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一、溺愛始めました。
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まずいことになった。
警戒心を晒すべきではなかった。
少なくとも、このヒルデの前では彼女を疑っているという事実を黙っているべきだ。
そうすれば、この人は表面上だけでも俺の味方をしてくれるはずなのだから。
彼女が隠しごとをしていることを絶対に指摘してはならなかった。
俺がするべきだったのはきっと黙って彼女に身体を診せることだったのだろう。
でも、出来なかった。
今の俺の体は見せられたもんじゃない。
魔王には散々見られたけれど、それでもこの背中を見せるのは辛いものがある。
魔王ですらそうなのに、俺の幼い頃を知っている者なのだ。
見せられるわけもない。
俺の背中にあった父様譲りの白い翼はもうないのだ。
母様は愛しそうにいつも撫でてくれた、あの翼は俺の誇りだった。
父様と母様から貰った宝物だったのに、魔王によって容易く捥がれたのだ。
父様と母様が殺されたときを思い出すだけで恐怖が蘇る。
手足が震え、悪夢がじわじわと目の前を汚染していく。
あの頃を口にされるだけで俺はこんなにも動揺して取り乱してしまう。
あのとき、父様と母様と一緒に魔族としての俺は死んだ。
代わりに得たのは、火傷のケロイドのような醜い引き攣れと復讐者としての俺だけだ。
幸せなころの俺を知っているヒルデに、この姿を晒すことが怖かった。
俺の幸せがもう二度と帰ってこないことを認めてしまうようで、自ら進んで背中を晒すことを恐れた。
「……隠しごとなんて」
ヒルデは言葉を濁した。
俺の言葉は診察から逃れたくて苦し紛れに出たものだったが、ヒルデは明らかに動揺している様子だった。
嗚呼、やっぱり、俺の勘は正しかったのだ。
彼女は何かを隠している。
全てを暴きたいという衝動が湧いてくる。
ここからどう足掻いても挽回できないだろう。
ならば、いっそここで全てを白日の元に晒す方がいい。
どうやって真実を引き出そう。
もしも、彼女が裏切り者ならば、魔王共々復讐しなければならないのだから。
「俺のしようとしたことを知っているのに、何で貴女はそこにいるんですか?」
自分でも驚くほど、冷ややかな声が出た。
ヒルデの瞳が揺らぐ。
嗚呼、やっぱりこの人は知っている。
ヒルデが、どうして俺がここにいるのか聞かないのは、俺が魔王を殺そうとしたことを知っているからであり、その理由を質さないのは理由が分かっているからだ。
本当に、父様と母様を慕っていたのならば、なにか理由がなければ魔王側に立っているはずがない。
裏切り者か、それとも理由があってか。
いずれにしても何かを隠しているのは間違いない。
直感が確信に変わる。
「どうして、魔王の横にいるんだ!」
俺の叫び声に彼女は肩を震わせた。
アンタは敵なのか、それとも味方なのか。
早く答えろ。
「それは……」
「私が、呼んだからだ」
それまで黙っていた魔王が口を開いた。
「は?」
俺の思考が一気にかき乱された。
いやいや、魔王が呼んだからと言って、態々呼び出しに応えた理由を聞いているんだ。
なんで、両親の仇なのにそっち側の味方みたいな顔してるんだって意味なんだよ。
「当たり前だろう。私に呼ばれれば、来るしかない。ヒルデはハルピュイア家の、一族の長なのだから」
魔王はそう言って胸を張る。
俺の言うことに従うのは当たり前だと言わんばかりである。
傲岸という言葉がよく似合う態度だ。
嗚呼、無駄に綺麗な顔でドヤ顔するな。
迫力がありすぎて目が潰れそうだ。
「はぁ?」
「それにヒルデはお前に悪感情を抱いていない。寧ろ、好意の塊だ。お前に害意のある者を呼んだ場合、どうなるかは明白だ。お前の安全を第一に考えると、やはり彼女が適任だと思ってたんだ。だから呼んだ。呼ばれたら、来るのが臣下の勤めだろう」
「えーっと、つまり、魔王に呼ばれたからであって、彼女の意思は関係ないと?」
「そうだ。お前たちが選ぶのではない。私が選ぶのだ。自分が選べるなどと不遜なことは思わない方がいい」
どちらが驕っているんだよ。
あまりにも尊大な言い方に白目を剥きそうになる。
「全てはお前の胸先三寸で決まるってことか」
「嗚呼」
つまりだ、ヒルデが何を考えていても、ハルピュイアを束ねる立場の者としては魔王の強制力に従わざるを得ない状況下にいる。
これが魔王側に彼女がいる理由。
だから、その点において、俺がこうやって裏や表を考えても無駄だと言いたいのだろう。
何だか魔王に弄ばれているような気持ちになる。
「馬鹿にしてんのか?」
「するわけないだろう」
ムカつく。
考えるのもアホらしくなってきたわ。
なんだそれ。魔王様の仰せのままにってことかよ。
そいつの心も考えも全部無視されて、従わなきゃならんのか。
こんな傲慢クソ野郎さっさと死ねばいいのに。
「……ルカ、お前も従え。今日はヒルデに診てもらうんだ」
「いやだって言ったら?」
「拘束してでも、回復薬を飲ませてでも診てもらう」
お薬で酔わせて、拘束して、抵抗できないように……ってただのエロ小説じゃん。
なに、スケベオヤジみたいなことを言い出すんだよ。
その無駄にいい顔で気持ち悪いこと言うなよな。
お前の影、触手みたいに伸びてきてちょっと怖いんだぞ。
「きも……っ」
俺は思わずそう呟いていた。
「ただし、その服は脱がなくていい。お前の裸を見るのは私だけでいいだろう?」
「は?」
魔王を目の前にすると急激に語彙力がなくなる。
あまりにも意味がわからなくて声しか出なくなるからだ。
「嗚呼、ラドルファスには何度か見られてしまっていたな。思い出すと、とても惜しいことをしたと感じる。やはり、今日は脱がないで診てもらうことにしよう」
「は?」
「できるな、ヒルデ?」
いやいやいや、ものすごい無茶振りですけど。
卵の殻を割らずに中身が腐ってるか、新鮮なものか、生卵なのか、ゆで卵なのか判断しろって言ってるようなものじゃないか。
そんなこと出来るわけがない。
「今回診たいところは魔力の流れだから……いや、でも、原因を探るには……」
「出来ないのか?」
魔王がヒルデに圧をかけ始める。
いや、アンタ、それはパワハラですよ。
こんなクソ上司最悪じゃないか。
「普通は、出来るとは言えないでしょうね。患部を見ないと分からないこともあるもの。でも、魔王陛下に頼まれたら、出来るだけご期待には沿いたいかしら」
そう言ってヒルデは準備運動でもするように両手を上げてから腕を回した。
どうやら、火をつけてしまったらしい。
やる気になっている。
クソ上司の無茶ぶりに応える優秀な部下。
優秀なのはいいけど、無茶ぶりが無茶すぎるんだよ。
ちゃんと断ってくれ。
「ちょっと、熱くなるかもしれないけど、許してね」
ヒルデは俺に向かって微笑んだ。
「待って、ちょっとって、何されるの?」
「ちょっとだけ、ほーんと軽ーいやつだから」
軽いと言いながらやたらと圧を感じるのは気のせいではないはずだ。
ヒルデの言葉に自分の顔が引き攣るのを感じた。
警戒心を晒すべきではなかった。
少なくとも、このヒルデの前では彼女を疑っているという事実を黙っているべきだ。
そうすれば、この人は表面上だけでも俺の味方をしてくれるはずなのだから。
彼女が隠しごとをしていることを絶対に指摘してはならなかった。
俺がするべきだったのはきっと黙って彼女に身体を診せることだったのだろう。
でも、出来なかった。
今の俺の体は見せられたもんじゃない。
魔王には散々見られたけれど、それでもこの背中を見せるのは辛いものがある。
魔王ですらそうなのに、俺の幼い頃を知っている者なのだ。
見せられるわけもない。
俺の背中にあった父様譲りの白い翼はもうないのだ。
母様は愛しそうにいつも撫でてくれた、あの翼は俺の誇りだった。
父様と母様から貰った宝物だったのに、魔王によって容易く捥がれたのだ。
父様と母様が殺されたときを思い出すだけで恐怖が蘇る。
手足が震え、悪夢がじわじわと目の前を汚染していく。
あの頃を口にされるだけで俺はこんなにも動揺して取り乱してしまう。
あのとき、父様と母様と一緒に魔族としての俺は死んだ。
代わりに得たのは、火傷のケロイドのような醜い引き攣れと復讐者としての俺だけだ。
幸せなころの俺を知っているヒルデに、この姿を晒すことが怖かった。
俺の幸せがもう二度と帰ってこないことを認めてしまうようで、自ら進んで背中を晒すことを恐れた。
「……隠しごとなんて」
ヒルデは言葉を濁した。
俺の言葉は診察から逃れたくて苦し紛れに出たものだったが、ヒルデは明らかに動揺している様子だった。
嗚呼、やっぱり、俺の勘は正しかったのだ。
彼女は何かを隠している。
全てを暴きたいという衝動が湧いてくる。
ここからどう足掻いても挽回できないだろう。
ならば、いっそここで全てを白日の元に晒す方がいい。
どうやって真実を引き出そう。
もしも、彼女が裏切り者ならば、魔王共々復讐しなければならないのだから。
「俺のしようとしたことを知っているのに、何で貴女はそこにいるんですか?」
自分でも驚くほど、冷ややかな声が出た。
ヒルデの瞳が揺らぐ。
嗚呼、やっぱりこの人は知っている。
ヒルデが、どうして俺がここにいるのか聞かないのは、俺が魔王を殺そうとしたことを知っているからであり、その理由を質さないのは理由が分かっているからだ。
本当に、父様と母様を慕っていたのならば、なにか理由がなければ魔王側に立っているはずがない。
裏切り者か、それとも理由があってか。
いずれにしても何かを隠しているのは間違いない。
直感が確信に変わる。
「どうして、魔王の横にいるんだ!」
俺の叫び声に彼女は肩を震わせた。
アンタは敵なのか、それとも味方なのか。
早く答えろ。
「それは……」
「私が、呼んだからだ」
それまで黙っていた魔王が口を開いた。
「は?」
俺の思考が一気にかき乱された。
いやいや、魔王が呼んだからと言って、態々呼び出しに応えた理由を聞いているんだ。
なんで、両親の仇なのにそっち側の味方みたいな顔してるんだって意味なんだよ。
「当たり前だろう。私に呼ばれれば、来るしかない。ヒルデはハルピュイア家の、一族の長なのだから」
魔王はそう言って胸を張る。
俺の言うことに従うのは当たり前だと言わんばかりである。
傲岸という言葉がよく似合う態度だ。
嗚呼、無駄に綺麗な顔でドヤ顔するな。
迫力がありすぎて目が潰れそうだ。
「はぁ?」
「それにヒルデはお前に悪感情を抱いていない。寧ろ、好意の塊だ。お前に害意のある者を呼んだ場合、どうなるかは明白だ。お前の安全を第一に考えると、やはり彼女が適任だと思ってたんだ。だから呼んだ。呼ばれたら、来るのが臣下の勤めだろう」
「えーっと、つまり、魔王に呼ばれたからであって、彼女の意思は関係ないと?」
「そうだ。お前たちが選ぶのではない。私が選ぶのだ。自分が選べるなどと不遜なことは思わない方がいい」
どちらが驕っているんだよ。
あまりにも尊大な言い方に白目を剥きそうになる。
「全てはお前の胸先三寸で決まるってことか」
「嗚呼」
つまりだ、ヒルデが何を考えていても、ハルピュイアを束ねる立場の者としては魔王の強制力に従わざるを得ない状況下にいる。
これが魔王側に彼女がいる理由。
だから、その点において、俺がこうやって裏や表を考えても無駄だと言いたいのだろう。
何だか魔王に弄ばれているような気持ちになる。
「馬鹿にしてんのか?」
「するわけないだろう」
ムカつく。
考えるのもアホらしくなってきたわ。
なんだそれ。魔王様の仰せのままにってことかよ。
そいつの心も考えも全部無視されて、従わなきゃならんのか。
こんな傲慢クソ野郎さっさと死ねばいいのに。
「……ルカ、お前も従え。今日はヒルデに診てもらうんだ」
「いやだって言ったら?」
「拘束してでも、回復薬を飲ませてでも診てもらう」
お薬で酔わせて、拘束して、抵抗できないように……ってただのエロ小説じゃん。
なに、スケベオヤジみたいなことを言い出すんだよ。
その無駄にいい顔で気持ち悪いこと言うなよな。
お前の影、触手みたいに伸びてきてちょっと怖いんだぞ。
「きも……っ」
俺は思わずそう呟いていた。
「ただし、その服は脱がなくていい。お前の裸を見るのは私だけでいいだろう?」
「は?」
魔王を目の前にすると急激に語彙力がなくなる。
あまりにも意味がわからなくて声しか出なくなるからだ。
「嗚呼、ラドルファスには何度か見られてしまっていたな。思い出すと、とても惜しいことをしたと感じる。やはり、今日は脱がないで診てもらうことにしよう」
「は?」
「できるな、ヒルデ?」
いやいやいや、ものすごい無茶振りですけど。
卵の殻を割らずに中身が腐ってるか、新鮮なものか、生卵なのか、ゆで卵なのか判断しろって言ってるようなものじゃないか。
そんなこと出来るわけがない。
「今回診たいところは魔力の流れだから……いや、でも、原因を探るには……」
「出来ないのか?」
魔王がヒルデに圧をかけ始める。
いや、アンタ、それはパワハラですよ。
こんなクソ上司最悪じゃないか。
「普通は、出来るとは言えないでしょうね。患部を見ないと分からないこともあるもの。でも、魔王陛下に頼まれたら、出来るだけご期待には沿いたいかしら」
そう言ってヒルデは準備運動でもするように両手を上げてから腕を回した。
どうやら、火をつけてしまったらしい。
やる気になっている。
クソ上司の無茶ぶりに応える優秀な部下。
優秀なのはいいけど、無茶ぶりが無茶すぎるんだよ。
ちゃんと断ってくれ。
「ちょっと、熱くなるかもしれないけど、許してね」
ヒルデは俺に向かって微笑んだ。
「待って、ちょっとって、何されるの?」
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