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ローデシア帝国編
目覚め、そして告白
しおりを挟む──バサッ。
つぎに目が覚めた時、全く知らない部屋にいた。
三人くらい同時に眠れそうな広いベッドの上。
布団から上半身を起こし、周囲を見てみる。
豪華そうな王宮の部屋。
誰かが書いた雄大な景色の絵画。その他にも、銀で出来た豪華そうな家具。
まるで王族や大貴族が住んでいそうな豪華絢爛な部屋。
誰の部屋なのだろうか……。
すると、正面のドアからトントンとノックの音が聞こえる。
すぐにキィィと扉が開く。
誰が来るのか目を合わせると、そこにいたのはスキァーヴィだった。
「フライ様……」
「スキァーヴィ」
俺を見るなり、彼女の表情が変わる。
うっとりとした、妖艶な笑み。
何と、ゴズロリメイド姿になっているのだ。
予想もしなかった姿に、思わず固まってしまう。そして──。
「私と、結婚してください」
スキァーヴィが直角に頭を下げ言い放つ。
予想もしなかった言葉に俺は表情を失う。
その表情を見たスキァーヴィははっとして手をポンとたたいた。
「あーごめんごめん。いきなりすぎたわね。ちゃんと訳を話すわ」
スキァーヴィは今までの暴君とは似ても似つかない、元気な女の子のような表情で話し始めた。
あまりの変わり具合に別人格かと疑うくらいだ。
けれど、ソルトが言っていた。昔は、優しい子だったのだと。
今のスキァーヴィが、本当の彼女なのかもしれない。
話によると、熾天使たちは追いだしたものの、スワニーゼがいなくなった穴。そして地上でも魔物が現れ大激戦になった。
街は半壊状態となり、治安も悪化しつつある。
「私も、みんなが平和に暮らせるように戦っているわ。けれど、私だけじゃ数が足りないの」
確かに、街全体を守るには彼女一人では荷が重い。
さらに、俺たちの活躍で街が守られたのはすでに街中に知れ渡っており、俺達はこの街を守った存在として知られているとのことだ。
「街を守るために、一緒に戦ってほしいの。それだけじゃない。私とフライが夫婦になったって知られれば、みんながまとまる。今この国に必要なのは、強い権威。だからあなたが必要なの。それだけじゃない!」
そして、スキァーヴィが俺に迫ってくる。鼻息が当たるくらい美人ともいえる顔を近づけ、俺の両手を口の前でぎゅっとつかむ。
「私、あなたがこの国を守ってくれたってことを知って、好きになってしまったの。私のことを見捨てていなくて、とても想ってくれていて、もう──私はフライ以外考えられない。私の夫として、一緒にこの国を支えましょう」
「そ、そんな……急に言われても──」
予想もしなかった言葉に戸惑う俺。
言葉を失っている間に、スキァーヴィさらにぐいぐいと迫ってくる。
「もう、命がけで冒険者なんて、する必要ないの。フリーゼたちだって、愛人としてならローデシアに居させてあげてもいいわ。彼女達の強さ、ローデシアの戦力になるもの」
その言葉にピクリと反応してしまう。
スキァーヴィの夫ともなれば、かなりの待遇になるだろう。
冒険者というのは、一時名を上げたり、大金を手に入れることができても、常に大けがに危険が付きまとう。
アドナやウェルキ、トランの様にいつ死んでもおかしくはない。
愛人ということは、フリーゼたちもそんな安寧を手に入れられるということだ。おまけにこの国の人たちのために戦うという大義も出来る。それだって、別に悪いわけじゃ無い。
それでも……。
「ごめん。その願いは、かなえられない」
彼女の気持ちをかなえられなくて、罪悪感を感じる。
けれど、ちゃんと言わないといけない。
「俺には、フリーゼがいる。国のために協力はしてもいい。けれど、フリーゼだけは、裏切ることは
「そう──」
意外にも、冷静だった。
フッと、妖艶な笑みを浮かべる。
色っぽさを感じる笑み。無意識に俺の心臓がドクンと高鳴る。
「じゃあ、体に聞くしかないわね──」
なんといきなりドレスを脱いでしまった。
下着姿になったスキァーヴィ。その姿は、天国そのもの。
真っ白な体に黒を基調とした刺激的なデザイン。
うっすらと腹筋が張った引き締まっているお腹。
女性が持つ曲線美を象徴するようなくびれ。そして──。
「私の胸、フリーゼより大きいでしょう。どう?」
片手では、掴み切れないであろう大きな胸。大きいだけでなく、釣り鐘型で張りがある胸。男を虜にするために作られたような──芸術品といっても過言ではない。
スキァーヴィはフリフリと体を揺らす。それに合わせるかのように彼女の胸はプルンプルンと揺れ、無意識のうちにそれを目で追ってしまう。
「フフフ……ガン見してる。どうぞ好きにしてどうぞ?」
うぅ……。
ニッコリと笑みを浮かべながらスキァーヴィは言い放つ。
正直、このまま欲望に身を任せたい。
そこには、今まで体験したことがない、この世の物とは思えない天国が待っているだろう。
いいよ。このままやっちゃえよ──。
俺の本能と、息子が、そう叫ぶ。
こんな体を目の当たりにして、そう感じない男はいないだろう。
しかし、ダメだ──。
顔をぶんぶん降りながら心の中にある欲望を断ち切る。
「ごめん、スキァーヴィ。あなたが想像しているような行為は、出来ない」
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