料理屋「○」~異世界に飛ばされたけど美味しい物を食べる事に妥協できませんでした~

斬原和菓子

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第3章 咲き誇る竜花と大龍の意志 料理屋「○」拡大成長編1

レジェンド達のエクササイズ〜美容と美食と美酒の宴〜4

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今日からお店は連休なので、予定通り森奥ダンジョンのセーフポイント巡りに出かける

ミャオやスタッフ達に行ってきますと伝える
しっかり美味しいご飯の催促があったので、お店のマジックバックから取り出せるように2日分用意しておく

・・・というのも森奥ダンジョンは深く広いので、一晩はセーフポイントでテント泊まりという事になるのだ

モノタ=ロウさんにテント用品をしっかり用意してもらいマジックバックに収納してある
準備は万端だ

周りから見たら何も持ってない人がダンジョンに行くと言ってる変な感じだ
逆に他のメンバーはちゃんと装備が充実していて何だかカッコいい・・・

リナさんは見た目は軽装備だが、大剣がデカくて防御にも攻撃にも使える斥候タイプの万能剣士、得意魔法は風属性

ジークさんとバッツさんは魔法騎士団仕様の軽鎧にマジックローブとスタッフ、腰回りにロングソード中衛から後衛のバランスタイプ
得意魔法は、ジークさんが光属性、聖属性の回復魔法、バッツさんが補助魔法と爆破属性魔法

ティグさんは軽鎧に極大のハンマーと腰回りに小刀が2本、前衛向けの魔法戦士、得意魔法は雷属性、木属性

シルバーさんは中軽量鎧に大きな盾とランス
中衛の魔法戦士、得意魔法は水魔法、土属性

リュカさんは腕周りと足周りを固めた軽鎧とハードナックル・・・武闘家?舞踏家?魔法も使える見たいだが・・・戦闘スタイルは見てみないとわからないが、超前衛的なタイプみたいだ
得意魔法は炎属性、闇属性

全員おそらく特別な付与や特殊な素材で作られたであろう防具を頭や腕、急所に装備しているので、万全の装い
バランスも良く、前衛から後衛、魔法属性も満遍なく王様がオーバーキルと言った理由も解る

俺は前述通りの動きやすい普段着、特に武器は無い

さすがに恥ずかしい・・・

「俺も防具とか作った方がいいんですかね?」

「マスターは規格外じゃからな・・・しかしあるに越した事はない・・・ミスリルも打てる鍛冶屋を今度紹介しようぞ」

「ありがとうございます!」

「うむ!しかしながら昨日の夜は身体の火照りと気持ちの昂ぶりを抑えるのが大変じゃった・・・だが、肌の調子もええし、最近ではない程の調子の良き日じゃ」

「すっぽん効きますよね!」

「うむ!あれは良い・・・また今度は2人きりで鍋を楽しみたいのぅ」

周りを見れば、いかにも有り余っている力を振るいたくてウズウズしている様にみえる
リナさんとジークさんは昨日までより凄く距離が近く感じる
・・・リナさんとジークさんにも効果あったかなぁ?

「よし!では出発しましょう!」

「おう!」

・・・森奥ダンジョンに向けて森に入る俺達だった


森にはウッドバードや森の恵みを獲りに良く来るので、かって知ったるという感じだが、森奥となると話が違う

以前はぐれのレッドブルを見つけた水場までやって来たが、まだまだダンジョンまで半分も来ていない
むしろ森全体で見れば入り口に近いくらい
これは中々、思ったよりも厳しい道のりとなりそうだ・・・

森の基本的な魔物は草食の魔物が多く、そしてそれらを狙う肉食の魔物も比例して多い
また、前半はゴブリンやホブゴブリン
深くなればオークやオーガ等の知恵のある魔物が集落を作る場合もあり、定期的に壊滅に冒険者を派遣する事が多い

だからダンジョンに辿り着くまでも中々に戦闘回数が多い
疲弊して迷い、魔物に襲われるのは山岳ダンジョンと同じだが、まだ明るい森の中なだけマシと言える
しかし油断して寄りかかった木がトレントだったり、食虫植物系の魔物にしてやられる場合もあるので気は完全に抜けない

結果的にセーフポイントまでは気をつけて進むべきなので、メンバーが凄くても決して驕らずに行こうと心に決めて進む

俺は探索魔法のサーチを広範囲にかける

「ここから2キロメーテレ進む先に魔物の反応があります」
・・・2km先に4.5体程の群れの反応がある
※1km=1,000メーテレ

「この区域じゃとゴブリンかオークってところじゃろうな」

・・・オーク肉!欲しい・・・

歩みの速度は変わらないが気配の断ち方反応皆一流なので、音もなく敵に近づいていく
俺は遮音魔法で音を消しているけどね

「・・・ゴブリンですね」
残念・・・じゃあ討伐するしかないですか

シルバーさんが土魔法を唱える
「足止めします・・・マッドグラウンド」

・・・ゴブリン達の足元が急に泥の様なぬかるんだ状態になる
焦るゴブリン達は足元に気を取られ、背後から近づいている俺達には気付いていない

リナさんが近づき大剣を振り回し一気に3匹のゴブリンを瞬殺、ティグさんがハンマーで残りの2匹を叩き薙ぎ払う

その一瞬の間にバッツさんが詠唱を終えて残ったゴブリンの身体を爆破する

・・・手際が良すぎて気づいたら目の前には何も無い

「凄い!これが一流の冒険者達の倒し方なんですね?」
「・・・いや多分皆溢れとる力を振り回しておるだけじゃな、ゴブリン相手にやりすぎじゃろ」

・・・確かに跡形も無いゴブリン達を思いと可哀想にも思える

「ゴブリンくらいじゃストレス発散にもなりませんわ・・・もっと手強くタフな魔物じゃないと満足出来ません!」
シルバーさんが不完全燃焼だと言わんばかりにプンプンしてる

「今日出会う魔物は運が悪いですね」

「そういう事じゃの・・・」

まだ見ぬ魔物達の冥福を祈る俺だった







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