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第5章 メテオストライク
メテオストライク 35
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「何故、禁術と言われているか。それはその力が、国と国との力関係を変えてしまうほどの力だからだ。僕が言うのもなんだがね、その力あるとわかるとただではすまないよ。特に君の力はメテオストライク。一度唱えれば都市の破壊さえできてしまう様な代物…… ましてやシエンナ騎士団を抜けるという。そんな巨大な力が、異国に渡ったらと思うと…… いっそ封印したまま、いや、永久に葬った方が良いという意見まで出かねない」
そこまで言うとセイセルーは頭を抱えた。
「どうしたものかねー」
「俺は守りたい。皆んなを、そのために」
「気持ちは分かるがね。術の種類が悪い。それにシエンナ騎士団を抜けるとなると……」
「シエンナ騎士団はやめますが、志は捨てません! この地を守る一人として、何かがあった時にはシエンナ騎士団と一緒に戦います」
「それは許されるのかね?」
「シエンナ騎士団としてではなく、自分の意志としての戦いです。それにそれで魔法がなくなったとしても、俺は戦います」
セイセルーは目をつぶり考え込み、大きく息を吐くと独り言の様にしゃべり出した。
「うーん。シエンナ騎士団をぬけて禁術を手に入れるなんて論外だと思ったが…… 案外、いい考えなのかもしれないなー。僕はこの障壁魔法の力があるおかげでというか、せいでというか、年柄年中、国王や王子の護衛に駆り出されるよ。嫌とは言えず、戦争に参加さ。まあ、交渉のネタにはなるがね…… ここにいて、君がその禁術を手に入れたとしたら、あの暴君ラン・サイユ王子が間違いなく戦場に君を呼ぶだろう。我々はラン・サイユ王子が起こしている隣国への侵略には反対の立場だが、呼ばれたらその禁術を使わされる事になる。それを考えると……」
セイセルーが弱った顔でレイを見る。
そこまで言うとセイセルーは頭を抱えた。
「どうしたものかねー」
「俺は守りたい。皆んなを、そのために」
「気持ちは分かるがね。術の種類が悪い。それにシエンナ騎士団を抜けるとなると……」
「シエンナ騎士団はやめますが、志は捨てません! この地を守る一人として、何かがあった時にはシエンナ騎士団と一緒に戦います」
「それは許されるのかね?」
「シエンナ騎士団としてではなく、自分の意志としての戦いです。それにそれで魔法がなくなったとしても、俺は戦います」
セイセルーは目をつぶり考え込み、大きく息を吐くと独り言の様にしゃべり出した。
「うーん。シエンナ騎士団をぬけて禁術を手に入れるなんて論外だと思ったが…… 案外、いい考えなのかもしれないなー。僕はこの障壁魔法の力があるおかげでというか、せいでというか、年柄年中、国王や王子の護衛に駆り出されるよ。嫌とは言えず、戦争に参加さ。まあ、交渉のネタにはなるがね…… ここにいて、君がその禁術を手に入れたとしたら、あの暴君ラン・サイユ王子が間違いなく戦場に君を呼ぶだろう。我々はラン・サイユ王子が起こしている隣国への侵略には反対の立場だが、呼ばれたらその禁術を使わされる事になる。それを考えると……」
セイセルーが弱った顔でレイを見る。
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