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45話
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玲奈の心配もなくなったところで、時間まで腹ごしらえとなった。近くの適当な店で食事を取る。
「透明なのに食べてたらまずくない?」
「お前、一番奥行け。俺の身体で隠れんだろ」
「うん、ありがと」
リュウは、玲奈より頭一つ大きいトキより更に背が高かった。百八十後半はありそうだ。ぱっと見は細身でそんなにがっしりしてる感じでもないが、それでも、玲奈の体はすっぽり収まりそうだ。サラッとした茶色い髪に、髪より濃い、茶色の瞳。目つきは悪いが、トキやサディに負けず劣らずのイケメンだ。
席についてリュウをジロジロみても、何も言われない。
(本当に見えてないんだ)
それを良いことに、今度はナシュカに視線を移す。長い睫毛、ぷっくりとした唇。
「まだ昼前なのに暑いわね」
そう言って、ナシュカは汗を拭い出だした。
(すごい胸……)
彼女が動くたび、揺れるそこに玲奈は目がいってしまう。ちらっと見れば、リュウも一瞬目が釘付けになり、慌てて反らしていた。トキは見ないようにか、不自然に首を逆方向へ捻っている。男として当然の性というか、むしろ二人は紳士的だ。
(だけど、なんか負けた気分……)
玲奈に対しては全く配慮もないというか、まるで女として意識されてないのに。こうも扱いに差があると、がっくりきてしまうのが正直な気持ちだ。
(まあ、当たり前か)
ナシュカは汗を拭き終わると、ポニーテールを解いた。髪を下ろしても美女はますます美女だった。キラキラとエフェクトがかかってる気すらしてくる。美女というものは恐ろしい。
「さて、迷宮に備えてたっぷり食べなくちゃね」
「ああ、中でろくなもん食えるか分からないしな」
「飢え死にはごめんだな」
「えっ、待って迷宮ってそんなに時間かかるの?」
半日くらいで終わるのかと思ってたので、飢え死にというワードに面食らう。
「早くても一週間はかかるって話よ」
「ご飯は?」
「中で自給自足。魚も木の実もたっぷりあるらしいから」
「お前、本当に何も知らねぇのな……」
「……はい」
「正直レナには不安もあるけど、トキがフォローしてくれるんでしょ?」
「ああ、俺のできる限りはする」
トキの声に安心するも、任せきりのつもりはない。
「魔術も覚えたし、トキと一緒にいたころよりはできるはずだから! 頑張るよ!」
「お前って気合い入れるほど空回りするタイプだろ」
リュウが失礼なことを言うので腕を思いっきり抓ってやった。
「痛っっって!」
「そういえばレナは何等級を持ってるの?」
「えっと、魔石の等級のことだよね」
「うん」
「一……」
「ん?」
「一級……持ってる」
「え!?」
「んな反応すんなよ、冗談だろ」
「……貰ったのか?」
「……うん」
「なに、どういうこと!?」
トキに、誰に匿われていたかは言っていない。だが、階級の高い相手だとは察しがついてるようだ。破滅の子の事情を詳しく知ってるのは特権階級というところから、当たりをつけたのかもしれない。
「レナには事情があるって言ったろ」
「まあ、誰しも言えない事情はあるものだけど……一級なんて見たことない。よければ見せてもらってもいい?」
「うん」
懐から、サディに貰った緑の魔石を取り出す。
「うわ……凄い、輝きが違う……」
ナシュカとトキは、興味津々というように一級魔石を眺める。
(リュウは興味なさそう)
リュウは一人、頬杖をついて、表情を変えなかった。
「でもお前は、やっと躯術の初歩が使えるだけなんだろ?」
「うん」
「宝の持ち腐れ」
「自覚してます……」
ケケケ、と意地悪げに笑われ、むっとした。
「リュウだって私とそんなに腕前変わらないんでしょ!」
「さすがにお前よりは数段上だわ」
「んなっ、そうなの」
やはりダントツで実力がないみたいだ。足を引っ張らないように、頑張らないと。透明になったまま、料理にかぶりついて決心する。
(満足にご飯食べれるのも当分先かも……いっぱい食べよ)
各々、覚悟を固めているのだろうか。その後の食事は黙々と取られた。
「透明なのに食べてたらまずくない?」
「お前、一番奥行け。俺の身体で隠れんだろ」
「うん、ありがと」
リュウは、玲奈より頭一つ大きいトキより更に背が高かった。百八十後半はありそうだ。ぱっと見は細身でそんなにがっしりしてる感じでもないが、それでも、玲奈の体はすっぽり収まりそうだ。サラッとした茶色い髪に、髪より濃い、茶色の瞳。目つきは悪いが、トキやサディに負けず劣らずのイケメンだ。
席についてリュウをジロジロみても、何も言われない。
(本当に見えてないんだ)
それを良いことに、今度はナシュカに視線を移す。長い睫毛、ぷっくりとした唇。
「まだ昼前なのに暑いわね」
そう言って、ナシュカは汗を拭い出だした。
(すごい胸……)
彼女が動くたび、揺れるそこに玲奈は目がいってしまう。ちらっと見れば、リュウも一瞬目が釘付けになり、慌てて反らしていた。トキは見ないようにか、不自然に首を逆方向へ捻っている。男として当然の性というか、むしろ二人は紳士的だ。
(だけど、なんか負けた気分……)
玲奈に対しては全く配慮もないというか、まるで女として意識されてないのに。こうも扱いに差があると、がっくりきてしまうのが正直な気持ちだ。
(まあ、当たり前か)
ナシュカは汗を拭き終わると、ポニーテールを解いた。髪を下ろしても美女はますます美女だった。キラキラとエフェクトがかかってる気すらしてくる。美女というものは恐ろしい。
「さて、迷宮に備えてたっぷり食べなくちゃね」
「ああ、中でろくなもん食えるか分からないしな」
「飢え死にはごめんだな」
「えっ、待って迷宮ってそんなに時間かかるの?」
半日くらいで終わるのかと思ってたので、飢え死にというワードに面食らう。
「早くても一週間はかかるって話よ」
「ご飯は?」
「中で自給自足。魚も木の実もたっぷりあるらしいから」
「お前、本当に何も知らねぇのな……」
「……はい」
「正直レナには不安もあるけど、トキがフォローしてくれるんでしょ?」
「ああ、俺のできる限りはする」
トキの声に安心するも、任せきりのつもりはない。
「魔術も覚えたし、トキと一緒にいたころよりはできるはずだから! 頑張るよ!」
「お前って気合い入れるほど空回りするタイプだろ」
リュウが失礼なことを言うので腕を思いっきり抓ってやった。
「痛っっって!」
「そういえばレナは何等級を持ってるの?」
「えっと、魔石の等級のことだよね」
「うん」
「一……」
「ん?」
「一級……持ってる」
「え!?」
「んな反応すんなよ、冗談だろ」
「……貰ったのか?」
「……うん」
「なに、どういうこと!?」
トキに、誰に匿われていたかは言っていない。だが、階級の高い相手だとは察しがついてるようだ。破滅の子の事情を詳しく知ってるのは特権階級というところから、当たりをつけたのかもしれない。
「レナには事情があるって言ったろ」
「まあ、誰しも言えない事情はあるものだけど……一級なんて見たことない。よければ見せてもらってもいい?」
「うん」
懐から、サディに貰った緑の魔石を取り出す。
「うわ……凄い、輝きが違う……」
ナシュカとトキは、興味津々というように一級魔石を眺める。
(リュウは興味なさそう)
リュウは一人、頬杖をついて、表情を変えなかった。
「でもお前は、やっと躯術の初歩が使えるだけなんだろ?」
「うん」
「宝の持ち腐れ」
「自覚してます……」
ケケケ、と意地悪げに笑われ、むっとした。
「リュウだって私とそんなに腕前変わらないんでしょ!」
「さすがにお前よりは数段上だわ」
「んなっ、そうなの」
やはりダントツで実力がないみたいだ。足を引っ張らないように、頑張らないと。透明になったまま、料理にかぶりついて決心する。
(満足にご飯食べれるのも当分先かも……いっぱい食べよ)
各々、覚悟を固めているのだろうか。その後の食事は黙々と取られた。
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