92 / 144
085話:みどり村
しおりを挟む
会談も無事終わり、カタオカたちは村を発つ準備を始めた。
転生村へと戻り、再び戻ってくるまでなんだかんだで2か月はかかるだろう。
みどり村からも護衛として、20名ほどの傭兵を雇って同行させることにしている。
馬車やそれを引く馬の運用にも人数がいるし、道中の食料とか、200名が移住してくるのに必要な物資とかも援助する必要があるだろうからと、ソンチョーたちが奮発した。
代わりにってわけじゃ無いけれど、オオノからコンビニの商品を結構な量貰った。
本当は購入するっていう形にしないとコンビニのランク上げにつながらないし、ランクが上がらないと取扱商品の種類も増えないんだけど、今回はそれ以上の援助をしてもらったからと無償提供となった。
いただいたのはポテチ4種類を各一箱ずつ、500mlペットボトルのミネラルウォーターと緑茶各4ケースずつ、ノートやボールペン、シャーペン、消しゴムなどの文房具一式をダース単位で。
手の空いているワタリビト総出で準備を手伝っている時、いただいた商品を見て
「これさ、マズくない?」
と、ソンチョーがつぶやいた。
「確かにそうだな・・・。」
スロークも同意見らしい。
「なんで?便利でいいじゃん。
コンビニなら、そのうち弁当とかおにぎりも出てくるのかな・・・魔素抜きしてたら賞味期限過ぎちゃうか。」
援助物資の運び入れを手伝ってくれていたライアーがのり塩味のポテチをニコニコしながら手に取っている。
分かるよ、ジャンキーなその味は俺も焦がれていたし。
「この世界でも人気になると思うけど、それ以上に出してはいけないものがね。」
これらにはこの世界にあってはならないものが満載なのだ。
「あ・・・。」
ライアーも気が付いたみたいだ。
「そうだよね、ペットボトルに鮮やかな色の布じゃない袋、プラスチックのペンなんて、絶対この世界には無い物か。ギリ真っ白な紙なら高付加価値で売れるだろうけど、ラインが入って表紙の付いたノートもアウトか。」
「村を別にするっていう案は正解かもね、さすがに売れない。」
眉を寄せて考え込んでいたソンチョーも、どうした事かと天を仰いだ。
「あれ?みなさん異世界コンビニ読んでません?」
と、通りがかりに俺たちの会話を耳にしたミサが不思議そうに話に入ってきた。
あ・・・そうか、その手があったか。
と、気が付いた俺とライアーに対してピンと来てないソンチョーとスローク。
アニメ化された有名なラノベ、「チートスキルを駆使して異世界でコンビニ経営者になります」のことだ。
ネット通販が使えるというチートスキルを手に入れた転生者の主人公が、楽して稼ぐために、仕入れたものを売り歩いていたら色々な騒動に巻き込まれていくというストーリーで、初っ端に何も考えず缶コーヒーやシャンプーをそのまま販売して、神殿から邪教徒だと捕まりかけたり、貴族から狙われたりと大騒動になる。
考えた果てに、その世界にある小瓶などを購入してスキルで手に入れた商品を詰め替えて販売するという方法で無事、立て直しに成功する。
それをパク・・・じゃなくて、何だっけ?インスパイアか、すればいいんだ。
でもまぁ、ゲーマーがみんなラノベやアニメも嗜んでいるわけじゃないので、マスターたちがポカンとするのもうなづける。
「なるほど、基本的にコンビニの利用はワタリビト限定にして、現地販売用は村で一括購入、入れ物を変えたりして差支えなさそうなものだけ販売って形にすればいいんじゃないかってことだね。」
ライアーがキッチリまとめてコンビニ対策は確定。
「あ、はい、そうですね。」
ミッコリ笑顔で作業に戻るミサだったけど、多分あの反応、そこまで考えてませんでしたって感じだったな。
単純に詰め替えて売ればいいんじゃないかってつもりだったんだろう。
意外と面倒なんだよね、異世界間の常識差って。
問題が一つ解決したところで出発準備も完了、カタオカたちの見送りを済ませた。
コンビニ商品は、ポテチや飲み物はいったん俺の貯蔵庫で魔素抜き、それ以外はソンチョー宅に保管して、必要に応じて分配することになった。
しかしな、彼らの呼び名をどうするかって、どうなったんだっけ?
オオノはオーノでいいかもしれんけど、カタオカとかカタシナ、キタガワ・・・別村作るならいいのかもしれないけど、やっぱり世界観違い過ぎて浮くよなぁ。
到着までに決めてくれていればいいけど。
**
見送った後は、ソンチョー宅にて確認事項というか、発覚した問題について意見を聞かれることになった。
一応、村会とかいう会を開催して色々な問題を話し合っているそうだけど、カブロを始め、この世界の人たちも多く参加しているので話せないことも多いらしい。
だからって、わざわざ俺の意見なんて聞くことないのに。
まずは、勝手に村作っちゃったけどいいのこれ?問題。
「はい、良いです、終了。」
簡単に済まそうとしたんだけど、やっぱりソンチョーは不安そうだった。
「長老衆や識者がほっとけって言ってんだからいいよ、それで。」
ナヤンダッテショーガナイヂャン。
「そうは言うけどなぁ、勝手に移民を受け入れることだし、トラブルはできる限り回避したい。」
スロークまで弱気なことを。
「そもそも、何か言って来ようったって、ここは王家も放棄したほどの無法地帯だしね。
人が住んで魔物が減るなら喜びこそすれ文句つけてくる理由は無いっしょ。」
「それはそうなんだけどねぇ。」
まじめなソンチョー達は、最悪のケースを捨てきれないみたい。
確かに、本当の意味の危機管理って、最悪のさらに一歩先を想定して対応できるように準備しておくのが正しい在り方なんだろうけどね。
でも、他のことでいっぱいいっぱいの現状では優先順位を下げてもいいと思う。
「隣接してるコリント伯爵領もカルケール伯爵領も、魔物の氾濫には手痛い思いを何度もしてきただろうし諸手を挙げて喜んでいると思うよ。
ほら、俺たちがこの世界に来た時、あの時も、はぐれのデモンエイプが原因になってカルケール伯爵領の砦が一つ壊滅してるし。
コリント伯爵領側でも氾濫があったみたいだけど、ごく小規模で済んだんだって。
で、実はこの村の影響だったって、まことしやかなうわさが出回っているみたいだからね。」
スロークの表情が曇った。
「英雄の村なんて呼ばれてるんだったな。」
「ハハ・・・」
そうです、皆さんやらかしてますね。
「しかし、コリント伯爵領側の件は思い当たる節が無いんだが。」
う・・・スローク、余計なことに引っかかるんじゃないよ。
その件はたぶん、というかほぼ間違いなく、大雨の日に出会った熊さんが原因だっただろうし。
「それってぇ、シンさんだよねぇ?原因。」
ギクリ。
いつの間に交じってたんだ、このニャンコは。
「どうかなぁ、まぁ、森の熊さんは退治した記憶があるけど、まぁその程度じゃ反乱収まら」
「ダウトォ~。」
俺が言い終わる前にかぶせてきやがった。
「熊さんてぇ、なぁに?」
爪を見せつけながら言うんじゃない、ニャンコ様め!
「あ~、生き返った後森をさまよってた時にグレートベアにばったり出会っちゃってね、大雨の日だ。
退治したんだけどさ、位置的に氾濫のあった近くだったから、ひょっとしてひょっとしたら、と思わないでもない。」
「確定しましたぁ~。」
するなよ!
「大雨って、結構前だよな、まだオリヒメもカタコトだったし、レベル20以下だったんじゃないのか?無茶しすぎだろう。」
ムスッとした表情でスロークが詰め寄る。
いかん、俺、自分の命を粗末にし過ぎじゃないかってスロークから疑われてるんだった。
ただの間抜けで死んだんだって説明したのに。
「いや、雨宿りの準備してたら出くわしちゃったんだよ、ハンパじゃない大雨でお互いに出会い頭でさ。
で、いきなり壁ドンされちゃってさぁ、人間からもされたことないのに、まさかグレートベアからとはねぇ、ハハハ。」
スロークに重く長いため息を吐かれてしまった。
「笑い話じゃ済まんぞ。」
その上ジロリと睨まれちゃった。
しょーが無いじゃん、俺、悪くないし。
「まぁ、フブキもいたし、装備は自慢の逸品で固めてたからね、問題無く倒せたよ。」
と軽く言っておいた。
実際はかなりヤバかったけど、それ言うとなんか怒られそうだし。
ソンチョーとスロークが呆れてる。
ユーコはあくびをしている。
おのれニャンコめ。
スロークだけなら誤魔化せたのに。
それにいいじゃん、無事だったんだしさ。
「とりあえずさ、気づかれていたとしても、両伯爵関係からクレームはつかないと思うんだよね。
何か言ってくるのがいたとしたら王家関係だろうけれどさ、かなり遠いみたいだし、まだまだ時間がかかるでしょ。
ちょっかいを出してくるにしても、街道がつながっているカルケール伯爵が守ってくれそうな気がするんだよね、森の脅威が減るかもしれないのに余計なことするなってさ。
ってことで、この問題は誰かが何か言ってくるまで放置でOKだと思う。」
ソンチョーの不安を和らげられるようにカル~く言ってみたけどどうかな?
無理か?
**
数日後には、みどり村最大の広場になる守護神像前に住民を集めた。
「珍しくも守護神像から警告が発せられた。」
壇上で集まった住人に演説を始めたスローク。
「天空の大陸に現存する王国に危機が訪れたのだ。
住民が原因不明の病に倒れだし、調査の結果魔素が原因だと分かったらしい。
魔素の薄い天空に暮らしていたので、天空の住民は魔素に弱かったという結論にいたり、天空の国の王、ガイゼルベルグが、解決のために禁術を用いて悪魔を召喚、天空の大陸は救われた。
しかし、その影響で世界中に異様な魔素の波が発生し、その影響を受けて突然特殊能力を持つものが現れてしまった。
その特殊能力は、守護神像の加護にも匹敵するものだが、守護神像の加護と大きく異なる点がある。
それは、少しでも適性のあるものには誰彼かまわず発現してしまったことだ。
先の襲撃者は、それによって力を得た者たちが原因だったことも判明した。
そう、悪人が力を持つケースが出てしまっているのだ。」
スロークのその言葉にザワつく人々。
自然に静けさが戻るまでジッと待つと、再びスロークが声を発した。
「その悪辣な者たちに迫害を受ける能力者の存在も確認した。
長らく森の奥の安全地帯で療養していたシンに、悪辣な能力者から迫害を受け、危機的状況にあったという村を救えという守護神像からの依頼があったという。
シンは単身現地へと赴き、結果彼らの脅威を排除することに成功した。
しかし、彼らの村は人が生活できるような状態ではなくなっており、また能力を得ていても戦うことのできない者が多く、保護を求めてきた。
本来ならば村会にて有識者たちの意見を聞いて取り決めるべき問題であるが、守護神像から救出を依頼された人々だ、実際に彼らと接触したシンの話からも、今後のみどり村にとって有益になる人々だと判断し、一時的に受け入れることを決定した。
当面はテント生活してもらうことになるだろうが、それほどかからず彼らにはシンが計画している研究施設の周辺に村を作り移ってもらうつもりでいる。
この先も、特殊能力に目覚めたがその事実に対応できず、悪人の被害にあっている特殊能力者を保護する可能性はある。
さらに、特殊能力を持ってしまった悪人が世界中で問題を起こしており、再びこの村が脅威にさらされる危険性もあるので備えるように、という内容だ。
これまで、村は守護神像の加護によって安全だった。
それは、我々の脅威が魔獣だったからだ。
しかし、人間には効果が無い以上、強力な力を持つ悪人が入り込んだら大きな被害が出るかもしれない。」
再びザワつく広場。
スロークは再び少しの間沈黙して、ザワつきが落ち着くのを待ってから言葉をつづけた。
「村を新たな脅威から守るため、守護神像の警告に従って村の治安対策、防御を高めるために、警備隊なども組織していくことになる。
同時に、村の今後を想定して、新たな区画も開放する。
店舗、工場にできる地区も大幅に増やすことになるので、独立を考えているなら準備を始めてくれ。
農地も拡大する。
加護で与えられた食物も植えることになるので、農業に従事する者は一時的に村に雇用される形となるが、さらに拡大した時には畑の権利を所有することも可能だ。
設立する警備兵の募集も行う。
村を守るため、村の中でのトラブルを解消するために力を貸してほしい。」
さすがスローク先生、長文を丸暗記で堂々とした演説でございました。
最後の方、反応は千差万別だった。
独立を目指す若手たちは、現実味を帯びてきたことに目を輝かせ、すでに安定して商いに精を出している商店主などは、突然従業員が辞めると言い出したら、と不安気だった。
人手不足になるうえ、ライバルが一気に増えるかもしれないんだしね。
まぁそこは、土地の使用権を購入する資金の他、経営をしながら土地の使用料を払えるだけの財産があるのかとかを査定してからって取り決めを作ったから一気に出店ラッシュ、とはならないはずだ。
数年とか、十数年とか真面目に働いて蓄財を続けてこないと査定は通さない。
後日査定基準の詳細を通達したことで、商人達はすっかり落ち着きを取り戻した。
さすが商人、すぐに理解したんだろうね。
独立を目指すものたちの中にも気が付く者は少なくなかったらしくて、一層真面目に励むようになったって喜ぶ声も聞こえてきたとか何とか。
丁稚奉公で苦労に苦労を続けても、独立なんてまず不可能なこの世界の商人システム。
危険を伴う地方の行商人になるのがせいぜい、それ以前に、どうすれば独立できるのかすら理解しにくいシステムらしい。
そんなこの世界で、目標がハッキリと分かるようにしたことで本気の労働者は一層励んで稼ぐようになり、従業員の意欲が高まれば当然商人達は助かる。
労働者も目標がはっきりとしたことで独立を目指すか、一従業員として働き続けるかを判断しやすくなる。
しかも、必要な額を稼ぐにはそれなりの年月が必要だから、いきなり働き手がいなくなることも無い、と。
でも、この先のことまで理解した人はまだ少ないみたいだね。
優れた従業員に独立されないよう雇い手が労働環境を良くしていく、という動きを見せるはずだ。
出遅れた商人は労働者の流出を防ぎきれずに落ちていくだろう。
ま、10年後とかそう言うレベルでのお話だけどね。
今提案中なのが、業種や取り扱い内容を絞らせること。
コンビニやスーパーみたいな、何でもそろう的な業態は絶対に阻止したいところだよね。
便利でいいんだけどさ、あれらが一店舗出来たら、どれだけの店舗が影響を受けることか。
八百屋、魚屋、肉屋、菓子屋、薬局、総菜屋、パン屋、雑貨屋・・・上げればきりがない。
労働者のモチベーションの一つとして、雇い手側が労働環境の向上を考える理由の一つとして独立を上げる以上は、独立に希望を持たせなければならない。
難しい問題だけど、一応俺の考えは伝えてある。
元々俺たちが作っていた住宅や、職人たちの手によるハンター小屋なんかは、カイトとアカネの能力で移築が完了していた。
俺はまだ見たこと無いんだけど、手をかざして力を使うと、建物が小さなミニチュアみたいになるんだって。
後は好きな場所に移して解除するだけ。
あらかじめ給排水管を設備してつながなきゃいけなかったみたいだけれど、家ごと引っ越しできるってなんか楽でいいね。
「せっかく引っ越しするのに何もかも一緒なんてつまんなくないっスか?」
ユーシンから一蹴されてしまった。
引っ越しのめんどくささを理解して無いな。
畜産と果樹園、糸を取るためのソリッドスパイダー繁殖用地も確保。
実験用の施設とか、娯楽施設、警備のための施設。
学校も作るみたいだ。
読み書きや簡単な計算など、基本的な学力を身に着けるための初等部と、職業訓練を行う専門部を予定しているんだって。
発案者はもちろんソンチョー。
初等部は年齢制限も学費も無しだ。
識字率と除算乗算程度まではみんなに身に着けてほしいからってことみたい。
先生はソンチョー。
ゲームじゃないのになぜか獲得していると思われるカテキョーチート。
オンラインでの家庭教師バイトがどういうわけかチート化している謎のバグ。
これがあれば、生徒の学習能力も格段に速いから、半年とか1年くらいで実用レベルになるだろう。
専門部の内容、講師はまだ未定で、稼働も将来の話だ。
警備や役所とかに務めることになる職員用の寮は、男女に分けて部屋は狭く。
余裕ができたら家の権利を買って引っ越せよ、と。
同時に新しくやって来た住人たちの一時的な住まいとしても利用する。
研修所は、この村に来たばかりの住人にこの村のルールとかを学んでもらう施設。
一応研究所用地とかも確保してあるけど、まだ何も決まっていない。
まぁ、将来を見越して場所だけ確保してあるって感じ。
迎賓館、と言えば聞こえはいいけど、とりあえずお客さんが来た時の宿泊所兼、現地職人たちのガス抜き施設。
思う存分腕を振るって、豪華な建物を作ってもらう。
この村に来る職人連中は、小銭を稼ぐよりも腕を振るいたい、というタイプが多い。
なので、村づくりが終わって仕事が落ち着いた後、存分に腕を振るって満足してもらう場所として迎賓館を依頼する予定。
偉い人に来てもらいたいわけじゃないし後回しがいいよね。
共同浴場は最重要施設。衛生的な生活は感染症予防にも重要だからね。
浴槽にはばっちり浄化印を刻みこもう。
図書館は一応確保しただけ。
本なんてろくに無いし、買うにしてもバカ高いし。
俺が貰った漫画くらい・・・20冊じゃ話にならないね。
卸売市場は実験的な設置。
ハンターとか、商店とかとの直接取引の無い行商人、一般人などからの買い取りを一手に行い、村の商店や食堂、工房に卸す。
ゼノにあった買取所の拡張版みたいな場所で、価格の安定化と利便性を追求したい。
あ、あとコンビニ商品の販売もここを仲介にするといいんじゃないかな。
カブロの店は、一応いろいろ苦労もしてくれたようなので一頭地を提供したって言っていた。
ゴブリンやオークは、普通に居住地に住んでもらっているんだって。
もちろん彼らだって家の権利も買えるし店を始めるのも自由だ。
オヤカタにトウリョー、オリヒメも同様で、俺の従魔というより、すでに村の住人だ。
ちなみに俺は、しばらくは未使用地区に簡易拠点を設置して寝泊まりする予定だ。
長屋はすでに役目を終えた。
そうなるとなんか、感慨深いな。
転生村へと戻り、再び戻ってくるまでなんだかんだで2か月はかかるだろう。
みどり村からも護衛として、20名ほどの傭兵を雇って同行させることにしている。
馬車やそれを引く馬の運用にも人数がいるし、道中の食料とか、200名が移住してくるのに必要な物資とかも援助する必要があるだろうからと、ソンチョーたちが奮発した。
代わりにってわけじゃ無いけれど、オオノからコンビニの商品を結構な量貰った。
本当は購入するっていう形にしないとコンビニのランク上げにつながらないし、ランクが上がらないと取扱商品の種類も増えないんだけど、今回はそれ以上の援助をしてもらったからと無償提供となった。
いただいたのはポテチ4種類を各一箱ずつ、500mlペットボトルのミネラルウォーターと緑茶各4ケースずつ、ノートやボールペン、シャーペン、消しゴムなどの文房具一式をダース単位で。
手の空いているワタリビト総出で準備を手伝っている時、いただいた商品を見て
「これさ、マズくない?」
と、ソンチョーがつぶやいた。
「確かにそうだな・・・。」
スロークも同意見らしい。
「なんで?便利でいいじゃん。
コンビニなら、そのうち弁当とかおにぎりも出てくるのかな・・・魔素抜きしてたら賞味期限過ぎちゃうか。」
援助物資の運び入れを手伝ってくれていたライアーがのり塩味のポテチをニコニコしながら手に取っている。
分かるよ、ジャンキーなその味は俺も焦がれていたし。
「この世界でも人気になると思うけど、それ以上に出してはいけないものがね。」
これらにはこの世界にあってはならないものが満載なのだ。
「あ・・・。」
ライアーも気が付いたみたいだ。
「そうだよね、ペットボトルに鮮やかな色の布じゃない袋、プラスチックのペンなんて、絶対この世界には無い物か。ギリ真っ白な紙なら高付加価値で売れるだろうけど、ラインが入って表紙の付いたノートもアウトか。」
「村を別にするっていう案は正解かもね、さすがに売れない。」
眉を寄せて考え込んでいたソンチョーも、どうした事かと天を仰いだ。
「あれ?みなさん異世界コンビニ読んでません?」
と、通りがかりに俺たちの会話を耳にしたミサが不思議そうに話に入ってきた。
あ・・・そうか、その手があったか。
と、気が付いた俺とライアーに対してピンと来てないソンチョーとスローク。
アニメ化された有名なラノベ、「チートスキルを駆使して異世界でコンビニ経営者になります」のことだ。
ネット通販が使えるというチートスキルを手に入れた転生者の主人公が、楽して稼ぐために、仕入れたものを売り歩いていたら色々な騒動に巻き込まれていくというストーリーで、初っ端に何も考えず缶コーヒーやシャンプーをそのまま販売して、神殿から邪教徒だと捕まりかけたり、貴族から狙われたりと大騒動になる。
考えた果てに、その世界にある小瓶などを購入してスキルで手に入れた商品を詰め替えて販売するという方法で無事、立て直しに成功する。
それをパク・・・じゃなくて、何だっけ?インスパイアか、すればいいんだ。
でもまぁ、ゲーマーがみんなラノベやアニメも嗜んでいるわけじゃないので、マスターたちがポカンとするのもうなづける。
「なるほど、基本的にコンビニの利用はワタリビト限定にして、現地販売用は村で一括購入、入れ物を変えたりして差支えなさそうなものだけ販売って形にすればいいんじゃないかってことだね。」
ライアーがキッチリまとめてコンビニ対策は確定。
「あ、はい、そうですね。」
ミッコリ笑顔で作業に戻るミサだったけど、多分あの反応、そこまで考えてませんでしたって感じだったな。
単純に詰め替えて売ればいいんじゃないかってつもりだったんだろう。
意外と面倒なんだよね、異世界間の常識差って。
問題が一つ解決したところで出発準備も完了、カタオカたちの見送りを済ませた。
コンビニ商品は、ポテチや飲み物はいったん俺の貯蔵庫で魔素抜き、それ以外はソンチョー宅に保管して、必要に応じて分配することになった。
しかしな、彼らの呼び名をどうするかって、どうなったんだっけ?
オオノはオーノでいいかもしれんけど、カタオカとかカタシナ、キタガワ・・・別村作るならいいのかもしれないけど、やっぱり世界観違い過ぎて浮くよなぁ。
到着までに決めてくれていればいいけど。
**
見送った後は、ソンチョー宅にて確認事項というか、発覚した問題について意見を聞かれることになった。
一応、村会とかいう会を開催して色々な問題を話し合っているそうだけど、カブロを始め、この世界の人たちも多く参加しているので話せないことも多いらしい。
だからって、わざわざ俺の意見なんて聞くことないのに。
まずは、勝手に村作っちゃったけどいいのこれ?問題。
「はい、良いです、終了。」
簡単に済まそうとしたんだけど、やっぱりソンチョーは不安そうだった。
「長老衆や識者がほっとけって言ってんだからいいよ、それで。」
ナヤンダッテショーガナイヂャン。
「そうは言うけどなぁ、勝手に移民を受け入れることだし、トラブルはできる限り回避したい。」
スロークまで弱気なことを。
「そもそも、何か言って来ようったって、ここは王家も放棄したほどの無法地帯だしね。
人が住んで魔物が減るなら喜びこそすれ文句つけてくる理由は無いっしょ。」
「それはそうなんだけどねぇ。」
まじめなソンチョー達は、最悪のケースを捨てきれないみたい。
確かに、本当の意味の危機管理って、最悪のさらに一歩先を想定して対応できるように準備しておくのが正しい在り方なんだろうけどね。
でも、他のことでいっぱいいっぱいの現状では優先順位を下げてもいいと思う。
「隣接してるコリント伯爵領もカルケール伯爵領も、魔物の氾濫には手痛い思いを何度もしてきただろうし諸手を挙げて喜んでいると思うよ。
ほら、俺たちがこの世界に来た時、あの時も、はぐれのデモンエイプが原因になってカルケール伯爵領の砦が一つ壊滅してるし。
コリント伯爵領側でも氾濫があったみたいだけど、ごく小規模で済んだんだって。
で、実はこの村の影響だったって、まことしやかなうわさが出回っているみたいだからね。」
スロークの表情が曇った。
「英雄の村なんて呼ばれてるんだったな。」
「ハハ・・・」
そうです、皆さんやらかしてますね。
「しかし、コリント伯爵領側の件は思い当たる節が無いんだが。」
う・・・スローク、余計なことに引っかかるんじゃないよ。
その件はたぶん、というかほぼ間違いなく、大雨の日に出会った熊さんが原因だっただろうし。
「それってぇ、シンさんだよねぇ?原因。」
ギクリ。
いつの間に交じってたんだ、このニャンコは。
「どうかなぁ、まぁ、森の熊さんは退治した記憶があるけど、まぁその程度じゃ反乱収まら」
「ダウトォ~。」
俺が言い終わる前にかぶせてきやがった。
「熊さんてぇ、なぁに?」
爪を見せつけながら言うんじゃない、ニャンコ様め!
「あ~、生き返った後森をさまよってた時にグレートベアにばったり出会っちゃってね、大雨の日だ。
退治したんだけどさ、位置的に氾濫のあった近くだったから、ひょっとしてひょっとしたら、と思わないでもない。」
「確定しましたぁ~。」
するなよ!
「大雨って、結構前だよな、まだオリヒメもカタコトだったし、レベル20以下だったんじゃないのか?無茶しすぎだろう。」
ムスッとした表情でスロークが詰め寄る。
いかん、俺、自分の命を粗末にし過ぎじゃないかってスロークから疑われてるんだった。
ただの間抜けで死んだんだって説明したのに。
「いや、雨宿りの準備してたら出くわしちゃったんだよ、ハンパじゃない大雨でお互いに出会い頭でさ。
で、いきなり壁ドンされちゃってさぁ、人間からもされたことないのに、まさかグレートベアからとはねぇ、ハハハ。」
スロークに重く長いため息を吐かれてしまった。
「笑い話じゃ済まんぞ。」
その上ジロリと睨まれちゃった。
しょーが無いじゃん、俺、悪くないし。
「まぁ、フブキもいたし、装備は自慢の逸品で固めてたからね、問題無く倒せたよ。」
と軽く言っておいた。
実際はかなりヤバかったけど、それ言うとなんか怒られそうだし。
ソンチョーとスロークが呆れてる。
ユーコはあくびをしている。
おのれニャンコめ。
スロークだけなら誤魔化せたのに。
それにいいじゃん、無事だったんだしさ。
「とりあえずさ、気づかれていたとしても、両伯爵関係からクレームはつかないと思うんだよね。
何か言ってくるのがいたとしたら王家関係だろうけれどさ、かなり遠いみたいだし、まだまだ時間がかかるでしょ。
ちょっかいを出してくるにしても、街道がつながっているカルケール伯爵が守ってくれそうな気がするんだよね、森の脅威が減るかもしれないのに余計なことするなってさ。
ってことで、この問題は誰かが何か言ってくるまで放置でOKだと思う。」
ソンチョーの不安を和らげられるようにカル~く言ってみたけどどうかな?
無理か?
**
数日後には、みどり村最大の広場になる守護神像前に住民を集めた。
「珍しくも守護神像から警告が発せられた。」
壇上で集まった住人に演説を始めたスローク。
「天空の大陸に現存する王国に危機が訪れたのだ。
住民が原因不明の病に倒れだし、調査の結果魔素が原因だと分かったらしい。
魔素の薄い天空に暮らしていたので、天空の住民は魔素に弱かったという結論にいたり、天空の国の王、ガイゼルベルグが、解決のために禁術を用いて悪魔を召喚、天空の大陸は救われた。
しかし、その影響で世界中に異様な魔素の波が発生し、その影響を受けて突然特殊能力を持つものが現れてしまった。
その特殊能力は、守護神像の加護にも匹敵するものだが、守護神像の加護と大きく異なる点がある。
それは、少しでも適性のあるものには誰彼かまわず発現してしまったことだ。
先の襲撃者は、それによって力を得た者たちが原因だったことも判明した。
そう、悪人が力を持つケースが出てしまっているのだ。」
スロークのその言葉にザワつく人々。
自然に静けさが戻るまでジッと待つと、再びスロークが声を発した。
「その悪辣な者たちに迫害を受ける能力者の存在も確認した。
長らく森の奥の安全地帯で療養していたシンに、悪辣な能力者から迫害を受け、危機的状況にあったという村を救えという守護神像からの依頼があったという。
シンは単身現地へと赴き、結果彼らの脅威を排除することに成功した。
しかし、彼らの村は人が生活できるような状態ではなくなっており、また能力を得ていても戦うことのできない者が多く、保護を求めてきた。
本来ならば村会にて有識者たちの意見を聞いて取り決めるべき問題であるが、守護神像から救出を依頼された人々だ、実際に彼らと接触したシンの話からも、今後のみどり村にとって有益になる人々だと判断し、一時的に受け入れることを決定した。
当面はテント生活してもらうことになるだろうが、それほどかからず彼らにはシンが計画している研究施設の周辺に村を作り移ってもらうつもりでいる。
この先も、特殊能力に目覚めたがその事実に対応できず、悪人の被害にあっている特殊能力者を保護する可能性はある。
さらに、特殊能力を持ってしまった悪人が世界中で問題を起こしており、再びこの村が脅威にさらされる危険性もあるので備えるように、という内容だ。
これまで、村は守護神像の加護によって安全だった。
それは、我々の脅威が魔獣だったからだ。
しかし、人間には効果が無い以上、強力な力を持つ悪人が入り込んだら大きな被害が出るかもしれない。」
再びザワつく広場。
スロークは再び少しの間沈黙して、ザワつきが落ち着くのを待ってから言葉をつづけた。
「村を新たな脅威から守るため、守護神像の警告に従って村の治安対策、防御を高めるために、警備隊なども組織していくことになる。
同時に、村の今後を想定して、新たな区画も開放する。
店舗、工場にできる地区も大幅に増やすことになるので、独立を考えているなら準備を始めてくれ。
農地も拡大する。
加護で与えられた食物も植えることになるので、農業に従事する者は一時的に村に雇用される形となるが、さらに拡大した時には畑の権利を所有することも可能だ。
設立する警備兵の募集も行う。
村を守るため、村の中でのトラブルを解消するために力を貸してほしい。」
さすがスローク先生、長文を丸暗記で堂々とした演説でございました。
最後の方、反応は千差万別だった。
独立を目指す若手たちは、現実味を帯びてきたことに目を輝かせ、すでに安定して商いに精を出している商店主などは、突然従業員が辞めると言い出したら、と不安気だった。
人手不足になるうえ、ライバルが一気に増えるかもしれないんだしね。
まぁそこは、土地の使用権を購入する資金の他、経営をしながら土地の使用料を払えるだけの財産があるのかとかを査定してからって取り決めを作ったから一気に出店ラッシュ、とはならないはずだ。
数年とか、十数年とか真面目に働いて蓄財を続けてこないと査定は通さない。
後日査定基準の詳細を通達したことで、商人達はすっかり落ち着きを取り戻した。
さすが商人、すぐに理解したんだろうね。
独立を目指すものたちの中にも気が付く者は少なくなかったらしくて、一層真面目に励むようになったって喜ぶ声も聞こえてきたとか何とか。
丁稚奉公で苦労に苦労を続けても、独立なんてまず不可能なこの世界の商人システム。
危険を伴う地方の行商人になるのがせいぜい、それ以前に、どうすれば独立できるのかすら理解しにくいシステムらしい。
そんなこの世界で、目標がハッキリと分かるようにしたことで本気の労働者は一層励んで稼ぐようになり、従業員の意欲が高まれば当然商人達は助かる。
労働者も目標がはっきりとしたことで独立を目指すか、一従業員として働き続けるかを判断しやすくなる。
しかも、必要な額を稼ぐにはそれなりの年月が必要だから、いきなり働き手がいなくなることも無い、と。
でも、この先のことまで理解した人はまだ少ないみたいだね。
優れた従業員に独立されないよう雇い手が労働環境を良くしていく、という動きを見せるはずだ。
出遅れた商人は労働者の流出を防ぎきれずに落ちていくだろう。
ま、10年後とかそう言うレベルでのお話だけどね。
今提案中なのが、業種や取り扱い内容を絞らせること。
コンビニやスーパーみたいな、何でもそろう的な業態は絶対に阻止したいところだよね。
便利でいいんだけどさ、あれらが一店舗出来たら、どれだけの店舗が影響を受けることか。
八百屋、魚屋、肉屋、菓子屋、薬局、総菜屋、パン屋、雑貨屋・・・上げればきりがない。
労働者のモチベーションの一つとして、雇い手側が労働環境の向上を考える理由の一つとして独立を上げる以上は、独立に希望を持たせなければならない。
難しい問題だけど、一応俺の考えは伝えてある。
元々俺たちが作っていた住宅や、職人たちの手によるハンター小屋なんかは、カイトとアカネの能力で移築が完了していた。
俺はまだ見たこと無いんだけど、手をかざして力を使うと、建物が小さなミニチュアみたいになるんだって。
後は好きな場所に移して解除するだけ。
あらかじめ給排水管を設備してつながなきゃいけなかったみたいだけれど、家ごと引っ越しできるってなんか楽でいいね。
「せっかく引っ越しするのに何もかも一緒なんてつまんなくないっスか?」
ユーシンから一蹴されてしまった。
引っ越しのめんどくささを理解して無いな。
畜産と果樹園、糸を取るためのソリッドスパイダー繁殖用地も確保。
実験用の施設とか、娯楽施設、警備のための施設。
学校も作るみたいだ。
読み書きや簡単な計算など、基本的な学力を身に着けるための初等部と、職業訓練を行う専門部を予定しているんだって。
発案者はもちろんソンチョー。
初等部は年齢制限も学費も無しだ。
識字率と除算乗算程度まではみんなに身に着けてほしいからってことみたい。
先生はソンチョー。
ゲームじゃないのになぜか獲得していると思われるカテキョーチート。
オンラインでの家庭教師バイトがどういうわけかチート化している謎のバグ。
これがあれば、生徒の学習能力も格段に速いから、半年とか1年くらいで実用レベルになるだろう。
専門部の内容、講師はまだ未定で、稼働も将来の話だ。
警備や役所とかに務めることになる職員用の寮は、男女に分けて部屋は狭く。
余裕ができたら家の権利を買って引っ越せよ、と。
同時に新しくやって来た住人たちの一時的な住まいとしても利用する。
研修所は、この村に来たばかりの住人にこの村のルールとかを学んでもらう施設。
一応研究所用地とかも確保してあるけど、まだ何も決まっていない。
まぁ、将来を見越して場所だけ確保してあるって感じ。
迎賓館、と言えば聞こえはいいけど、とりあえずお客さんが来た時の宿泊所兼、現地職人たちのガス抜き施設。
思う存分腕を振るって、豪華な建物を作ってもらう。
この村に来る職人連中は、小銭を稼ぐよりも腕を振るいたい、というタイプが多い。
なので、村づくりが終わって仕事が落ち着いた後、存分に腕を振るって満足してもらう場所として迎賓館を依頼する予定。
偉い人に来てもらいたいわけじゃないし後回しがいいよね。
共同浴場は最重要施設。衛生的な生活は感染症予防にも重要だからね。
浴槽にはばっちり浄化印を刻みこもう。
図書館は一応確保しただけ。
本なんてろくに無いし、買うにしてもバカ高いし。
俺が貰った漫画くらい・・・20冊じゃ話にならないね。
卸売市場は実験的な設置。
ハンターとか、商店とかとの直接取引の無い行商人、一般人などからの買い取りを一手に行い、村の商店や食堂、工房に卸す。
ゼノにあった買取所の拡張版みたいな場所で、価格の安定化と利便性を追求したい。
あ、あとコンビニ商品の販売もここを仲介にするといいんじゃないかな。
カブロの店は、一応いろいろ苦労もしてくれたようなので一頭地を提供したって言っていた。
ゴブリンやオークは、普通に居住地に住んでもらっているんだって。
もちろん彼らだって家の権利も買えるし店を始めるのも自由だ。
オヤカタにトウリョー、オリヒメも同様で、俺の従魔というより、すでに村の住人だ。
ちなみに俺は、しばらくは未使用地区に簡易拠点を設置して寝泊まりする予定だ。
長屋はすでに役目を終えた。
そうなるとなんか、感慨深いな。
0
あなたにおすすめの小説
転生特典〈無限スキルポイント〉で無制限にスキルを取得して異世界無双!?
スピカ・メロディアス
ファンタジー
目が覚めたら展開にいた主人公・凸守優斗。
女神様に死後の案内をしてもらえるということで思春期男子高生夢のチートを貰って異世界転生!と思ったものの強すぎるチートはもらえない!?
ならば程々のチートをうまく使って夢にまで見た異世界ライフを楽しもうではないか!
これは、只人の少年が繰り広げる異世界物語である。
異世界は流されるままに
椎井瑛弥
ファンタジー
貴族の三男として生まれたレイは、成人を迎えた当日に意識を失い、目が覚めてみると剣と魔法のファンタジーの世界に生まれ変わっていたことに気づきます。ベタです。
日本で堅実な人生を送っていた彼は、無理をせずに一歩ずつ着実に歩みを進むつもりでしたが、なぜか思ってもみなかった方向に進むことばかり。ベタです。
しっかりと自分を持っているにも関わらず、なぜか思うようにならないレイの冒険譚、ここに開幕。
これを書いている人は縦書き派ですので、縦書きで読むことを推奨します。
構造理解で始めるゼロからの文明開拓
TEKTO
ファンタジー
ブラック企業勤めのサラリーマン・シュウが転生したのは、人間も街も存在しない「完全未開の大陸」だった。
適当な神から与えられたのは、戦闘力ゼロ、魔法適性ゼロのゴミスキル《構造理解》。
だが、物の仕組みを「作れるレベル」で把握できるその力は、現代知識を持つ俺にとっては、最強の「文明構築ツール」だった――!
――これは、ゴミと呼ばれたスキルとガラクタと呼ばれた石で、世界を切り拓く男の物語。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
根暗男が異世界転生してTS美少女になったら幸せになれますか?
みずがめ
ファンタジー
自身の暗い性格をコンプレックスに思っていた男が死んで異世界転生してしまう。
転生した先では性別が変わってしまい、いわゆるTS転生を果たして生活することとなった。
せっかく異世界ファンタジーで魔法の才能に溢れた美少女になったのだ。元男は前世では掴めなかった幸せのために奮闘するのであった。
これは前世での後悔を引きずりながらもがんばっていく、TS少女の物語である。
※この作品は他サイトにも掲載しています。
異世界転生おじさんは最強とハーレムを極める
自ら
ファンタジー
定年を半年後に控えた凡庸なサラリーマン、佐藤健一(50歳)は、不慮の交通事故で人生を終える。目覚めた先で出会ったのは、自分の魂をトラックの前に落としたというミスをした女神リナリア。
その「お詫び」として、健一は剣と魔法の異世界へと30代後半の肉体で転生することになる。チート能力の選択を迫られ、彼はあらゆる経験から無限に成長できる**【無限成長(アンリミテッド・グロース)】**を選び取る。
異世界で早速遭遇したゴブリンを一撃で倒し、チート能力を実感した健一は、くたびれた人生を捨て、最強のセカンドライフを謳歌することを決意する。
定年間際のおじさんが、女神の気まぐれチートで異世界最強への道を歩み始める、転生ファンタジーの開幕。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる