11 / 51
第一章
2-6 仲間だと、勇者は言った
しおりを挟む
「勇者様、大変です!」
連絡を慌てて伝えに来た俺を見て、勇者様はどこか遠いところを見ているような目のまま、重い口を開いた。
「大体こういうときはね。王国の軍隊がギリギリ間に合わないの。だから、時間稼ぎをしてほしい、と言われるのよね。えぇ、知ってるわ。大抵そうだもの。そして水際で食い止めるつもりだったのに、主人公たちは敵を一掃しちゃうのよね。よくあるわ……」
「後半は違いましたが、前半は当たっております。敵の上陸が先であると予想されるため、時間稼ぎをしてもらいたい、とのことです」
「ほらね、やっぱりそうだったでしょ!?」
なぜ分かったのかは分からないが、《オヤクソク》というやつらしい。たぶん予知かなにかの能力名だろう。
しかし、こうしている時間すらもったいない。
俺は深々と勇者様に頭を下げた。
「では、これで失礼いたします。必ず生きて戻り、後を追います!」
「えぇ、そうね。逃げたいけれど逃げるわけにもいかないし、出来得る限りのことを……えっ!?」
外で待っている兵たちと合流し、馬の手綱を握る。後は、いくつかの物資を荷台に載せた馬車を一台。これが我々の全戦力だ。
生きて帰ると誓った。だが、その保証はどこにもない。しかし、それでも俺は――カコーンと兜を叩かれた。
「ちょっとラックスさん! 話も聞かずに神妙な顔で出て行っちゃうって、どういうことなの!?」
「もしかして説明が足りていませんでしたか。時間が無いため、端的に伝えたことをお詫びいたします」
「いえ、そうではなくてね?」
なぜか自分と勇者様の会話は噛み合わない。
その理由が分からないため、俺たちの会話は混沌としていた。
「ですので、時間稼ぎをしなくてはならないのです。すぐにでも出て、現地で準備を始める必要があります。旅の共をできないことは申し訳ないと思っていますが、王国の兵士として、この窮地を無視することもできません!」
「わたしが言いたいのは、どうしてさっさと行こうとしているのか、ってことよ! だっておかしいでしょ? わたしは勇者じゃないの? 仲間じゃないの? それともラックスさんにとっては、いまだに他人でしかないということ!?」
「他人のはずがないです! 自分は勇者様の仲間。え、仲間ですか。響きがいいですね。ふふふ……。いえ、そうではありませんでした。勇者様の仲間ではありますが、王国の兵士でもあるのです! 一時、お側を離れることをお許しください!」
「あぁもう全然分かってないし伝わらないし……いいわ! よく聞きなさい!」
「えぇ、聞きますよ! なんですか! 手短にお願いします!」
若干苛立ちを隠せず、だが仲間と言われたことでニヤニヤしている自分に対し、勇者様は指を突き付けて言った。
「どうしてわたしを置いて行くの! 必ず役に立つはずよ! 連れて行くべきでしょ!」
「……いや、それはダメですよ。だってこれ、兵士としての任務ですよ? 勇者様は兵士じゃありませんし、王国はなんだかんだで、壊滅的な打撃は受けても滅びはしない、という読みです。気にせず旅を続けてください」
「限界ギリギリ耐えられますみたいなセリフを聞いて、どうして旅を続けられると思うの!?」
王国が攻撃されることなど、世界を救うことに比べれば小さなことだと思うのだが、勇者様にとっては違うらしい。それでこそ勇者というものかもしれない。
だがここであることに気付き、なるほどと手を叩いた。
「あぁ、元の世界に帰る手段が――」
「違うわよ! 元の世界に帰る手段が無くなるかもしれないことも! 勇者であることも! 全然関係ないわ!」
「は、はい」
どう見ても怒っている勇者様にビクビクとしながら頷くと、彼女は一度深呼吸をして、少しだけ落ち着いた口調で告げた。
「――人として、見過ごせないと言っているのよ」
「勇者様……!」
感激のあまり、言葉が出て来ない。たったの数日だというのに、彼女はもう完璧に勇者としての精神を携えていた。
しかし、勇者様が小声で言う。
「でも、元の世界に帰る手段を守ることは、優先順位としては、上のほうにしておいてくれる? 少しだけ、少しだけね? 少しだけ、上のほうにしてくれるだけでいいからね?」
「もちろんです! 分かっております!」
こうしてひと悶着はあったが、勇者様と共に他の兵と合流する。勇者様の顔を知っている者も多く、兵の士気は一気に上がった。
「うおおおおおおおお! 勇者様と出陣きたああああああああ!」
「これは勝ったな!」
「帰ったら、故郷の幼馴染と」
「やめて! フラグを立てないで! 後、わたしはそんなにすごい能力とかないからー!」
あたふたしている勇者様を宥めてから席を外してもらい、同僚たちに説明をする。
「勇者様はすごい人だが、すごいと思われると、プレッシャーを感じるらしくてな。まだまだ精神的に脆いところがあるようだ。なんせ、異世界から来たんだぜ? 俺たちとはちょっと考え方も違う」
「「「なるほどなぁ」」」
皆が納得してくれ、今後は言葉に出して誉め過ぎない。心の中だけに留める。そういった取り決めをしてから出立した。
俺は馬に乗れる。我が国では、兵でも馬に乗る訓練を受けるからだ。他の国によっては、歩兵は走ってろバーカ! みたいな感じで、一切教えないところも多いらしい。
まぁそういうことで、俺は馬に乗れる。だが勇者様は乗れない。つまり、そういうことだ。
「では、馬車の荷台にでも――」
「わたし、一度でいいから馬に乗ってみたかったのよね!」
目をキラキラさせながら言われてしまえば、拒否することは難しい。尻が痛くなるだけだし、まだ荷台のほうがマシだと説明はしたが、勇者様は自分の後ろへ乗った。
そして一時間ほど経ったころだ。勇者様も根を上げる頃合いだと思い、声をかけてみた。
「大丈夫ですか?」
「前が見えないのがつまらないわね。立ってもいい?」
「立つのは危険だからおやめください。後、腰や尻が痛いなどはありませんか?」
「思っていたより揺れるなぁとは思うけれど、特に痛みは無いわね。……そういえば、酔ったりもしていないわ。これも勇者の力なのかしら?」
身体能力の向上。それは、五感などにも影響があるのだろうか?
しかし、勇者様はいまだに眼鏡をかけている。なぜ視力は上がっていないんだ?
割といい加減に能力が向上しているのかもなぁと、そんな印象を受けた。
「ちょっとだけ、ちょっとだけ立ってもいいでしょ?」
「危険ですって」
「なんかいけそうなのよ。……よ、っと」
ダメだと言っているのに俺の肩へ両手を乗せ、勇者様はゆっくりと立ち上がった。
「ふわぁ……」
少し抜けた声ではあったが、チラリと顔を見てみれば、恍惚とした表情を浮かべていた。
全身で風を受ける。それは気持ち良さそうだとは思ったが、それ以上のなにかを彼女は感じているように思えた。
「タイ○ニックみたい」
それがなにかは分からないが、ご満悦なようだ。きっと幸運を呼ぶポーズかなにかの呼び名だろう。
ならばいいかと思っていたのだが、肩を掴んでいた温かさが消える。後ろからは鼻歌。――そして悲鳴。軽くなり、馬の速度が上がった。
「いやあああああああああああ!」
「ゆ、勇者様!?」
なにが起きたかを理解し、馬を止めて後方を見た。
両手を前に出して腰を少し曲げる。妙なポーズで着地をした勇者様は、そのまま固まっていた。
馬を降りて、慌てて駆け寄る。
「勇者様! お怪我はありませんか!?」
「……ふわっと、体と心が軽くなったわ。それからサーッと血の気が引いたわ」
「落ち着いてください勇者様! 大丈夫です! 無傷で見事な着地を決めていますから!」
真顔のまま瞬きすらしない勇者様。目の前であたふたしていると、静かに笑う。そして俺の背を押して馬に戻らせ、自分も後ろに乗った。
ガシッと、思い切り締め付けるように抱きしめられる。もう二度とあんなことはしないと、行動で示していた。
若干呆れながらも、これならば落ちないだろうと、先を進んでいる一同へ追いつこうと馬を走らせる。
目的地は、もうすぐそこだった。
連絡を慌てて伝えに来た俺を見て、勇者様はどこか遠いところを見ているような目のまま、重い口を開いた。
「大体こういうときはね。王国の軍隊がギリギリ間に合わないの。だから、時間稼ぎをしてほしい、と言われるのよね。えぇ、知ってるわ。大抵そうだもの。そして水際で食い止めるつもりだったのに、主人公たちは敵を一掃しちゃうのよね。よくあるわ……」
「後半は違いましたが、前半は当たっております。敵の上陸が先であると予想されるため、時間稼ぎをしてもらいたい、とのことです」
「ほらね、やっぱりそうだったでしょ!?」
なぜ分かったのかは分からないが、《オヤクソク》というやつらしい。たぶん予知かなにかの能力名だろう。
しかし、こうしている時間すらもったいない。
俺は深々と勇者様に頭を下げた。
「では、これで失礼いたします。必ず生きて戻り、後を追います!」
「えぇ、そうね。逃げたいけれど逃げるわけにもいかないし、出来得る限りのことを……えっ!?」
外で待っている兵たちと合流し、馬の手綱を握る。後は、いくつかの物資を荷台に載せた馬車を一台。これが我々の全戦力だ。
生きて帰ると誓った。だが、その保証はどこにもない。しかし、それでも俺は――カコーンと兜を叩かれた。
「ちょっとラックスさん! 話も聞かずに神妙な顔で出て行っちゃうって、どういうことなの!?」
「もしかして説明が足りていませんでしたか。時間が無いため、端的に伝えたことをお詫びいたします」
「いえ、そうではなくてね?」
なぜか自分と勇者様の会話は噛み合わない。
その理由が分からないため、俺たちの会話は混沌としていた。
「ですので、時間稼ぎをしなくてはならないのです。すぐにでも出て、現地で準備を始める必要があります。旅の共をできないことは申し訳ないと思っていますが、王国の兵士として、この窮地を無視することもできません!」
「わたしが言いたいのは、どうしてさっさと行こうとしているのか、ってことよ! だっておかしいでしょ? わたしは勇者じゃないの? 仲間じゃないの? それともラックスさんにとっては、いまだに他人でしかないということ!?」
「他人のはずがないです! 自分は勇者様の仲間。え、仲間ですか。響きがいいですね。ふふふ……。いえ、そうではありませんでした。勇者様の仲間ではありますが、王国の兵士でもあるのです! 一時、お側を離れることをお許しください!」
「あぁもう全然分かってないし伝わらないし……いいわ! よく聞きなさい!」
「えぇ、聞きますよ! なんですか! 手短にお願いします!」
若干苛立ちを隠せず、だが仲間と言われたことでニヤニヤしている自分に対し、勇者様は指を突き付けて言った。
「どうしてわたしを置いて行くの! 必ず役に立つはずよ! 連れて行くべきでしょ!」
「……いや、それはダメですよ。だってこれ、兵士としての任務ですよ? 勇者様は兵士じゃありませんし、王国はなんだかんだで、壊滅的な打撃は受けても滅びはしない、という読みです。気にせず旅を続けてください」
「限界ギリギリ耐えられますみたいなセリフを聞いて、どうして旅を続けられると思うの!?」
王国が攻撃されることなど、世界を救うことに比べれば小さなことだと思うのだが、勇者様にとっては違うらしい。それでこそ勇者というものかもしれない。
だがここであることに気付き、なるほどと手を叩いた。
「あぁ、元の世界に帰る手段が――」
「違うわよ! 元の世界に帰る手段が無くなるかもしれないことも! 勇者であることも! 全然関係ないわ!」
「は、はい」
どう見ても怒っている勇者様にビクビクとしながら頷くと、彼女は一度深呼吸をして、少しだけ落ち着いた口調で告げた。
「――人として、見過ごせないと言っているのよ」
「勇者様……!」
感激のあまり、言葉が出て来ない。たったの数日だというのに、彼女はもう完璧に勇者としての精神を携えていた。
しかし、勇者様が小声で言う。
「でも、元の世界に帰る手段を守ることは、優先順位としては、上のほうにしておいてくれる? 少しだけ、少しだけね? 少しだけ、上のほうにしてくれるだけでいいからね?」
「もちろんです! 分かっております!」
こうしてひと悶着はあったが、勇者様と共に他の兵と合流する。勇者様の顔を知っている者も多く、兵の士気は一気に上がった。
「うおおおおおおおお! 勇者様と出陣きたああああああああ!」
「これは勝ったな!」
「帰ったら、故郷の幼馴染と」
「やめて! フラグを立てないで! 後、わたしはそんなにすごい能力とかないからー!」
あたふたしている勇者様を宥めてから席を外してもらい、同僚たちに説明をする。
「勇者様はすごい人だが、すごいと思われると、プレッシャーを感じるらしくてな。まだまだ精神的に脆いところがあるようだ。なんせ、異世界から来たんだぜ? 俺たちとはちょっと考え方も違う」
「「「なるほどなぁ」」」
皆が納得してくれ、今後は言葉に出して誉め過ぎない。心の中だけに留める。そういった取り決めをしてから出立した。
俺は馬に乗れる。我が国では、兵でも馬に乗る訓練を受けるからだ。他の国によっては、歩兵は走ってろバーカ! みたいな感じで、一切教えないところも多いらしい。
まぁそういうことで、俺は馬に乗れる。だが勇者様は乗れない。つまり、そういうことだ。
「では、馬車の荷台にでも――」
「わたし、一度でいいから馬に乗ってみたかったのよね!」
目をキラキラさせながら言われてしまえば、拒否することは難しい。尻が痛くなるだけだし、まだ荷台のほうがマシだと説明はしたが、勇者様は自分の後ろへ乗った。
そして一時間ほど経ったころだ。勇者様も根を上げる頃合いだと思い、声をかけてみた。
「大丈夫ですか?」
「前が見えないのがつまらないわね。立ってもいい?」
「立つのは危険だからおやめください。後、腰や尻が痛いなどはありませんか?」
「思っていたより揺れるなぁとは思うけれど、特に痛みは無いわね。……そういえば、酔ったりもしていないわ。これも勇者の力なのかしら?」
身体能力の向上。それは、五感などにも影響があるのだろうか?
しかし、勇者様はいまだに眼鏡をかけている。なぜ視力は上がっていないんだ?
割といい加減に能力が向上しているのかもなぁと、そんな印象を受けた。
「ちょっとだけ、ちょっとだけ立ってもいいでしょ?」
「危険ですって」
「なんかいけそうなのよ。……よ、っと」
ダメだと言っているのに俺の肩へ両手を乗せ、勇者様はゆっくりと立ち上がった。
「ふわぁ……」
少し抜けた声ではあったが、チラリと顔を見てみれば、恍惚とした表情を浮かべていた。
全身で風を受ける。それは気持ち良さそうだとは思ったが、それ以上のなにかを彼女は感じているように思えた。
「タイ○ニックみたい」
それがなにかは分からないが、ご満悦なようだ。きっと幸運を呼ぶポーズかなにかの呼び名だろう。
ならばいいかと思っていたのだが、肩を掴んでいた温かさが消える。後ろからは鼻歌。――そして悲鳴。軽くなり、馬の速度が上がった。
「いやあああああああああああ!」
「ゆ、勇者様!?」
なにが起きたかを理解し、馬を止めて後方を見た。
両手を前に出して腰を少し曲げる。妙なポーズで着地をした勇者様は、そのまま固まっていた。
馬を降りて、慌てて駆け寄る。
「勇者様! お怪我はありませんか!?」
「……ふわっと、体と心が軽くなったわ。それからサーッと血の気が引いたわ」
「落ち着いてください勇者様! 大丈夫です! 無傷で見事な着地を決めていますから!」
真顔のまま瞬きすらしない勇者様。目の前であたふたしていると、静かに笑う。そして俺の背を押して馬に戻らせ、自分も後ろに乗った。
ガシッと、思い切り締め付けるように抱きしめられる。もう二度とあんなことはしないと、行動で示していた。
若干呆れながらも、これならば落ちないだろうと、先を進んでいる一同へ追いつこうと馬を走らせる。
目的地は、もうすぐそこだった。
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる