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5-1 金が! 無い!
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大精霊オリーブとの契約を果たしてから数日が経つ。
魔法の師となってくれたのはミスティで、彼女の教え方が良いからだろう。初級魔法くらいは扱えるようになっていた。
オリーブは土属性の亜種である樹属性。土の魔法も使えるが、相性的には樹木を操るほうが得意だった。
「ウッドスパイク!」
樹の初級魔法で、地面から木の槍が生える。まだまだ細い槍だが、制御になれれば太くすることも可能で、壁のようにも扱えるらしい。
「ファイアーボルト」
スカーレットの放った火の矢が刺さり、木の杭が一瞬で燃え上がる。
樹属性は火属性に弱いため、倍の効果を受けてしまうのだ。
「あたしの勝ちね!」
「確かに、火属性を相手にした際は、樹属性というのは圧倒的に不利だ。倍の効果を受けてしまう以上、対応するには倍の効果が必要になる。では、ウッドスパイクを二回発動させた場合は――」
気になること、試すべきことを纏めていると、スカーレットが大きく口を開いたまま固まっていた。なにかあったのだろうか?
「スカーレット?」
「セ、セスってそんなにいつも色々考えてるの? 剣の修業のときも?」
「いつもじゃないよ。剣のときだって、このくらいの力でとか、受ける角度をとか、そこまでの流れとか……」
「考えてるじゃない! 聞いてるだけで頭が痛くなりそうだわ」
特に変なことを言ったつもりはないのだが、スカーレットは両手で頭の横を押さえていた。
「じゃあ、スカーレットはどんなことを考えているんだい?」
「シュッ! ザシューッ! って感じね」
「そのほうがすごいんだけど!?」
俗にいう感覚派ってやつだろう。とりあえずやって覚える部類の人種だ。
俺はどちらかと言えば、よく考え、イメージし、体験して、また考え、イメージをする。それの繰り返しだ。
どちらが魔法には適しているのだろう? ミスティへ目を向けると、大きく頷いて説明をしてくれた。
「できればどっちでもええねん! 難しいこと考えたほうができる人もいれば、難しいこと考えないほうができる人もおんねん! 大事なのは、今なにができるのかと、最終的にどこまでいけるかや! ……って長が言ってたんよ」
なるほど、長はいいことを言うなぁと納得する。十歳児の言葉にしては説得力があると思ったんだ。
しかし、魔法の修業というのは剣よりも遥かに難しいところがある。
それは、一日に使える回数が少ないことだろう。剣のように、ひたすら素振りをするわけにはいかない。
今の俺は、初級魔法を2回か3回使用できる。スカーレットは1回か2回だ。体調などでも多少の差が出る。続けるうちに回数も増え、安定していくようだが、今はそんなものだ。もちろん、初級以上の魔法は使えない。
「……あれ? 俺たちは自分の魔力を精霊の力で魔法にしているんだろ? なら、オリーブ自身が使っていた魔法は、なにを消費していたんだ?」
「あぁ、精霊は魂を消費してんねん。だから、本当にいざというときしか魔法を使わないんやで」
「あんなにポンポン使ってたのに命懸けてるの!? オ、オリーブ! 魔法を無闇に使わないようにな!?」
「……ワカッタ」
どうにもミスティが言うには、精霊と人とでは魂への価値観が違うらしい。精霊にとって魂とはいずれ還るものであり、固執するものではないとか。寿命が縮んでもいいとか、その死生観がすごい。
ふと、あることに気付く。それを実践できるか考えただけで、体が震え始めた。
「セス? どうしたのよ」
「な、なんでもない。ちょっと寒気がしただけだ」
「真っ青な顔をしてなに言ってるのよ。ちょっと日陰で休んで来なさい」
「……あぁ、そうする」
ダイジョウブ? ダイジョウブ? と心配するオリーブへ笑みを返す。
このことについて考えるのは止めよう。考えただけで、ティグリス殿下へ出会ったときに近い恐怖を感じていたことから、死の危険があるのだろう。
ボンヤリと魔法の修業をしている二人を見ていると、隣にある人物が立った。
「シヤ?」
「今、お時間よろしいでしょうか」
「あぁ、もちろん」
思い詰めた顔のシヤを見て、なにかあったのだろうか、とエルペルトを見る。
しかし、彼にも思い当たることがないのだろう。小さく首を横に振っていた。
顔を見るだけで良く無いニュースだと察することができ、立ち上がり、佇まいを直す。
「実は――」
ゴクリ、と唾を飲み込んだ。
「――前にお話しした通り、オリアス砦の財政は限界を来しております。具体的には、後十日ほどしかもちません」
「……え?」
「セス司令が、もうじき金の問題は解決すると仰っていましたがもちませんでした! 申し訳ありません!」
「な、なぜそんなことに? ファンダルの隠した金が見つからなかったから? まだどうにかなっていると思っていたのに!」
ティグリス殿下が金を送ってくれるまで堪えられればいい。そう考えていたのに、限界が先に来てしまった。
辛い! どうして! 助けて! そんな気持ちで頭を抱えていると、シヤはもっと頭を抱えていた。
「そもそもセス司令がいけないんですよ! だって、エルフたち……」
「エルフたちを助けたのは仕方ないことだろ!?」
「助けたのはいいんです! 彼らは落ち着いてからで良いと言ったのに、色々大変だろうと金を渡したじゃないですか!」
「……渡した」
「相談しようと思っていたのに、砦のことは自分とジェイに任せ、精霊と契約しに行ってしまうし!」
「……い、行った」
あれ? もしかしてこれは、完全に俺の落ち度なのではないか?
オロオロしている間に人が集まり始めてしまう。二十代中盤の美人が、王族の前で泣いているのだ。興味を持たれるのはおかしいことではない。
「金がなんとかって……」
「手切れ金?」
「まさか、子供が!?」
勝手な憶測を皆が口々に話し始めている。
俺は頭の中が真っ白なまま、せめて正しい情報を伝えようと叫んだ。
「違う! 俺は童貞だ! そんな、女性経験皆無な男に、シヤみたいな美人を口説けると思うか? 無理に決まっているだろう!?」
「「「あぁ……」」」
あっさりと納得されたことに悲しみを覚えたが、事実なので否定できない。来世は呪いとか抱えていない、生活に困らない平民に産まれたい。
いや、俺のことはいい。今は金の話だ。
「……会議を行う! 緊急でだ! ジェイ、シヤ、リックは司令室に来い! 行くぞ、エルペルト!」
「はっ」
急ぎ司令室へと戻り、勢いよく椅子へ座る。
一つ深呼吸をし……両手で顔を覆った。
「なにも思いつかない」
「お察しいたします」
「……そもそも、ファンダルが悪いんじゃないか? 後、ティグリス殿下が良くない」
「人のせいにしても解決はいたしませんよ」
「うぅ……」
しかし、今の状況になることを想定できず、その場その場での対応をした結果がこれだ。誰が悪いかと言われれば、確実に俺が悪い。
なにか一つくらい良い対策を考えねば……。机に額を押し付け呻いていると、ノックも無しに扉が開かれた。
「ちょっと、いきなりどうしたの?」
「あぁ、一声かけずに戻ってごめん……」
「急ぎだったんでしょ? さっきの態度を見れば分かるわよ。それで?」
「実は――」
話が終わると、スカーレットはニッコリと笑いながら……部屋の隅に移動した。どうやら戦力外だと自分で悟っているらしい。
だが、思わぬところから良い案が出る可能性もある。俺は一筋の希望を信じ、スカーレットに聞いた。
「スカーレットなら、どうやってお金を稼ぐ?」
「えっ!?」
「なんでも思いつく方法でいいんだよ」
「……そう、ねぇ。あたしなら、町で」
「町で?」
「悪人をボコるわね」
「……ふむ」
十日間座して待つよりは、なにか行動を起こす必要がある。ティグリス殿下が金を都合してくれるのは間違いないので、それまで保たせるためのなにかだ。
工房のドワーフを訪ね、水蛇の素材を売るか? 一匹分となれば、色もつけてくれるだろう。
「な、なーんちゃって。さすがに冗談だからね? そんな静かにならないでよ」
「……いや、まぁ無しではないかなぁ。町の治安とかを調べる必要はあるけれど、それ次第では全然アリだと思う」
「そうなの?」
ここから町までは二日。往復四日。王都から町までは八日。簡単に助けが訪れる距離ではない。
仮にだが、都合よく山賊団でも出ていた場合、砦の兵は心強い助けとなるだろう。
「んー……よし、町に出ようか。水蛇の素材と、兵を割けるだけ割いてもらおう。町に滞在できる期間は六日。その間に金を稼ぐしかない」
とりあえずの方針を立てたのだが、その後に訪れたシヤから、滞在費用をどうやって捻出するんですか!? と、また泣かれてしまったのは、俺の浅はかさが原因だろう。
魔法の師となってくれたのはミスティで、彼女の教え方が良いからだろう。初級魔法くらいは扱えるようになっていた。
オリーブは土属性の亜種である樹属性。土の魔法も使えるが、相性的には樹木を操るほうが得意だった。
「ウッドスパイク!」
樹の初級魔法で、地面から木の槍が生える。まだまだ細い槍だが、制御になれれば太くすることも可能で、壁のようにも扱えるらしい。
「ファイアーボルト」
スカーレットの放った火の矢が刺さり、木の杭が一瞬で燃え上がる。
樹属性は火属性に弱いため、倍の効果を受けてしまうのだ。
「あたしの勝ちね!」
「確かに、火属性を相手にした際は、樹属性というのは圧倒的に不利だ。倍の効果を受けてしまう以上、対応するには倍の効果が必要になる。では、ウッドスパイクを二回発動させた場合は――」
気になること、試すべきことを纏めていると、スカーレットが大きく口を開いたまま固まっていた。なにかあったのだろうか?
「スカーレット?」
「セ、セスってそんなにいつも色々考えてるの? 剣の修業のときも?」
「いつもじゃないよ。剣のときだって、このくらいの力でとか、受ける角度をとか、そこまでの流れとか……」
「考えてるじゃない! 聞いてるだけで頭が痛くなりそうだわ」
特に変なことを言ったつもりはないのだが、スカーレットは両手で頭の横を押さえていた。
「じゃあ、スカーレットはどんなことを考えているんだい?」
「シュッ! ザシューッ! って感じね」
「そのほうがすごいんだけど!?」
俗にいう感覚派ってやつだろう。とりあえずやって覚える部類の人種だ。
俺はどちらかと言えば、よく考え、イメージし、体験して、また考え、イメージをする。それの繰り返しだ。
どちらが魔法には適しているのだろう? ミスティへ目を向けると、大きく頷いて説明をしてくれた。
「できればどっちでもええねん! 難しいこと考えたほうができる人もいれば、難しいこと考えないほうができる人もおんねん! 大事なのは、今なにができるのかと、最終的にどこまでいけるかや! ……って長が言ってたんよ」
なるほど、長はいいことを言うなぁと納得する。十歳児の言葉にしては説得力があると思ったんだ。
しかし、魔法の修業というのは剣よりも遥かに難しいところがある。
それは、一日に使える回数が少ないことだろう。剣のように、ひたすら素振りをするわけにはいかない。
今の俺は、初級魔法を2回か3回使用できる。スカーレットは1回か2回だ。体調などでも多少の差が出る。続けるうちに回数も増え、安定していくようだが、今はそんなものだ。もちろん、初級以上の魔法は使えない。
「……あれ? 俺たちは自分の魔力を精霊の力で魔法にしているんだろ? なら、オリーブ自身が使っていた魔法は、なにを消費していたんだ?」
「あぁ、精霊は魂を消費してんねん。だから、本当にいざというときしか魔法を使わないんやで」
「あんなにポンポン使ってたのに命懸けてるの!? オ、オリーブ! 魔法を無闇に使わないようにな!?」
「……ワカッタ」
どうにもミスティが言うには、精霊と人とでは魂への価値観が違うらしい。精霊にとって魂とはいずれ還るものであり、固執するものではないとか。寿命が縮んでもいいとか、その死生観がすごい。
ふと、あることに気付く。それを実践できるか考えただけで、体が震え始めた。
「セス? どうしたのよ」
「な、なんでもない。ちょっと寒気がしただけだ」
「真っ青な顔をしてなに言ってるのよ。ちょっと日陰で休んで来なさい」
「……あぁ、そうする」
ダイジョウブ? ダイジョウブ? と心配するオリーブへ笑みを返す。
このことについて考えるのは止めよう。考えただけで、ティグリス殿下へ出会ったときに近い恐怖を感じていたことから、死の危険があるのだろう。
ボンヤリと魔法の修業をしている二人を見ていると、隣にある人物が立った。
「シヤ?」
「今、お時間よろしいでしょうか」
「あぁ、もちろん」
思い詰めた顔のシヤを見て、なにかあったのだろうか、とエルペルトを見る。
しかし、彼にも思い当たることがないのだろう。小さく首を横に振っていた。
顔を見るだけで良く無いニュースだと察することができ、立ち上がり、佇まいを直す。
「実は――」
ゴクリ、と唾を飲み込んだ。
「――前にお話しした通り、オリアス砦の財政は限界を来しております。具体的には、後十日ほどしかもちません」
「……え?」
「セス司令が、もうじき金の問題は解決すると仰っていましたがもちませんでした! 申し訳ありません!」
「な、なぜそんなことに? ファンダルの隠した金が見つからなかったから? まだどうにかなっていると思っていたのに!」
ティグリス殿下が金を送ってくれるまで堪えられればいい。そう考えていたのに、限界が先に来てしまった。
辛い! どうして! 助けて! そんな気持ちで頭を抱えていると、シヤはもっと頭を抱えていた。
「そもそもセス司令がいけないんですよ! だって、エルフたち……」
「エルフたちを助けたのは仕方ないことだろ!?」
「助けたのはいいんです! 彼らは落ち着いてからで良いと言ったのに、色々大変だろうと金を渡したじゃないですか!」
「……渡した」
「相談しようと思っていたのに、砦のことは自分とジェイに任せ、精霊と契約しに行ってしまうし!」
「……い、行った」
あれ? もしかしてこれは、完全に俺の落ち度なのではないか?
オロオロしている間に人が集まり始めてしまう。二十代中盤の美人が、王族の前で泣いているのだ。興味を持たれるのはおかしいことではない。
「金がなんとかって……」
「手切れ金?」
「まさか、子供が!?」
勝手な憶測を皆が口々に話し始めている。
俺は頭の中が真っ白なまま、せめて正しい情報を伝えようと叫んだ。
「違う! 俺は童貞だ! そんな、女性経験皆無な男に、シヤみたいな美人を口説けると思うか? 無理に決まっているだろう!?」
「「「あぁ……」」」
あっさりと納得されたことに悲しみを覚えたが、事実なので否定できない。来世は呪いとか抱えていない、生活に困らない平民に産まれたい。
いや、俺のことはいい。今は金の話だ。
「……会議を行う! 緊急でだ! ジェイ、シヤ、リックは司令室に来い! 行くぞ、エルペルト!」
「はっ」
急ぎ司令室へと戻り、勢いよく椅子へ座る。
一つ深呼吸をし……両手で顔を覆った。
「なにも思いつかない」
「お察しいたします」
「……そもそも、ファンダルが悪いんじゃないか? 後、ティグリス殿下が良くない」
「人のせいにしても解決はいたしませんよ」
「うぅ……」
しかし、今の状況になることを想定できず、その場その場での対応をした結果がこれだ。誰が悪いかと言われれば、確実に俺が悪い。
なにか一つくらい良い対策を考えねば……。机に額を押し付け呻いていると、ノックも無しに扉が開かれた。
「ちょっと、いきなりどうしたの?」
「あぁ、一声かけずに戻ってごめん……」
「急ぎだったんでしょ? さっきの態度を見れば分かるわよ。それで?」
「実は――」
話が終わると、スカーレットはニッコリと笑いながら……部屋の隅に移動した。どうやら戦力外だと自分で悟っているらしい。
だが、思わぬところから良い案が出る可能性もある。俺は一筋の希望を信じ、スカーレットに聞いた。
「スカーレットなら、どうやってお金を稼ぐ?」
「えっ!?」
「なんでも思いつく方法でいいんだよ」
「……そう、ねぇ。あたしなら、町で」
「町で?」
「悪人をボコるわね」
「……ふむ」
十日間座して待つよりは、なにか行動を起こす必要がある。ティグリス殿下が金を都合してくれるのは間違いないので、それまで保たせるためのなにかだ。
工房のドワーフを訪ね、水蛇の素材を売るか? 一匹分となれば、色もつけてくれるだろう。
「な、なーんちゃって。さすがに冗談だからね? そんな静かにならないでよ」
「……いや、まぁ無しではないかなぁ。町の治安とかを調べる必要はあるけれど、それ次第では全然アリだと思う」
「そうなの?」
ここから町までは二日。往復四日。王都から町までは八日。簡単に助けが訪れる距離ではない。
仮にだが、都合よく山賊団でも出ていた場合、砦の兵は心強い助けとなるだろう。
「んー……よし、町に出ようか。水蛇の素材と、兵を割けるだけ割いてもらおう。町に滞在できる期間は六日。その間に金を稼ぐしかない」
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