料理屋「○」~異世界に飛ばされたけど美味しい物を食べる事に妥協できませんでした~

斬原和菓子

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第3章 咲き誇る竜花と大龍の意志 料理屋「○」拡大成長編1

リュカの願い〜健康的な生活はダンジョンから?!〜4

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俺はリュカさんから説教後に細かい所を打ち合わせに入った
主に決まったことは以下の五点

①ギルド主体のサービスとしてセーフポイントの10階層、20階層、30階層にのみ設置して実験する事
②豪華な料理ではなく、おにぎりセットやサンドイッチの様な軽食とから揚げや揚げ芋等の揚げ物で限定スタート
③飲み物は水とフルーツジュース等のソフトドリンクをメインにスープも有り、エールは2杯まで(アルコール類は飲み過ぎ防止の為)
④ポーションや薬、今までの備蓄品も追加で購入可能にする事
⑤値段は街の値段の1.25倍の少し高値で販売する事、希少性の維持の為

それ以外の気づいた点はやってみて少しづつマイナーチェンジしていく事で落ち着いた

「うむ…どうなるかのぅ…金のない冒険者はそんなに買わんじゃろうが…」

「食べるために犯罪を犯す人が出る事も考えた方が良いんですかね?」

「いや、そこはまぁ大丈夫じゃろ、備蓄品も今まで通りあるし、少なくとも喰うとる冒険者がうらやましくて金を奪うような奴は冒険者としてもすぐ消えていくような連中じゃからのう」

「なるほど…言われてみれば冒険者の方たちは意外にもマナーがめちゃくちゃ良いですしねw」

「うむ!それは教育が行き届いとる証拠じゃのぅ…教育が必要そうなやつがいたらすぐ教えるのじゃぞ」

「はい!かしこまりました」
…先程の説教を思い出し、少し身震いしながら答える

それにしてもリュカさんは受付嬢という身分で荒々しい冒険者たちにも対等以上に張り合えてて凄い
大体は可愛い女の子とベテランの荒くれ物上がりのギルドマスターが居るイメージあるけど…


「そういえば、このギルドってギルドマスターが居ないんですか?見たことないなぁって」

「ん?話してなかったかの・・・儂がギルマス兼受付嬢なんじゃが・・・いわゆる二刀流じゃなw」

「え~聞いてないですよ!!!」

「まぁギルマスなんて椅子にふんぞり返ってるのも性に合わんしのぅ…なにより儂が居った方が華やぐじゃろ?♡」

「まぁそうですけど驚きましたよ」

「書類仕事なんてもんはのぅ立ってでも出来るもんじゃし、受付にいた方が状況を早く理解できるしのう」

「もしかして、リュカさんも昔冒険者だったんですか?」

「まぁ昔と言っても最近の話じゃ・・・このピチピチバディもまだ衰えてはおらんじゃろ?」

「はい!素敵であります!!♡」

「ふふふ…お主とはいつか一緒に狩りにも行ってみたいのう…まぁ何はともあれ、しばらくはマスターにも冒険者ギルドにちょくちょく顔出しして貰う事になるじゃろう」

「よろしくお願いいたします」

「ところで…今日と明日は休みとか言っておったのう…よし、今日は付き合え!飲みに行こうぞ」

「え?今からですか?」

「まぁギルドは間もなく閉まる時間じゃし、今後の事も含めて、親睦を深めようぞ」

・・・まぁ遅くなるかもとミャオには言ってあるし、夜食も作っておいたから大丈夫か・・・

「分かりました!いきましょうかw」

二人は大通りに面するレストランに移動し飲むことにした



「・・・むぅぅぅ不味い・・・久しぶりにマスターの店以外で食事をしてみたが・・・やはり不味いのう」

「ちょ…リュカさんしぃぃ…声大きいすよ…」

「じゃが、ほんに不味いのは確かじゃろ…これでは折角のマスターとのデートが盛り上がらんではないか…」

…え?デートになってる?

「くぅ、悔しいのう…この国の料理がこんなに不味いのは儂のひぃひぃ爺様のせいじゃから恥ずかしくてしかたないわ」

「それってどういうことですか…?」

「ふむ、儂は竜人族って知っておったかの?」

「はい」

「竜人族は昔、竜と人が交わることで生まれたのじゃ…人は竜にはなれんが、竜は秘宝と魔法の力で人化できるのじゃ」

「つまりは人として生きた竜の子孫という事ですね」

「うむ、その竜の力が強ければ強いほど、稀に先祖返りというか…竜の力を使える程強く生まれる事があるのじゃが…儂のひぃひぃ爺さんは非常に強い竜人族ではあった」

「良い事なのでは?」

「竜の力も…気性も…食性も竜に近づいたりするんじゃな…ひぃひぃ爺さんの好きな料理はのう…生肉に塩をちょっと振った程度のモノだったらしいのじゃ」

「それってほぼ生肉ですよね?!」

「質の悪い事に…ひぃひぃ爺さんは王族だったからのぅ…影響力が大きすぎたんじゃな、その後この国の料理が廃退していく原因の一つとなってしもうたのじゃ」

「みんなが真似をしたって事ですか?」

「それもあるが、冒険者の多い国じゃろ?みんな焼いて塩掛けとけば満足するような輩が多かったのじゃな…」

「それは…残念ですね…それでも大きい国だから食材だけは豊富にある不思議な状態だったんですね」

「マスターはこの国の料理界の奇跡じゃと儂は思うとる…臆せずに色々とやってみておくれ…儂はそれを心より援助すると約束しよう」

「ありがとうございます…」

「さて、ここではもう満足いく飯は出んじゃろう…儂の部屋で呑み直しじゃ…ついてまいれ」

「部屋?・・・行っていいんすか?」

「良い酒があるのじゃ…遠慮するでない♡」

「はぁ…では失礼の無い様に気をつけますね」





・・・リュカの部屋に移動後・・・

あれよあれよ気付けば、

二人は強く抱き合い、濃厚な絡み合いをしていた

「ハァ…ハァ…マスター♡ええ・・・ええのぉ・・・久しぶりの・・・ぁあ気持ちええ・・・ハァァッァン♡」



失礼なことはしないって言ったのに・・・やってしまった・・・

何でだろう…確かに伽の相手をするとは言っていたけども…

好きだとお互い認識はしていたけども・・・

こんな感じで雰囲気に流される俺って・・・大丈夫かなぁ?

・・・そういえば、さっきひぃひぃ爺さんは王族とか言ってなかったか?

・・・つまりリュカさんは・・・



「大好きじゃぞマスター♡」
とりあえず、今は何も考えずに横で満足そうに絡んでくるリュカさんをさらに抱きしめる俺だった





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