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~プロローグ~
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朝6時30分
いつもと変わらない時間にセットした携帯のアラームで目を覚ました。窓の外では既に雀が囀ずっていた。
3月11日・・・大谷 修はこの日、3年間の高校生活に幕を下ろす
「結局・・・何も無い3年間だったな・・・」
部屋の窓から見えるいつもの風景を何気なく見つめ、彼は呟いた
彼の高校までの人生は特に大きな事件や修羅場もなく、事故も怪我も無く、交友関係の人間もごく普通。
ごくごく当たり前の人生だった。
「まぁこんなもんなのかね・・・所詮人生なんてもんは」
そう呟くと修は大きくため息を吐いた
「お前誰と喋ってんの?」
ビクッとしてドアの前をみると修の2つ上の兄、身長175㎝、細マッチョ体型、オシャレショートヘアが目立つ
大谷 仁(おおたに じん)が立っていた。
「何?何?お前にしか見えてない設定?」
とニヤニヤしながら修をバカにする
「お前勝手に入ってくんなっていつも言ってんだろ!!殺すぞ!!」
「お~怖っ てか、声かけたし。」
相変わらずニヤニヤしながら修をからかう
「お前さ・・・今日で高校終って社会人になるんだからさ、中二病も終らせないと偉い目にあうぞ」
「別にそんなんじゃねーし!てか、マジ何の用だよ?朝っぱらから」
「婆ちゃんがいつものまじないするからさっさと起きろってさ」
「わかった!じゃああと30分したら顔出すわ!」
「おい・・・真面目な話なんだが・・・」
「はぁ・・・めんどっ・・・わかったよ」
『いつものまじない』というのは大谷家で代々行われているお祓いのようなもので、大きな行事の前や、新たな門出を祝う時などに行われ、安全と健康を祈るためのものである。
二人はまじないを受けるために祖母の部屋に入った
「婆ちゃん!修連れて来たよ!」
「ありがとうね。修、おはよう」
そこには疑問文を着た白髪の老婆、修の祖母が座っていた
「あぁ・・・おはよう婆ちゃん」
「まずは卒業おめでとう。明日から学生から社会人になるのだからしっかりと自覚をもって・・・」
「あぁ婆ちゃん!前置きはいいから早く済ませちゃおうぜ!あまり時間が無いからさ」
「あんたはまたそうやって!・・・まぁ今日はいいかね。祝いごとだからね」
そういうと修の祖母は仏壇に手を合わせ何やら教を唱え始めた。教を読み終えると修に皿に乗せた塩とコップに汲まれた水を差し出した。
修は塩を一つまみし口に含んで水を飲んだ
「はい、これでもう大丈夫。朝からご苦労さん」
「ふぅ・・・やっぱり慣れないなこれ」
「まぁそう言うなって!たとえまじないだって大事なことなんだって!こういうの」
仁がニヤニヤしながら言う
「てか、兄貴いる必要あった?」
「また婆ちゃんとケンカになるかもしれないからな。監視役だ」
「どんだけ信用ねーんだよ!」
兄弟の他愛の無いやり取りを見ながら老婆は優しく微笑む
「さぁ!本当に遅れてしまうよ。さっさとご飯食べてしまおう。仁!あんたも仕事遅れるよ」
「うぉ!マジだ!やべー!」
朝食を早々に済ませ学ランに着替える
「今日でこれも着納めか・・・」
等身大の鏡の前に立ち呟く
「じゃあ俺もう行くよ」
祖母に声をかけ出ようとした
「修!ちょっと待ちな!しっかり父さんと母さんに挨拶していきな!」
「・・・わかったよ」
修と仁の両親は修が産まれてすぐに事故で亡くなり今日のこの日まで祖母に育てられてきた
「父さん、母さん・・・行ってきます」
仏壇に手を合わせ呟く
「じゃあ婆ちゃん!行ってきます」
「行ってらっしゃい。後で婆ちゃんも学校に行くからね」
修は玄関のドアを開け家を後にした。
この日、当たり前のような修の日常が良くも悪くも大きく動く。
いつもと変わらない時間にセットした携帯のアラームで目を覚ました。窓の外では既に雀が囀ずっていた。
3月11日・・・大谷 修はこの日、3年間の高校生活に幕を下ろす
「結局・・・何も無い3年間だったな・・・」
部屋の窓から見えるいつもの風景を何気なく見つめ、彼は呟いた
彼の高校までの人生は特に大きな事件や修羅場もなく、事故も怪我も無く、交友関係の人間もごく普通。
ごくごく当たり前の人生だった。
「まぁこんなもんなのかね・・・所詮人生なんてもんは」
そう呟くと修は大きくため息を吐いた
「お前誰と喋ってんの?」
ビクッとしてドアの前をみると修の2つ上の兄、身長175㎝、細マッチョ体型、オシャレショートヘアが目立つ
大谷 仁(おおたに じん)が立っていた。
「何?何?お前にしか見えてない設定?」
とニヤニヤしながら修をバカにする
「お前勝手に入ってくんなっていつも言ってんだろ!!殺すぞ!!」
「お~怖っ てか、声かけたし。」
相変わらずニヤニヤしながら修をからかう
「お前さ・・・今日で高校終って社会人になるんだからさ、中二病も終らせないと偉い目にあうぞ」
「別にそんなんじゃねーし!てか、マジ何の用だよ?朝っぱらから」
「婆ちゃんがいつものまじないするからさっさと起きろってさ」
「わかった!じゃああと30分したら顔出すわ!」
「おい・・・真面目な話なんだが・・・」
「はぁ・・・めんどっ・・・わかったよ」
『いつものまじない』というのは大谷家で代々行われているお祓いのようなもので、大きな行事の前や、新たな門出を祝う時などに行われ、安全と健康を祈るためのものである。
二人はまじないを受けるために祖母の部屋に入った
「婆ちゃん!修連れて来たよ!」
「ありがとうね。修、おはよう」
そこには疑問文を着た白髪の老婆、修の祖母が座っていた
「あぁ・・・おはよう婆ちゃん」
「まずは卒業おめでとう。明日から学生から社会人になるのだからしっかりと自覚をもって・・・」
「あぁ婆ちゃん!前置きはいいから早く済ませちゃおうぜ!あまり時間が無いからさ」
「あんたはまたそうやって!・・・まぁ今日はいいかね。祝いごとだからね」
そういうと修の祖母は仏壇に手を合わせ何やら教を唱え始めた。教を読み終えると修に皿に乗せた塩とコップに汲まれた水を差し出した。
修は塩を一つまみし口に含んで水を飲んだ
「はい、これでもう大丈夫。朝からご苦労さん」
「ふぅ・・・やっぱり慣れないなこれ」
「まぁそう言うなって!たとえまじないだって大事なことなんだって!こういうの」
仁がニヤニヤしながら言う
「てか、兄貴いる必要あった?」
「また婆ちゃんとケンカになるかもしれないからな。監視役だ」
「どんだけ信用ねーんだよ!」
兄弟の他愛の無いやり取りを見ながら老婆は優しく微笑む
「さぁ!本当に遅れてしまうよ。さっさとご飯食べてしまおう。仁!あんたも仕事遅れるよ」
「うぉ!マジだ!やべー!」
朝食を早々に済ませ学ランに着替える
「今日でこれも着納めか・・・」
等身大の鏡の前に立ち呟く
「じゃあ俺もう行くよ」
祖母に声をかけ出ようとした
「修!ちょっと待ちな!しっかり父さんと母さんに挨拶していきな!」
「・・・わかったよ」
修と仁の両親は修が産まれてすぐに事故で亡くなり今日のこの日まで祖母に育てられてきた
「父さん、母さん・・・行ってきます」
仏壇に手を合わせ呟く
「じゃあ婆ちゃん!行ってきます」
「行ってらっしゃい。後で婆ちゃんも学校に行くからね」
修は玄関のドアを開け家を後にした。
この日、当たり前のような修の日常が良くも悪くも大きく動く。
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