オーパーツ鑑定士の成り上がり 追放された最弱鑑定士、実は最強の魔力を持つ『超古代魔法』の鑑定士だった

静内燕

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4話 苦戦する「正義の剣」・そして最下層へ

「ネプラディスク?」

 聞いたことない言葉に首をかしげていると、エルムが人差し指を口に当て説明を始める。


「エルフの伝承で聞いたことがあります。空や星に関する知識が濃縮されていると。それだけでなく、特殊な力を秘めていると」

 特殊な力か。実際に使ってみないとわからなそうだ。そして、アンネが興味津々そうにディスクを持ち上げた。

「これ売れたら、すっごい金になるよね」

「はい。1カ月分くらいの稼ぎにはなりそうです」

 確かに、銀で出来ているからそのまま売ってもそれなりの金になりそう。
 売ってもいいけど、この魔力を使って戦ったらもっと強い力を発揮できると思う。

「でも、使ってみたい。このディスクがどれくらいの魔力なのか。どんな力があるのか」

「それもそうね。じゃあ、シュウ君に持ってもらおうか。これからも、援護宜しく!」

 
 そして、ネプラディスクを持ちながらさらに下の方へ。

 それから、8階層に降りてから聞きなれた声が聞こえ始める。その声に、何かあったらまずいから身を隠しながら。

「おい! グラムさっきから攻撃しょぼすぎ」

「うるせぇガインてめぇこそ舐めプかよ」

「セイル・エレナ。お前たちももっと援護してくれ。攻撃がこっちに来てんだぞ」

「精一杯やってるわよ!」

「こっちも手いっぱい。もう限界」

 それから何度か何かが爆発したような音が聞こえる。大苦戦しているのがわかる。とはいえ、Sランクの実力者。何とかなるだろう。そんな事より、追放された直後にこんな姿を見てしまったらまずい空気になりそう。

「あれ、シュウ君のパーティだよね」

「ああ。俺が行ったら反発されそうだからここは無視した方がいいと思う。仮にもSランクなんだから死ぬことはないし、俺がいない方がやりやすいんじゃないかな」

「それもそうですね。分かりました」

 エルムが、渋々といった感じて頷いてくれた。苦戦しているとはいえ、俺達が言ってできることはなさそう。プライドが高いから、助けたところで「勝手に獲物をとるんじゃねぇ」とか言われて切れられそうだし。


「ヘボ後方女。もっと援護しろ!!」

「そっちこそ、あんたたち達が弱いせいでこっちに攻撃が来てるじゃない」


 ……。

 まあ、今までも不仲で罵り合いとかはあったし何とかなるだろ……。
 そんな声とは逆方向のダンジョンへと進んで行った。



「くっそ──なんで俺達が。勇者パーティーだぞ」


 それからも、ダンジョンの中を攻略していく。

「凄い。ビッグアントを倒しちゃった」

「デュラハン──勝ったのは初めてです。すごいですよマスターの力」

 二人とも、俺が付与する力にとても満足してくれるみたい。「ネプラディスク」もまた、俺の魔力を付与する装置で、その力で強化された二人は高ランクの魔物を簡単に倒して言っている。
 ランクの高い魔物を倒しては、宝箱──そしてその中にある石ころを手に入れた。

「これ、俺の力で変質するみたい」

「そうなの?」

 ネプラディスクに魔力を入れると、それらはたちまち光だし高価値で売れる宝石へと変わった。なるほど、超古代の力がないと石ころにしかならないのか。


「つまりさ、ここにある宝を手に入れたいなら、シュウ君の力が必須ってことだよね」

「確かに、だからみんな、騙されたって言ってたのか」


 出来るだけ手に入れて、宝石に変えるか。

 そこからの迷宮の内部は、薄暗い青い光が漂っていた。
 時折床には複雑な魔術陣が刻まれ、歩くたびに微かな振動が足元に伝わった。空気は重く、魔力の圧迫感が三人の肩にのしかかる。

「このダンジョン、普通じゃない……魔力が濃すぎる」

 俺はネプラディスクを握り、魔力の流れを読み取った。ネプラディスクには、周囲の魔力を探知する力もあるみたい。

「他にも魔物が仕掛けられてる。慎重に進もう」

「わかりました」

 そこからの数階層、ゴブリンやオークの群れが襲いかかってきた。エルムの聖なる光が魔物を浄化し、アンネの剣が敵を両断。
 リュウはネプラディスクを使って途中の罠を解除し、奥にある扉を開いた。そして、7手に入れたガラクタたちを魔力で宝石に変えていく。
 だが、階層を進むごとに魔物の強さが際立ってきた。 


 15階層では、巨大な鉄のゴーレムが現れる。黒曜石で出来た専用の壁を破壊し突き破り、鈍重な足音で迫るその姿に、アンネが舌を鳴らした。

「大きくない? シュウ君、弱点は?」 

 俺はネプラディスクに力を入れる。強力な魔物ほど解析に魔力がいるみたいで、額から汗がにじみ出るくらい全身から力が抜けていく。けど、二人が戦っている以上俺も弱音を言ってられない。
 思わず膝をついて、最後の力を振り絞って鑑定する、ゴーレムの胸に赤い魔核が輝いているのが見えた。

「胸の魔核! アンネ、そこを狙え!」

「ありがとう 光纏いて現れろ! 闇を切り裂く眩き──エクスカリバー・スラッシュ!!」

「逆巻く輝きよ。今希望の光になりて我が胸に宿れ! 雷の化身、ここに降臨! ボルテックス・ストリーム!!」

 アンネが剣を振り上げ、魔核に一撃を叩き込んだ。エルムの雷の攻撃が援護し、ゴーレムが崩れ落ちた。だが、アンネは攻撃を受けたのか鎧には傷が残り、彼女の息が荒くなっていた。


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