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第3章 加速する執着
熱が、まだ抜けない
しおりを挟む——ゆっくりと、熱が引いていく。
荒い息を整えながら、
カトリーナはヴィクトルの胸に顔を埋めた。
「……すごいな、お前」
ヴィクトルの指が、
まだ余韻の残るカトリーナの背を
ゆっくりと撫でる。
「……あなたが言う?」
カトリーナは微かに眉を寄せながら、
ヴィクトルの胸板に頬を押し付ける。
(……なんで、こんなに乱れたんだろ)
3度目にして、
まるで本能を剥き出しにしたような情事。
色んな体位を試し、
何度も口づけを交わし、
ヴィクトルを咥えたり、咥えさせられたり。
(……恥ずかしすぎる)
シーツにくるまりながら、
カトリーナはそっと目を閉じる。
ヴィクトルは、
カトリーナの髪を指で遊ばせながら、
どこか満足げな笑みを浮かべる。
「……お前、もう立てねぇんじゃねぇの?」
「……黙れ」
「お前があんなに乱れるとはな」
「……バカ」
カトリーナは、シーツを引き寄せながら、
ヴィクトルの体を押し返す。
しかし、力が入らず、
そのままぐったりとシーツに沈んでしまう。
ヴィクトルはそれを見て、
さらに喉を震わせた。
「やっぱ立てねぇじゃん」
「……今すぐ殺したい」
カトリーナが睨むと、
ヴィクトルはますます楽しそうに笑う。
「……風呂、入るか?」
「……あなたが先に入れば?」
「いや、湯船でまた抱くかもしれねぇからな」
「……死ね」
ヴィクトルのふざけた言葉に、
カトリーナはシーツを頭から被る。
けれど、ヴィクトルはくすりと笑いながら、
彼女の腰を支えてベッドから降ろした。
「ほら、シャワーくらい浴びろよ」
「……うるさい」
けれど、その手に支えられながら、
カトリーナはゆっくりとシャワールームへと向かった。
温かな湯を浴びながら、
カトリーナは静かに息を吐く。
ヴィクトルの執着と、
ルイの狂気。
絡み合う関係の中で、
自分がヴィクトルを選んだことに後悔はない。
(……でも、このままじゃ終わらない)
ルイはきっと、諦めない。
(何か、仕掛けてくる……)
そう思いながらも、
熱が抜け切らない身体を冷まし、
カトリーナは静かに目を閉じた。
夜はまだ、静かに更けていく——。
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