RPG009 ペットはボコってHP1割以下にしてテイムします 改良版

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第1章

4 エスタ帝国軍を殲滅せよ!

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第4話

周囲360度、砂漠なためどこをどう行けばわからないで
みんなで困っていると、
傍の親友がその双眸をらんらんと輝かせて、
こちらを見ている。
「なぁ、ここは21世紀の日本みたいな
世界じゃないだろぅ?
ドラキチを出しても大丈夫じゃないかな?」
たしかに、上空から見渡せば、どこに何があるかなど、
一発でわかるだろう。
露原イツキはよほど、ドラゴンに乗った
竜騎士になりたいのだろう。
こちらとしても、否定する理由も特にないので
認めることにした。
「しっかし、正直この世界に
体長100メートル超のドラゴンが存在しているなど
ありえんだろう。」
「我を呼び出したのか。何か大きな災いでも迫って居るのか?」
いや、どらきち 単に偵察するために上空に行くだけだ。
「そのようなささいなことで、我を呼び出すでない。」
はい、はい、おまえは 長い時を生きたウルティメットドラゴンでは
なくなったんだ。お前の名前はドラキチだ。
クレインなんぞ五匹居るから、クレインAやクレインCだぞ。
お前にはいちおうの敬意を払って、ABCはつけていないだろ
少しは感謝しろよ。
「わ~い、ドラキチだ!」
「お前は主ではないのだぞ、露原どの。」
いやおまえ露原の乗り物としての機能しかない気がするぞ。
たしかにドラゴンは強いけど、。
「どらきち~、さみしかったよ
私達は恋人みたいな感じだよね。」
「露原どの、照れるでござるな。」
「あなたの同族には感謝してるわ。金貨260億枚も
儲かったんだから。」
それはひどいでござる。英島どの。
「わかった、上空から偵察してくれ。」
ドラキチを出してやると、竜騎士・露原は
大喜びで上空へ飛び立っていった。
「南西に20キロメートルくらいのところに
人工物の道がある。」
竜騎士・露原はドラキチを経由して、状況を知らせてきた。
ペットとの感覚共有でその景色を見ていた
俺の感想としては、道路が石畳であることや、
馬車のわだちがあるところからして、中世の雰囲気が漂うが、
周囲が砂ばかりと言うのは異様な光景だ。
ついでに枠をひとつ消費し、スラリンも出してやった。
もっとも、俺はスラリンと日常的に交流できるが、
奴は愛するドラキチと会うことすら困難だからな。
俺たちはとりあえず、情報を頼りに
砂漠のオアシスの都市ラグスブルグを目指すことにした。
このあたりはセレスティア王国の領土で
覇権国家エスカ帝国と紛争中らしい。

砂漠の街ラグスブルグは草原の真ん中にある町で
白亜の石の壁と石畳の綺麗な街並みだった。
例えるならば、イタリアのヴェネチアだ。
水路をうまく使い、水を有効利用している。
どうやら、遠方の山から地下の水路で直接引き込んでいるようだ。
「ねぇねぇ、お金はどうするの?」
黒魔導士の『英島とよ』が鬱陶しく聞いてくる。
「極竜の落とすお金は金貨だ。金の含有量は30グラムといったところか。
おそらくは純金だから12万円相当だろう。」
「金貨260億枚って、どのくらいの価値?」
英島はなおも聞いてくる。
「この世界は中世ヨーロッパのような雰囲気だし、金貨は12万円
銀貨自体の価値は3千円、領主の信用を含めると5千円、
銅貨は170円程度だ。」
「金貨260億枚って・・!」
英島は計算して驚いた。
「げっ、3000兆円以上だよ。」
ちなみに実物財産で21世紀初頭の地球の価値は4京円程度だ。
持っている金銭が金貨だけというのは不自然すぎる。
ストレージから金貨を5枚ほど取り出してから両替商に足を向けた。
「とりあえずは金貨の両替が必要だな。」
街の入り口の橋の上で秤を出している両替商に声をかけた。
「金貨5枚だが、銀貨と銅貨に変えたい。」
両替商にそういうと銀貨90枚と銅貨600枚が返ってきた。
領主が銀の含有量を調整する銀貨に比べ、
教会の発行する金貨は含有量が一定で、
値下がりも値上がりもしにくい。
両替商としてはごまかす余地が少ないのだ。
ちなみに現代のように 通貨は多く出回っておらず、
旅人などが使う、希少性の高いものだ。
「ゲームの中みたいに、薬草1個金貨1枚とかだったら困るよね。」
「それはまずない、あの価格は異常だ。」
「薬草1個12万円だぞ。高級栄養ドリンク60本以上買える価格だ。
この町なら、おそらく 銅貨1枚で10個は買えるぞ。」

「お客さん、宿は決まってますか?」
ウサギ耳の客引きが声をかけてきた。
「一泊1部屋、金貨3枚だよ。ペットは、ああスライムか。
スライムなら連れ込んでも問題ないよ。」
「すらりん!」
かわいい~、かわいい~
宿の女どもが黄色い声でスラリンにまとわりつく。
すると『スラリン』が泣き出しそうな顔で?、こちらを見てくる。
メスと言っても人間の女性ではないので、『スラリン』にも
『クレイン』にも興味ないです。どちらかといえば人間の場合、
女性のほうが、スラリンやクレインを可愛がってくれると思うよ。
かわいい~ かわいいわね~
(こいつが普段何を考えているか知らないんだろうな。
召喚物とは5感共有してるし、頭の中身丸見えだからな)
(しかし、スラリンは なぜおれに恋をしているんだ
ペット的な感情か、父親とでも思っているのか)
(卵か、卵が孵ったときにはじめて見たのがおれだったからか!)
(人間のメスによい感情を抱いてないことは黙っていよう)
(それがスラリンのためだ)

みんなお腹が空いているようなので
宿に付設されているものを無視して
食事のため、外に出た。
市井の様子も知りたい。
昼近くでどの店も混雑しているのに
やたらと閑散とした店舗があった。
ランチメニュー銀貨3枚、15000円だ。
豊かな日本なら客も入るだろうが、
ここは貧富の差が激しく、1日500円で生活する人々も
多いだろう。
そもそも、農村の住民など貨幣など使わないし、
持っていても銅貨だ。
舌の肥えた俺達にはちょうどいいだろうし、
3000兆円の財布にとって、銀貨3枚は安い。
露原は肉が食べたいらしく、ウルティメットドラゴンの肉を
持ち込みで料理してくれるように交渉している。
英島は米が食べたいらしいが、置いていなくて
オートミールを注文していた。
俺はおそらくミネストローネであろう
豆とトマトのスープと
子羊の香草焼きを塩と香辛料たっぷりで注文した。
「ドラゴンステーキってうまいのか?」
肉食獣の肉は不味いというのが定説だが、
案外うまそうに食べている。
「まずいよ。すごく不味い。でも1kg食べると
攻撃力、防御力が恒久的に上昇するからね。
マーケットを見てみたら普通のドラゴンでも
金貨10枚とかだったよ。」

「俺ら3人はほぼ初期装備だぞ。」
「いくら、ペットが戦うとはいえこの装備は不味いだろう。」
「このあたりに鍛冶屋はありませんか?」
レストランの店員に聞いてみると、
旅行ガイドに近い情報屋を紹介してくれた。
「はじめまして、何をお求めですか?」
情報屋は聞いた。

「材料持ち込みでローブや杖を作ってくれる
ところを探している。金銭に関しては問題ない。」
俺たちは鍛冶屋に来た。

「なんだ、初級冒険者か、素材は銅と鉄だ。」
鍛冶屋は俺たちの身なりを見てそう言った。
「ミスリルやオリハルコンはありませんか?」
少し期待して聞いてみたが、馬鹿にしたような目で見られ
無視された。
「鉄製のグローブとグリーブに、(龍燐)を合成してほしいのですが
大丈夫ですか?」
「ああ、大丈夫だ。しかし立派な龍燐だな、
どこで手に入れたんだ?」
「アルティメットドラゴンっているじゃないですか
あいつがまれにドロップするんですよ。
鍛冶屋は口をあんぐりと開けて、固まっていた。
「あの100メートル近い化け物を複数倒したと!」
それはすごい。この龍燐売ってはもらえまいか?」
「すみません、マーケットに流すかもしれませんが
直接取引はお断りします。」
鍛冶屋は肩を落としたが、きちんと契約を交わし
グローブとグリーブを依頼した。
「龍燐をドラゴンローブに張り付けたいのですが
どこに行けば作ってもらえますか?」
すると鍛冶屋は不機嫌そうに、
「裁縫屋に行け。」その世界で装備する
フェイク装備も欲しかったので
俺たちは鍛冶屋で安い武具を色々買い込み
銀貨10枚を渡し、その店を後にして裁縫屋に来た。
英島は魔導士なので布、俺はテイマーなので布、
ドラゴンハイドに龍燐を張り付けて
強化するできたのがドラゴンローブだ。
龍燐は物理防御・魔法防御、属性防御、
共に優れており、状態異常も半減する。
宿屋の通路を歩いていると突然声をかけられた。
その人はセレスティア王国の使者でこの町に来たらしい。
俺は貴賓室に通され、話を聞くことになった。
見事な装備を着ており、1泊金貨3枚の宿に泊まる我々を
一流の傭兵か何かだと思ったのだろう。

「私は、王女付きの侍女エレナと申します。
この町の領主は王族を見限っており、
騎士団どころか、護衛の兵士すら出す気はありません。」
まあ、宿屋で冒険者に声をかけるくらいだ、
切羽詰まっているのだろう。
「王都はエスカ帝国の侵攻を受け陥落したとか。」
侍女は顔面蒼白になり、狼狽したが、
王女は覚悟を決めているようだった。
「たとえ、今回の帝国軍を壊滅させたとしても
新たな兵が次々と送られてくるだけでしょう。
消耗戦は無意味です。」
「あなた方が、使役していらっしゃる、
巨大なドラゴンでも不可能でしょうか?」
「無理ですね。」
「我々は、滅ぶしかないということですか・・・」
王女は大粒の涙を流し小さくつぶやいた。
「まあ,策が無い訳では無いのですがね。」
「私はあまりにも無力です。すべてお任せいたします。」
そういうと王女は崩れ落ちた。
エスカ帝国の最精鋭3千はラグスブルグを目指していた。
王都はすでに落ち、王族は皆殺しにした。
完全に征服するには、逃げた王女を殺す必要がある。
国民の心を完全に折るのだ。
「敵兵は見えるか?」ルクス将軍は副官ピレスに聞いた。
王女は数人で逃げ出した。
領主が味方しなければおわりだ。
領主とて、王国が滅びたあと、次々に来る軍勢を
すべて滅ぼすなど不可能だ。
「閣下、おそらく戦闘にはなりません。」
「まぁ、そうだな」
進軍はのんびりしており、歩兵は談笑しながら歩いている。
仕方ないとはいえ 緩みきっている。
軍の先頭を行く歩兵はあるものを見つけた。
「%♯!%$!」
そこからは一方的な虐殺だった。
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