束の間のアル《廃王子様は性欲ゼロなのに熱・愛・中!?》

ハートリオ

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第二章

47 新しい関係 その3

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呼吸を乱し、震えながら膝をついてしまった美丈夫たち。



「‥‥ハッ!? デネブ様ッ!?、シリウス様ッ!?
だッ、大丈夫ですか!?」


「大丈夫、大丈夫だッ‥‥私は別に、イヤラシイ気持ちになどなっていない‥‥」
「そうだ、アルの唇や太腿を見たりしていない、妄想していない、大丈夫だ‥‥」


「? 朝の空はとても気持ちがいいですよ!
お二方も散歩を楽しまれてはいかがですか?」



ブンブンブンッ

美丈夫たちが真っ赤に赤面した顔を左右に振ります。



「‥‥そう‥‥
だったら、部屋へ戻りましょう‥‥
立てますか?」


「「ッ‥‥いッ、
今は呪いのせいで勃てないッ‥‥
でも、気持ち的には‥‥ハッ!
あ、いや、立てる!
問題ない、立てるとも!
ハハ、ハハハ‥‥」」



何かゴチャゴチャ言いながらスックと美しく立ち上がる美丈夫たち。



「「‥‥ッ!?」」



黙ったまま二人の手を取りそのまま屋上の出入り口の方へ体を向けて二人の手を引き歩き始めるアル。

朝日に輝く白銀髪がフワリと風に揺れると辺りに虹色の輝きが舞い踊ります。

その夢の様な美しさに眩みながら、自分の手を引く小さな手の、その確かな愛を感じ、心が温かいもので満たされていく二人。

左手を引かれたプロキオン公爵と右手を引かれたエリダヌス伯爵。

大人しくアルが寝ていた部屋へ手を引かれて付いて行きます。

『誰かに手を引かれる』なんて経験は初めての二人。

頬を染め、どこか‥‥いえ、かなり嬉しそうです。



「‥‥あぁ、バルコニーへの扉を開けっ放しにしてしまいました。
春とは言っても、早朝はまだ少し冷えますね。

‥‥‥まだ朝食まで随分時間がありますから‥‥」



アルはそう言いながら扉を閉めると、扉を背に、二人に向き直ります。


スルリッ‥‥



「「アルッ!?」」



アルの薄い夜着がその体を舐める様にして床に滑り落ちます。

淡い逆光を受けた白い体が全部露わになります。



バッ!



美丈夫たちは真っ赤になって目を逸らします。

その眼の端を白い体がゆっくりゆっくり通り過ぎ、


ギシッ‥‥


ベッドに横たわったようです。



「来て‥‥」

「い、いや、アル!
私達は昨夜アルが寝た後話し合ったんだ!
私達の呪いが解ける迄は、その、過剰な触れ合いはするべきではないと‥‥
そうだな? エリダヌス卿‥‥エリ‥‥シリウス殿?」



三年間アルと暮らして来たプロキオン公爵と違って、エリダヌス伯爵にはアルに対する耐性がありません。

フラフラとまるで操られているかのようにベッドに近付いて行きます。

アルはにこやかにエリダヌス卿を迎え、ベッドの上に膝立ちになってエリダヌス卿のガウンの結び目を解き、その下のパジャマのボタンを器用にはずします。



「‥‥あぁ、シリウス様ッ‥‥
何て美しい肉体なんでしょう!
私も鍛えれば、こんな美しい筋肉をこの身に纏えるでしょうか?」



ウットリとそう言いながら、アルはエリダヌス卿の肌に舌を這わせます。



「‥‥アルッ‥‥ァッ‥‥」
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