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つ、ついに俺に真の仲間が!?リア友出来ちゃう感じ!?
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言葉の通じない北の大陸にて。
俺はいなくなった神と目的である魔王、そして一番重要な現実世界に帰る手立てを探し日々奮闘していた。
とはいえ、俺は神についてほとんど知らないから探すのは神の神子と司祭の男の役割だし、魔王については魔導士の女が張り切って探してくれている。
あの国王タヌキ絶対殺ってやる、だなどとなにやら不穏な言葉を呟きながら。
どうやら彼女は給与カットをよほど恨んでいるようだった。まあ、気持ちはわからなくはないんだけども。けれどもね?
いや、でも俺無報酬でここまできてるんだけどな……?
その俺にちょいちょいたかってきたくせになんだよ、と思うものの、今は大切な俺の通訳でもあるので下手なことは言えないが。
じゃあ俺はどうしてるのかって?フフフ。
俺だってこのよくわからん世界に落とされて伊達に月日を過ごしたわけではない!
この言葉が通じない、という状況を逆手にとって、もしかしたら俺みたいにゲームに取り込まれた人間がいないかを探しているのだ!
そう、必殺「アプリゲームに課金したことありませんか」攻撃だ。
この大陸にいる人間なら、もはや俺の言葉も通じないはず。ならばかつて向こうの大陸でこの質問を繰り広げ、不審な目で見られたようなことも起こるまい!
まあ、向こうの大陸からこっちに来た人だと通じちゃって気まずいけど、それでも変質者がられる率は下がるだろう。
そう思ってとった宿の部屋を出て、外に飛び出そうとしたその矢先。
ガラガラガラッ!ガシャンッ!!
ちょっとした喫茶スペースのようなところで、ボーイが盛大にカップをひっくり返しているのが視界に入った。
そういや勇者様は耳だけじゃなくてもちろん目だって良い。たぶんマサイ族並みだし視野も広い。見えすぎて逆に疲れるくらいだ。時々頭痛がするのはそのせいもあるのかもしれない。
その視界の片隅で、そのボーイが俺を見て真っ青な顔をしているのが見てとれた。
ん?これはもしやあれか?人間界に潜伏している魔王の手先とかか?
のわりには魔物らしく耳も尖ってなければ爪も長くなくて人間にしか見えない。いやそんな不衛生なやつを喫茶店で採用するとも思えないけれど。
やや小柄で(勇者のガタイが良すぎるという見方もある)、薄い茶色のショートヘアー。中性的な顔立ちで、女の子からは人気の出そうな雰囲気だ。
さすがは美麗なグラフィックが売りなだけある。モブキャラまで端正な顔立ちなもんで、現実世界での自分の容姿を思い浮かべた俺は心が折れそうだった。本来の俺は恐らくこの世界でモブにすらなれなさそうだった。
といかに容姿が良くっても。とにかくあの男が怪しいのは確かだ。
まあ万一なにか向こうが仕掛けてきたとしても、こちとら無敵の勇者様だ。あの優男風にやられることもないだろう。
そう結論つけて俺が無造作にそのボーイの方に向かってみれば。
「な、なんで勇者がここにいるんだ?勇者は俺じゃなかったのか!?」
と悲鳴にも近い声でその男が叫んだではないか。
日本語で。
これは。これはこれは。
ひょっとするとひょっとしちゃうんじゃないのかな!?
そう思って俺はとって置きの言葉を彼にかけた。必殺!
「アプリゲームに課金したことありませんか?」
すると彼は困惑しながらこう答えたではないか。
「え?あ、はい。ありますけど?」
と。
よっしゃあああああ!
快哉を叫ぶ俺。これで俺は一人じゃない!
現実世界を知る人間に出会えた喜びに乱舞する。
奇声を上げて喜び狂う俺に困惑するボーイ姿の男。
そしてカップをひっくり返され、お茶まみれになって怒ってたものの俺という闖入者の登場にどうしたら良いものか憤りを隠せない客の女。
さらに、騒ぎを聞き付けて、店の奥から飛び出てきた店主。
……ええと。説明するのも面倒だし。
てか俺ここの言葉わからないし。
頼みの綱の女魔導士は俺を置いて優雅にショッピングに行っちゃったし。金ないんじゃなかったのかよ。
ならば、だ。
とにかく俺は、この男の手を取って宿を飛び出したのだった。
ああ、出来るなら女の子の方がよかったけれど、などと内心思いながら。
俺はいなくなった神と目的である魔王、そして一番重要な現実世界に帰る手立てを探し日々奮闘していた。
とはいえ、俺は神についてほとんど知らないから探すのは神の神子と司祭の男の役割だし、魔王については魔導士の女が張り切って探してくれている。
あの国王タヌキ絶対殺ってやる、だなどとなにやら不穏な言葉を呟きながら。
どうやら彼女は給与カットをよほど恨んでいるようだった。まあ、気持ちはわからなくはないんだけども。けれどもね?
いや、でも俺無報酬でここまできてるんだけどな……?
その俺にちょいちょいたかってきたくせになんだよ、と思うものの、今は大切な俺の通訳でもあるので下手なことは言えないが。
じゃあ俺はどうしてるのかって?フフフ。
俺だってこのよくわからん世界に落とされて伊達に月日を過ごしたわけではない!
この言葉が通じない、という状況を逆手にとって、もしかしたら俺みたいにゲームに取り込まれた人間がいないかを探しているのだ!
そう、必殺「アプリゲームに課金したことありませんか」攻撃だ。
この大陸にいる人間なら、もはや俺の言葉も通じないはず。ならばかつて向こうの大陸でこの質問を繰り広げ、不審な目で見られたようなことも起こるまい!
まあ、向こうの大陸からこっちに来た人だと通じちゃって気まずいけど、それでも変質者がられる率は下がるだろう。
そう思ってとった宿の部屋を出て、外に飛び出そうとしたその矢先。
ガラガラガラッ!ガシャンッ!!
ちょっとした喫茶スペースのようなところで、ボーイが盛大にカップをひっくり返しているのが視界に入った。
そういや勇者様は耳だけじゃなくてもちろん目だって良い。たぶんマサイ族並みだし視野も広い。見えすぎて逆に疲れるくらいだ。時々頭痛がするのはそのせいもあるのかもしれない。
その視界の片隅で、そのボーイが俺を見て真っ青な顔をしているのが見てとれた。
ん?これはもしやあれか?人間界に潜伏している魔王の手先とかか?
のわりには魔物らしく耳も尖ってなければ爪も長くなくて人間にしか見えない。いやそんな不衛生なやつを喫茶店で採用するとも思えないけれど。
やや小柄で(勇者のガタイが良すぎるという見方もある)、薄い茶色のショートヘアー。中性的な顔立ちで、女の子からは人気の出そうな雰囲気だ。
さすがは美麗なグラフィックが売りなだけある。モブキャラまで端正な顔立ちなもんで、現実世界での自分の容姿を思い浮かべた俺は心が折れそうだった。本来の俺は恐らくこの世界でモブにすらなれなさそうだった。
といかに容姿が良くっても。とにかくあの男が怪しいのは確かだ。
まあ万一なにか向こうが仕掛けてきたとしても、こちとら無敵の勇者様だ。あの優男風にやられることもないだろう。
そう結論つけて俺が無造作にそのボーイの方に向かってみれば。
「な、なんで勇者がここにいるんだ?勇者は俺じゃなかったのか!?」
と悲鳴にも近い声でその男が叫んだではないか。
日本語で。
これは。これはこれは。
ひょっとするとひょっとしちゃうんじゃないのかな!?
そう思って俺はとって置きの言葉を彼にかけた。必殺!
「アプリゲームに課金したことありませんか?」
すると彼は困惑しながらこう答えたではないか。
「え?あ、はい。ありますけど?」
と。
よっしゃあああああ!
快哉を叫ぶ俺。これで俺は一人じゃない!
現実世界を知る人間に出会えた喜びに乱舞する。
奇声を上げて喜び狂う俺に困惑するボーイ姿の男。
そしてカップをひっくり返され、お茶まみれになって怒ってたものの俺という闖入者の登場にどうしたら良いものか憤りを隠せない客の女。
さらに、騒ぎを聞き付けて、店の奥から飛び出てきた店主。
……ええと。説明するのも面倒だし。
てか俺ここの言葉わからないし。
頼みの綱の女魔導士は俺を置いて優雅にショッピングに行っちゃったし。金ないんじゃなかったのかよ。
ならば、だ。
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ああ、出来るなら女の子の方がよかったけれど、などと内心思いながら。
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