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第20話 サナ、もうこの服でいいよ……
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部屋にユピテル1人になった後、彼女は服を脱ぎ始める。
そしてシャワーを浴び始めた。程よく暖められたお湯が出ているのを確認すると自身の体にかけ始める。
髪、顔、肩そしてマシュマロのような柔らかさでギリギリ手でつかめそうな胸を熱い水滴が流れ落ちていく。
そしてお湯が全身を通ると、ユピテルはほほを赤く染め、リラックスして吐息を漏らす。
石鹸を手に取り手でこすり泡立ててから、その泡を手で全身に塗りたくる。泡で包まれた純白の肉体はなんとも官能的だ。
鍛えられた筋肉質な体つきでありながら、女性特有のきれいで滑らかな肌。その体つきは美しいという言葉がとても似合う。
シャワーで泡を流しながら彼女は決意した。
(俺は二度と負けない。アグナム、サナ、全員俺が倒して、最強になる!)
貧しかった昔。ひどい目にあっても、理不尽な目にあっても、誰も味方になってくれなかった。
そして自分の強さ以外信じてはいけないと理解した。
幸い、魔法少女としての個体値は高い。強さを鍛え上げ、街を出て、最強の魔法少女になった。
他の魔法少女も、ホロウも彼女の敵ではなかった。
彼女はここに誓う。必ず優勝すると。汚された名誉は、絶対に挽回すると。
翌朝。
昨日の夜。戦いによる疲労もあってか、帰った後はシャワーを浴びた後はベッドについてすぐにベッドについて夢の中に入ってしまった。
朝、ぐっすりと寝ていた俺はサナに起こされる。
「おはよう、ご飯だよ」
コーヒーとサラダにパン。やっぱりおいしいサナご飯。しかしいつもサナにお世話になってばかり、お礼がしたいな……。
パンを食べているとサナが話しかけてきた。
「そういえば、洋服、それの替えってないよね」
「そういえばそうだね」
「じゃあ、買いに行こうよ。いい店知ってるから紹介してあげるね」
まあ、そうだな。さすがに服だって洗わなくてはいけないし。昨日のホロウ退治で報奨金も手に入れたし。
そして俺はサナの分まで食器を洗う。サナは咎めたがいつも世話になっているんだからこのくらいはしたいと言って、洗った。
その後、家を出て繁華街へ。朝だからか昨日と比べるとそこまで人気はない。
「いつもあの服屋さんに行ってるんだ」
繁華街の道を1本曲がったところ、人気が少なくひっそりとっした道に入る。
サナが指をさした先、そこには1軒の服屋が。
そこに入ると──。
「いらっしゃい。サナちゃん、今日はお友達の一緒かい?」
ふくよかなおばさんが両手に商品の服を持って話しかけてくる。
「うん。この子の服を買いに来たの」
そういって売り場にある服と手に取り、2人の服選びが始まる。しかし俺は忘れていた。女の子と服を買うということの恐怖を──。
服選びを始めてから10分ほどの時が立つ。
(なんでもいいよ、早くしてくれ)
青っぽいカーディガンに近い服。着心地もいいしこれにしようと店主のところに行こうとすると。
「もっと薄い色のほうが似合ってると思う」
「えっ? 別にいいと思うけど」
「う~~ん、別の店行こう?」
俺は苦笑いしなから承諾する。
人ごみの多い石畳の道を歩いて数分ほど。次の店にたどり着く。
そして次の店でも。
「これも違うな……。もっとかわいく見えるのがいい──」
「これ、悪くないと思うんだけどな……」
「え~~、もっとかわいい服とか探そうよ。アグナムちゃんのぴったりの服、きっとあるはずだから」
子供のころ、母親にデパートで服を買いに連れられて行った時を思い出す。
あれが似合わない、これが似合わないと興味もないのにいつまでも服屋で試着をさせられていた時のことを。
通称「デパート引きずり回しの刑」。何軒回ったかなんて忘れた。服屋に行って、試着して、何か違うと言われて次の店への繰り返し。
何軒回っただろうか、ようやくサナの許可が出たのは。
「うん、これでいいんじゃないのかな──」
ようやく出たサナからのOKの言葉。
フリフリのミニスカートにワンピース。肩の部分が露出していて色気が感じられ、雰囲気も上品なお姫様といった印象だ。
鏡で自分の姿を見て、思った。こんなかわいい女の子、前の世界で存在していたら見とれてしまうだろうと。
そして会計を済ませ、安心しきっているとサナががしっと俺の左腕をつかむ。
「あと2セットくらいは欲しいよね。かわいい服、見つかるといいね」
その言葉に顔を青ざめ呆然とする俺。そしてサナに引っ張られながら再び「デパート引きずり回しの刑」を執行され、服屋を何軒も回る。
女の子も、いろいろと大変なんだな──。
そんなことを心の底から痛感したときであった。
その後、おしゃれな店で昼食を食べる。サナと話し合う。
「なんか、服選びで疲れた。服だけのためにあそこまで店を回ると思ってなかった」
ため息をつきながら愚痴っていると、サナはいつもの笑顔で言葉を返してくる。
「でも、かわいい服。見つかって良かったね」
本当に笑顔が似合う女の子だ。
その後、俺たちが頼んだ料理が出てくる。パエリアとパスタ。それにコーヒー。どれもおいしい。
そして出された料理は一通り食べ終わった。さて、これからどうしようか。
「またギルドに行こうよ。仕事とか、あるかもしれないし」
「まあ、それもそうだね」
サナの提案に俺は首を縦に振る。
そしてシャワーを浴び始めた。程よく暖められたお湯が出ているのを確認すると自身の体にかけ始める。
髪、顔、肩そしてマシュマロのような柔らかさでギリギリ手でつかめそうな胸を熱い水滴が流れ落ちていく。
そしてお湯が全身を通ると、ユピテルはほほを赤く染め、リラックスして吐息を漏らす。
石鹸を手に取り手でこすり泡立ててから、その泡を手で全身に塗りたくる。泡で包まれた純白の肉体はなんとも官能的だ。
鍛えられた筋肉質な体つきでありながら、女性特有のきれいで滑らかな肌。その体つきは美しいという言葉がとても似合う。
シャワーで泡を流しながら彼女は決意した。
(俺は二度と負けない。アグナム、サナ、全員俺が倒して、最強になる!)
貧しかった昔。ひどい目にあっても、理不尽な目にあっても、誰も味方になってくれなかった。
そして自分の強さ以外信じてはいけないと理解した。
幸い、魔法少女としての個体値は高い。強さを鍛え上げ、街を出て、最強の魔法少女になった。
他の魔法少女も、ホロウも彼女の敵ではなかった。
彼女はここに誓う。必ず優勝すると。汚された名誉は、絶対に挽回すると。
翌朝。
昨日の夜。戦いによる疲労もあってか、帰った後はシャワーを浴びた後はベッドについてすぐにベッドについて夢の中に入ってしまった。
朝、ぐっすりと寝ていた俺はサナに起こされる。
「おはよう、ご飯だよ」
コーヒーとサラダにパン。やっぱりおいしいサナご飯。しかしいつもサナにお世話になってばかり、お礼がしたいな……。
パンを食べているとサナが話しかけてきた。
「そういえば、洋服、それの替えってないよね」
「そういえばそうだね」
「じゃあ、買いに行こうよ。いい店知ってるから紹介してあげるね」
まあ、そうだな。さすがに服だって洗わなくてはいけないし。昨日のホロウ退治で報奨金も手に入れたし。
そして俺はサナの分まで食器を洗う。サナは咎めたがいつも世話になっているんだからこのくらいはしたいと言って、洗った。
その後、家を出て繁華街へ。朝だからか昨日と比べるとそこまで人気はない。
「いつもあの服屋さんに行ってるんだ」
繁華街の道を1本曲がったところ、人気が少なくひっそりとっした道に入る。
サナが指をさした先、そこには1軒の服屋が。
そこに入ると──。
「いらっしゃい。サナちゃん、今日はお友達の一緒かい?」
ふくよかなおばさんが両手に商品の服を持って話しかけてくる。
「うん。この子の服を買いに来たの」
そういって売り場にある服と手に取り、2人の服選びが始まる。しかし俺は忘れていた。女の子と服を買うということの恐怖を──。
服選びを始めてから10分ほどの時が立つ。
(なんでもいいよ、早くしてくれ)
青っぽいカーディガンに近い服。着心地もいいしこれにしようと店主のところに行こうとすると。
「もっと薄い色のほうが似合ってると思う」
「えっ? 別にいいと思うけど」
「う~~ん、別の店行こう?」
俺は苦笑いしなから承諾する。
人ごみの多い石畳の道を歩いて数分ほど。次の店にたどり着く。
そして次の店でも。
「これも違うな……。もっとかわいく見えるのがいい──」
「これ、悪くないと思うんだけどな……」
「え~~、もっとかわいい服とか探そうよ。アグナムちゃんのぴったりの服、きっとあるはずだから」
子供のころ、母親にデパートで服を買いに連れられて行った時を思い出す。
あれが似合わない、これが似合わないと興味もないのにいつまでも服屋で試着をさせられていた時のことを。
通称「デパート引きずり回しの刑」。何軒回ったかなんて忘れた。服屋に行って、試着して、何か違うと言われて次の店への繰り返し。
何軒回っただろうか、ようやくサナの許可が出たのは。
「うん、これでいいんじゃないのかな──」
ようやく出たサナからのOKの言葉。
フリフリのミニスカートにワンピース。肩の部分が露出していて色気が感じられ、雰囲気も上品なお姫様といった印象だ。
鏡で自分の姿を見て、思った。こんなかわいい女の子、前の世界で存在していたら見とれてしまうだろうと。
そして会計を済ませ、安心しきっているとサナががしっと俺の左腕をつかむ。
「あと2セットくらいは欲しいよね。かわいい服、見つかるといいね」
その言葉に顔を青ざめ呆然とする俺。そしてサナに引っ張られながら再び「デパート引きずり回しの刑」を執行され、服屋を何軒も回る。
女の子も、いろいろと大変なんだな──。
そんなことを心の底から痛感したときであった。
その後、おしゃれな店で昼食を食べる。サナと話し合う。
「なんか、服選びで疲れた。服だけのためにあそこまで店を回ると思ってなかった」
ため息をつきながら愚痴っていると、サナはいつもの笑顔で言葉を返してくる。
「でも、かわいい服。見つかって良かったね」
本当に笑顔が似合う女の子だ。
その後、俺たちが頼んだ料理が出てくる。パエリアとパスタ。それにコーヒー。どれもおいしい。
そして出された料理は一通り食べ終わった。さて、これからどうしようか。
「またギルドに行こうよ。仕事とか、あるかもしれないし」
「まあ、それもそうだね」
サナの提案に俺は首を縦に振る。
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