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第一章
15 襲撃者達の様子
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えぇと‥‥
僕は外の様子に集中します。
「‥‥不審者は全部で5人。
1人だけデネブ様の半分ほどもある強い魔力量ですね。
他4人は合わせてデネブ様の半分ぐらい‥‥‥
つまり5人の総量が、デネブ様と同じ位になります。
完全に本気の襲撃ですね。
事務所周りに点在していた5人が移動して入り口付近に集まってます。
打ち合わせなのか、このまま一気に来るのか‥‥」
「やはり君はかなり正確に見えるんだな‥‥」
伯爵様がぼそりと言います。
「見えるだけで、魔力量はゼロなんです。」
普通、魔力が無い者は魔力を見る事は出来ないのですが。
僕は特殊で、魔力ゼロなのに魔力を正確に把握できます。
まず、魔力を持たない普通の人の生体エネルギーが見えます。
その延長かな、と思います。
とにかく、魔力量も、状態もかなりクリアに見えています。
ちなみに、魔力の制御が完璧にされていると魔力は見えづらいです。
魔力の状態の変化…揺らぎで魔力量が把握できる‥‥ようなのです。
伯爵様は魔力の制御が完璧!
お見事です。
なので魔力量は正確には分からないけど‥‥‥
相当大きいですよね。
「‥‥5人に一気に攻撃されていたら‥‥‥
受付の双子は魔力はあってもまだ使えない。
私だけではアルを守れなかったかもしれない‥‥‥
伯爵、感謝します‥‥!」
‥‥‥本当だ。
もし伯爵様が来なかったら。
自分には無関係だと帰ってしまっていたら。
デネブ様は一人で何とかしようと無理しただろう。
たとえ自分の身が危うくなろうとも‥‥‥
デネブ様はそういうお方だ。
「本当に、ありがとうございます‥‥!
‥‥でも‥‥
もし本当に僕が狙いなら…
伯爵様やデネブ様を危険な目に遭わせたくありません。
僕がつかまって済むなら、そうしま‥‥ウッ!?」
4つの静かな瞳に ―――
静かにメッチャメチャ怒っている瞳に射貫かれ息を呑みます。
(ニコッ)「アル、バカな事考えるな。」
(無表情)「そんな事、二度と言うな。」
恐い恐い恐い恐い!!!
僕的には、外の五人よりこの二人の方が全然恐い!!!
でも‥‥‥
二人が危ない様なら僕はそうします。
黒幕の目的が僕自身‥‥‥
僕を愛人にする事なら。
黒幕の目的が僕の体なら‥‥‥
僕の体に失望し怒って僕を殺すかもしれません。
‥‥‥それでもね。
「全員、魔力の制御はあまり上手くないようです。
襲撃を前に興奮しているのか魔力の揺らぎが多く見られます。
魔力制御がユルいという事は、魔術師ではなく魔法使いでしょう。
魔法使いなら魔力を浪費しないよう余計な攻撃はしないはず‥‥
受付のベテルとギウスは巻き込まれる事はないでしょう。」
それに有事には自分の身を守る事を第一に行動するよう言い含めてあります。
ベテルとギウスは大丈夫でしょう。
それにしても外の連中、魔力の揺らぎがヒドイ。
これから始める襲撃にワクワクしているようで…
‥‥‥黒いな。
僕は外の様子に集中します。
「‥‥不審者は全部で5人。
1人だけデネブ様の半分ほどもある強い魔力量ですね。
他4人は合わせてデネブ様の半分ぐらい‥‥‥
つまり5人の総量が、デネブ様と同じ位になります。
完全に本気の襲撃ですね。
事務所周りに点在していた5人が移動して入り口付近に集まってます。
打ち合わせなのか、このまま一気に来るのか‥‥」
「やはり君はかなり正確に見えるんだな‥‥」
伯爵様がぼそりと言います。
「見えるだけで、魔力量はゼロなんです。」
普通、魔力が無い者は魔力を見る事は出来ないのですが。
僕は特殊で、魔力ゼロなのに魔力を正確に把握できます。
まず、魔力を持たない普通の人の生体エネルギーが見えます。
その延長かな、と思います。
とにかく、魔力量も、状態もかなりクリアに見えています。
ちなみに、魔力の制御が完璧にされていると魔力は見えづらいです。
魔力の状態の変化…揺らぎで魔力量が把握できる‥‥ようなのです。
伯爵様は魔力の制御が完璧!
お見事です。
なので魔力量は正確には分からないけど‥‥‥
相当大きいですよね。
「‥‥5人に一気に攻撃されていたら‥‥‥
受付の双子は魔力はあってもまだ使えない。
私だけではアルを守れなかったかもしれない‥‥‥
伯爵、感謝します‥‥!」
‥‥‥本当だ。
もし伯爵様が来なかったら。
自分には無関係だと帰ってしまっていたら。
デネブ様は一人で何とかしようと無理しただろう。
たとえ自分の身が危うくなろうとも‥‥‥
デネブ様はそういうお方だ。
「本当に、ありがとうございます‥‥!
‥‥でも‥‥
もし本当に僕が狙いなら…
伯爵様やデネブ様を危険な目に遭わせたくありません。
僕がつかまって済むなら、そうしま‥‥ウッ!?」
4つの静かな瞳に ―――
静かにメッチャメチャ怒っている瞳に射貫かれ息を呑みます。
(ニコッ)「アル、バカな事考えるな。」
(無表情)「そんな事、二度と言うな。」
恐い恐い恐い恐い!!!
僕的には、外の五人よりこの二人の方が全然恐い!!!
でも‥‥‥
二人が危ない様なら僕はそうします。
黒幕の目的が僕自身‥‥‥
僕を愛人にする事なら。
黒幕の目的が僕の体なら‥‥‥
僕の体に失望し怒って僕を殺すかもしれません。
‥‥‥それでもね。
「全員、魔力の制御はあまり上手くないようです。
襲撃を前に興奮しているのか魔力の揺らぎが多く見られます。
魔力制御がユルいという事は、魔術師ではなく魔法使いでしょう。
魔法使いなら魔力を浪費しないよう余計な攻撃はしないはず‥‥
受付のベテルとギウスは巻き込まれる事はないでしょう。」
それに有事には自分の身を守る事を第一に行動するよう言い含めてあります。
ベテルとギウスは大丈夫でしょう。
それにしても外の連中、魔力の揺らぎがヒドイ。
これから始める襲撃にワクワクしているようで…
‥‥‥黒いな。
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