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第22話 遺跡の中には
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レテフに制裁を浴びせて数分が立つ。
時間になったようで移動開始。歩く道はジャンブルから岩場へと変わる。そして洞窟の中に入っていく。そしてリヒレ、レテフと隣り合わせに歩く形になる。
「リヒレ……、さんだっけ、どんな魔法を使うの?」
「私、魔法は使えなんです──。申し訳ございません。今いるのも、レテフさんが、確実にあなたがいる。だから私も行って、いろいろアドバイスとかできたらと思ってなので、だから報奨金ももらえません」
「そうなのか、まあ、少しでもレテフのストッパーになればいいか」
きゃぁぁ!!
近くの魔法少女が悲鳴を上げる。何が起きたか見てみるとコウモリがいたのだ。
薄暗い道、視界がよくない中でいたらそりゃ驚くよな。とりあえず警戒くらいはしておかないと。
「あっ、あっち明るい。何かあるんじゃない」
サナが指をさした道の先。確かに明るい。行ってみよう。
そして俺たちは薄暗い道を抜け、明るい道へたどり着く。
「ここは、どこだ?」
地下神殿の大きな部屋になっていて、下は石畳の床。壁には竜や魔法少女の壁画が描かれていたり、象形文字のような俺では読めない文字が羅列していたりしている。
「サナ、レテフ。あの文字読める? 」
「ごめんアグノムちゃん。見たことないや」
レテフも首を横に振る。
そして壁際に階段があり、ひときわ高い場所がある。大体俺の膝くらい。
その場所が強く光り始めると。そこから声がした。
「ようこそおいでくださいました」
その声の方向に視線を向ける。そこにいたのは白を基調とした衣装を着て耳が横に大きい女の人がいた。人間でないことはわかる。確かエルフっていうんだっけ。
「初めまして、私はエルフの1人「バタフ」と申します」
「わー、エルフさんだ。私初めて見た」
「初めて見たって、この世界ではエルフの存在はあったの?」
するとサナは物珍しそうな表情で答える。
「伝説上の生き物なの」
「伝説って?」
「ええ、この地方では希少価値の高い生物として知られているわ」
話に入ったのはレテフだった。なるほど。希少価値ねぇ、だからほかの魔法少女たちも物珍しそうな表情をしているのか。
「で、そのエルフたちの遺跡ってこと? ここは」
「はい、ここはかつて私たちの世界の政治の中枢部でした。私たちを束ねる存在が、ここで世界のすべてを指導していたところです」
ふーん。だからこんな広くて豪華そうな部屋なのか。するとレテフが1歩前に出て質問をする。
「そんなあなたたちが、この世界に何のようなの? ここも、かつての栄華を誇っていたという印象で、とても今の政治の中心部というには見えないわ」
「一言でいうなれば、この世界への警告です」
バタフの説明が始まる。
「私の世界では高度な文明を持ち、大きな争いもなく平和なまま世界は発展していきました。しかし、災厄は突然訪れました」
そんな中、突然空は闇に染まり、魔王軍をはじめとする敵。幻虚獣
ホロウ
たちが襲撃してきた。
長年の平和を享受し、自衛組織が不十分だった私たちの世界は、瞬く間に壊滅していったらしい。
「そして私たちの世界は滅亡寸前。わずかに残った勢力が、レジスタンスとして抵抗活動を続けているだけにとどまっています」
「そ、そんな……」
暗い表情をし始めるサナ。
「それで、あなたはその話を伝えに来ただけなの? 他にもあるでしょう」
レテフの言葉にバタフはため息をついた後、さらに話を続けた。
「私があなたたちに伝えたかったこと。それは彼らの性質です」
ああ、それはうれしい。どうやって魔王軍たちがこの世界を侵略してくるのか。それがわかれば対策だって打てる。何も知らないまま初見殺しをされないというのは大きい。
「彼らが私たちを侵略して滅ぼした理由それは──」
バタフが理由を話し始めたその瞬間。
ドォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォン!!
背後から突然すさまじい爆発音がし始めた、
そこに出現したのはバタフと同じ種類の妖精。しかし彼女とは違い目つきが悪く邪険な笑みをしている。そして見るからに邪悪そうな光に包まれていた。
「おうバタフ、ありがとな。俺をこの世界に連れて行ってくれて」
「スピア。あなたを連れて行くと約束した覚えはありません」
「ああそうだな。だから隠れて相乗りさせてもらったよ」
必死なバタフにスピアという妖精は皮肉交じりで言葉を返す。体の特徴や大きさは同じくらいで似てる。ということは──。
「スピアだっけ。こいつはおまえと同じ種族なのか?」
バタフはスピアをギッと睨みつけながら首を縦に振る。
「私が意を決して1番伝えたかったのが、これです。魔王たち彼らの特徴。それは侵略した世界で敵対勢力や、心に闇を抱えた人物を味方につけ、仲間割れを起こさせたのです」
仲間割れ、その言葉を聞いて俺は昨日の出来事を思い出す。
「なるほどな。昨日街を襲ったやつらもそうだった。幻虚獣
ホロウ
を繰り出してきた2人はこの世界の奴だった」
「私たちもそうでした。内部対立があった政治構造にうまく漬け込み、1枚岩で戦うことができませんでした」
そういうことか。ただ侵略しただけでは、相手は団結してしまい思わぬ力を発揮してしまう。そして文明を持つレベルの生物ならだれにでもある内部対立。それを利用して仲間割れを起こさせた。
敵の強さは直線的な戦う強さだけじゃないってことか。
そして──。
時間になったようで移動開始。歩く道はジャンブルから岩場へと変わる。そして洞窟の中に入っていく。そしてリヒレ、レテフと隣り合わせに歩く形になる。
「リヒレ……、さんだっけ、どんな魔法を使うの?」
「私、魔法は使えなんです──。申し訳ございません。今いるのも、レテフさんが、確実にあなたがいる。だから私も行って、いろいろアドバイスとかできたらと思ってなので、だから報奨金ももらえません」
「そうなのか、まあ、少しでもレテフのストッパーになればいいか」
きゃぁぁ!!
近くの魔法少女が悲鳴を上げる。何が起きたか見てみるとコウモリがいたのだ。
薄暗い道、視界がよくない中でいたらそりゃ驚くよな。とりあえず警戒くらいはしておかないと。
「あっ、あっち明るい。何かあるんじゃない」
サナが指をさした道の先。確かに明るい。行ってみよう。
そして俺たちは薄暗い道を抜け、明るい道へたどり着く。
「ここは、どこだ?」
地下神殿の大きな部屋になっていて、下は石畳の床。壁には竜や魔法少女の壁画が描かれていたり、象形文字のような俺では読めない文字が羅列していたりしている。
「サナ、レテフ。あの文字読める? 」
「ごめんアグノムちゃん。見たことないや」
レテフも首を横に振る。
そして壁際に階段があり、ひときわ高い場所がある。大体俺の膝くらい。
その場所が強く光り始めると。そこから声がした。
「ようこそおいでくださいました」
その声の方向に視線を向ける。そこにいたのは白を基調とした衣装を着て耳が横に大きい女の人がいた。人間でないことはわかる。確かエルフっていうんだっけ。
「初めまして、私はエルフの1人「バタフ」と申します」
「わー、エルフさんだ。私初めて見た」
「初めて見たって、この世界ではエルフの存在はあったの?」
するとサナは物珍しそうな表情で答える。
「伝説上の生き物なの」
「伝説って?」
「ええ、この地方では希少価値の高い生物として知られているわ」
話に入ったのはレテフだった。なるほど。希少価値ねぇ、だからほかの魔法少女たちも物珍しそうな表情をしているのか。
「で、そのエルフたちの遺跡ってこと? ここは」
「はい、ここはかつて私たちの世界の政治の中枢部でした。私たちを束ねる存在が、ここで世界のすべてを指導していたところです」
ふーん。だからこんな広くて豪華そうな部屋なのか。するとレテフが1歩前に出て質問をする。
「そんなあなたたちが、この世界に何のようなの? ここも、かつての栄華を誇っていたという印象で、とても今の政治の中心部というには見えないわ」
「一言でいうなれば、この世界への警告です」
バタフの説明が始まる。
「私の世界では高度な文明を持ち、大きな争いもなく平和なまま世界は発展していきました。しかし、災厄は突然訪れました」
そんな中、突然空は闇に染まり、魔王軍をはじめとする敵。幻虚獣
ホロウ
たちが襲撃してきた。
長年の平和を享受し、自衛組織が不十分だった私たちの世界は、瞬く間に壊滅していったらしい。
「そして私たちの世界は滅亡寸前。わずかに残った勢力が、レジスタンスとして抵抗活動を続けているだけにとどまっています」
「そ、そんな……」
暗い表情をし始めるサナ。
「それで、あなたはその話を伝えに来ただけなの? 他にもあるでしょう」
レテフの言葉にバタフはため息をついた後、さらに話を続けた。
「私があなたたちに伝えたかったこと。それは彼らの性質です」
ああ、それはうれしい。どうやって魔王軍たちがこの世界を侵略してくるのか。それがわかれば対策だって打てる。何も知らないまま初見殺しをされないというのは大きい。
「彼らが私たちを侵略して滅ぼした理由それは──」
バタフが理由を話し始めたその瞬間。
ドォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォン!!
背後から突然すさまじい爆発音がし始めた、
そこに出現したのはバタフと同じ種類の妖精。しかし彼女とは違い目つきが悪く邪険な笑みをしている。そして見るからに邪悪そうな光に包まれていた。
「おうバタフ、ありがとな。俺をこの世界に連れて行ってくれて」
「スピア。あなたを連れて行くと約束した覚えはありません」
「ああそうだな。だから隠れて相乗りさせてもらったよ」
必死なバタフにスピアという妖精は皮肉交じりで言葉を返す。体の特徴や大きさは同じくらいで似てる。ということは──。
「スピアだっけ。こいつはおまえと同じ種族なのか?」
バタフはスピアをギッと睨みつけながら首を縦に振る。
「私が意を決して1番伝えたかったのが、これです。魔王たち彼らの特徴。それは侵略した世界で敵対勢力や、心に闇を抱えた人物を味方につけ、仲間割れを起こさせたのです」
仲間割れ、その言葉を聞いて俺は昨日の出来事を思い出す。
「なるほどな。昨日街を襲ったやつらもそうだった。幻虚獣
ホロウ
を繰り出してきた2人はこの世界の奴だった」
「私たちもそうでした。内部対立があった政治構造にうまく漬け込み、1枚岩で戦うことができませんでした」
そういうことか。ただ侵略しただけでは、相手は団結してしまい思わぬ力を発揮してしまう。そして文明を持つレベルの生物ならだれにでもある内部対立。それを利用して仲間割れを起こさせた。
敵の強さは直線的な戦う強さだけじゃないってことか。
そして──。
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