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確信
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「わかった。じゃあ持つよ!ちょっと失礼!」
亜紀兎は起き上がると、俺の脇から腰にかけてを触り、何処が一番安定して持ち上げられるのか探しているようだった。
亜紀兎の大きくて細長い手が、俺の横腹をモミモミと触ってくる。くすぐったいような、恥ずかしいような不思議な感覚。
亜紀兎の手は、俺の肋骨の下あたりで止まった。
「よいっしょ!」
俺はされるがままに、持ち上げられる。
小さい子が高い高いされる時みたいに、足がブランと伸びていて、だらしない。
(亜紀兎って、こんなに力強かったっけ⁉︎)
驚くのもつかの間、亜紀兎は俺を軽く宙に浮かせると、お尻のほうを左手で持ち直した。
(これって、も、もしかして…お姫様抱っこ⁉️)
トントントントンッ
足早に階段を降りていく。
階段を降りるたび、俺の体と亜紀兎の胸や手が擦れて、なんだか恥ずかしい。
耐えきれずに声をかける。
「ね、ねえちょっと…!」
「何?」
そう言いながら俺の顔を見下ろしてきた亜紀兎の目と目が合って、とっさにそらす。
下を向くと、階段と自分との距離がかなりあることに気づいて、ぶるりと身震いした。
「もしかして怖かった?ごめん急いでたから。もうちょっとスピード落とすね!」
「べ、別に怖くねーし⁉︎」
怒った俺をなだめるように、まあまあと言いながら、今度はゆっくり、階段を降りていった。
普通だったら、こんな姿、誰にも見られたくない、恥ずかしい❗️という気持ちでいっぱいになるだろう。
でも、俺は違った。もちろん、恥ずかしさもあるけれど、それ以上に、なんというか、嬉しくなったんだ。
そして気づく。
【俺、コイツのこと好きなんだ。】
亜紀兎は起き上がると、俺の脇から腰にかけてを触り、何処が一番安定して持ち上げられるのか探しているようだった。
亜紀兎の大きくて細長い手が、俺の横腹をモミモミと触ってくる。くすぐったいような、恥ずかしいような不思議な感覚。
亜紀兎の手は、俺の肋骨の下あたりで止まった。
「よいっしょ!」
俺はされるがままに、持ち上げられる。
小さい子が高い高いされる時みたいに、足がブランと伸びていて、だらしない。
(亜紀兎って、こんなに力強かったっけ⁉︎)
驚くのもつかの間、亜紀兎は俺を軽く宙に浮かせると、お尻のほうを左手で持ち直した。
(これって、も、もしかして…お姫様抱っこ⁉️)
トントントントンッ
足早に階段を降りていく。
階段を降りるたび、俺の体と亜紀兎の胸や手が擦れて、なんだか恥ずかしい。
耐えきれずに声をかける。
「ね、ねえちょっと…!」
「何?」
そう言いながら俺の顔を見下ろしてきた亜紀兎の目と目が合って、とっさにそらす。
下を向くと、階段と自分との距離がかなりあることに気づいて、ぶるりと身震いした。
「もしかして怖かった?ごめん急いでたから。もうちょっとスピード落とすね!」
「べ、別に怖くねーし⁉︎」
怒った俺をなだめるように、まあまあと言いながら、今度はゆっくり、階段を降りていった。
普通だったら、こんな姿、誰にも見られたくない、恥ずかしい❗️という気持ちでいっぱいになるだろう。
でも、俺は違った。もちろん、恥ずかしさもあるけれど、それ以上に、なんというか、嬉しくなったんだ。
そして気づく。
【俺、コイツのこと好きなんだ。】
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