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第三章
3の23 聖女の赤い目
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「ところで、聖女にについてですが‥‥」
ゴブリン・レイが静かに切り出す。
国王、王妃両陛下がスッと真顔になり、途端に空気が張りつめる。
「勿論、死罪だ。
王太子確定だった第一王子を害した大罪、決して許さぬ」
一度の死刑では足りぬほどよ」
「だけど‥‥少しだけ泳がせるわ。
神殿がどう関わっているのか見極めなければならないのでね。
神殿が聖女を使って王家に干渉しているのか、
聖女が神殿を操って思うままにしているのか。
悪いけど、それを見極める迄は様子を見させて頂戴」
王と神殿は微妙な力関係である。
ザックリ言ってしまえば王6、神殿4。
もともと半々の力関係だったのだが、人間が魔力を失うのと同時に聖女が現れなくなり、長い時の中で僅かずつ神殿が力を失って来ていた。
それは自然の流れの様でもあったのだが‥‥
3年前に突如、聖女が現れたのだ。
これに関しては曖昧な点が多かった。
何故、突然現れた少女が何の根拠も無く聖女として認められてしまったのか?
何故、誰もそれを問題にしようとしないのか?
「聖女を泳がせるのは危険だと判断します。
両陛下は聖女の目が赤く変化するのを見た事はありますか?」
「レイッ!
『父上』と呼んでくれないのか!?」
「そうよ?
『母上』と呼んでちょうだ‥‥あ」
「‥‥‥‥‥‥‥‥」
「す、すまぬ。
ゴホン、実は、ある。
1~2回だけだが‥‥
酷く不快に感じたな」
「え、ええ、そうね。
私は3回見たわ。
何だかイヤ~~~な感じがしたわね。
レイもあの赤い目を見た事あったの?」
「私は数えきれないほど見ています。
会う機会があれば必ず赤い目で睨んで来ます。
ですが、ただそれだけで何も起こらないし‥‥
目の色よりも面白‥‥コホン、
気をとられてしまう事がありまして。
目が赤くなるのと同時に目がニヤケ目になり、口がタコチュウになるので。
毎回そちらが面白‥‥コホン、不思議だと。
ただ、何なんだろうなとは思っていました」
「ブハッブハハァッ!
ヤメテヤメテ!
想像しちゃったじゃないッ
あの、常に澄ました、
顔に『私って神秘的でしょ』って書いてあるあの娘が、
ニヤケ目タコチュウに!?
私が見た時はそんな変顔してなかったけど、陛下の時は?
あぁ、やっぱり目の色が赤くなっただけ?
ウッ‥‥ダメ‥‥ツボ
ブハッハハハァッ!」
ツボに入ってしまった王妃陛下が落ち着くまで、お茶を楽しむレイとシレーヌであった。
ゴブリン・レイが静かに切り出す。
国王、王妃両陛下がスッと真顔になり、途端に空気が張りつめる。
「勿論、死罪だ。
王太子確定だった第一王子を害した大罪、決して許さぬ」
一度の死刑では足りぬほどよ」
「だけど‥‥少しだけ泳がせるわ。
神殿がどう関わっているのか見極めなければならないのでね。
神殿が聖女を使って王家に干渉しているのか、
聖女が神殿を操って思うままにしているのか。
悪いけど、それを見極める迄は様子を見させて頂戴」
王と神殿は微妙な力関係である。
ザックリ言ってしまえば王6、神殿4。
もともと半々の力関係だったのだが、人間が魔力を失うのと同時に聖女が現れなくなり、長い時の中で僅かずつ神殿が力を失って来ていた。
それは自然の流れの様でもあったのだが‥‥
3年前に突如、聖女が現れたのだ。
これに関しては曖昧な点が多かった。
何故、突然現れた少女が何の根拠も無く聖女として認められてしまったのか?
何故、誰もそれを問題にしようとしないのか?
「聖女を泳がせるのは危険だと判断します。
両陛下は聖女の目が赤く変化するのを見た事はありますか?」
「レイッ!
『父上』と呼んでくれないのか!?」
「そうよ?
『母上』と呼んでちょうだ‥‥あ」
「‥‥‥‥‥‥‥‥」
「す、すまぬ。
ゴホン、実は、ある。
1~2回だけだが‥‥
酷く不快に感じたな」
「え、ええ、そうね。
私は3回見たわ。
何だかイヤ~~~な感じがしたわね。
レイもあの赤い目を見た事あったの?」
「私は数えきれないほど見ています。
会う機会があれば必ず赤い目で睨んで来ます。
ですが、ただそれだけで何も起こらないし‥‥
目の色よりも面白‥‥コホン、
気をとられてしまう事がありまして。
目が赤くなるのと同時に目がニヤケ目になり、口がタコチュウになるので。
毎回そちらが面白‥‥コホン、不思議だと。
ただ、何なんだろうなとは思っていました」
「ブハッブハハァッ!
ヤメテヤメテ!
想像しちゃったじゃないッ
あの、常に澄ました、
顔に『私って神秘的でしょ』って書いてあるあの娘が、
ニヤケ目タコチュウに!?
私が見た時はそんな変顔してなかったけど、陛下の時は?
あぁ、やっぱり目の色が赤くなっただけ?
ウッ‥‥ダメ‥‥ツボ
ブハッハハハァッ!」
ツボに入ってしまった王妃陛下が落ち着くまで、お茶を楽しむレイとシレーヌであった。
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