11 / 12
10話:調べ物
しおりを挟む
昧が飛び出していってしまったあとの私は何をするわけでもなくただ、ぼーっとしていた。
急に静かになった部屋に言いようのない虚無感を感じる。
しばらくたって心の整理がついたあと、汗を流すためにお風呂に入る。
...あの天宮とかいう男子生徒に蹴られた腕が内出血を起こしていた。
まぁこのぐらいなら明日か明後日には治っているだろう。
私は昔から傷の治りが普通の人の何倍も早い。
理由は分からないが体質のようなものだろう......多分。
「大人達からしたら楽に使い潰せて都合がいいんだろうけどさ...」
はぁ、と溜め息を吐きながらそんな事を呟いてしまう。
天宮か...。
何処かで聞いたことがあるような...ないような......。
う~ん上手く思い出せないや。
思い出せないってことはそこまで重要なことではないってことだろうしいいか。
とりあえずは阿津斗に色々調べてもらおうかな?
そう思い立ち、お風呂から出る。
何着もある制服に着替えて髪を乾かしながら阿津斗に電話をかける。
「...どうした?」
「えっと、今大丈夫かな?調べ物してほしいんだけど」
「......あぁ、平気だ」
淡々と答える阿津斗。
「あ、お金は五千円くらいでいい?」
一応依頼という形になる以上は報酬が必要だ。たとえ仲の良い相手であっても。
それが除霊師としてのマナーのようなものだ。
「二千円でいい。たいした手間でもないしな。それより、何を調べればいい?」
「2つあるんだけど、1つは天宮漣っていう生徒のことなんだけど...」
「分かった。3分ほどくれ」
そういうと電話の奥でカタカタとパソコンのキーボードを打つ音が聞こえる。
ちょうど3分たったぐらいで
「簡単にだが調べられたことを言うぞ」
「うん、お願い」
相変わらず仕事が早いなぁ
と感心してしまう。
「天宮漣。
今日アメリカの方から転校してきたらしい。普段から色々な所を転々としているみたいだが目的は分からん。
性格としては正義感が強くてお人好しみたいだな。霊だろうが妖怪だろうが見境なく助けてるらしい。
得意な戦闘方法としては近接戦闘。
動きが全く見えないらしいな。
ランクはS、信用も信頼も高い聖人という印象だな」
ランクとはその人の強さと依頼の成功率で決まる除霊師としての実力のようなもの。
Sは一番上のランクだ。
大体私が感じた印象通りの奴か。
実力もあるし一応邪魔されないように警戒だけはしておこう。
「もう少し時間を貰えれば詳しく調べておくが...」
「うんん、大丈夫それだけ分かれば十分だから。ありがと」
と阿津斗にお礼を言う。
「それで、もう一つの調べものはなんだ?」
「えっと、もう一つは最近この辺りであった霊絡みの事件について色々調べてほしいの」
「別に詳しくは言わなくていいが理由は?」
そんな事を調べて欲しいのかという理由を聞いてくる。
「今日、術を使う霊に会ったの。でも、全く強くなかった」
術は霊力を使うことで発動させられる。
しかし霊力は文字の通り霊の力。
霊にとっては命そのもの。
そんな命を削るような行為を気軽に行うなどありえない。
──弱い霊であるなら特に。
「......誰かが霊に霊力を与えている可能性がある。ということか」
「そう。だから周辺の事件について、特に術を使った様子のある霊について調べて欲しいんだけど...。
あ、やっぱりお金増やしたほうがいいよね?」
「...いやいい。自分が言ったことだ。
今更取り消さないさ。とりあえず色々調べておく。電話、切るぞ」
「うん。お願いね」
そう言って電話を切る。
急に静かになった部屋に言いようのない虚無感を感じる。
しばらくたって心の整理がついたあと、汗を流すためにお風呂に入る。
...あの天宮とかいう男子生徒に蹴られた腕が内出血を起こしていた。
まぁこのぐらいなら明日か明後日には治っているだろう。
私は昔から傷の治りが普通の人の何倍も早い。
理由は分からないが体質のようなものだろう......多分。
「大人達からしたら楽に使い潰せて都合がいいんだろうけどさ...」
はぁ、と溜め息を吐きながらそんな事を呟いてしまう。
天宮か...。
何処かで聞いたことがあるような...ないような......。
う~ん上手く思い出せないや。
思い出せないってことはそこまで重要なことではないってことだろうしいいか。
とりあえずは阿津斗に色々調べてもらおうかな?
そう思い立ち、お風呂から出る。
何着もある制服に着替えて髪を乾かしながら阿津斗に電話をかける。
「...どうした?」
「えっと、今大丈夫かな?調べ物してほしいんだけど」
「......あぁ、平気だ」
淡々と答える阿津斗。
「あ、お金は五千円くらいでいい?」
一応依頼という形になる以上は報酬が必要だ。たとえ仲の良い相手であっても。
それが除霊師としてのマナーのようなものだ。
「二千円でいい。たいした手間でもないしな。それより、何を調べればいい?」
「2つあるんだけど、1つは天宮漣っていう生徒のことなんだけど...」
「分かった。3分ほどくれ」
そういうと電話の奥でカタカタとパソコンのキーボードを打つ音が聞こえる。
ちょうど3分たったぐらいで
「簡単にだが調べられたことを言うぞ」
「うん、お願い」
相変わらず仕事が早いなぁ
と感心してしまう。
「天宮漣。
今日アメリカの方から転校してきたらしい。普段から色々な所を転々としているみたいだが目的は分からん。
性格としては正義感が強くてお人好しみたいだな。霊だろうが妖怪だろうが見境なく助けてるらしい。
得意な戦闘方法としては近接戦闘。
動きが全く見えないらしいな。
ランクはS、信用も信頼も高い聖人という印象だな」
ランクとはその人の強さと依頼の成功率で決まる除霊師としての実力のようなもの。
Sは一番上のランクだ。
大体私が感じた印象通りの奴か。
実力もあるし一応邪魔されないように警戒だけはしておこう。
「もう少し時間を貰えれば詳しく調べておくが...」
「うんん、大丈夫それだけ分かれば十分だから。ありがと」
と阿津斗にお礼を言う。
「それで、もう一つの調べものはなんだ?」
「えっと、もう一つは最近この辺りであった霊絡みの事件について色々調べてほしいの」
「別に詳しくは言わなくていいが理由は?」
そんな事を調べて欲しいのかという理由を聞いてくる。
「今日、術を使う霊に会ったの。でも、全く強くなかった」
術は霊力を使うことで発動させられる。
しかし霊力は文字の通り霊の力。
霊にとっては命そのもの。
そんな命を削るような行為を気軽に行うなどありえない。
──弱い霊であるなら特に。
「......誰かが霊に霊力を与えている可能性がある。ということか」
「そう。だから周辺の事件について、特に術を使った様子のある霊について調べて欲しいんだけど...。
あ、やっぱりお金増やしたほうがいいよね?」
「...いやいい。自分が言ったことだ。
今更取り消さないさ。とりあえず色々調べておく。電話、切るぞ」
「うん。お願いね」
そう言って電話を切る。
0
あなたにおすすめの小説
お姫様は死に、魔女様は目覚めた
悠十
恋愛
とある大国に、小さいけれど豊かな国の姫君が側妃として嫁いだ。
しかし、離宮に案内されるも、離宮には侍女も衛兵も居ない。ベルを鳴らしても、人を呼んでも誰も来ず、姫君は長旅の疲れから眠り込んでしまう。
そして、深夜、姫君は目覚め、体の不調を感じた。そのまま気を失い、三度目覚め、三度気を失い、そして……
「あ、あれ? えっ、なんで私、前の体に戻ってるわけ?」
姫君だった少女は、前世の魔女の体に魂が戻ってきていた。
「えっ、まさか、あのまま死んだ⁉」
魔女は慌てて遠見の水晶を覗き込む。自分の――姫君の体は、嫁いだ大国はいったいどうなっているのか知るために……
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
サレ妻の娘なので、母の敵にざまぁします
二階堂まりい
大衆娯楽
大衆娯楽部門最高記録1位!
※この物語はフィクションです
流行のサレ妻ものを眺めていて、私ならどうする? と思ったので、短編でしたためてみました。
当方未婚なので、妻目線ではなく娘目線で失礼します。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ひめさまはおうちにかえりたい
あかね
ファンタジー
政略結婚と言えど、これはない。帰ろう。とヴァージニアは決めた。故郷の兄に気に入らなかったら潰して帰ってこいと言われ嫁いだお姫様が、王冠を手にするまでのお話。(おうちにかえりたい編)
王冠を手に入れたあとは、魔王退治!? 因縁の女神を殴るための策とは。(聖女と魔王と魔女編)
平和な女王様生活にやってきた手紙。いまさら、迎えに来たといわれても……。お帰りはあちらです、では済まないので撃退します(幼馴染襲来編)
愛する義兄に憎まれています
ミカン♬
恋愛
自分と婚約予定の義兄が子爵令嬢の恋人を両親に紹介すると聞いたフィーナは、悲しくて辛くて、やがて心は闇に染まっていった。
義兄はフィーナと結婚して侯爵家を継ぐはずだった、なのにフィーナも両親も裏切って真実の愛を貫くと言う。
許せない!そんなフィーナがとった行動は愛する義兄に憎まれるものだった。
2023/12/27 ミモザと義兄の閑話を投稿しました。
ふわっと設定でサクっと終わります。
他サイトにも投稿。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる