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人魚の涙
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恥ずかしさの余り顔が赤くなってゆくのが自分でも分かった。信じられない! 一体僕が何をしたっていうんだ?!
「セルジュ……ごめんね」
セイが泣きそうな顔で、自分のローブを掛けようとしたけど、思わずその手を払い除け言った。
「触るな!」睨み付けながら、涙が溢れて来たけど、絶対泣くもんか! と唇を噛み締めた。
ふざけるな! 泣きたいのは、こっちの方なのに。
トミーがローブを僕に寄越して、受け取ると教室から逃げる様に飛び出した。とても授業の続きなんか受けてなんか居られない。
「待ちなさい! セルジュ!」
モン先生が後ろで呼んでいたけど、足を止めずに走る。
赤点になろうが、宿題を出されたって構うものか!
走りながら、声を上げて泣いていた。きっと奴は僕が嫌いなんだ。だから、こんな事……。余計悲しくなり、足を止めて泣きじゃくっていたら、声を掛けられた。
「どうしたの? 君は?」
何時の間にか、上級生の塔に来てたらしい。タイの色が緑だ。
「可愛いね。どこの子猫ちゃんなのかな?」
頭を撫でて聞いてきた先輩は、白銀の長い髪を後ろで結び、ルビー色の瞳でジッと僕を見つめた。
「あ、ごめんなさい。勝手に入って来てしまって」
驚いた為に涙も止まって謝罪をしたら、先輩は口許だけ笑ったけど、目が笑ってない。
「変身術? それにしては中途半端だね。あ、それともコレが見たかったのかな? 君と組んだ子は」
可愛いしね。そそるよ……耳元で囁かれて顔が熱くなり、逃げ出そうとしたら、手首を掴まれて、教室に引きずり込まれた!
「ちょ、ちょっと先輩! 止めて下さい! 」
他の教室に移動した後だったのか、誰も居ない部屋で両手を押さえ付けられ、唇を奪われた。
「やめ……て……助け……」
なんとか逃げ出そうともがいていたけど、力の差が有りすぎてビクともしない。
ポロポロと流れた涙は端から、真珠になり、コロコロと転がってゆく。それを見た先輩が驚いて、掴んだ腕を緩めた時、声が聴こえた。
「放して下さい先輩。彼は僕の大切な人なんです」
顔を見なくても声だけで分かった。セイが静かに言ったけど、思い詰めた顔をして立っていた。
「セルジュ……ごめんね」
セイが泣きそうな顔で、自分のローブを掛けようとしたけど、思わずその手を払い除け言った。
「触るな!」睨み付けながら、涙が溢れて来たけど、絶対泣くもんか! と唇を噛み締めた。
ふざけるな! 泣きたいのは、こっちの方なのに。
トミーがローブを僕に寄越して、受け取ると教室から逃げる様に飛び出した。とても授業の続きなんか受けてなんか居られない。
「待ちなさい! セルジュ!」
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走りながら、声を上げて泣いていた。きっと奴は僕が嫌いなんだ。だから、こんな事……。余計悲しくなり、足を止めて泣きじゃくっていたら、声を掛けられた。
「どうしたの? 君は?」
何時の間にか、上級生の塔に来てたらしい。タイの色が緑だ。
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頭を撫でて聞いてきた先輩は、白銀の長い髪を後ろで結び、ルビー色の瞳でジッと僕を見つめた。
「あ、ごめんなさい。勝手に入って来てしまって」
驚いた為に涙も止まって謝罪をしたら、先輩は口許だけ笑ったけど、目が笑ってない。
「変身術? それにしては中途半端だね。あ、それともコレが見たかったのかな? 君と組んだ子は」
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「ちょ、ちょっと先輩! 止めて下さい! 」
他の教室に移動した後だったのか、誰も居ない部屋で両手を押さえ付けられ、唇を奪われた。
「やめ……て……助け……」
なんとか逃げ出そうともがいていたけど、力の差が有りすぎてビクともしない。
ポロポロと流れた涙は端から、真珠になり、コロコロと転がってゆく。それを見た先輩が驚いて、掴んだ腕を緩めた時、声が聴こえた。
「放して下さい先輩。彼は僕の大切な人なんです」
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