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第一章
4-2 重い男
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詰所は兵舎も一体となっており、割と大きな建物だ。
だが一般の人が入る入口は、入ってすぐにカウンターがあり、困ったことなどの相談を聞く場所となっている。
「と、いうわけです。モンスター退治の依頼なども、ここですることになります」
「つまり、冒険者ギルドね」
「それはよく分かりませんが、たぶんそんな感じです」
見えている範囲の説明が終わり、奥へ続く扉へ近づく。当たり前のように止められた。
「この先は関係者以外立ち入り禁止です」
「イベントを熟すか、隙をついて抜けるやつね」
「よく分かりませんが、たぶん違います。久しぶりだな、ピエール。俺だよ、俺。王都のラックスだ」
「ん? おぉ、ラックスじゃねぇか。お前なんだ、随分と若い嫁さんをもらったんだな。自慢に来たのか? このこのぉ」
ピエールが肘で突いて来るので避け、小声で伝える。
「彼女は勇者だ。勇者様だよ、勇者様」
「……え? お前が女の子の護衛で旅立った。立ち寄ったら優遇してやれ。ヘクトル様は魔族を滅ぼしに行った、って通達しか着てないぞ?」
「なんてこったい。今の発言は忘れてくれ。機密事項だったようだ」
「了解した。オレは自分の将来が一番大事な男。全て忘れた」
こんないつもの調子で話をして、奥へと通してもらう。一応と、ピエールも同行をしてくれた。これで、怪しい人物だ、と毎回聞かれないで済むから助かる。
勇者様に、ピエールとは、前に同じ任務を受けたことがある話をする。だが、勇者様は眉根を寄せていた。
「どうかしましたか?」
「……ラックスさんって、同僚には敬語じゃないのね。わたしには敬語で話すのに」
「ハッハッハッ、当たり前じゃないですか。例えばですが、上司に敬語を使わない人がいますか? いませんよね?」
さらに、勇者様の眉間の皺が深くなる。どうやら納得してもらえていないようだ。
「でもわたしたちの関係は、上司と部下ではなく仲間よね? なら、敬語をやめてもいいんじゃないかしら?」
どうやら勇者様は敬語を止めてもらいたいようなので、一つ頷き返事をした。
「勇者様は、自分にとっては陛下よりも上の存在です。敬語で話すのは当然です」
「でも仲間でしょ? それに、わたしは陛下のように偉い人間じゃない。もっと気楽に話してくれたほうが嬉しいわ」
「いやぁ、無理ですよ」
「無理!?」
どうにも納得してもらえず困ってしまう。ピエールを見ると、ニヤニヤと笑っていた。なにか勘違いをしてそうな顔だ。
口を尖らせた勇者様が、俺に言う。
「無理ってなによ、無理って。ラックスさんにとって、わたしってどういう立ち位置なの?」
「誰よりも大切な人です」
なぜか勇者様が口をあんぐりと開いたまま固まり、ピエールが大笑いを始める。
意味が分からず困惑していると、勇者様は頭が痛いと言わんばかりに、額を押さえながら言った。
「前から思っていたけど、ラックスさんって無自覚に女性を垂らし込むタイプでしょ。告白されたことあるわよね? 正直に答えて」
「あります」
「やっぱりね!」
ピエールがさらに高笑いを始め、勇者様は言質をとったと嬉しそうにしていた。
「いやぁ、いるのよね、ラックスさんみたいなキャラ。残念ながら、わたしは騙されないけどね!」
「あの、別に誰かを騙したつもりはないのですが……」
「でも告白されたら、優しいから付き合っちゃうんでしょ! それで少し経った後に、誰にでも優しすぎて一緒にいると辛い、と振られるの! 分かっているんだからね!」
完璧に見抜いているぞ、と勇者様が薄い胸を張る。
だが俺は、首を横に振った。
「いえ、自分は誰かとお付き合いしたことはありません。必ず断っています」
「……えっ!? 断ってるの!? どうして!?」
「こいつ、男が好きなんですよ」
「違うからな!?」
さらりと嘘を吐いたピエールの兜を叩く。いい音はしたが、こっちの拳が痛かった。
妙に興味津々な勇者様。仕方なく、その理由を語ることにした。
「相手は自分を好きと言ってくれますが、大抵は任務の際に助けた相手だったとか、そのお孫さんだった、みたいなことが多いです。つまり、ただの勘違いです」
「別に勘違いから初めてもいいんじゃない?」
「……そうかもしれませんが、自分は相手を愛しているわけじゃありません。将来の伴侶となる相手に、不誠実な――」
「待って待って」
「待った待った」
なぜか二人が同時に俺を止める。首を傾げると、まずピエールが口を開いた。
「お前、結婚を前提に付き合うのか?」
「そりゃそうだろう。むしろ、そうじゃないなら、どうして付き合うんだ?」
「……ラックスさん、重い男ね」
「重い男!?」
初めてそんなことを言われた。
俺は重い男だったのか? ……いや、断じて違うはずだ。付き合うということは、結婚を考えた相手ということ。至極当然の考えだ。
『重っ……』
ちょっと妖精さん黙っていてください。こっちから話しかけても、何も答えてくれないのに、こういうときだけ余計な一言はやめてよね。
どうも二人とは考え方が違うようなので、丁寧に説明をする。
「付き合う、ということは結婚を考える、ということです。ここまではいいですか?」
二人は同時に手を×印にした。いきなり失敗である。
呆れた口調で、今度は勇者様が言う。
「あのね、付き合うことで関係が深まり、その先に結婚があるのよ。知らないけど。だから、ちょっと気になるなと思ったら、付き合ってみて好きになる、ということもあるはずよ。知らないけど」
語尾は気になるが、それ以上に不誠実すぎる。別に神職の人間ではないが、そんな不埒な関係は認められない。
ハッと、あることに気付いた。
「ま、まさか勇者様もそんな付き合い方をして、色んな男と――」
「ち、違うから! わたしはそんな男をとっかえひっかえとか、経験豊富だったりは」
「――手を繋いだり、デートをしたりしていたんですか!? ダメですよ!」
「……へい、ピエール」
「はい、勇者様」
勇者様はピエールへ手招きをして、二人で隅へ移動をする。
そして小声でなにかを話し合った後、神妙な顔で俺を見た。とても嫌な感じだ。
「あー、ラックス」
「なんだ」
「お前、子供の作り方とか知ってるのか?」
「バカにしてんのか!? 俺は十八だぞ!?」
詳しくは言えないが、男と女が裸になってあーだこーだ、ってやつだ。勇者様に聞こえぬよう、ピエールの耳元で話したら、何度か頷いてくれた。
「勇者様、こいつは子供の作り方は知っていますよ。つまり、めちゃくちゃ純粋で、無自覚に女を泣かせ、だが付き合ったわけでもないので責めることもできない。そんな、ある意味では一番性質の悪いやつです」
「今、性質が悪いって言わなかったか!?」
「なんて性質が悪いの。振られた女の人に同情するわ」
「勇者様!?」
それから二人は、このままでは埒が明かないと、詰所の一室へと向かう。
中には机が一つと椅子が二つ。……尋問室、というやつだった。
「まぁ座りなさい、ラックス=スタンダード」
「え、あ、はい」
奥の椅子へ座る俺。向かいに座る勇者様。その隣で腕を組むピエール。
一体この状況がなんなのか、俺にはまるで理解できなかった。
勇者様は足を組み、顎を上げて話し始める。
「それで、ラックス=スタンダード。あなたは何人の女性を泣かせてきたの」
「あの、人聞きが悪い言い方だと思うのですが――」
「質問に答えなさい」
「……黙秘します」
それは俺個人の話でもあり、女性たちの話でもある。無闇に打ち明けるべきではない。
しかし、ピエールが机を強く叩いた。
「数えきれないほど泣かせてきた! だから黙秘したということだな!」
「そんなことありませんからね!? ちゃんと思い出せば数えられますから!」
「……勇者様。思い出さなければならないほど、女性を振っているようです」
「よくやったわ、ピエール」
「ハッ、ありがとうございます」
だから、なんなんだこれは。
俺はこのよく分からない尋問を一時間受けた。一時間もだ! 頭がおかしくなるかと思った!
そして最後に、と勇者様が口を開く。
「女性に騙されることは無さそうだけれど、誰にでも優しくするのはやめなさい」
「わ、分かりました。これからは知人の女性と、困っている女性と――」
「誰にでも優しくするのはやめなさい!」
いや、自分は兵士ですよ? 困っている人がいたら助けるは当然で……あ、ダメなんですね。はい、分かりました。
少し考え、俺は閃きを得て、こう答えた。
「では、まず勇者様に相談をします。それ以外の女性では、勇者様にのみ優しくします。……これならいいですよね?」
完璧な答えを導き出したと思っていたのだが、今度は勇者様が机を強く叩き、立ち上がった。
「だから、そういうところがダメだって言ってるんでしょうがああああああああああ!」
結局のところ、俺はなんかもう女性に対しては全部ダメらしい。
よく分からなかったが、勇者様とピエールの二人対俺一人。二対一なので、そういうことに決まった。納得はできなかった。
だが一般の人が入る入口は、入ってすぐにカウンターがあり、困ったことなどの相談を聞く場所となっている。
「と、いうわけです。モンスター退治の依頼なども、ここですることになります」
「つまり、冒険者ギルドね」
「それはよく分かりませんが、たぶんそんな感じです」
見えている範囲の説明が終わり、奥へ続く扉へ近づく。当たり前のように止められた。
「この先は関係者以外立ち入り禁止です」
「イベントを熟すか、隙をついて抜けるやつね」
「よく分かりませんが、たぶん違います。久しぶりだな、ピエール。俺だよ、俺。王都のラックスだ」
「ん? おぉ、ラックスじゃねぇか。お前なんだ、随分と若い嫁さんをもらったんだな。自慢に来たのか? このこのぉ」
ピエールが肘で突いて来るので避け、小声で伝える。
「彼女は勇者だ。勇者様だよ、勇者様」
「……え? お前が女の子の護衛で旅立った。立ち寄ったら優遇してやれ。ヘクトル様は魔族を滅ぼしに行った、って通達しか着てないぞ?」
「なんてこったい。今の発言は忘れてくれ。機密事項だったようだ」
「了解した。オレは自分の将来が一番大事な男。全て忘れた」
こんないつもの調子で話をして、奥へと通してもらう。一応と、ピエールも同行をしてくれた。これで、怪しい人物だ、と毎回聞かれないで済むから助かる。
勇者様に、ピエールとは、前に同じ任務を受けたことがある話をする。だが、勇者様は眉根を寄せていた。
「どうかしましたか?」
「……ラックスさんって、同僚には敬語じゃないのね。わたしには敬語で話すのに」
「ハッハッハッ、当たり前じゃないですか。例えばですが、上司に敬語を使わない人がいますか? いませんよね?」
さらに、勇者様の眉間の皺が深くなる。どうやら納得してもらえていないようだ。
「でもわたしたちの関係は、上司と部下ではなく仲間よね? なら、敬語をやめてもいいんじゃないかしら?」
どうやら勇者様は敬語を止めてもらいたいようなので、一つ頷き返事をした。
「勇者様は、自分にとっては陛下よりも上の存在です。敬語で話すのは当然です」
「でも仲間でしょ? それに、わたしは陛下のように偉い人間じゃない。もっと気楽に話してくれたほうが嬉しいわ」
「いやぁ、無理ですよ」
「無理!?」
どうにも納得してもらえず困ってしまう。ピエールを見ると、ニヤニヤと笑っていた。なにか勘違いをしてそうな顔だ。
口を尖らせた勇者様が、俺に言う。
「無理ってなによ、無理って。ラックスさんにとって、わたしってどういう立ち位置なの?」
「誰よりも大切な人です」
なぜか勇者様が口をあんぐりと開いたまま固まり、ピエールが大笑いを始める。
意味が分からず困惑していると、勇者様は頭が痛いと言わんばかりに、額を押さえながら言った。
「前から思っていたけど、ラックスさんって無自覚に女性を垂らし込むタイプでしょ。告白されたことあるわよね? 正直に答えて」
「あります」
「やっぱりね!」
ピエールがさらに高笑いを始め、勇者様は言質をとったと嬉しそうにしていた。
「いやぁ、いるのよね、ラックスさんみたいなキャラ。残念ながら、わたしは騙されないけどね!」
「あの、別に誰かを騙したつもりはないのですが……」
「でも告白されたら、優しいから付き合っちゃうんでしょ! それで少し経った後に、誰にでも優しすぎて一緒にいると辛い、と振られるの! 分かっているんだからね!」
完璧に見抜いているぞ、と勇者様が薄い胸を張る。
だが俺は、首を横に振った。
「いえ、自分は誰かとお付き合いしたことはありません。必ず断っています」
「……えっ!? 断ってるの!? どうして!?」
「こいつ、男が好きなんですよ」
「違うからな!?」
さらりと嘘を吐いたピエールの兜を叩く。いい音はしたが、こっちの拳が痛かった。
妙に興味津々な勇者様。仕方なく、その理由を語ることにした。
「相手は自分を好きと言ってくれますが、大抵は任務の際に助けた相手だったとか、そのお孫さんだった、みたいなことが多いです。つまり、ただの勘違いです」
「別に勘違いから初めてもいいんじゃない?」
「……そうかもしれませんが、自分は相手を愛しているわけじゃありません。将来の伴侶となる相手に、不誠実な――」
「待って待って」
「待った待った」
なぜか二人が同時に俺を止める。首を傾げると、まずピエールが口を開いた。
「お前、結婚を前提に付き合うのか?」
「そりゃそうだろう。むしろ、そうじゃないなら、どうして付き合うんだ?」
「……ラックスさん、重い男ね」
「重い男!?」
初めてそんなことを言われた。
俺は重い男だったのか? ……いや、断じて違うはずだ。付き合うということは、結婚を考えた相手ということ。至極当然の考えだ。
『重っ……』
ちょっと妖精さん黙っていてください。こっちから話しかけても、何も答えてくれないのに、こういうときだけ余計な一言はやめてよね。
どうも二人とは考え方が違うようなので、丁寧に説明をする。
「付き合う、ということは結婚を考える、ということです。ここまではいいですか?」
二人は同時に手を×印にした。いきなり失敗である。
呆れた口調で、今度は勇者様が言う。
「あのね、付き合うことで関係が深まり、その先に結婚があるのよ。知らないけど。だから、ちょっと気になるなと思ったら、付き合ってみて好きになる、ということもあるはずよ。知らないけど」
語尾は気になるが、それ以上に不誠実すぎる。別に神職の人間ではないが、そんな不埒な関係は認められない。
ハッと、あることに気付いた。
「ま、まさか勇者様もそんな付き合い方をして、色んな男と――」
「ち、違うから! わたしはそんな男をとっかえひっかえとか、経験豊富だったりは」
「――手を繋いだり、デートをしたりしていたんですか!? ダメですよ!」
「……へい、ピエール」
「はい、勇者様」
勇者様はピエールへ手招きをして、二人で隅へ移動をする。
そして小声でなにかを話し合った後、神妙な顔で俺を見た。とても嫌な感じだ。
「あー、ラックス」
「なんだ」
「お前、子供の作り方とか知ってるのか?」
「バカにしてんのか!? 俺は十八だぞ!?」
詳しくは言えないが、男と女が裸になってあーだこーだ、ってやつだ。勇者様に聞こえぬよう、ピエールの耳元で話したら、何度か頷いてくれた。
「勇者様、こいつは子供の作り方は知っていますよ。つまり、めちゃくちゃ純粋で、無自覚に女を泣かせ、だが付き合ったわけでもないので責めることもできない。そんな、ある意味では一番性質の悪いやつです」
「今、性質が悪いって言わなかったか!?」
「なんて性質が悪いの。振られた女の人に同情するわ」
「勇者様!?」
それから二人は、このままでは埒が明かないと、詰所の一室へと向かう。
中には机が一つと椅子が二つ。……尋問室、というやつだった。
「まぁ座りなさい、ラックス=スタンダード」
「え、あ、はい」
奥の椅子へ座る俺。向かいに座る勇者様。その隣で腕を組むピエール。
一体この状況がなんなのか、俺にはまるで理解できなかった。
勇者様は足を組み、顎を上げて話し始める。
「それで、ラックス=スタンダード。あなたは何人の女性を泣かせてきたの」
「あの、人聞きが悪い言い方だと思うのですが――」
「質問に答えなさい」
「……黙秘します」
それは俺個人の話でもあり、女性たちの話でもある。無闇に打ち明けるべきではない。
しかし、ピエールが机を強く叩いた。
「数えきれないほど泣かせてきた! だから黙秘したということだな!」
「そんなことありませんからね!? ちゃんと思い出せば数えられますから!」
「……勇者様。思い出さなければならないほど、女性を振っているようです」
「よくやったわ、ピエール」
「ハッ、ありがとうございます」
だから、なんなんだこれは。
俺はこのよく分からない尋問を一時間受けた。一時間もだ! 頭がおかしくなるかと思った!
そして最後に、と勇者様が口を開く。
「女性に騙されることは無さそうだけれど、誰にでも優しくするのはやめなさい」
「わ、分かりました。これからは知人の女性と、困っている女性と――」
「誰にでも優しくするのはやめなさい!」
いや、自分は兵士ですよ? 困っている人がいたら助けるは当然で……あ、ダメなんですね。はい、分かりました。
少し考え、俺は閃きを得て、こう答えた。
「では、まず勇者様に相談をします。それ以外の女性では、勇者様にのみ優しくします。……これならいいですよね?」
完璧な答えを導き出したと思っていたのだが、今度は勇者様が机を強く叩き、立ち上がった。
「だから、そういうところがダメだって言ってるんでしょうがああああああああああ!」
結局のところ、俺はなんかもう女性に対しては全部ダメらしい。
よく分からなかったが、勇者様とピエールの二人対俺一人。二対一なので、そういうことに決まった。納得はできなかった。
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