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第三章 富国編
第16話 ネルブライトの弟
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広間に残ったネルブライトとクエイサーは久しぶりに兄弟水入らずの時間を過ごしていた。惜しむらくはその内容が世間話ではなく国政に関することであった点だ。
「相変わらず大公と宰相は仲悪いねえ」
「はぁ・・・。お前がいない間の朕の気持ちを考えてみてほしい。毎日胃に穴が開きそうだ」
「そりゃ違いねえ。兄者もとんだ不運だよなあ。こんな課題だらけの国をくそじじいから任されてよお」
クエイサーは公式の場でこそネルブライトのことを陛下と呼んでいるが、二人だけの時は幼い頃からの呼び方を使っている。
「長男として生まれたからには当然のことだ」
「まったく老臣たちの大陸統一って言葉には聞き飽きたっての。どこをどうやってこの国が大陸統一できるってんだ?しがらみのなさそうなサミュエル連邦が羨ましいねえ」
ネルブライトはクエイサーの肩に手を置いて首を横に振る。
「赤子が親を選べないように、朕たちもこの国で生を受けたからにはこの国のために尽くさなければならない」
「兄者、ヴェルト教のような邪教が皇帝よりも権威を持つ国がどうやってまとも治世が出来るんだ?」
「しーっ、クエイサーそれ以上言うな。お前は死にたいのか!?」
「へっ、教皇がなんだってんだ。そんな古いしがらみが国を衰退させているのは俺が言わなくても子どもだって知ってるさ。大陸を治めていた国がいまでは単なる強国の1つでしかないんだ。そんな妄執なんてさっさと捨てちまえってなあ」
クエイサーは幼少の頃からヴェルト教を毛嫌いしていた。なぜなら自身の父である先王も教皇を前に頭が上がらなかったからである。この国の最高権力者は皇帝であるにも関わらずだ。責任は取らない癖に事あるごとに政治へ介入することをクエイサーは心から苦々しく思っていた。しかし、露骨にそんな態度をとってはヴェルト教団に自身が目をつけられてしまう。それを回避するために、常日頃は従順な態度を取っていた。
「お前の言いたいことはわかる・・・が、その前にサミュエル連邦のことだ。お前に軍を任せたとして、サミュエル連邦との戦いは勝てるか?」
「兄者よ。ミチヤスとイリスのことを忘れたのか?」
「・・・モーリスはそれほどの人物だと?」
クエイサーの話にネルブライトは怪訝な表情を浮かべる。
「シャルナーク王国への侵略の話は聞いただろ?電光石火の攻めを得意にしていて、さらに頭も回るってなりゃ厄介極まりない。お互い手の内がわからないのに、地の利のない侵攻をするんだ。いくら俺でも勝てる自信なんてないさ。むしろ負ける可能性の方が高いんじゃないか?」
「侵攻には反対か」
「宰相の意見は正しいが、いまは機じゃない」
「ではその機はいつ訪れるんだ?」
クエイサーは不敵な笑みを浮かべる。その様子はまさにその質問を待っていたようだった。
「シャルナーク王国とツイハーク王国次第だろうねえ」
「ほう?」
「同盟を結んだってのは聞いているだろ?サミュエル連邦を攻めるときはシャルナーク王国が軍を動かしたときっていうことよ」
「となると、今のうちにシャルナーク王国と通じておく必要があるか・・・」
「兄者の言うとおりだ。そん時は俺に行かせてくれよ。シャルナーク王国の新国王は不思議な戦い方をするらしい。この目で見たくてたまらねえ」
クエイサーの目的を知ったネルブライトは思わず苦笑いする。
「最初からそれが目的だな?」
「へへっ、ばれちまったか」
「当たり前だ。誰か、皆を呼んでくれ」
ネルブライトは話がひと段落したと判断し、大公を始めとした臣下を招集する。それから間もなく、ぞろぞろと広間に国政を担う人々が参上する。
「揃ったようだな。それでは朕の結論を述べよう」
ヘイデン大公を始めとした臣下が一斉に跪き、ネルブライトの言葉を待つ。
「朕はサミュエル連邦への遠征を見送る」
「さすがは陛下、素晴らしきご英断です」
ネルブライトの言葉にヘイデンが真っ先に声を出す。その表情は実に晴れ晴れとしていた。それとは対照的にバーナードは無表情である。
「はいっと、んじゃここからは俺が話すから。サミュエル連邦とは戦わないけど、何もしないわけではない。なっ、宰相」
突然クエイサーに呼びかけられたバーナードはきょとんとしている。
「いつでも戦いに出れるように準備してもらえるかい?」
「ははっ」
クエイサーが必要な内容を言い終えると、代わってネルブライトが口を開く。
「その間、朕の名代としてクエイサーをツイハーク王国とシャルナーク王国に派遣する。この決定に意見のある者はいるか?」
ネルブライトが臣下を見回すと、やはりヘイデンが真っ先に顔をあげる。
「陛下の決定はまさに名君と呼べるもの。誰が意見などありましょう。そうは思わないか。宰相殿」
ヘイデンは実にいい笑顔でバーナードを直視する。その一方でバーナードは涼しい顔をして受け流す。
「はっ、陛下のご判断に異を唱えるなど滅相もない。確実にサミュエル連邦を追い詰めるための布石だと愚考します」
バーナードが特に動じてないことにヘイデンはつまらなそうな表情を浮かべる。実のところ、涼しい顔をしているバーナードだが、内心は穏やかではなかった。ネルブライトの方針に対してどうこう言うつもりは毛頭もないが、ヘイデンが大きな顔をすることが許せないのである。バーナードにしてみれば、大公であるヘイデンは長らく続いたウェスタディア帝国低迷の象徴である。国の将来を考えれば、ヘイデンを大公の座から引きずり降ろさなくてはならない存在だ。その一方で、ヘイデンから見れば何も知らないひよっこのバーナードが自身に近しい宰相という権力の座に就いたのが気に食わなかった。ウェスタディア帝国の転落を食い止めているのは自分であるという自負からである。
「大公と宰相がそういうのであれば問題ないだろう。ほかに意見がある者はいるか?なければ今日はこれまでとする」
「陛下、一つお伺いしたいことが」
「どうした大公」
「プレストン城の守りに誰を派遣なさいますか?」
「誰が適任だ?」
「そうですな・・・ミネバ公爵配下のベルクート殿が適任でしょう」
「ほう・・・宰相はどうだ?」
「はっ、ベルクート殿は勇名を馳せており、もしサミュエル軍が攻め寄せたとしても無事に守り抜くことでしょう」
「わかった。それではミネバ公爵配下のベルクートにプレストン城を任せることにする。ほかにはないか?」
ネルブライトは広間を見渡すも誰も反応を示さない。
「今日は以上である。各自自由にせよ」
「「「ははっ」」」
ネルブライトの号令によって、臣下はそれぞれの仕事に戻る。そして、クエイサーはネルブライトと一緒に宮殿の奥へと向かっていた。廊下を少し歩いた頃に異変が起こった。
ゴホッゴホッ
「!?」
ネルブライトの咳にクエイサーが焦りの表情を浮かべる。
「兄者、その咳は・・・」
「大丈夫だ」
大丈夫と本人は言うが、その手に持つタオルはほんのりと赤く染まっていた。それを見たクエイサーは、兄の体調が思わしくないことを悟った。
「それはいつから?」
小声で問いかけるクエイサーに対して、ネルブライトは手で制する。廊下で話す内容ではないということらしい。二人はネルブライトの応接室へ移動する。
「お前たち下がれ」
「「「はっ」」」
ネルブライトに仕えるメイドや執事たちは部屋を離れる。応接室にはクエイサーだけが残った。
「お前がローリナ城へ向かってしばらくした頃から、たまにこういうことが起こるようになった」
「たまにってよ・・・おいおい、血はまずいだろ」
「ほんの少しだ。それに医者の薬も飲んでいる。直に治るだろう」
「っ・・・」
クエイサーは兄にどう言葉をかけていいかわからなかった。ネルブライトは少しと言い張っているが、少量であっても吐血に変わりはない。それは、兄の命数が思いのほか短いことを予感させた。
「なに、朕のことは心配するな。お前は外交に専念してくれ。この国の将来はお前の外交にかかってる」
ネルブライトはクエイサーの手をぎゅっと握る。そこには、これ以上心配するなという意思が籠められていた。クエイサーは兄の手を強く握り返す。ネルブライトは、外交は任されたというクエイサーの意思が感じとっていた。
「相変わらず大公と宰相は仲悪いねえ」
「はぁ・・・。お前がいない間の朕の気持ちを考えてみてほしい。毎日胃に穴が開きそうだ」
「そりゃ違いねえ。兄者もとんだ不運だよなあ。こんな課題だらけの国をくそじじいから任されてよお」
クエイサーは公式の場でこそネルブライトのことを陛下と呼んでいるが、二人だけの時は幼い頃からの呼び方を使っている。
「長男として生まれたからには当然のことだ」
「まったく老臣たちの大陸統一って言葉には聞き飽きたっての。どこをどうやってこの国が大陸統一できるってんだ?しがらみのなさそうなサミュエル連邦が羨ましいねえ」
ネルブライトはクエイサーの肩に手を置いて首を横に振る。
「赤子が親を選べないように、朕たちもこの国で生を受けたからにはこの国のために尽くさなければならない」
「兄者、ヴェルト教のような邪教が皇帝よりも権威を持つ国がどうやってまとも治世が出来るんだ?」
「しーっ、クエイサーそれ以上言うな。お前は死にたいのか!?」
「へっ、教皇がなんだってんだ。そんな古いしがらみが国を衰退させているのは俺が言わなくても子どもだって知ってるさ。大陸を治めていた国がいまでは単なる強国の1つでしかないんだ。そんな妄執なんてさっさと捨てちまえってなあ」
クエイサーは幼少の頃からヴェルト教を毛嫌いしていた。なぜなら自身の父である先王も教皇を前に頭が上がらなかったからである。この国の最高権力者は皇帝であるにも関わらずだ。責任は取らない癖に事あるごとに政治へ介入することをクエイサーは心から苦々しく思っていた。しかし、露骨にそんな態度をとってはヴェルト教団に自身が目をつけられてしまう。それを回避するために、常日頃は従順な態度を取っていた。
「お前の言いたいことはわかる・・・が、その前にサミュエル連邦のことだ。お前に軍を任せたとして、サミュエル連邦との戦いは勝てるか?」
「兄者よ。ミチヤスとイリスのことを忘れたのか?」
「・・・モーリスはそれほどの人物だと?」
クエイサーの話にネルブライトは怪訝な表情を浮かべる。
「シャルナーク王国への侵略の話は聞いただろ?電光石火の攻めを得意にしていて、さらに頭も回るってなりゃ厄介極まりない。お互い手の内がわからないのに、地の利のない侵攻をするんだ。いくら俺でも勝てる自信なんてないさ。むしろ負ける可能性の方が高いんじゃないか?」
「侵攻には反対か」
「宰相の意見は正しいが、いまは機じゃない」
「ではその機はいつ訪れるんだ?」
クエイサーは不敵な笑みを浮かべる。その様子はまさにその質問を待っていたようだった。
「シャルナーク王国とツイハーク王国次第だろうねえ」
「ほう?」
「同盟を結んだってのは聞いているだろ?サミュエル連邦を攻めるときはシャルナーク王国が軍を動かしたときっていうことよ」
「となると、今のうちにシャルナーク王国と通じておく必要があるか・・・」
「兄者の言うとおりだ。そん時は俺に行かせてくれよ。シャルナーク王国の新国王は不思議な戦い方をするらしい。この目で見たくてたまらねえ」
クエイサーの目的を知ったネルブライトは思わず苦笑いする。
「最初からそれが目的だな?」
「へへっ、ばれちまったか」
「当たり前だ。誰か、皆を呼んでくれ」
ネルブライトは話がひと段落したと判断し、大公を始めとした臣下を招集する。それから間もなく、ぞろぞろと広間に国政を担う人々が参上する。
「揃ったようだな。それでは朕の結論を述べよう」
ヘイデン大公を始めとした臣下が一斉に跪き、ネルブライトの言葉を待つ。
「朕はサミュエル連邦への遠征を見送る」
「さすがは陛下、素晴らしきご英断です」
ネルブライトの言葉にヘイデンが真っ先に声を出す。その表情は実に晴れ晴れとしていた。それとは対照的にバーナードは無表情である。
「はいっと、んじゃここからは俺が話すから。サミュエル連邦とは戦わないけど、何もしないわけではない。なっ、宰相」
突然クエイサーに呼びかけられたバーナードはきょとんとしている。
「いつでも戦いに出れるように準備してもらえるかい?」
「ははっ」
クエイサーが必要な内容を言い終えると、代わってネルブライトが口を開く。
「その間、朕の名代としてクエイサーをツイハーク王国とシャルナーク王国に派遣する。この決定に意見のある者はいるか?」
ネルブライトが臣下を見回すと、やはりヘイデンが真っ先に顔をあげる。
「陛下の決定はまさに名君と呼べるもの。誰が意見などありましょう。そうは思わないか。宰相殿」
ヘイデンは実にいい笑顔でバーナードを直視する。その一方でバーナードは涼しい顔をして受け流す。
「はっ、陛下のご判断に異を唱えるなど滅相もない。確実にサミュエル連邦を追い詰めるための布石だと愚考します」
バーナードが特に動じてないことにヘイデンはつまらなそうな表情を浮かべる。実のところ、涼しい顔をしているバーナードだが、内心は穏やかではなかった。ネルブライトの方針に対してどうこう言うつもりは毛頭もないが、ヘイデンが大きな顔をすることが許せないのである。バーナードにしてみれば、大公であるヘイデンは長らく続いたウェスタディア帝国低迷の象徴である。国の将来を考えれば、ヘイデンを大公の座から引きずり降ろさなくてはならない存在だ。その一方で、ヘイデンから見れば何も知らないひよっこのバーナードが自身に近しい宰相という権力の座に就いたのが気に食わなかった。ウェスタディア帝国の転落を食い止めているのは自分であるという自負からである。
「大公と宰相がそういうのであれば問題ないだろう。ほかに意見がある者はいるか?なければ今日はこれまでとする」
「陛下、一つお伺いしたいことが」
「どうした大公」
「プレストン城の守りに誰を派遣なさいますか?」
「誰が適任だ?」
「そうですな・・・ミネバ公爵配下のベルクート殿が適任でしょう」
「ほう・・・宰相はどうだ?」
「はっ、ベルクート殿は勇名を馳せており、もしサミュエル軍が攻め寄せたとしても無事に守り抜くことでしょう」
「わかった。それではミネバ公爵配下のベルクートにプレストン城を任せることにする。ほかにはないか?」
ネルブライトは広間を見渡すも誰も反応を示さない。
「今日は以上である。各自自由にせよ」
「「「ははっ」」」
ネルブライトの号令によって、臣下はそれぞれの仕事に戻る。そして、クエイサーはネルブライトと一緒に宮殿の奥へと向かっていた。廊下を少し歩いた頃に異変が起こった。
ゴホッゴホッ
「!?」
ネルブライトの咳にクエイサーが焦りの表情を浮かべる。
「兄者、その咳は・・・」
「大丈夫だ」
大丈夫と本人は言うが、その手に持つタオルはほんのりと赤く染まっていた。それを見たクエイサーは、兄の体調が思わしくないことを悟った。
「それはいつから?」
小声で問いかけるクエイサーに対して、ネルブライトは手で制する。廊下で話す内容ではないということらしい。二人はネルブライトの応接室へ移動する。
「お前たち下がれ」
「「「はっ」」」
ネルブライトに仕えるメイドや執事たちは部屋を離れる。応接室にはクエイサーだけが残った。
「お前がローリナ城へ向かってしばらくした頃から、たまにこういうことが起こるようになった」
「たまにってよ・・・おいおい、血はまずいだろ」
「ほんの少しだ。それに医者の薬も飲んでいる。直に治るだろう」
「っ・・・」
クエイサーは兄にどう言葉をかけていいかわからなかった。ネルブライトは少しと言い張っているが、少量であっても吐血に変わりはない。それは、兄の命数が思いのほか短いことを予感させた。
「なに、朕のことは心配するな。お前は外交に専念してくれ。この国の将来はお前の外交にかかってる」
ネルブライトはクエイサーの手をぎゅっと握る。そこには、これ以上心配するなという意思が籠められていた。クエイサーは兄の手を強く握り返す。ネルブライトは、外交は任されたというクエイサーの意思が感じとっていた。
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