【R18】体に刻む恋のspell

神楽冬呼

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supplementary tuition番外編

倦怠期ってなんですか?3

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春香がなぜここにいるのか、それは勿論気にはなるが聞き流せないのは。

 …………倦怠期?倦怠期って言った?

夢月の知る倦怠期には良い意味はない。
だけれどそれは、夢月の中にある不安を言い表した様にしっくりくるものだった。

「別に狙ってココにいたんじゃないし」

身構える夢月に春香は心外だと言わんばかりに眉を顰める。

「ココね、うちの学校の最寄駅、そんで偶然おねーさま方がそこに座ったんだからね」

春香に言われて辺りを見回すと確かに同じ制服がたくさん目についた。
どうやら本当に、偶然らしい。

「そしたら面白い話してたから」
「…………どこから聞いてたの?」
「ザックリぜんぶ?」

思い出そうとするように斜め上に視線を上げてから春香がニコリと笑う。
恥ずかしさ極まりない。
美咲相手だったから明から様に吐露したりもした。
このまま立ち去りたい思いに駆られながら、夢月は椅子を立つ事が出来ず逡巡する。

春香は、兄が逮捕された一件をどう感じているのだろうか。

先程の会話には触れて欲しくないし、倦怠期と言うフレーズはかなり引っかかる。
だけれど、自分に向けてくるその笑顔に夢月は清水蓮を思い浮かべずにいられなかった。

「ねーねー、私が相談に乗ったげる」
「 ──── えっ?はい?」

戸惑う夢月に構わずに、春香が自分のグラス片手に夢月の座るテーブルに移ってくる。
しかも夢月の真隣に椅子を持ってきた。

「夢月さん、倦怠期って知ってるよね?」
「い、いちお?」

付き合いの長いカップルや夫婦が「飽きや慣れ」を感じる時期を倦怠期と呼ぶはずだ。
恋愛に乏しい人生だっただけに、その言葉は縁遠く、さらっと表面上の意味しか知らない。

 付き合いが長いってどれくらい?
 あれ…………私っていつから真崎くんと恋人?

「夢月さんは最近ゆうくんに恋したんだろーけど、有くんはさ、もう何年も夢月さんに恋してんじゃん」
「 ────── っ!?」

春香の指摘に夢月は愕然とした。
言われた通り、二人の間には列記とした違いがあるのだ。

「えっと、中2のカテキョからなら、1、2…………4年?それはさ、さすがに飽きても仕方ないよ」

指折り数え春香は自分の発言に納得しながら頷く。

「しかもー、つい最近まで不毛な片思いだよ。なんかほら、前振り長過ぎてゲットしたとたんに冷めるみたいな」
「…………さ、さめる?」
「ヤり飽きたとかー」
「ヤっ!……………………」

力一杯それはないと言い切りたかったが言葉が詰まった。
前々から薄っすら思っていたが、行為中されるがままで自分は何もしていない。
こんな年齢まで処女で、何のテクもない。
男を喜ばせる方法が全く分かっていない。
そんなSEX、経験豊富な男からしたらつまらないのかもしれないと、ぼんやり思っていた。

「有くんってさ、かなりドライなSEXじゃん。女取っ替え引っ替えだったし、飽きやすいのかもよ」
「………………………………ドライ?」
「事務的で素っ気なくない?」

春香が拗ねたように唇を尖らせ、テーブルに肘をつく。
ドライな印象など、微塵もない。
それに不思議な既視感に襲われ、夢月は黙りこんだ。

 この会話、前にも……………………
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