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悲しい過去
隣の席の
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何分経過しただろうか。僕は今、教室の後ろのドアの前に立っている。
気まずい。どんな顔して入ればいいのか。
転校初日に気を失うなんて。しかも自己紹介の途中に。
恥ずかしすぎる!
今は休み時間中とはいえ、注目を浴びるだろう。注目されるのは得意ではない。
さっき夢中先生に、あんなにかっこいい宣言をしたのに、僕ったらほんとに情けない。
そおっと扉を開けてみる。
何やら、後ろに人が数人集まって、話をしている。
「そういえばさあ、あの転校生どうなった❔」
「ああ、朝自己紹介中に倒れた、あの?」
ああー!噂されてる。最悪だ。これじゃあ中に入れない。
「大丈夫かな?」
「一回保健室見てくるか?」
「そうしよう!」
(え…。心配してくれてるの?てっきり悪口言われるかと思ってた。あ!それよりこのままだと…)
「ガラッ」
「あ!転校生!」
「いやあ、もう戻ってきてたのか~。」
「う、うん。」
「ごめんね、入りづらかったよね!」
「今から迎えに行こうとしてたところだったんだ。」
たくさんの人に囲まれて、僕がおどおどしていると、奥からツインテールの女の子が出てきて言った。
「みんなそこらへんにしておけよ。困ってるだろ❔」
その子は僕の手を引っ張ると、席に座らせ、みんなに自己紹介をするよううながした。
「俺はカナタ。陸上部だ!よかったら入ってくれよな。」
図体のしっかりとした男の子が、一番初めに自己紹介。短髪で、いかにもスポーツマンという感じだ。
「初めまして、リク君。私はアヤノ。君髪長いねエ~、可愛いよオ」
「もう!アヤノはすーぐそうやって異性を口説くんだから~!あ!僕はリマだよん♪よろしくー」
次に、髪の長い、おっとりとした女の子と、背の低い中性的な人物が話しかけた。
「あの、リマさんは男ですか❔女ですか?」
ザワッ
一瞬周りがへんな空気になった。これは聞いちゃいけなかったのか!うっかりしていた。
「も、もう!それを聞いてどうするのさ~。こんなこと聞かれたのは初めてだぞ❔」
「はは!君面白いねー!僕と気が合いそうだー‼︎」
次に話しかけてきたのは、両足ばんそうこうだらけの、鼻を垂らした、少し頭の悪そうな男の子。
「ちょっと三色団子!ちゃんと自己紹介しなよ~!」
とっさにリマが突っ込んだ。
「三色団子さんですか。変わった名前ですね。」
「あはははは‼︎ホントキミは面白いね~。僕の名前はヒロだよ~。三色団子はア・ダ・ナ‼︎」
「こいつ小学生の時、喉に三色団子詰まらせて死にかけたんだぜ!」
「カナタくんひどいぞー!ホントに怖かったんだからー!」
「みなさん、とっても仲が良いんですね。」
「やだあ~、みなさんなんて!気を使わなくていいのよオ。」
本当にいい人たちだ。悪口を言われてるなんて思った自分が恥ずかしい。
「言い忘れていたな。私はソラだ。よろしく、夢中リク!」
最後にあの、ツインテールの女の子が自己紹介した。それにしても、この学校は個性が豊かだなぁ。
キーンコーンカーンコーン
そう思った時、チャイムが鳴った。
「それじゃあ、またな!」
「授業頑張ろうねエ。」
「これからヨロシク~!」
「トモダチ!トモダチ!」
「あの、僕の席って…。」
「ああ、リクの席はここだよ!」
そう言って、ソラは指差した席の隣に座った。
「これから隣、よろしくな!」
気まずい。どんな顔して入ればいいのか。
転校初日に気を失うなんて。しかも自己紹介の途中に。
恥ずかしすぎる!
今は休み時間中とはいえ、注目を浴びるだろう。注目されるのは得意ではない。
さっき夢中先生に、あんなにかっこいい宣言をしたのに、僕ったらほんとに情けない。
そおっと扉を開けてみる。
何やら、後ろに人が数人集まって、話をしている。
「そういえばさあ、あの転校生どうなった❔」
「ああ、朝自己紹介中に倒れた、あの?」
ああー!噂されてる。最悪だ。これじゃあ中に入れない。
「大丈夫かな?」
「一回保健室見てくるか?」
「そうしよう!」
(え…。心配してくれてるの?てっきり悪口言われるかと思ってた。あ!それよりこのままだと…)
「ガラッ」
「あ!転校生!」
「いやあ、もう戻ってきてたのか~。」
「う、うん。」
「ごめんね、入りづらかったよね!」
「今から迎えに行こうとしてたところだったんだ。」
たくさんの人に囲まれて、僕がおどおどしていると、奥からツインテールの女の子が出てきて言った。
「みんなそこらへんにしておけよ。困ってるだろ❔」
その子は僕の手を引っ張ると、席に座らせ、みんなに自己紹介をするよううながした。
「俺はカナタ。陸上部だ!よかったら入ってくれよな。」
図体のしっかりとした男の子が、一番初めに自己紹介。短髪で、いかにもスポーツマンという感じだ。
「初めまして、リク君。私はアヤノ。君髪長いねエ~、可愛いよオ」
「もう!アヤノはすーぐそうやって異性を口説くんだから~!あ!僕はリマだよん♪よろしくー」
次に、髪の長い、おっとりとした女の子と、背の低い中性的な人物が話しかけた。
「あの、リマさんは男ですか❔女ですか?」
ザワッ
一瞬周りがへんな空気になった。これは聞いちゃいけなかったのか!うっかりしていた。
「も、もう!それを聞いてどうするのさ~。こんなこと聞かれたのは初めてだぞ❔」
「はは!君面白いねー!僕と気が合いそうだー‼︎」
次に話しかけてきたのは、両足ばんそうこうだらけの、鼻を垂らした、少し頭の悪そうな男の子。
「ちょっと三色団子!ちゃんと自己紹介しなよ~!」
とっさにリマが突っ込んだ。
「三色団子さんですか。変わった名前ですね。」
「あはははは‼︎ホントキミは面白いね~。僕の名前はヒロだよ~。三色団子はア・ダ・ナ‼︎」
「こいつ小学生の時、喉に三色団子詰まらせて死にかけたんだぜ!」
「カナタくんひどいぞー!ホントに怖かったんだからー!」
「みなさん、とっても仲が良いんですね。」
「やだあ~、みなさんなんて!気を使わなくていいのよオ。」
本当にいい人たちだ。悪口を言われてるなんて思った自分が恥ずかしい。
「言い忘れていたな。私はソラだ。よろしく、夢中リク!」
最後にあの、ツインテールの女の子が自己紹介した。それにしても、この学校は個性が豊かだなぁ。
キーンコーンカーンコーン
そう思った時、チャイムが鳴った。
「それじゃあ、またな!」
「授業頑張ろうねエ。」
「これからヨロシク~!」
「トモダチ!トモダチ!」
「あの、僕の席って…。」
「ああ、リクの席はここだよ!」
そう言って、ソラは指差した席の隣に座った。
「これから隣、よろしくな!」
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