推測と仮眠と

六弥太オロア

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  花開くは何処

50.

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空中庭園のほうは、五堂忍ごどうしのぶの亡き今も、ステンドグラスのように様々彩られた石片の組み合わせが、九十九つくも社の面々を出迎えた。
周辺の緑、木立の香り。
九十九社の面々および、数登すとうが資料で見た通り。
葉と葉の擦れる中を、静かに佇む石畳の、その上に足を載せる感覚。
聴こえる鳥の鳴き声と、涼しい風。
屋敷の入口にも、巨木を切り出して造った扉、門の他に、色彩豊かな石片で造られ、年月の経ったモチーフ。

対して、数登と樅ノ木もみのきが案内された部屋。
庭園とは似ても似つかない。

「足元」

とエリカがうように、転がり落ちた小さな台座、ガラスの破片。
それが、床をほぼ覆っている。
というのも、適切ではない。
本と剥製の群れ。
一部分になっただけの物もある。

慣れた足取りのエリカと、そうでない面々。
そして、荒れ放題の足元。

「最初から」

と数登。

「五堂忍さんが生きていらした時から、このような状態でしたか」

「まあ、そうだったと思う」

と樅ノ木が引き取る。

「防犯カメラが部屋中にあったって、こうしていく余裕はあるんだろうな。たぶんね」

この言葉に、エリカは眉をひそめてみせた。

「理由は、あるんです。何故片付かなかったか、ということなんですが」

「ええ」

と数登。



片付は、あまり快適とは言い難いものになっていた。
荒れ放題とはいえ、元々の物の状態が悪いものばかりだったとは、決して言えない。
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