主婦、王になる?

鷲野ユキ

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わたしの王国

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あの兵器はかなりの高性能のようで、被害は東大近辺のみという超局地的なもので済んだようだった。特にあのあたりは関東ローム層による強固な大地が築かれており、周りへの被害も少なかった。
さらに幸いだったのは夏休み中、しかも日曜日で学校にいる生徒らの数も少なかったことか。さすがに建物は崩壊してしまい、なかには国宝級の図書や標本などもあったがそれらはすべて失われてしまった。その被害は大きい。
本土唯一の発掘物である旧石器時代の遺骨もそのうちのひとつだった。元々が状態の良いものでもなかった。落下する建物の一部に押し潰され、それは粉々になり土へと還されてしまった。
ようやくイリーヌとルクレティウスは安らかに眠れるのだろう。
一方この異常現象は、実験中の過失によるもの、として処理されたようだった。その実験主は入江。彼の過失により事故が起こったと、これは地震などではない、大学の崩壊は事故によるものだとそう大学は、いや国は断言した。
さすがに人為的に地震や噴火を起こせる兵器を持っていたと公言するのは憚れたのだろう。しかも計画は失敗だ。富士噴火と東海地震をあらかじめ起こしておく、どころかいたずらにこの国の最高学府をダメにしてしまっただけであった。
しかし「王」を名乗る女が富士噴火を宣言していた日に起こったそれは、多くの人々の想像力を掻き立てた。
あるものは失敗してああなったんだ、だとか、あるものはあんなのはただの妄言だったんだ、だの。
そんな中、まことしやかにネット上で囁かれていたのは、噴火を止めて見せると言っていた王の動画の存在だった。彼女が噴火を止めた影響で今回のことが起こったんじゃないのかだとか、あるものは地下に地震を引き起こす兵器が隠されていて、彼女はそれを破壊したのだとか、さまざまな憶測が飛び交っていた。事実そう証言するものもいたくらいだった。あの場に居合わせた、状況もよくわからない末端の警察官や自衛隊員ら。箝口令など意味がない。それぞれが興奮冷めやらぬ中、好き勝手に騒いでいた。
そんな中混乱に乗じてとにかくもそこから逃げ出した陽子らは、亜美の知り合いだとか言う医者のところに連れられた。まずは黒崎の手術に、陽子の目の容体。
黒崎の脚は残念ながらその機能は失ってしまっていた。あれだけ出血して、生き延びただけでも幸運か。命を取り留めながらも気まずそうな黒崎と、ふてぶてしく笑う亜美。そしてその間でキョトンとしている緋美。いったい彼らの関係性は何なのだろう。不思議に思う粕川だったが、〈王の目〉の彼女にはなにも見えなかった。なぜなら。
「どうですか、視えますか?」
亜美の知り合いのその医者は、いかにも怪しい彼らに対しても適切な処置を行ってくれた。そこそこ大きな病院だ、そんな対応が許されるのも不思議だったが、とにかくは処置を、と言うのがモットーらしかった。そのおかげか、あるいはその回復力も「王」ゆえなのかはわからないが、ぼんやりながらも陽子の瞳は光を受け止めていた。
「少し霞むけれど、ぼんやり見えます」
「それは良かった。けれどこれが限界でしょう。光を失わなかっただけでも奇跡です。なに、ピントを合わせる補助器具はこの世にたくさんありますから、それを使えば日常生活にそこまで不便はしないでしょう」
「ありがとうございます、なんと言ったらいいか」
感謝する陽子の脇、粕川は自分が予知の力を失ったことを知った。なるほど、王を補佐するための力だったんだわ。彼女はそう理解した。けれどなくたって別に困るわけでもない。将来が見えたって仕方ないし、しかもたかだか10分先の未来と望む場所が見えただけ。千里眼なんてグーグルアースを使えば充分だったし、10分先の未来が視えれば、まあうっかり転んだりだとか忘れ物しなくて済んだかもだけど、所詮その程度だ。
「勇樹君、盾出せる?」
試しに粕川は同じく王の補佐の彼に声をかけてみる。陽子さんの五体が満足になったのならば、彼の力ももう必要ないはずだった。
「盾?出してどうするんだよ先生」
文句を言いながら意識を集中するも、先ほどのように都合よく身を守る光る板は現れてはくれなかった。
「出ないみたい。でも、別に必要ないし」
それに対しての勇樹の反応は、粕川と同じだった。別に、剣道の試合で身を守る必要なんか。そもそもあんな暑苦しい防具を着込んでるんだ、さらに盾だなんて、まったくもって意味がない。
「そんなことより碓井先生たちは?」
あっさりと自身の不思議な力への興味を失って、勇樹は粕川に問い合わせた。一緒に逃げてからその後、陽子が病院に連れて行かれるのとは別に彼らはどこかへ行ってしまった。
なんだよ、母さんをこれだけ振り回しておいて。内心勇樹は碓井への恨みを募らせるが、もはや見舞いにすら来ないかつての父を諦め母に付き添っていた翌日。二人で一緒に見ていたテレビで彼の姿を見つけてひどく驚いた。

『根堅遺跡での出土品はすべて偽造品でした』
そう深々と頭を下げる、碓井と唐澤。たくさんのフラッシュを浴びせかけられ、それでもひるむことなく彼らは真実を述べていく。
『シャンポリオンという王国があったと言っていた、「王」を名乗る女性との関係は?』
棘のある言葉で問うマスコミに、
『彼女は私が利用しました。それらしくあの遺跡を見せるために。あるいは、偽造が万一ばれてしまった際、彼女にその罪をなすりつけるために』
と碓井がカメラを見据えて真摯な面持ちで答える。
「嘘……」
光る画面を一心に見つめながら陽子がつぶやいた。確かにその算段が彼にはあったのかもしれない、けれど陽子だって同罪だ、「王」の身分にあやかって。だから私だって自業自得なのに、なにも碓井さんばかり悪役を買って出なくても。
『彼女には本当に申し訳ないことをしてしまった』
さらに深々と碓井が頭を下げた。
『ではシャンポリオンは存在しないと?あの国にいたと自称する人間がたくさんいるにもかかわらずですか?』
『神殿にいらした方々ですね、それは正直なところわかりません。おそらく、皆自分が優れた存在だと思いたかったのでは』
『それは「王」による集団催眠ということですか?』
『意図的に催眠をかけたわけではないでしょう、あの人にはそんな力はない。そう思い込みたい人が集まった、それだけのことでしょう』
『では以前の番組で、石板の読解を覚醒者に行わせた、というのはヤラセとなりますよね?』
『……ええ、そうです。私が行いました』
そこで唐澤が謝罪の言葉を述べた。
『では、彼女が匂わせた富士噴火と、今回の東大局地地震の関係は?』
『少なくとも言えるのは、彼女は人為的に震災を起こすことなど望んでいなかったいうことだけです。彼女はある意味本当に「王」だった。人の命を尊ぶ、思いやりのある人だった』
『優人会の滝沢とはどのようなご関係で?』
マスコミからの質問は止まらない。その疑問に一つ一つ丁寧に碓井と唐澤は答えていく。あくまでも答えられる範囲内で、だが。
まさか入江がシャンポリオンの初代の王妃で、彼に自分たちさえも利用されたなど、さらには日本政府にも利用されていたとも言うことはできなかった。余計な混乱を招くだけだったし、言及すれば陽子らの身も危なかろう。
けれど確実なのはこれから先、彼らを待ち受ける批判の嵐だった。元の場所には戻れないだろう。それだけのことをしてしまったのだ。けれど、その罪を償って生きていくしかなかった。その人生に陽子らを巻き込むわけにもいかなかった。
浴びせかけられる罵声の中、碓井は心の中で思っていた。ありがとう、陽子さん。あなたのおかげで俺は目を覚ますことが出来た。それと唐澤。碓井はちらりと横に立つ幼なじみの姿を見る。こいつが余計なことをしたせいで、俺は見事失脚だ。確かに見抜けなかった俺も同罪だが。けれど頭を冷やすにはそのほうが良かったのかもしれない。あのまま入江の言いなりになっていたとしたら。
碓井はぞっとする。それに比べれば大したことはない、なに批判の的は俺だけじゃない、もう一人いるのだから。
その傍らで、唐澤はただただ深く頭を下げるばかりだった。一蓮托生とはよく言ったものだ。ほとぼりが冷めるまで、お前にもしっかり罪は償ってもらうからな。碓井はこんな状況にもかかわらず、頭を垂れながら愉快そうな笑みを浮かべた。

「ねえ、今の!碓井先生と唐澤先生が!」
唖然としながらテレビを食い入るように見つめていた二人の元に、粕川が慌てた様子でやってきた。どうやら彼女は今都内の亜美のマンション(なんと彼女は都内にも家があるというから驚きだった!)に身を寄せていたらしく、見舞いがてら来た時に待合のテレビで今の内容を見知ったらしい。やや遅れて緋美も一緒にやってきた。手元には亜美からだろうか、真っ赤なバラ。あまり見舞いにはふさわしくない花を手に持って。
「見た!あれじゃあ碓井先生と再婚できないじゃん、どうすんのさ母さん」
「再婚って」
苦笑しながら陽子は言った。端よりそんなつもりは毛頭なかった。彼の真意に気付いた時から、心が離れて行くのは感じていた。
けれど。それでもやはりさみしい気持ちがした。そこで陽子は初めて気が付いたのだった。愛されたから愛したのではなくって、やはり私はあの人を、碓井瑛士を愛していたのだと。それで充分だった。人からの愛を求めてしかこなかった彼女にとっては、ひどく大きな一歩だった。
「碓井先生と唐澤先生は、一連の騒ぎのすべての責任を負おうとしてるんだよ」
手にした花を活けながら、緋美が口を開いた。
「そりゃあ偽装した唐澤先生が一番いけないんだろうけど、でもそれだって碓井先生のことを思ってしたことみたいだし」
「でも、碓井先生まで責任を負わなくても」
勇樹が不満げに口をすぼめる。父親にも見捨てられてしまった今、俺と母さんは誰を頼ればいいんだ。そんな現実的な不安を持って。
「けれど陽子さんや私たちを巻き込んだ罪を償いたかったんじゃないかしら、ああやって真実を明らかにすることによって」
「それに、全部の矛先が今先生たちに向かってる。あれだけ世間をにぎわせた「王」が追われないで済むのも、彼らのおかげかもしれない」
「それは、そうかもしれない」
陽子はうなずく。確かにあそこまで暴れておとがめなし、とは思っても見なかった。まあ政府も彼女らを取り立てるようなこともおおっぴらにはできなかったのかもしれないが。そんなことをしたら兵器の存在を認めるようなものだ。ましてそれを国内に向けて使用しようとしたことさえも。現にそう証言している警察官や自衛官らがいる。その発言の信憑性をわざわざ上げてやることもなかろう。それならば「王」とやらにはおとなしくしていてもらったほうが都合が良い。
これですべて終わったのだ、シャンポリオンも、フュオンティヌス王の存在も、陽子の恋も。
「これからどうするの?母さん」
不安げに勇樹が問う。頼るべきものを失って、これからどう生きて行けばいいのだろう。あの父親も父親だ、用がなければはいサヨウナラだなんて。
「そうね、とりあえず……久しぶりに実家に帰ろうかしら」
陽子は自分の故郷に思いを馳せる。こちらに嫁いでから、帰ったのは勇樹が生まれた時ぐらいだったか。私の父と母は元気かしら。故郷の青い海を思い浮かべる。静岡の海とは違う、沖縄の青い海。まるでロロの瞳のような色の海。そういえば彼女はどうしたのだろうか。
陽子は思い返す。その後彼女に会うことはなかった。けれどまた勇樹が彼女にLINEを送ったように、連絡すればまたひょっこり姿を現してくれるのかもしれなかった。
「でも、俺今年受験なんだけど……」
それに。ちらりと勇樹は粕川に目を遣る。このまま先生のもとを離れるのも嫌だった。
「大切なのは心の距離」
そんな勇樹の心情を察したのだろうか、陽子が笑みを含ませて言った。
「心の距離ぃ?」
そう言っていた彼女の言葉を思いだす。砂浜に打ち上げられた、乾いた白い骨のような流木に似たその声。なんだか、思えばだいぶ前に亡くなってしまった祖母の声に似ていたような気もする。あの時はあまりいい思い出ではなかったけれど、今は違う。それもあったのだろう、急に故郷を懐かしく思ったのは。
「大丈夫、向こうはこっちより物価も安いし。わたしも働くわ」
「働くって、母さんが?」
「他に誰が居るのよ。大丈夫、これでも看護師免許持ってるんだから」
ブランクがありすぎて採用してもらえるか正直不安ではあったが、それでもやるしかなかった。いつまでも人に頼ってばかりじゃいけない。
「看護師ねぇ……うん、でも向いてるよね、だって今までだって病人なんかよりもっと面倒な人たちの面倒見てきたんだもの」
「それってお義母さんと良一さん?」
「そうだよ。俺が「王」の怪力を持ってたら、二人ともぶん殴ってやるのに。第一あの人たちがもっとまともだったら、そもそも母さんだってこんなことに巻き込まれなくて済んだかもしれないじゃん」
「そんなこと言ったらだめよ、あれでも勇樹はあの人たちと一応血がつながってるんだから」
今まで自分だってそう思っていたくせに、いざほかの人に言われるとその気が失せるのも不思議だった。それに、彼らとはもう縁も切れてしまっていた。あの日渡された緑の紙。何のためらいもなく記入して、あのマンション宛で投函したんだっけ。
きっと良一さんなら今の陽子を止めただろう。お前に何が出来る、と。今までは確かに何もできない私だった。けれどこれからは。
そんなこと、誰かに決められてたまるものですか!
「そうそう、過去は過去。過ぎ去りし人々に責任を負わせたってなんの解決にもならないし。私たちは私たちの新しい人生を作っていけばいいんだもの」
まるで陽子の内心に賛同するかのように笑う緋美。その友人の姿に、粕川ははるか昔の、歴史の教科書で見たこの国の初めての女王を思い起こした。
もしかしたら。粕川は考える。フュオンティヌスとアナトリアの間の子。彼女はもしや。いや、でも時代がぜんぜん違うじゃない。それは何千年も後の話。関係あるわけないじゃない。
彼女はすぐに考えることを放棄した。そうよ、そんなの関係ない。過去がどうだったかなど。大切なのは今ではないか。
「悪いけど三年間我慢して。高校卒業したら好きなようにしていいから」
ニヤニヤしながら陽子が勇樹に言った。さらには粕川を見やる。不意に向けられた視線に戸惑う粕川。それでも好きなら、たぶんそれが愛なんだと思うわ。陽子は自分が得られなかった愛について思いを馳せる。仕方ないじゃない、もっと前からあの人のことを好きな人がいたんだもの。
さて、これから先どうなるのだろう。それは今ここにいる誰にもわからぬことだった。
陽子は病室の窓、その先に広がる東京の青空を見た。窓辺には奇しくも芙蓉の花が咲いていた。富士の又の名、芙蓉山。碓井の言葉を思いだす。嫌いなはずのその大きな花が、夏空目がけて元気よく咲いていた。故郷にも咲いているその花。朝に咲き夕にはしぼみ落ちてしまうその短い命を、精一杯に輝かせている。
さあ、故郷に帰ろう。陽子はその花を見ながら決意した。楠木の名を捨て星川陽子に戻って。今度こそ私の国を作るのだ、と。
人から与えられたのではない、わたしの居場所を。そこは今までより暮らしも大変になるだろう。けれどわたしはそこに築いていこう、わたしの王国を。なにせわたしは王なんだから。陽子は手にした翡翠の首飾りを握りしめる。唐澤が知らないと言った、唯一の遺物。碓井が見つけ出してくれた、あの国の片鱗。あの国はあったのだと、陽子は信じたかった。
わたしの王国には、富士の代わりに芙蓉の花を植えよう。噴火させる代わりに、たくさん花を咲かせよう。
嫌いだったはずのその花を、陽子は好きになれそうな気がした。
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感想 1

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みんなの感想(1件)

珂神 狼 (lou)

面白いです!

これからも投稿頑張ってください!

2018.09.21 鷲野ユキ

ありがとうございます!
頑張ります。

解除

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