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2 継承
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「ガタガタ…」
あーおしり痛い…もうさ、車に慣れてる地球人からしたら拷問なんだよね…こういうのも考えないとなぁ…
「うん?どうしたんだい?」
「いえ…ただ、久しぶりに馬車に乗った為、おしりが少々…」
「ああ…確かに、道が少し荒れているからね」
「慣れればそうでもないのよ?」
「いえ…ただ、何か方法はないかと思いまして」
「うーん、そうだね…」
…そういえば、最近はベッドにバネを仕込んで柔らかいベッドが作られていたよね…なら、馬車の椅子にも応用出来るんじゃ…幸い、このゲームの世界って運営側がそういう情報色々と突っ込んでるし…
「バネ…」
「うん?」
「ああ、いえ…なんでもありません」
まだできるか分からないし…
「バネがどうしたんだい?」
「いえ」
「うん?」
「えっと…バネを椅子の中に仕込めば椅子の方が柔らかくなるので軽減されるかと思ったのですが…ただ、それをするには太いバネでは逆に酷くなります。そのため、“人が乗っても壊れないが薄い厚さのバネ”を幾つも用意しなければいけないのですが…」
「なるほど、確かにそれは出来そうだね…うん、やってみようか。今度職人にできるかどうか聞いてみるよ」
「は、はい。ですが、あくまで軽減と言うことですので…」
「うん、わかってるよ」
「さてと…この距離を馬車で行く意味はやはり分からないけど着いたよ」
「はい」
「それじゃあ行くよ」
「はい」
この展開は知ってるから緊張すらないんだよね…まあでも、この継承の儀ってめっちゃ綺麗だから好きなんだけどね。
属性を表す光の中で、適正のある属性が体を纏うんだけど'その人がどれくらいその属性を扱えるようになるかっていうのも光量で分かるところが良いよね。
「それじゃ、早速だけど…ローズマリー、君は皇子の次だからね」
「はい、分かっております」
「皆様、本日はお集まり頂きありがとうございます。これより、継承の儀を開始致します。まずは、皇子様から」
「は、はい!」
「…お父様、あれ…」
「うん、ガチガチに緊張してるみたいだね」
「それでは、詠唱を始めましょう」
…ちなみに、この詠唱は自分で考えてくる場合は自分で言うけど、基本的には大司教が代わりに詠唱してくれる。
そして、その詠唱に募って精霊がここに降りてくるというプログラムだ。
「…おお!皇子は水と風、それと光か!」
「流石皇子だ」
王位継承権として、国を守護している風神の風、国を象徴する光の2属性は必ず持っていなければいけないけど…うん、やっぱりシナリオ通りに進んでいるね。
「ローズマリー!」
「…どうされました?皇子様」
「ローズマリー、僕と…婚約して欲しい」
「ふふ、勿論…お断りさせて頂きます」
「「「…え?」」」
「うん、それじゃあ大司教。進めてくれるかい?」
「はい。それでは次に、アベレージ家ローズマリー様」
「はい」
「ろ、ローズマリー?」
「大司教、私は自分で致しますわ」
「かしこまりました」
「〘数多の精霊よ、我が力に宿り、その力を貸したまえ〙」
《やっと来たね、長かったよ》
《さぁ、僕らと契約しよう》
《精霊姫よ、我らが王がそなたを常日頃から見ていた》
《その才覚を目覚めさせることが俺達の最初の仕事だ》
「…ええ、そうね…いいわ、こちらに来てちょうだい」
シュル…うん、これで全属性…あれ、そういえばさっき光と聖属性もあったような…
「まあ、良いわ。後で確認しましょう…お父様、終わりましたわ」
「うん、それじゃあ帰ろうか」
「そうね、早く帰ってパーティの準備を進めなくちゃね」
「はい、お父様、お母様」
「ま、待て待て待て!ラージ公爵!」
「おや、どうされました?」
「な、何故皇子との婚約を断ったのだ?」
「…はい?そもそも、私達は婚約をするとは一切言っておりませんが?勝手に勘違いしていたのはそちらでしょう?」
《精霊姫》
「その呼び名は止めてちょうだい。
それで、なにかしら?」
《精霊姫は我ら精霊の中でも重宝される存在だ。こやつらが王族だとしても、そなたの方が権力は上なのに何故謙っているのだ?》
「あら、そんなの簡単よ。騒ぎにしたくないからよ…お父様、そろそろ行きましょう」
「ら、ラージ公爵!」
「それでは、我々はこれで」
あーおしり痛い…もうさ、車に慣れてる地球人からしたら拷問なんだよね…こういうのも考えないとなぁ…
「うん?どうしたんだい?」
「いえ…ただ、久しぶりに馬車に乗った為、おしりが少々…」
「ああ…確かに、道が少し荒れているからね」
「慣れればそうでもないのよ?」
「いえ…ただ、何か方法はないかと思いまして」
「うーん、そうだね…」
…そういえば、最近はベッドにバネを仕込んで柔らかいベッドが作られていたよね…なら、馬車の椅子にも応用出来るんじゃ…幸い、このゲームの世界って運営側がそういう情報色々と突っ込んでるし…
「バネ…」
「うん?」
「ああ、いえ…なんでもありません」
まだできるか分からないし…
「バネがどうしたんだい?」
「いえ」
「うん?」
「えっと…バネを椅子の中に仕込めば椅子の方が柔らかくなるので軽減されるかと思ったのですが…ただ、それをするには太いバネでは逆に酷くなります。そのため、“人が乗っても壊れないが薄い厚さのバネ”を幾つも用意しなければいけないのですが…」
「なるほど、確かにそれは出来そうだね…うん、やってみようか。今度職人にできるかどうか聞いてみるよ」
「は、はい。ですが、あくまで軽減と言うことですので…」
「うん、わかってるよ」
「さてと…この距離を馬車で行く意味はやはり分からないけど着いたよ」
「はい」
「それじゃあ行くよ」
「はい」
この展開は知ってるから緊張すらないんだよね…まあでも、この継承の儀ってめっちゃ綺麗だから好きなんだけどね。
属性を表す光の中で、適正のある属性が体を纏うんだけど'その人がどれくらいその属性を扱えるようになるかっていうのも光量で分かるところが良いよね。
「それじゃ、早速だけど…ローズマリー、君は皇子の次だからね」
「はい、分かっております」
「皆様、本日はお集まり頂きありがとうございます。これより、継承の儀を開始致します。まずは、皇子様から」
「は、はい!」
「…お父様、あれ…」
「うん、ガチガチに緊張してるみたいだね」
「それでは、詠唱を始めましょう」
…ちなみに、この詠唱は自分で考えてくる場合は自分で言うけど、基本的には大司教が代わりに詠唱してくれる。
そして、その詠唱に募って精霊がここに降りてくるというプログラムだ。
「…おお!皇子は水と風、それと光か!」
「流石皇子だ」
王位継承権として、国を守護している風神の風、国を象徴する光の2属性は必ず持っていなければいけないけど…うん、やっぱりシナリオ通りに進んでいるね。
「ローズマリー!」
「…どうされました?皇子様」
「ローズマリー、僕と…婚約して欲しい」
「ふふ、勿論…お断りさせて頂きます」
「「「…え?」」」
「うん、それじゃあ大司教。進めてくれるかい?」
「はい。それでは次に、アベレージ家ローズマリー様」
「はい」
「ろ、ローズマリー?」
「大司教、私は自分で致しますわ」
「かしこまりました」
「〘数多の精霊よ、我が力に宿り、その力を貸したまえ〙」
《やっと来たね、長かったよ》
《さぁ、僕らと契約しよう》
《精霊姫よ、我らが王がそなたを常日頃から見ていた》
《その才覚を目覚めさせることが俺達の最初の仕事だ》
「…ええ、そうね…いいわ、こちらに来てちょうだい」
シュル…うん、これで全属性…あれ、そういえばさっき光と聖属性もあったような…
「まあ、良いわ。後で確認しましょう…お父様、終わりましたわ」
「うん、それじゃあ帰ろうか」
「そうね、早く帰ってパーティの準備を進めなくちゃね」
「はい、お父様、お母様」
「ま、待て待て待て!ラージ公爵!」
「おや、どうされました?」
「な、何故皇子との婚約を断ったのだ?」
「…はい?そもそも、私達は婚約をするとは一切言っておりませんが?勝手に勘違いしていたのはそちらでしょう?」
《精霊姫》
「その呼び名は止めてちょうだい。
それで、なにかしら?」
《精霊姫は我ら精霊の中でも重宝される存在だ。こやつらが王族だとしても、そなたの方が権力は上なのに何故謙っているのだ?》
「あら、そんなの簡単よ。騒ぎにしたくないからよ…お父様、そろそろ行きましょう」
「ら、ラージ公爵!」
「それでは、我々はこれで」
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