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3 晩餐会
60 どうすれば?
ペルシクムは失恋で傷心中の父に容赦無い。
「――お父様がのんびりしているから…!
お母様になってもらえなくなってしまったじゃないッ…
あの謁見の時の違和感――皆は皇帝陛下がわたくしに駆け寄ろうとされたと勘違いしたけど、実際はわたくしの斜め後ろにいらしたお母様に駆け寄ろうとされた…
違和感の正体は皇帝陛下の視線――煌めく銀の視線はわたくしを通り越してお母様に注がれていた――
すぐには気付けなかったけど、お母様が皇帝陛下の話をされた時のどこか親し気な様子で気付かされた…」
両手をグーにし絨毯を凝視しながら言い募るハート公女…ペルシクム。
ジョーカー王女…ソルは堪らずペルシクムの側に歩み寄る。
ハッ…!
う、動かれた!
歩くお姿も尊い!
やはり……女神!
感動に打ち震える公王&公女達…
には気付かないソルはペルシクムの一歩間違えれば性を売る女性の様な過剰にセクシーなドレスが何か無理をし過ぎている様で眉をひそめる。
「そのドレス…あなたの好みではない様に思うわ…無理をして欲しくないわ」
「はい、性を強調する事は嫌いです…でも何とか皇帝陛下の御眼に留まれれば――わたくしが選ばれればお母様を取られずに済むと思って恥を捨てて頑張ったのです」
そう答えたペルシクムにソルは『まぁ…』と言って両手でペルシクムの震える手を優しく包み、
「慕ってくれて嬉しいわ――ありがとう、ペルシクム姫…そしてごめんなさい」
と言って金色の瞳を陰らせる。
ペルシクムはソルのそんな様子にハッとする。
どうしても祝福出来ない自分への歯痒さと、そんな自分をソルが気遣ってくれる事への嬉しさ――複雑な気持ちを上手く処理出来ず、ただコクンと頷くのが精一杯…
ソルはペルシクムのいじらしさに思わずふわりと抱きしめて囁く。
「あなたは優しいいい子ね…わたくし、あなたに出会えたこと、とても嬉しいのよ…これから先もずっと仲良くしましょうね」
ペルシクムは思いがけない言葉に嬉しくて『はい!』と返事してソルを抱きしめ返す。
(嬉しい!…これで終わりではないのね!…お母様になって頂けなくてもずっと仲良くして頂けるのね!)
幸せなこの時間が永遠に続いて欲しいペルシクムだが――
「ゴホッ‥食事としよう…皆空腹だろう」
と、誰も逆らう事が出来ない低い声が響き、ペルシクムは仕方なしにソルから離れる。
ソルは少し乱れてしまったペルシクムの髪を整えてやってから、皇帝の隣に戻る。
じーーーッ
無表情でソルの様子を見続けている皇帝。
皇帝は無表情であるがどこか拗ねている様な気がするソルは見つめて来る銀眼をもの問いたげに見つめ返す。
が、皇帝が頬を染めて目を逸らしてしまったので皇帝の気持ちを測りかねる。
(あ、この感じ懐かしい…30年前もこんな事が多発していたわ…その度わたくしは???状態になったのよね…変な要求をして来る時より黙って目を逸らされる時の方が困ったのよね…)
皆が席に着くと、皇帝が口を開く。
「改めて紹介する。
我が最愛の女性、ジョーカー王国王女ソル・ジョーカー殿下だ」
「‥ッ!?」
まるで恋人の様に紹介されて内心ギョッとするソルだが、すました顔で目を逸らしたままの皇帝に抗議するわけにもいかず、微妙な気持ちで挨拶する。
「え‥と、今のではなく昔のジョーカー王国の第一王女ソル・ジョーカーです。
30年間世俗から離れた生活をしておりましたので知らない事ばかりの状態です。
皆様の御指導を頂けたら幸いですわ…」
心地よく響く美しい声でソルが言えば4公王を始め部屋中の者達がポ~ッと頬を染めて聞き入る。
そんな様子に『やはり誰の目にも触れさせない様に閉じ込めてしまおうかいやそれではソル姫が窮屈だだが…』などと葛藤する皇帝。
ソルは頬を染めポカンと口を開けまん丸目でじーーーっと見て来る公女達に申し訳なさそうに頭を下げる。
「今回の事、ごめんなさいね…ご自分の魅力に無自覚な皇帝陛下は姫達の心を乱してしまったであろう事にはまるで気が付いていないご様子なの…平然とされているのは冷たい男という訳ではなく、姫達の乙女心を踏みにじった事に気付いていないだけなのよ…」
!!!
ハッとして恥ずかしそうに俯く公女達の耳に信じられない皇帝の言葉が飛び込む。
「まさか――公女達はまだ10代――38才の親世代のオジサンとの縁談など苦痛でしかなかったはずだ――皆『助かった』と胸を撫で下ろしていることだろう」
思わずバッと顔を上げ、涙目で皇帝を見つめてしまう公女達。
確かにお会いする前はそう思っていましたけど!
…でもお会いしてしまった今は…ッ
震える乙女心に皇帝は気付かない。
公女達の涙目に?を飛ばしている。
そんな皇帝にソルは『フゥ』と嘆息して言う。
「…これですものね…とにかく、若く美しい姫達に、同い年のわたくしでも何を考えているかさっぱり分からない厄介な男のお相手は酷ですわね…姫達は一刻も早く『麗しきカオス』への想いは忘れた方が賢明だと思いますわ」
え‥‥
しばらくシ~~~ンとした後、一同ドッと冷や汗をかく。
ままま待って!
『何を考えているかさっぱり分からない厄介な男』『麗しきカオス』って皇帝陛下の事ですか!?
たとえ事実でもそんな事を口にしたら不敬罪で首が胴体とお別れする事にッ!
――などと、一同心の中でアタフタする。
「‥随分な言われようだな‥‥遠慮の無いことだ」
ホラぁ~~~!
ただでさえ低い皇帝陛下の御声が更に低くなられてるから~~!
「まぁ大変…ご機嫌を悪くされてしまった」
全然大変そうじゃないのは何故ですか!?
「わたくし、どうすれば?」
「どうもしなくて良い――取り敢えずはこれで」
「‥ッッ!?」
!!!
ハラハラしながら二人の会話を聞いていた一同の時が止まる。
見間違い…
のワケが無い!
『取り敢えずはこれで』と言った直後、皇帝がジョーカー王女にキスをした!
あの、堅物が服を着ている様な恋愛的な事とは別世界に住んでいた皇帝がKISSを!
皇帝の堅物伝説を知っている公王達はまん丸目に縦ひし形口で絶句する。
うわ~~~、
これはぁ~~~!
何と言うか何か分からんけど普通に座っていられない感じナニコレ~~~!?
どよめく空気!
は一瞬にして蕩ける!
真っ赤な顔で困惑するジョーカー王女が可愛過ぎる~~~!!!
「――お父様がのんびりしているから…!
お母様になってもらえなくなってしまったじゃないッ…
あの謁見の時の違和感――皆は皇帝陛下がわたくしに駆け寄ろうとされたと勘違いしたけど、実際はわたくしの斜め後ろにいらしたお母様に駆け寄ろうとされた…
違和感の正体は皇帝陛下の視線――煌めく銀の視線はわたくしを通り越してお母様に注がれていた――
すぐには気付けなかったけど、お母様が皇帝陛下の話をされた時のどこか親し気な様子で気付かされた…」
両手をグーにし絨毯を凝視しながら言い募るハート公女…ペルシクム。
ジョーカー王女…ソルは堪らずペルシクムの側に歩み寄る。
ハッ…!
う、動かれた!
歩くお姿も尊い!
やはり……女神!
感動に打ち震える公王&公女達…
には気付かないソルはペルシクムの一歩間違えれば性を売る女性の様な過剰にセクシーなドレスが何か無理をし過ぎている様で眉をひそめる。
「そのドレス…あなたの好みではない様に思うわ…無理をして欲しくないわ」
「はい、性を強調する事は嫌いです…でも何とか皇帝陛下の御眼に留まれれば――わたくしが選ばれればお母様を取られずに済むと思って恥を捨てて頑張ったのです」
そう答えたペルシクムにソルは『まぁ…』と言って両手でペルシクムの震える手を優しく包み、
「慕ってくれて嬉しいわ――ありがとう、ペルシクム姫…そしてごめんなさい」
と言って金色の瞳を陰らせる。
ペルシクムはソルのそんな様子にハッとする。
どうしても祝福出来ない自分への歯痒さと、そんな自分をソルが気遣ってくれる事への嬉しさ――複雑な気持ちを上手く処理出来ず、ただコクンと頷くのが精一杯…
ソルはペルシクムのいじらしさに思わずふわりと抱きしめて囁く。
「あなたは優しいいい子ね…わたくし、あなたに出会えたこと、とても嬉しいのよ…これから先もずっと仲良くしましょうね」
ペルシクムは思いがけない言葉に嬉しくて『はい!』と返事してソルを抱きしめ返す。
(嬉しい!…これで終わりではないのね!…お母様になって頂けなくてもずっと仲良くして頂けるのね!)
幸せなこの時間が永遠に続いて欲しいペルシクムだが――
「ゴホッ‥食事としよう…皆空腹だろう」
と、誰も逆らう事が出来ない低い声が響き、ペルシクムは仕方なしにソルから離れる。
ソルは少し乱れてしまったペルシクムの髪を整えてやってから、皇帝の隣に戻る。
じーーーッ
無表情でソルの様子を見続けている皇帝。
皇帝は無表情であるがどこか拗ねている様な気がするソルは見つめて来る銀眼をもの問いたげに見つめ返す。
が、皇帝が頬を染めて目を逸らしてしまったので皇帝の気持ちを測りかねる。
(あ、この感じ懐かしい…30年前もこんな事が多発していたわ…その度わたくしは???状態になったのよね…変な要求をして来る時より黙って目を逸らされる時の方が困ったのよね…)
皆が席に着くと、皇帝が口を開く。
「改めて紹介する。
我が最愛の女性、ジョーカー王国王女ソル・ジョーカー殿下だ」
「‥ッ!?」
まるで恋人の様に紹介されて内心ギョッとするソルだが、すました顔で目を逸らしたままの皇帝に抗議するわけにもいかず、微妙な気持ちで挨拶する。
「え‥と、今のではなく昔のジョーカー王国の第一王女ソル・ジョーカーです。
30年間世俗から離れた生活をしておりましたので知らない事ばかりの状態です。
皆様の御指導を頂けたら幸いですわ…」
心地よく響く美しい声でソルが言えば4公王を始め部屋中の者達がポ~ッと頬を染めて聞き入る。
そんな様子に『やはり誰の目にも触れさせない様に閉じ込めてしまおうかいやそれではソル姫が窮屈だだが…』などと葛藤する皇帝。
ソルは頬を染めポカンと口を開けまん丸目でじーーーっと見て来る公女達に申し訳なさそうに頭を下げる。
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ハッとして恥ずかしそうに俯く公女達の耳に信じられない皇帝の言葉が飛び込む。
「まさか――公女達はまだ10代――38才の親世代のオジサンとの縁談など苦痛でしかなかったはずだ――皆『助かった』と胸を撫で下ろしていることだろう」
思わずバッと顔を上げ、涙目で皇帝を見つめてしまう公女達。
確かにお会いする前はそう思っていましたけど!
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震える乙女心に皇帝は気付かない。
公女達の涙目に?を飛ばしている。
そんな皇帝にソルは『フゥ』と嘆息して言う。
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え‥‥
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――などと、一同心の中でアタフタする。
「‥随分な言われようだな‥‥遠慮の無いことだ」
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「まぁ大変…ご機嫌を悪くされてしまった」
全然大変そうじゃないのは何故ですか!?
「わたくし、どうすれば?」
「どうもしなくて良い――取り敢えずはこれで」
「‥ッッ!?」
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ハラハラしながら二人の会話を聞いていた一同の時が止まる。
見間違い…
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あの、堅物が服を着ている様な恋愛的な事とは別世界に住んでいた皇帝がKISSを!
皇帝の堅物伝説を知っている公王達はまん丸目に縦ひし形口で絶句する。
うわ~~~、
これはぁ~~~!
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