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1964.10.10 東京タワー 223メートル 3
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「さあ、そろそろ聖火ランナーが到着したころだろう」
ちらりと腕時計に目をやって、矢野が呟いた。「一番盛り上がるところでテレビが消えて、さぞかし国のお偉いさんたちは慌てるだろうよ」
「やめろ、矢野!」
菅野が声を絞り出す。矢野は思い出したかのように真理亜の手首をつかむと、「邪魔をするなと何度言えばわかるんだ。この女が死んでもいいのか」と嫌がる真理亜を引きずって、欄干の近くへと向って行く。
そこで乱暴に手を離されて、よろけた真理亜は慌てて手すりを掴んだ。その先には空が広がるばかり。そして、肩から下げた水筒を外すと、矢野はもう片方の手でライターに火を点けた。
よく見ると、水筒の先からは導火線のようなものが覗いている。
あの中に、確かにダイナマイトが入っているのだ。真理亜はぞくりとした。
どのくらいの威力があるのかは知らない。だが、あそこに取り付けられた、大きなアンテナを壊そうというのだ。きっとすごい力で、鉄の塊を破壊するのだろう。
「さあ、あれを壊せば俺の仕事は終わりだ。早く帰って、小百合さんにこの金を渡すんだ」
揺れる炎を見つめて、矢野が嬉しそうに言った。「きっとすごいねって褒めてくれる。このお金があれば、子供たちを救えると」
「小百合さんがそんなことを言うものか。人から奪った金で、子供たちが幸せになれるものか」
哀れなものを見るかのような目で、菅野が乾いた唇を開いた。
「なに、どこから手に入れようが金は金だろう。より有意義なことに俺が使ってやるだけだ」
そう返す矢野は微笑みを顔に張り付かせたまま、導火線に火を点けた。
「やめろっ!」
「呑気にテレビを見ているやつらはさぞ驚くだろう。さあ、こんなくだらない幻想、俺がぶち壊してやる!」
そして、ダイナマイトをアンテナ目がけて投げつけた。
「お前にとっては、いや、僕にとっても気味の悪い力なことは確かだ。だがそれで誰かの役に立てるのなら、僕はこの力を使ってやる!」
宙を舞う爆破兵器に、菅野が意識を集中する。けれど、足もとだってフラフラだ。これ以上力を使って、前みたいに何日も目を覚まさなかったら。
真理亜は不安を覚える。この矢野と言う人は、本当に菅野さんと同じ時を過ごしてきたの? とてもそうとは思えなかった。菅野さんは、ちゃんと前を向いていた。だというのにこの人は、前に進むことを忘れてしまったようだった。
結局矢野がやっていることは、彼が憎むオリンピック、ひいてはこの国と変わらないじゃない。誰かが苦労して積み上げたものを無下に踏みにじる。互いに踏みつけあって、なんの意味があるの?
菅野が苦悶の表情で手を上げた。ふわりと暖かい空気が真理亜の頬を撫でる。やがて優しい風は力強いものへと変わり、めちゃくちゃに真理亜の髪を揺らした。その強風が、凶悪な存在を押しのける。
「おい、何をしている!やめろ!」
矢野がわめく。だがその瞬間に、一際大きい爆音がとどろいた。大きな火炎が赤い鉄塔のすぐ脇に広がって、その勢いで爆風を生み出した。まるで大嵐のような暴風だ。
「くそっ、おい――」
煽られて、矢野がよろめいた。その隙を狙って、暴力的な風が容赦なく身体を空へ空へと浮かせていく。吹き飛ばされ、危うく手すりの外に飛ばされそうになり、矢野は真理亜の手首をつかんだ。
「ちょ、ちょっと!?」
同じく煽られながらも必死に手すりにつかまっていた真理亜は、急に男に手を掴まれてバランスを崩した。そこへ吹き付ける風が、二人を宙へと放り投げた。
「えっ?嘘でしょ……?」
手すりを掴んでいたはずなのに、足は空を踏んでいる。片手には、外れた鉄棒。爆風で壊れてしまったのだ。
「矢野!真理亜さん!」
嘘でしょこんなところで死ぬなんて……!もうこれまでか、そう観念した時、上から菅野が飛び降りてくるのが視界に入った。
え、どういうこと?真理亜の頭は混乱する。まさか、菅野さんは私を助けようとして一緒に落ちたの?轟々と耳元を流れる風の合間を縫って、菅野の声が響いた。
「真理亜さん、手を伸ばして!」
「なんであなたまで!一緒に死ぬ気?」
「僕だって死にたくはありません!いいから早く、手を伸ばして!今度こそ守りきるって決めたんだ」
今度こそ。それは、亡くなった妹さんのことだろう。幼くして死んでしまった、私と同じ青い目の女の子。私に彼女を重ねて、二度と失うまいと。
だが今は、それでもいい。いつか必ず、私を見てもらうんだから。そのためには、こんなところで死んでいる場合じゃないわ!
真理亜は風にあおられながらも、藁にもすがる思いで菅野の手を取った。菅野がその手を掴むと、真理亜の身体を守るように自分の身体で覆い隠す。さらに真理亜の手を掴む矢野の手首を握った。
「菅野、どういうことだ」
手を握られて、力なく矢野が口を開いた。「お前はこの女が助かればそれでいいんだろう」
「大月にお前のことを託された。だから、絶対に助けてやる。真理亜さんとならともかく、このまま三人で心中なんてするもんか!」
轟々と風が耳を切っていく。まとめた髪の毛もめちゃくちゃだ。肩から下げたポシェットも下からの風にあおられて、ふわふわと真理亜の顔の近くに浮いている。
そこで真理亜は思い出した。ポシェットのなかに、メグからもらったチョコレートを入れっぱなしだったのを。
「菅野さん、これ!」
四方八方から吹き付けられる強風にもみくちゃにされながら、真理亜は何とかポシェットから、丸い包みを取り出した。そのかわいらしいピンクの包装を見て、一瞬菅野は顔をしかめたものの、真理亜に黒い塊を口に放り込まれて目を白黒させる。続けて二個、三個と口に詰め込まれたところで、菅野は手のひらを地面に向けて突き出した。
みるみるうちに地面が近づいてくる。きれいに舗装された地面に激突して、どうなってしまうのだろう。菅野さんの力だけでどうにかなるのだろうか。そう思い固く瞳を瞑った時だった。
ふわり、と身体が浮いたような気がした。それはエレベーターに乗った時の感覚に似ていた。重力に逆らって、上に上がろうとする反作用の力。何度も、真理亜を助けてくれた力。そして、ぐしゃりと叩きつけられると思ったコンクリートは、なんだかぐにゃりと、こんにゃくのように柔らかくなったような気がした。
助かったのかしら。それになんだか温かい。これは――。
「菅野さん!?」
とたん血の気が引いて、真理亜は自分の身体の下を見た。嫌だ、どうしよう、菅野さんが血まみれで倒れていたら。恐る恐る瞳を開くと、案の定菅野が真理亜を抱きかかえ、背を地面に向けて倒れている。ひどく顔色が悪い。血の気のない唇は固く閉ざされている。
「す、菅野さん!?」
真理亜は必死に菅野の頬を叩いた。もしかして、力を使いすぎてしまって、それで。
嫌だ、死なないで、真理亜はいつもは大して信じてなどいない神に祈った。戦後に宗派を鞍替えした父によって、不本意ながらカトリックの洗礼まで受けさせられたのだ。そこまでされたのだから、今度は私の願いを聞いてくれたっていいじゃない。
どうか神様、菅野さんを助けて下さい!
その必死の願いが神に聞き入れてもらえたのかどうかは定かではないが、真理亜の下敷きになった菅野が「うう」と呻いた。
「菅野さん、大丈夫なの?」
「……ええ、とりあえず」
苦しそうな菅野の声に重ねて、もう一つ、かすれた男の声が聞こえた。矢野だった。
「お願いだ、二人とも降りてくれないか……」
その一言で、慌てて真理亜は菅野と矢野の上から飛び退いた。矢野が菅野と真理亜のクッションになっていたらしい。だがその矢野も無事だ。菅野が、残りの力を振り絞って助けてくれたのだ。
どうやら、自分たちは助かったらしい。見上げた鉄塔には、白いパラボランテナが、日の光を浴びてさんさんと輝いていた。
きっと、人々が繋いできた聖なる炎が聖火台にともされる瞬間を、多くの人々が目撃したに違いない。
ちらりと腕時計に目をやって、矢野が呟いた。「一番盛り上がるところでテレビが消えて、さぞかし国のお偉いさんたちは慌てるだろうよ」
「やめろ、矢野!」
菅野が声を絞り出す。矢野は思い出したかのように真理亜の手首をつかむと、「邪魔をするなと何度言えばわかるんだ。この女が死んでもいいのか」と嫌がる真理亜を引きずって、欄干の近くへと向って行く。
そこで乱暴に手を離されて、よろけた真理亜は慌てて手すりを掴んだ。その先には空が広がるばかり。そして、肩から下げた水筒を外すと、矢野はもう片方の手でライターに火を点けた。
よく見ると、水筒の先からは導火線のようなものが覗いている。
あの中に、確かにダイナマイトが入っているのだ。真理亜はぞくりとした。
どのくらいの威力があるのかは知らない。だが、あそこに取り付けられた、大きなアンテナを壊そうというのだ。きっとすごい力で、鉄の塊を破壊するのだろう。
「さあ、あれを壊せば俺の仕事は終わりだ。早く帰って、小百合さんにこの金を渡すんだ」
揺れる炎を見つめて、矢野が嬉しそうに言った。「きっとすごいねって褒めてくれる。このお金があれば、子供たちを救えると」
「小百合さんがそんなことを言うものか。人から奪った金で、子供たちが幸せになれるものか」
哀れなものを見るかのような目で、菅野が乾いた唇を開いた。
「なに、どこから手に入れようが金は金だろう。より有意義なことに俺が使ってやるだけだ」
そう返す矢野は微笑みを顔に張り付かせたまま、導火線に火を点けた。
「やめろっ!」
「呑気にテレビを見ているやつらはさぞ驚くだろう。さあ、こんなくだらない幻想、俺がぶち壊してやる!」
そして、ダイナマイトをアンテナ目がけて投げつけた。
「お前にとっては、いや、僕にとっても気味の悪い力なことは確かだ。だがそれで誰かの役に立てるのなら、僕はこの力を使ってやる!」
宙を舞う爆破兵器に、菅野が意識を集中する。けれど、足もとだってフラフラだ。これ以上力を使って、前みたいに何日も目を覚まさなかったら。
真理亜は不安を覚える。この矢野と言う人は、本当に菅野さんと同じ時を過ごしてきたの? とてもそうとは思えなかった。菅野さんは、ちゃんと前を向いていた。だというのにこの人は、前に進むことを忘れてしまったようだった。
結局矢野がやっていることは、彼が憎むオリンピック、ひいてはこの国と変わらないじゃない。誰かが苦労して積み上げたものを無下に踏みにじる。互いに踏みつけあって、なんの意味があるの?
菅野が苦悶の表情で手を上げた。ふわりと暖かい空気が真理亜の頬を撫でる。やがて優しい風は力強いものへと変わり、めちゃくちゃに真理亜の髪を揺らした。その強風が、凶悪な存在を押しのける。
「おい、何をしている!やめろ!」
矢野がわめく。だがその瞬間に、一際大きい爆音がとどろいた。大きな火炎が赤い鉄塔のすぐ脇に広がって、その勢いで爆風を生み出した。まるで大嵐のような暴風だ。
「くそっ、おい――」
煽られて、矢野がよろめいた。その隙を狙って、暴力的な風が容赦なく身体を空へ空へと浮かせていく。吹き飛ばされ、危うく手すりの外に飛ばされそうになり、矢野は真理亜の手首をつかんだ。
「ちょ、ちょっと!?」
同じく煽られながらも必死に手すりにつかまっていた真理亜は、急に男に手を掴まれてバランスを崩した。そこへ吹き付ける風が、二人を宙へと放り投げた。
「えっ?嘘でしょ……?」
手すりを掴んでいたはずなのに、足は空を踏んでいる。片手には、外れた鉄棒。爆風で壊れてしまったのだ。
「矢野!真理亜さん!」
嘘でしょこんなところで死ぬなんて……!もうこれまでか、そう観念した時、上から菅野が飛び降りてくるのが視界に入った。
え、どういうこと?真理亜の頭は混乱する。まさか、菅野さんは私を助けようとして一緒に落ちたの?轟々と耳元を流れる風の合間を縫って、菅野の声が響いた。
「真理亜さん、手を伸ばして!」
「なんであなたまで!一緒に死ぬ気?」
「僕だって死にたくはありません!いいから早く、手を伸ばして!今度こそ守りきるって決めたんだ」
今度こそ。それは、亡くなった妹さんのことだろう。幼くして死んでしまった、私と同じ青い目の女の子。私に彼女を重ねて、二度と失うまいと。
だが今は、それでもいい。いつか必ず、私を見てもらうんだから。そのためには、こんなところで死んでいる場合じゃないわ!
真理亜は風にあおられながらも、藁にもすがる思いで菅野の手を取った。菅野がその手を掴むと、真理亜の身体を守るように自分の身体で覆い隠す。さらに真理亜の手を掴む矢野の手首を握った。
「菅野、どういうことだ」
手を握られて、力なく矢野が口を開いた。「お前はこの女が助かればそれでいいんだろう」
「大月にお前のことを託された。だから、絶対に助けてやる。真理亜さんとならともかく、このまま三人で心中なんてするもんか!」
轟々と風が耳を切っていく。まとめた髪の毛もめちゃくちゃだ。肩から下げたポシェットも下からの風にあおられて、ふわふわと真理亜の顔の近くに浮いている。
そこで真理亜は思い出した。ポシェットのなかに、メグからもらったチョコレートを入れっぱなしだったのを。
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みるみるうちに地面が近づいてくる。きれいに舗装された地面に激突して、どうなってしまうのだろう。菅野さんの力だけでどうにかなるのだろうか。そう思い固く瞳を瞑った時だった。
ふわり、と身体が浮いたような気がした。それはエレベーターに乗った時の感覚に似ていた。重力に逆らって、上に上がろうとする反作用の力。何度も、真理亜を助けてくれた力。そして、ぐしゃりと叩きつけられると思ったコンクリートは、なんだかぐにゃりと、こんにゃくのように柔らかくなったような気がした。
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「す、菅野さん!?」
真理亜は必死に菅野の頬を叩いた。もしかして、力を使いすぎてしまって、それで。
嫌だ、死なないで、真理亜はいつもは大して信じてなどいない神に祈った。戦後に宗派を鞍替えした父によって、不本意ながらカトリックの洗礼まで受けさせられたのだ。そこまでされたのだから、今度は私の願いを聞いてくれたっていいじゃない。
どうか神様、菅野さんを助けて下さい!
その必死の願いが神に聞き入れてもらえたのかどうかは定かではないが、真理亜の下敷きになった菅野が「うう」と呻いた。
「菅野さん、大丈夫なの?」
「……ええ、とりあえず」
苦しそうな菅野の声に重ねて、もう一つ、かすれた男の声が聞こえた。矢野だった。
「お願いだ、二人とも降りてくれないか……」
その一言で、慌てて真理亜は菅野と矢野の上から飛び退いた。矢野が菅野と真理亜のクッションになっていたらしい。だがその矢野も無事だ。菅野が、残りの力を振り絞って助けてくれたのだ。
どうやら、自分たちは助かったらしい。見上げた鉄塔には、白いパラボランテナが、日の光を浴びてさんさんと輝いていた。
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