのも嫌だな。

「……分かりました。ただ、彼女を護るというのが前提でお願いします」
「ナイ……」
「大丈夫だよ。こういう経験、何度もしてきてるから平気」
「そう。で、その猫かぶりはなに?」
「そこはツッコムな」

 などと、小声でやり取りを交わす。

「分かったわ。四ノ宮ちゃんのことは任せて」

 話し合いの結果、僕一人で大広場まで屍人の群れを誘き寄せる役目に。真冬は、日輪たちと共に大広場を見渡せる建物の屋上へ移動する。

 やれやれ。戦えないというのに、どうしてこうなるんだか……。

 大通りへ向かい、身を隠しながら屍人を確認する。やはり、大通りに群がっているな。

「すぅー……、はぁー……」

 深呼吸を一つ。そして、

 カーンッ! カーンッ!

 と鉄を叩いて音を鳴らす。その音に気づいた屍人たちが一斉にこちらを振り向き、僕を捉えると足音と唸り声を出し襲いかかってくる。

「よしっ」

 大広場を目指して走る。
 逃走ルートを頭の中に展開し、大通りにいなかった屍人たちも誘き寄せながら誘導していく。

「……っ!」

 視野を広く持って、四方にも警戒しつつある程度の広い道を選ぶ!

 ――っ! 建物の中にもいたのか!

 二階の窓から飛び降りてくる屍人を躱しひたすら走る。

 ――っ! 今度は路地からか!

 路地から飛び出してくる屍人は腕を伸ばす。避ける動作は間に合わず衣服が掴まれる。引き寄せられ臭い吐息に息が詰まる!

「ちっ!」

 下から手の平を突き上げ、屍人の顎を弾き胸ぐらを掴み背後に迫りくる屍人たち目掛け背負投。立ち止まる余裕もなく、また走り出す。

 目の前で立ち塞がる屍人には、手首を掴み引き寄せ前のめりにバランスを崩しその肩を台にして跳び箱のように飛び越える。

「はぁっ、はぁっ……」

 足捌きで体勢を崩しその場に倒し、背中に回り込み群れへ蹴り飛ばしと戦わず回避行為を繰り返す。

「はあっ、はあっ、はあっ……」

 案内役を五年以上をして培った経験や鍛えた肉体、そしてあの力のお陰で屍人に喰われることなくやれてこれた。

 このまま、油断せず大広場まで突っ切る!
 五感を研ぎ澄ませ、屍人を大広場まで誘き寄せに成功した。
 真冬がいる建物のすぐ下へ移動すると、それが合図となり三人による屍人の一掃が始まった。
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