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第三章 富国編
第17話 鉄砲隊編成
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シャルナーク王国とツイハーク王国の同盟が結ばれてから早くも3ヵ月ほど経過し、ジークのもとには安定期に入ったナルディアがツイハーク城を出発したという知らせがもたらされた。それと時を同じくして、急ピッチで生産を進める火縄銃が300挺ほど完成したという報告がもたらされていた。
「キキョウを呼んでくれ」
「はっ」
俺は新しく雇った近習に命令する。近習を雇ったことで、親衛隊は俺の護衛に専念できるってわけだ。もちろん近習として雇うにあたって身辺調査を念入りにしている。特に問題のない人物を雇っている。
「やっほーお兄ちゃん!」
執務室へキキョウが勢いよく入ってくる。ノックをせずに入ってくるものだから、少し驚いてしまった。
「ノックしろっていつも言ってるだろ?」
「えへへ」
キキョウは注意されると毎回笑って誤魔化す。俺はきつく言うべきだと思いつつも、些末なことなのでその笑顔に免じて許してしまうのである。
「マスケット銃には慣れたか?」
「うん!どれだけ遠くの的に当てられるかちゃんと測って練習してるよ」
「へえ~いまはどのくらい距離を当てられるようになったんだ?」
「900メートルくらいなら外さなくなったよ!」
「900メートル!?」
「うん、900メートル」
キキョウの腕はナルディアを上回って俺に近いレベルに達しているようだった。やはりキキョウには天賦の才があるのかもしれない。ナルディアが聞いたら少し凹みそうな気がする・・・。
「そうか、頑張ってるんだな」
俺は若干顔を引きつらせながらキキョウの頭をわしゃわしゃと撫でる。
「えへへ」
「前に鉄砲を量産している話はしたな?300挺が完成したって報告が来たからこれから見に行こう」
「やった!火縄銃だー!」
俺はキキョウを連れて鍜治場を訪れる。親方は俺とキキョウを丁寧に遇しつつ、火縄銃の完成品を見せてくれた。
「へえーこれが火縄銃なんだね。私のとちょっと違うね」
鉄砲と一言にいってもマスケット銃と火縄銃では大きな性能の隔たりがあるから当然だろう。俺はキキョウに運用上の注意を説明する。砲身の中に錆を残さないこと、湿気に弱いことである。メンテナンスが特に大事になる。
「湿気に弱いって、戦場では使いにくくない?」
「そこは俺も頭を抱えているんだよ。雨に左右されるってことは運の要素が絡んでくるからな」
「この火縄っていうのが使えなくなるからダメになるんでしょ?なら使えるようにすればいいんじゃないの?」
キキョウの疑問はもっともである。俺の記憶通りなら、雨でも使えるようにするには火縄を木綿にして漆でコーティングする必要がある。木綿はいいとして、問題は漆だ。そもそもシャルナーク王国で漆器を見たことがなかった。
「漆があればなんとかなるんだけどな・・・」
「ウルシ・・・?」
「ああ、漆の木からとれる塗料で、食器とかに使われるんだ。綺麗な光沢と丈夫さが売りだな・・・ん?そういえばサミュエル連邦の料亭にお椀があったな」
「お椀?」
「ご飯を食べるための食器のことをお椀っていうんだ。もしかしたらサミュエル連邦に行けば漆が手に入るかもしれないぞ」
「ほんと!?」
「ああ、もし漆があったら俺の方で改良しておくよ」
「お兄ちゃんありがとー!」
「これも俺の仕事だからな。んで、これからはキキョウの仕事だ」
「ほえ?」
「キキョウが訓練している兵の中で戦うのが得意じゃない兵がいるだろ?」
「う、うん、もちろんいるけど」
「独身のそういう兵を、そうだな・・・千人ほど選抜しておいてくれ」
「あ、お兄ちゃんの言いたいことがわかった!鉄砲隊の兵にするんでしょ!」
俺はキキョウの頭をわしゃわしゃと撫でて正解だと告げる。なぜ独身かとも聞かれたが、それは訓練を一目のつかないところでおこなうためである。家族がいるといろいろと支障があるかもしれないと考えたからだ。
兵の選抜を任されたキキョウは勇み足ですぐさま訓練場へと向かった。俺は鍜治場を見張る黒焔隊に完成した火縄銃を出来るだけ人目につかないように訓練場へ運ぶように命じて執務室へ戻った。
「ハンゾウを呼んでくれ」
「はっ」
それからまもなくハンゾウがやってきた。
「お呼びでしょうか」
「ああ、黒焔隊の何人かに買い物を頼みたいんだ」
「はっ、お任せください」
「サミュエル連邦のミスリアで漆を買ってきてほしい」
俺はメモをハンゾウに渡す。前に俺とナルディアが旅行した時に寄った料亭で食器類をどこから購入したのか聞くように指示しており、その後は販売元を訪ねるなどして漆を手に入れるようにと詳細な指示を記載している。
しばらくすると、キキョウが兵士の選抜を終えたという報告が俺のもとにやってきた。
「以上がキキョウ将軍よりの伝言です」
「ご苦労だった。俺も訓練場へ向かうと伝えてくれ」
「はっ」
まもなく俺が訓練場を訪れると、兵士たちが一切の乱れなく整列して待機していた。戦うのが得意ではない兵士のはずだが、その佇まいは十分に歴戦の兵士のようだ。ナルディアやキキョウによる調練が非常に高いレベルにある証拠といえよう。
「国王陛下のおなりである」
「「「国王陛下万歳!」」
キキョウ配下の将が俺の到着を告げ、兵士たちが一斉に万歳と唱える。威勢の良い千人の声は想像以上の迫力だった。
「さて、皆に集まってもらったのはほかでもない。皆にはシャルナーク王国の切り札となる鉄砲隊の隊員になってもらいたい。ちなみに鉄砲というのはこういうものだ。火縄銃を持ってきてくれ」
ジークに付き従う近習がすかさず一挺の火縄銃を差し出す。俺は火縄が点いていることを確認してから玉詰めをする。そして、近習が作った少し離れたところに立てた鎧に向けて構える。
パーン
火縄銃から放たれた鉛玉が鎧の中心部分を貫く。それを見ている兵士たちは硬い鉄をものともしない火縄銃に驚きの色を浮かべていた。また、突然の発砲音にビクッと驚く兵士たちもいた。銃を知らないから無理もない。
「これは火縄銃というものだ。皆にはこれからこの火縄銃の使い方を徹底的に覚えてもらう。見ての通り、その火力は硬い鎧をも簡単に貫いてしまう。シャルナーク王国の切り札という意味も理解できたはずだ。それと、これは王国の重要機密であると心得てほしい。もし漏らす者がいれば、容赦なく死罪とする。なお、訓練は基本的に城外の山でおこなってもらい、人目のつかないところで生活してもらう。その代わり、皆には高い報酬を約束する。ぜひ励んでほしい。鉄砲隊は俺の直属とし、鉄砲隊の指揮官は追って選抜する。以上だ」
兵士たちへの指示が終わると俺はキキョウを呼んだ。
「キキョウは引き続きこの軍全体の調練を頼む。鉄砲隊の調練は俺が合間を見てやりたいと思う」
「え、私はそれでいいけど・・・お兄ちゃん忙しいんじゃないの?」
「確かに仕事は山積みだが、火縄銃の使い方を教えられる人はいないだろう?」
「うん、わかった!」
もっとも、俺自身も火縄銃の使い方に精通しているわけではない。マスケット銃の経験を踏まえて本から得た知識を応用して教えるつもりだ。ちなみに、この部隊の暫定的な指揮官はガルヴィンの副官の一人であるカトラに任命するつもりだ。この話をガルヴィンに持ち掛けたらすぐに了解を得られた。実直で代々シャルナーク王国に仕えるカトラなら申し分ないというお墨付きでだ。俺は国王直属の部隊の隊長としか告げていないものの、国王直属の部隊長に抜擢されるとカトラは大層喜んでいたそうだ。
翌日、荷造りを終えた兵士たちはカトラと共にナミュール城郊外の山へと向かった。訓練場の開拓に取り掛かるためだ。訓練場が完成し次第、黒焔隊が火縄銃を山へ運ぶ手筈となっている。肝心な調練については、鉄砲の使い方やメンテナンスは俺が教え、射撃訓練はカトラ(たまにキキョウ)に一任するというわけだ。
それから一週間後、カトラから訓練場が完成したという報告がやってきた。俺は黒焔隊に火縄銃の輸送を指示するとともに、翌日から俺が調練する旨の返事をカトラに出した。
「キキョウを呼んでくれ」
「はっ」
俺は新しく雇った近習に命令する。近習を雇ったことで、親衛隊は俺の護衛に専念できるってわけだ。もちろん近習として雇うにあたって身辺調査を念入りにしている。特に問題のない人物を雇っている。
「やっほーお兄ちゃん!」
執務室へキキョウが勢いよく入ってくる。ノックをせずに入ってくるものだから、少し驚いてしまった。
「ノックしろっていつも言ってるだろ?」
「えへへ」
キキョウは注意されると毎回笑って誤魔化す。俺はきつく言うべきだと思いつつも、些末なことなのでその笑顔に免じて許してしまうのである。
「マスケット銃には慣れたか?」
「うん!どれだけ遠くの的に当てられるかちゃんと測って練習してるよ」
「へえ~いまはどのくらい距離を当てられるようになったんだ?」
「900メートルくらいなら外さなくなったよ!」
「900メートル!?」
「うん、900メートル」
キキョウの腕はナルディアを上回って俺に近いレベルに達しているようだった。やはりキキョウには天賦の才があるのかもしれない。ナルディアが聞いたら少し凹みそうな気がする・・・。
「そうか、頑張ってるんだな」
俺は若干顔を引きつらせながらキキョウの頭をわしゃわしゃと撫でる。
「えへへ」
「前に鉄砲を量産している話はしたな?300挺が完成したって報告が来たからこれから見に行こう」
「やった!火縄銃だー!」
俺はキキョウを連れて鍜治場を訪れる。親方は俺とキキョウを丁寧に遇しつつ、火縄銃の完成品を見せてくれた。
「へえーこれが火縄銃なんだね。私のとちょっと違うね」
鉄砲と一言にいってもマスケット銃と火縄銃では大きな性能の隔たりがあるから当然だろう。俺はキキョウに運用上の注意を説明する。砲身の中に錆を残さないこと、湿気に弱いことである。メンテナンスが特に大事になる。
「湿気に弱いって、戦場では使いにくくない?」
「そこは俺も頭を抱えているんだよ。雨に左右されるってことは運の要素が絡んでくるからな」
「この火縄っていうのが使えなくなるからダメになるんでしょ?なら使えるようにすればいいんじゃないの?」
キキョウの疑問はもっともである。俺の記憶通りなら、雨でも使えるようにするには火縄を木綿にして漆でコーティングする必要がある。木綿はいいとして、問題は漆だ。そもそもシャルナーク王国で漆器を見たことがなかった。
「漆があればなんとかなるんだけどな・・・」
「ウルシ・・・?」
「ああ、漆の木からとれる塗料で、食器とかに使われるんだ。綺麗な光沢と丈夫さが売りだな・・・ん?そういえばサミュエル連邦の料亭にお椀があったな」
「お椀?」
「ご飯を食べるための食器のことをお椀っていうんだ。もしかしたらサミュエル連邦に行けば漆が手に入るかもしれないぞ」
「ほんと!?」
「ああ、もし漆があったら俺の方で改良しておくよ」
「お兄ちゃんありがとー!」
「これも俺の仕事だからな。んで、これからはキキョウの仕事だ」
「ほえ?」
「キキョウが訓練している兵の中で戦うのが得意じゃない兵がいるだろ?」
「う、うん、もちろんいるけど」
「独身のそういう兵を、そうだな・・・千人ほど選抜しておいてくれ」
「あ、お兄ちゃんの言いたいことがわかった!鉄砲隊の兵にするんでしょ!」
俺はキキョウの頭をわしゃわしゃと撫でて正解だと告げる。なぜ独身かとも聞かれたが、それは訓練を一目のつかないところでおこなうためである。家族がいるといろいろと支障があるかもしれないと考えたからだ。
兵の選抜を任されたキキョウは勇み足ですぐさま訓練場へと向かった。俺は鍜治場を見張る黒焔隊に完成した火縄銃を出来るだけ人目につかないように訓練場へ運ぶように命じて執務室へ戻った。
「ハンゾウを呼んでくれ」
「はっ」
それからまもなくハンゾウがやってきた。
「お呼びでしょうか」
「ああ、黒焔隊の何人かに買い物を頼みたいんだ」
「はっ、お任せください」
「サミュエル連邦のミスリアで漆を買ってきてほしい」
俺はメモをハンゾウに渡す。前に俺とナルディアが旅行した時に寄った料亭で食器類をどこから購入したのか聞くように指示しており、その後は販売元を訪ねるなどして漆を手に入れるようにと詳細な指示を記載している。
しばらくすると、キキョウが兵士の選抜を終えたという報告が俺のもとにやってきた。
「以上がキキョウ将軍よりの伝言です」
「ご苦労だった。俺も訓練場へ向かうと伝えてくれ」
「はっ」
まもなく俺が訓練場を訪れると、兵士たちが一切の乱れなく整列して待機していた。戦うのが得意ではない兵士のはずだが、その佇まいは十分に歴戦の兵士のようだ。ナルディアやキキョウによる調練が非常に高いレベルにある証拠といえよう。
「国王陛下のおなりである」
「「「国王陛下万歳!」」
キキョウ配下の将が俺の到着を告げ、兵士たちが一斉に万歳と唱える。威勢の良い千人の声は想像以上の迫力だった。
「さて、皆に集まってもらったのはほかでもない。皆にはシャルナーク王国の切り札となる鉄砲隊の隊員になってもらいたい。ちなみに鉄砲というのはこういうものだ。火縄銃を持ってきてくれ」
ジークに付き従う近習がすかさず一挺の火縄銃を差し出す。俺は火縄が点いていることを確認してから玉詰めをする。そして、近習が作った少し離れたところに立てた鎧に向けて構える。
パーン
火縄銃から放たれた鉛玉が鎧の中心部分を貫く。それを見ている兵士たちは硬い鉄をものともしない火縄銃に驚きの色を浮かべていた。また、突然の発砲音にビクッと驚く兵士たちもいた。銃を知らないから無理もない。
「これは火縄銃というものだ。皆にはこれからこの火縄銃の使い方を徹底的に覚えてもらう。見ての通り、その火力は硬い鎧をも簡単に貫いてしまう。シャルナーク王国の切り札という意味も理解できたはずだ。それと、これは王国の重要機密であると心得てほしい。もし漏らす者がいれば、容赦なく死罪とする。なお、訓練は基本的に城外の山でおこなってもらい、人目のつかないところで生活してもらう。その代わり、皆には高い報酬を約束する。ぜひ励んでほしい。鉄砲隊は俺の直属とし、鉄砲隊の指揮官は追って選抜する。以上だ」
兵士たちへの指示が終わると俺はキキョウを呼んだ。
「キキョウは引き続きこの軍全体の調練を頼む。鉄砲隊の調練は俺が合間を見てやりたいと思う」
「え、私はそれでいいけど・・・お兄ちゃん忙しいんじゃないの?」
「確かに仕事は山積みだが、火縄銃の使い方を教えられる人はいないだろう?」
「うん、わかった!」
もっとも、俺自身も火縄銃の使い方に精通しているわけではない。マスケット銃の経験を踏まえて本から得た知識を応用して教えるつもりだ。ちなみに、この部隊の暫定的な指揮官はガルヴィンの副官の一人であるカトラに任命するつもりだ。この話をガルヴィンに持ち掛けたらすぐに了解を得られた。実直で代々シャルナーク王国に仕えるカトラなら申し分ないというお墨付きでだ。俺は国王直属の部隊の隊長としか告げていないものの、国王直属の部隊長に抜擢されるとカトラは大層喜んでいたそうだ。
翌日、荷造りを終えた兵士たちはカトラと共にナミュール城郊外の山へと向かった。訓練場の開拓に取り掛かるためだ。訓練場が完成し次第、黒焔隊が火縄銃を山へ運ぶ手筈となっている。肝心な調練については、鉄砲の使い方やメンテナンスは俺が教え、射撃訓練はカトラ(たまにキキョウ)に一任するというわけだ。
それから一週間後、カトラから訓練場が完成したという報告がやってきた。俺は黒焔隊に火縄銃の輸送を指示するとともに、翌日から俺が調練する旨の返事をカトラに出した。
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