乙女ゲームに転生したらチートだったけど平凡に生きたいのでとりあえず悪役令息付きの世話役になってみました。

ゲームの人が次から次と...💢

99.

しばらく二人の間に沈黙が漂った。



エールを一気に煽ってマルルは席を立つ。


「おい。」


「お姉さん。お勘定ここに置いとくね。」

「おい！」


エドワードはつい声を荒らげる。



「一つだけ。私はあんたのこと嫌いではなかったよ。ただ、フレディ様に対するあんたは嫌い。彼はあなたのストレス発散の道具じゃない。」


横ヅラを殴られた気持ちだ。











はっと気づくとマルルはすでにいなかった。


彼の痕跡はもう消えていて、



店員が彼が置いてったチップをとりにきた。










(やっべーーー!!!!!!)




やばいやばいやばいやばいってーーー!!!!!!



絶対エドワードを怒らせた！



敵になに塩を送ってんだよバカ！



これでフレディ様がさらに虐められたりしたら......。


ああ――





自分の幼稚さを呪いたい。







マルルは夕焼け色に染まりはじめた街をかけていった。