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第五章
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その重い足で、聡子は慧の収容されている病院へと向かった。会わせてもらえるかどうかはわからない。なにせ彼女は医師として一度過ちを犯しているのだ。これから世の怒りは私に向かってくるのだろう。実際に罪を犯した村上慧に対してよりも、それを許してしまった私に対して。だがそれは甘んじて受け入れなければ。その覚悟があったはずなのだから。
しかし、彼が解離性障害まで発症しているとは思っていなかった。聡子は唇を噛みしめながら考える。確かに不安障害や強迫症状が発症しているのは分かっていた。だから日常に差支えないよう薬も処方した。
だが、彼が見ていた夢の世界――あるべき日常の世界を過ごしていたのは、第三者に自身を投影した幻想だったのだろう。さらにもう一人。自身を擁護するための、〈真の勇者〉は彼の中にこそ存在していたのだ――。
彼の人生を背に負える覚悟があって立ち回ったんだろう?ならば結果がどうであれ、受け入れるしかないだろ。なあカイちゃん。
そう慰める品川の声が頭に響いた。腕にあの犬を抱いて。ああ、うっとおしい。そんなにその犬の方がかわいいの?部下の私より。あんな犬、早くいなくなってしまえばいいのに。自分だって彼の件に頭を突っ込んできたのに、すべて私の誤りだと言わんばかりの言い方。もっと頼りになると思っていた。部下のミスを切り捨てるほど冷たい上司だとは。
佐々木もそうだ、自分は関係ないですって顔をして、私のことなんて知らんふりだ。まして佐々木は彼に直接会っているのだ。後から「やっぱり解離性人格障害だったんですね」なんてしたり顔で言われたって、今さら。
やめよう、人のせいにしてもなにも解決しない。賽は投げられ、その目はすでに出されたのだ。あとはそれを、成す術もなく眺めることしか私には出来ないのだ。
立川相互病院で面会の旨を告げると、断られるかと思いきや病室を案内してもらえた。彼にはほかの精神科医が担当医としてついたはずだった。それもそうだ、彼を神経医療研究所から追い出した際、案内したのがこの病院の医者だった。そうしたのは他ならぬ自分ではないか。不思議に思いながらも病室を訪れると、ベッドで寝息を立てる慧の脇に、見覚えのある顔が座っていた。
「こんにちは、設楽さん。いらっしゃると思っていました」
「こんにちは……ええと、林刑事」
そこにいたのは林だった。先生のお陰でこの事件は解決したといっても過言ではありません。ありがとうございました。そう言って彼女の元を去って行ったあの刑事。慧と勇者の関係に、疑問を持っていた刑事。
彼は薄々感づいていたのかもしれない。村上慧こそが、レイプ犯を殺害した犯人なのではないかと。そしてその彼が今度は同僚の殺害未遂を犯した、同じ公園で。おそらく最初から答えは出ていたのだ。だから林は目撃者の笠原に慧の自転車の写真を見せた。
「彼に聞きたいことがあってきたのですが、どうにも私の手には余りまして。なにしろ話がぜんぜんかみ合わないのです。実際あそこで何が起こったのかもなにも。新しい担当医の方にも聞き出してもらうようお願いしたのですが、暖簾に腕押し状態の様で。けれど設楽先生ならうまく聞き出せるかもしれない。むしろこちらから連絡しようと思っていたところなのです」
「そうですか……しかしこの通り、私は失敗しているのです。その私に期待などされても」
半ば自称気味に聡子が返せば、
「けれど村上慧がそう言ったのです、あの刑事さんを呼んでくれ、と」
「刑事……私は刑事じゃないって、この子に言ったのに」
「どうやら混乱しているようで……事件時の記憶もあまりないようなのです。このままでは不起訴処分になる流れかと、担当医とも話しておりました」
「不起訴処分……」
真実は、慧に聞いてください。たぶん、彼は今思い出しているのでしょう。
田嶋修一はそう言っていた。思い出したからこそ、勇者の影に怯えて罪を犯したのだと。しかしなぜ彼が菊川を。
「これは推測なのですが、なぜ彼が菊川を襲ったかと言うと、彼女がバイト先のレジから金を盗んでいる、といううわさがあった為のようです」
「菊川が?ああ、でも……確かに彼女、やたらとレジにいた気がするわ」
以前訪れた店で、彼女がレジ近くでボーっとしていたのを思い出す。だとしても露骨すぎる、一番に疑われたって不思議じゃないのに、なぜそこにばかりいたのかしら。
「だが、勤務先に問い合わせたところその事実は確認取れなかった。……これは私の勘ですが、我々が店主に事情を聴いている間、その後ろでずっと青ざめた顔をした女の子が様子を伺っていました。もしかしたら、彼女が村上慧にそう思いこませたのかもしれません。被害者は美人でしたし、ちょっとした嫌がらせのつもりだったのかもしれません。実際に彼女が金を盗んでいたかどうかまでは分かりませんが」
では菊川こそ、純粋な事件の被害者なのだ。罪を犯したから罰せられる、そんな道理など存在しない。ただただ不運な事件の被害者。
「レイプ犯を殺害したのが村上慧ならば辻褄は付く。現に現場を再捜査したところ、茂みのゴミだまりに村上慧の指紋のついたビニール傘が見つかりました。さらには彼と思われる影の目撃証言もある」
「傘?」
「ええ、若干ですが、被害者のレイプ犯の体液が付着していた。いや、面目ありません。なにせ自殺だとばかり思っていましたし、死んだのが犯罪者だったから、ろくな捜査もされなかったのかもしれません」
では、それが彼の言う長い何か……「刀」だったのだろうか。まるで刀のように長傘を持って、村上慧はレイプ犯を襲った。直接あれで攻撃をしたわけではないのだろう。だが威嚇したり、防御に使う役立てくらいにはなったはずだ。そして後ろからまわりこみ、肘をつかんで首を切らせた。
――けれどそんなこと、本当に彼が出来たのだろうか?それになぜわざわざ自分に不利になるような証言を?
考え込む聡子をよそに、林は続ける。
「彼は菊川が犯人だと思っていた。悪い奴は懲らしめなければならない、そういう単純な理由なのではありませんか?ちょうど〈自称勇者〉が現れた頃合いです、それに感化されて、自分こそが勇者にふさわしいと思ったのかもしれない」
あの時、彼は叫んでいた。正しいのは俺なんだ、いまからそれを証明してやる!と。誰にも見えない田嶋吾郎の姿に向かって。いやちがう、あれは自分自身に怯えているようではなかったか。
「それだけではありません、彼は過去の事件の犯人に怯えていた。なぜかその犯人を偽物の、勇者気取りだとも言っていた。これはいったいどういうことでしょうか」
「さあ、それは私にはわかりません。ここから先は、先生が直接、彼に聞いた方が早いのでは」
では、そう言って彼は席を立った。病室には聡子と慧が残される。
彼女は静かに寝息を立てる彼を見つめながら、そっとこう告げた。
「慧くん、お願いだから目を覚まして。〈勇者〉は、あなた自身なんでしょう?」
*
目を覚まして?起きてるじゃないか。現に今、俺はこうして。
黒く光を湛えた彼の目を強く見つめながら、そう訴える女性がいる。あの時にいた女の人だ、あの時の。
彼の脳に赤が侵食する。コポコポと流れ出る赤色。ああしつこい。こびりついて離れやしない。四六時中頭の中に居座るその色が、うっとうしくてたまらない。
見慣れたリノリウムの床。そこにこびりつく枯れかけの花みたいな赤。早く捨ててしまえばいいのに、あんな死に損ない。そう思って花瓶に手を伸ばせば、女の子の泣く声が聞こえてきた。
どうしたのだろう、振り返ればお母さんとお父さんがなにやら騒いでいる。『お前は俺のものだから』『違う、向こうが勝手に付きまとってくるの』そうわめく声。嫌だな、僕たちが泣いて止めたところで、どうにもならないのに。
ぎゃあぎゃあ言い合いをしながら、二人がダイニングに入ってきた。四人掛けのテーブルに勢いよくお母さんが投げつけられる。
その衝撃で、倒れ、割れる花瓶。枯れかけの花びらが舞った。思わず僕は身を屈めた。静かにしてなきゃ、見つかったら危ない、あんなのいつものお父さんじゃない、あれは魔物だ、悪い怪物が憑りついているんだ。
お父さんがやってたゲーム。優しい国王様に、憑りついた悪い魔物。その魔物が、今度は長くてピカピカしたものを取り出してきた、危ない、僕はそう思った、けれど遅かった――。
もう遅いよ。
どこかで聞いた声がそう言った。
気づけばおうちが燃えていた。みんなで過ごしたおうちが。星がよく見えるだろう?そう嬉そうに言っていたお父さん。あなたたちの名前は空からとったのよ、優しく笑うお母さん。ああ、けれどそれは本当にあった思い出だったのだろうか。あのとき、俺は、何を――。
「あなたは、自分が過去に何をしたのか思い出してきたの?」
彼を見つめる女性の目が、哀願し慈悲を乞う哀れな男のものと重なった。おれじゃない、おれじゃあない。違う、お前なんだ、お前でなかったらいったい誰が。
「あなたが、勇者なのでしょう?自分のしたことは正しいと思うために生まれた〈真の勇者〉」
ちがう、そいつは田嶋吾朗だ、俺の大切な家族を奪った殺人鬼。そんなやつと俺を一緒にするなんて。
「あなたが怯えているのは居やしない田嶋吾朗にではない、両親を、さらには関係のなかった田嶋吾朗をも死に追いやってしまった自分自身」
俺が?俺が殺しただなんて、なんてひどいことを言うんだ、この人は。俺がそんなことするわけないじゃないか、俺が……?
「その自分自身に制裁を与えるために、〈勇者〉であるあなたが現れた。そうでしょう?」
ちがう、そう叫びそうになった彼の手を掴むものがいた。肘から先のない、氷のように冷たい腕。それが6本。
違うやめてくれ、僕があんなことをしたんじゃない、だって茜姉が言ったんじゃないか、あんたはなにもやっていないって。なんでその茜姉まで俺を、俺を苦しめる?俺はあんたは殺してないじゃないか、あんたは……。
「慧くん?」
そう心配げに顔色をうかがう女性と目があった。あの時にいた女の人。あんな場所にいたのだから、やはりこの人は刑事なのだろう。
刑事さん、悪をやっつけてくれる、正義の味方。
彼の手元の、少し色あせた紺色のハンカチ。どこかのブランドものなのだろうか。それは、高校生の男の子が持つには渋すぎた。まるで父の日に、子どもが安易に選んでプレゼントしたみたいなデザイン。
彼は手元のそれを握りしめた。渡せなかったプレゼント。優しかった父はもういない、魔物になってしまった、あろうことか、母を殺すような、おぞましい存在に。
だから倒してやった。魔物を。制裁を与えてやったのだ。
「そうだよ、俺が真の勇者だ。悪を滅ぼすために生まれた存在」
そう言う彼の顔つきは、今まで見たことのないものだった。常になにかに怯えていたような瞳はしっかりと、反らされることなく聡子の瞳を見つめていた。頑なで、ひどく冷え冷えとした星のような瞳だった。
「彼の姉は裁かれた。彼女が陥れた、田嶋吾朗の弟によって。だがもう一人、裁かれるべき人間がいる」
凛とした声だった。けれど同時に、ひどく無機質な印象を受けた。私の知っている慧くんはどこにいってしまったのだろう。あの儚げな横顔はそこにはなかった。
「彼は過ちを犯した。自身の正しさを証明するためだけに、悪を断とうとした」
「それは……村上慧、あなたのこと?あなたが、菊川美姫を悪だと思って制裁を与えたのではなくて?」
「そうだ、けれどそれは俺ではない。俺は村上慧じゃない、木村慧。村上慧は、木村慧から制裁を与えられるのを怯えていた。だから無理矢理証明しようとした、自分は正しいのだと、自身の正しさを証明するために悪を欲した」
「木村慧……あなたは、あのときの慧くんなのね?あなたのご両親が殺された――」
父親を殺したのは弟だ、そう姉が言っていたと。
「かつて俺の父だったものが、罪なき母親を殺した。だから俺は制裁を与えてやった。あれは、いつもの父親じゃなかった、まるで魔物のようだった」
「魔物……だから殺したと?まるでゲームみたいじゃない、確かに人を殺すのは罪だわ。けれどなぜあなたに裁く権利があると思ったの?まだ七歳の子どもだったあなたが」
「村上慧は、俺の存在に封をした。意図的にか、無意識にかはわからない。だが、村上慧はこうも思っていた。あなたの言う通りだ、刑事さん。なぜ木村慧に、罪を裁く権利があったのかと。彼は果たして正しかったのか、と。そうして俺を深く沈めた」
「それは……村上慧は、木村慧の正しさの根拠に疑問を抱いてたってこと?」
そんなこと――ありえないのではないか。木村慧は慧自身の罪から逃れようとする意識が作り上げた人格なのではないか。ならばそうして生まれた〈勇者〉なる木村慧の存在を否定などするだろうか。否定などしてしまったら、彼自身の罪を認めるようなものではないのか――。
「その通り。村上慧は、木村慧の罪を裁いてほしいと願った。きっかけはわからない、俺が悪を滅ぼす様を見てしまったのかもしれないし、姉が同じような殺され方をしたかもしれない。だがその罪を裁くために、〈勇者〉である木村慧が今こうして現れている。さて、どうしたものだろうか」
自分で自分を罰したいと思ったとき、自分の中の本来もっとも罪深きものが現れてしまった。なんという矛盾だろう、そしてその罪深きものこそが、正義の使者である勇者の名を語っている――。
「俺は、悪なのだろうか。悪を滅ぼすべき俺こそが、悪なのか?父は母を殺した。理由はわからない、だが殺されていい理由などないだろう。木村慧は――俺は、ひどく怒りを感じると共に、とても悲しかった。少なくとも俺の中の父親は優しかったはずだ、そう記憶している。だから木村慧はこうして父の日に備えてプレゼントを用意していた。結局それは渡されることはなかった。父は父でなくなってしまったからだ。だから制裁を与えた」
彼は、肩を落としてハンカチを握りしめた。ああ、あれは彼にとって、父親の象徴だったのだ。優しかった、けれど自分が殺めてしまった父の。
「さあ、刑事さん。俺はどうしたら良いだろうか。村上慧は木村慧を裁いて欲しがっている。だが俺は俺自身を裁くことなんてできない。なにせ、俺は正しいことをしたのだという自負がある」
なら刑事さん。彼は小さな声でこう言った。
あなたなら俺を裁くことが出来るか?なにせあなたは警察官、この国における正義の象徴なのだから、と。
聡子は答えに詰まってしまった。そもそも私は刑事なんかじゃない、あなたが勝手に勘違いしただけじゃない。それに――、私に、人を裁く権利などあるものか。この私に。
握りしめた聡子の手に、ざらりとした生暖かいものが触れた気がした。何も知らず、私を信用していた哀れな子犬の舌先が。ちがう、ミルコ。私じゃない、私は知らない――。
「少なくとも、私一人で決められるようなことではない、人を裁くということは。しかるべき裁判を通じて、多くの人によって判断されなければならない」
彼女はそう答えるしかできなかった。
そうですか、じゃあ、そうしてもらいましょう。
そう言って彼は薄く笑った。彼女が見ていた村上慧のそれと大きく異なるその顔つき。
どちらが本当の慧くんなの?
そう問うたところで、おそらく本人にもわからないのだろう、真実は。そしてそれは一生明らかにされないのだ。
村上慧が不起訴処分で処理されることなど伝えたところで、もはやどうにもならないのだ。
彼は裁かれる機会を失ってしまっていた。罪をようやく思い出したというのに、その罪は罰せられることなく深く淀んでいくだけなのだ。
世界がぐらついていた。歪むベッド。けれどそのなかで、彼は再び穏やかな寝息を立て始めていた。この顔はどちらのものなのだろう、罪を告白した晴れやかささえ感じられるその寝顔。
恐らく、彼は裁いて欲しかったのだろう、姉のように。だがそれさえ許されず、ただただ罪を抱えて深く、深く沈んでいくしかないのだ。現実との境もわからぬ、夢のような世界のなかで。
嫌な汗をかいていた。ぐらぐらと揺れる病室から逃げ出そうと壁を這って外に出た。冬の、冷たい空気。
空は茜から藍色の闇へと姿を変えようとしていた。そしてそこに散らされていく星々。いつも通りの空だった。いつもと変わらぬその世界。だが聡子は、そこに不意に一人落とされたような恐怖を感じていた。
思わずうずくまる聡子の足元で、犬が鳴いたような気がした。
しかし、彼が解離性障害まで発症しているとは思っていなかった。聡子は唇を噛みしめながら考える。確かに不安障害や強迫症状が発症しているのは分かっていた。だから日常に差支えないよう薬も処方した。
だが、彼が見ていた夢の世界――あるべき日常の世界を過ごしていたのは、第三者に自身を投影した幻想だったのだろう。さらにもう一人。自身を擁護するための、〈真の勇者〉は彼の中にこそ存在していたのだ――。
彼の人生を背に負える覚悟があって立ち回ったんだろう?ならば結果がどうであれ、受け入れるしかないだろ。なあカイちゃん。
そう慰める品川の声が頭に響いた。腕にあの犬を抱いて。ああ、うっとおしい。そんなにその犬の方がかわいいの?部下の私より。あんな犬、早くいなくなってしまえばいいのに。自分だって彼の件に頭を突っ込んできたのに、すべて私の誤りだと言わんばかりの言い方。もっと頼りになると思っていた。部下のミスを切り捨てるほど冷たい上司だとは。
佐々木もそうだ、自分は関係ないですって顔をして、私のことなんて知らんふりだ。まして佐々木は彼に直接会っているのだ。後から「やっぱり解離性人格障害だったんですね」なんてしたり顔で言われたって、今さら。
やめよう、人のせいにしてもなにも解決しない。賽は投げられ、その目はすでに出されたのだ。あとはそれを、成す術もなく眺めることしか私には出来ないのだ。
立川相互病院で面会の旨を告げると、断られるかと思いきや病室を案内してもらえた。彼にはほかの精神科医が担当医としてついたはずだった。それもそうだ、彼を神経医療研究所から追い出した際、案内したのがこの病院の医者だった。そうしたのは他ならぬ自分ではないか。不思議に思いながらも病室を訪れると、ベッドで寝息を立てる慧の脇に、見覚えのある顔が座っていた。
「こんにちは、設楽さん。いらっしゃると思っていました」
「こんにちは……ええと、林刑事」
そこにいたのは林だった。先生のお陰でこの事件は解決したといっても過言ではありません。ありがとうございました。そう言って彼女の元を去って行ったあの刑事。慧と勇者の関係に、疑問を持っていた刑事。
彼は薄々感づいていたのかもしれない。村上慧こそが、レイプ犯を殺害した犯人なのではないかと。そしてその彼が今度は同僚の殺害未遂を犯した、同じ公園で。おそらく最初から答えは出ていたのだ。だから林は目撃者の笠原に慧の自転車の写真を見せた。
「彼に聞きたいことがあってきたのですが、どうにも私の手には余りまして。なにしろ話がぜんぜんかみ合わないのです。実際あそこで何が起こったのかもなにも。新しい担当医の方にも聞き出してもらうようお願いしたのですが、暖簾に腕押し状態の様で。けれど設楽先生ならうまく聞き出せるかもしれない。むしろこちらから連絡しようと思っていたところなのです」
「そうですか……しかしこの通り、私は失敗しているのです。その私に期待などされても」
半ば自称気味に聡子が返せば、
「けれど村上慧がそう言ったのです、あの刑事さんを呼んでくれ、と」
「刑事……私は刑事じゃないって、この子に言ったのに」
「どうやら混乱しているようで……事件時の記憶もあまりないようなのです。このままでは不起訴処分になる流れかと、担当医とも話しておりました」
「不起訴処分……」
真実は、慧に聞いてください。たぶん、彼は今思い出しているのでしょう。
田嶋修一はそう言っていた。思い出したからこそ、勇者の影に怯えて罪を犯したのだと。しかしなぜ彼が菊川を。
「これは推測なのですが、なぜ彼が菊川を襲ったかと言うと、彼女がバイト先のレジから金を盗んでいる、といううわさがあった為のようです」
「菊川が?ああ、でも……確かに彼女、やたらとレジにいた気がするわ」
以前訪れた店で、彼女がレジ近くでボーっとしていたのを思い出す。だとしても露骨すぎる、一番に疑われたって不思議じゃないのに、なぜそこにばかりいたのかしら。
「だが、勤務先に問い合わせたところその事実は確認取れなかった。……これは私の勘ですが、我々が店主に事情を聴いている間、その後ろでずっと青ざめた顔をした女の子が様子を伺っていました。もしかしたら、彼女が村上慧にそう思いこませたのかもしれません。被害者は美人でしたし、ちょっとした嫌がらせのつもりだったのかもしれません。実際に彼女が金を盗んでいたかどうかまでは分かりませんが」
では菊川こそ、純粋な事件の被害者なのだ。罪を犯したから罰せられる、そんな道理など存在しない。ただただ不運な事件の被害者。
「レイプ犯を殺害したのが村上慧ならば辻褄は付く。現に現場を再捜査したところ、茂みのゴミだまりに村上慧の指紋のついたビニール傘が見つかりました。さらには彼と思われる影の目撃証言もある」
「傘?」
「ええ、若干ですが、被害者のレイプ犯の体液が付着していた。いや、面目ありません。なにせ自殺だとばかり思っていましたし、死んだのが犯罪者だったから、ろくな捜査もされなかったのかもしれません」
では、それが彼の言う長い何か……「刀」だったのだろうか。まるで刀のように長傘を持って、村上慧はレイプ犯を襲った。直接あれで攻撃をしたわけではないのだろう。だが威嚇したり、防御に使う役立てくらいにはなったはずだ。そして後ろからまわりこみ、肘をつかんで首を切らせた。
――けれどそんなこと、本当に彼が出来たのだろうか?それになぜわざわざ自分に不利になるような証言を?
考え込む聡子をよそに、林は続ける。
「彼は菊川が犯人だと思っていた。悪い奴は懲らしめなければならない、そういう単純な理由なのではありませんか?ちょうど〈自称勇者〉が現れた頃合いです、それに感化されて、自分こそが勇者にふさわしいと思ったのかもしれない」
あの時、彼は叫んでいた。正しいのは俺なんだ、いまからそれを証明してやる!と。誰にも見えない田嶋吾郎の姿に向かって。いやちがう、あれは自分自身に怯えているようではなかったか。
「それだけではありません、彼は過去の事件の犯人に怯えていた。なぜかその犯人を偽物の、勇者気取りだとも言っていた。これはいったいどういうことでしょうか」
「さあ、それは私にはわかりません。ここから先は、先生が直接、彼に聞いた方が早いのでは」
では、そう言って彼は席を立った。病室には聡子と慧が残される。
彼女は静かに寝息を立てる彼を見つめながら、そっとこう告げた。
「慧くん、お願いだから目を覚まして。〈勇者〉は、あなた自身なんでしょう?」
*
目を覚まして?起きてるじゃないか。現に今、俺はこうして。
黒く光を湛えた彼の目を強く見つめながら、そう訴える女性がいる。あの時にいた女の人だ、あの時の。
彼の脳に赤が侵食する。コポコポと流れ出る赤色。ああしつこい。こびりついて離れやしない。四六時中頭の中に居座るその色が、うっとうしくてたまらない。
見慣れたリノリウムの床。そこにこびりつく枯れかけの花みたいな赤。早く捨ててしまえばいいのに、あんな死に損ない。そう思って花瓶に手を伸ばせば、女の子の泣く声が聞こえてきた。
どうしたのだろう、振り返ればお母さんとお父さんがなにやら騒いでいる。『お前は俺のものだから』『違う、向こうが勝手に付きまとってくるの』そうわめく声。嫌だな、僕たちが泣いて止めたところで、どうにもならないのに。
ぎゃあぎゃあ言い合いをしながら、二人がダイニングに入ってきた。四人掛けのテーブルに勢いよくお母さんが投げつけられる。
その衝撃で、倒れ、割れる花瓶。枯れかけの花びらが舞った。思わず僕は身を屈めた。静かにしてなきゃ、見つかったら危ない、あんなのいつものお父さんじゃない、あれは魔物だ、悪い怪物が憑りついているんだ。
お父さんがやってたゲーム。優しい国王様に、憑りついた悪い魔物。その魔物が、今度は長くてピカピカしたものを取り出してきた、危ない、僕はそう思った、けれど遅かった――。
もう遅いよ。
どこかで聞いた声がそう言った。
気づけばおうちが燃えていた。みんなで過ごしたおうちが。星がよく見えるだろう?そう嬉そうに言っていたお父さん。あなたたちの名前は空からとったのよ、優しく笑うお母さん。ああ、けれどそれは本当にあった思い出だったのだろうか。あのとき、俺は、何を――。
「あなたは、自分が過去に何をしたのか思い出してきたの?」
彼を見つめる女性の目が、哀願し慈悲を乞う哀れな男のものと重なった。おれじゃない、おれじゃあない。違う、お前なんだ、お前でなかったらいったい誰が。
「あなたが、勇者なのでしょう?自分のしたことは正しいと思うために生まれた〈真の勇者〉」
ちがう、そいつは田嶋吾朗だ、俺の大切な家族を奪った殺人鬼。そんなやつと俺を一緒にするなんて。
「あなたが怯えているのは居やしない田嶋吾朗にではない、両親を、さらには関係のなかった田嶋吾朗をも死に追いやってしまった自分自身」
俺が?俺が殺しただなんて、なんてひどいことを言うんだ、この人は。俺がそんなことするわけないじゃないか、俺が……?
「その自分自身に制裁を与えるために、〈勇者〉であるあなたが現れた。そうでしょう?」
ちがう、そう叫びそうになった彼の手を掴むものがいた。肘から先のない、氷のように冷たい腕。それが6本。
違うやめてくれ、僕があんなことをしたんじゃない、だって茜姉が言ったんじゃないか、あんたはなにもやっていないって。なんでその茜姉まで俺を、俺を苦しめる?俺はあんたは殺してないじゃないか、あんたは……。
「慧くん?」
そう心配げに顔色をうかがう女性と目があった。あの時にいた女の人。あんな場所にいたのだから、やはりこの人は刑事なのだろう。
刑事さん、悪をやっつけてくれる、正義の味方。
彼の手元の、少し色あせた紺色のハンカチ。どこかのブランドものなのだろうか。それは、高校生の男の子が持つには渋すぎた。まるで父の日に、子どもが安易に選んでプレゼントしたみたいなデザイン。
彼は手元のそれを握りしめた。渡せなかったプレゼント。優しかった父はもういない、魔物になってしまった、あろうことか、母を殺すような、おぞましい存在に。
だから倒してやった。魔物を。制裁を与えてやったのだ。
「そうだよ、俺が真の勇者だ。悪を滅ぼすために生まれた存在」
そう言う彼の顔つきは、今まで見たことのないものだった。常になにかに怯えていたような瞳はしっかりと、反らされることなく聡子の瞳を見つめていた。頑なで、ひどく冷え冷えとした星のような瞳だった。
「彼の姉は裁かれた。彼女が陥れた、田嶋吾朗の弟によって。だがもう一人、裁かれるべき人間がいる」
凛とした声だった。けれど同時に、ひどく無機質な印象を受けた。私の知っている慧くんはどこにいってしまったのだろう。あの儚げな横顔はそこにはなかった。
「彼は過ちを犯した。自身の正しさを証明するためだけに、悪を断とうとした」
「それは……村上慧、あなたのこと?あなたが、菊川美姫を悪だと思って制裁を与えたのではなくて?」
「そうだ、けれどそれは俺ではない。俺は村上慧じゃない、木村慧。村上慧は、木村慧から制裁を与えられるのを怯えていた。だから無理矢理証明しようとした、自分は正しいのだと、自身の正しさを証明するために悪を欲した」
「木村慧……あなたは、あのときの慧くんなのね?あなたのご両親が殺された――」
父親を殺したのは弟だ、そう姉が言っていたと。
「かつて俺の父だったものが、罪なき母親を殺した。だから俺は制裁を与えてやった。あれは、いつもの父親じゃなかった、まるで魔物のようだった」
「魔物……だから殺したと?まるでゲームみたいじゃない、確かに人を殺すのは罪だわ。けれどなぜあなたに裁く権利があると思ったの?まだ七歳の子どもだったあなたが」
「村上慧は、俺の存在に封をした。意図的にか、無意識にかはわからない。だが、村上慧はこうも思っていた。あなたの言う通りだ、刑事さん。なぜ木村慧に、罪を裁く権利があったのかと。彼は果たして正しかったのか、と。そうして俺を深く沈めた」
「それは……村上慧は、木村慧の正しさの根拠に疑問を抱いてたってこと?」
そんなこと――ありえないのではないか。木村慧は慧自身の罪から逃れようとする意識が作り上げた人格なのではないか。ならばそうして生まれた〈勇者〉なる木村慧の存在を否定などするだろうか。否定などしてしまったら、彼自身の罪を認めるようなものではないのか――。
「その通り。村上慧は、木村慧の罪を裁いてほしいと願った。きっかけはわからない、俺が悪を滅ぼす様を見てしまったのかもしれないし、姉が同じような殺され方をしたかもしれない。だがその罪を裁くために、〈勇者〉である木村慧が今こうして現れている。さて、どうしたものだろうか」
自分で自分を罰したいと思ったとき、自分の中の本来もっとも罪深きものが現れてしまった。なんという矛盾だろう、そしてその罪深きものこそが、正義の使者である勇者の名を語っている――。
「俺は、悪なのだろうか。悪を滅ぼすべき俺こそが、悪なのか?父は母を殺した。理由はわからない、だが殺されていい理由などないだろう。木村慧は――俺は、ひどく怒りを感じると共に、とても悲しかった。少なくとも俺の中の父親は優しかったはずだ、そう記憶している。だから木村慧はこうして父の日に備えてプレゼントを用意していた。結局それは渡されることはなかった。父は父でなくなってしまったからだ。だから制裁を与えた」
彼は、肩を落としてハンカチを握りしめた。ああ、あれは彼にとって、父親の象徴だったのだ。優しかった、けれど自分が殺めてしまった父の。
「さあ、刑事さん。俺はどうしたら良いだろうか。村上慧は木村慧を裁いて欲しがっている。だが俺は俺自身を裁くことなんてできない。なにせ、俺は正しいことをしたのだという自負がある」
なら刑事さん。彼は小さな声でこう言った。
あなたなら俺を裁くことが出来るか?なにせあなたは警察官、この国における正義の象徴なのだから、と。
聡子は答えに詰まってしまった。そもそも私は刑事なんかじゃない、あなたが勝手に勘違いしただけじゃない。それに――、私に、人を裁く権利などあるものか。この私に。
握りしめた聡子の手に、ざらりとした生暖かいものが触れた気がした。何も知らず、私を信用していた哀れな子犬の舌先が。ちがう、ミルコ。私じゃない、私は知らない――。
「少なくとも、私一人で決められるようなことではない、人を裁くということは。しかるべき裁判を通じて、多くの人によって判断されなければならない」
彼女はそう答えるしかできなかった。
そうですか、じゃあ、そうしてもらいましょう。
そう言って彼は薄く笑った。彼女が見ていた村上慧のそれと大きく異なるその顔つき。
どちらが本当の慧くんなの?
そう問うたところで、おそらく本人にもわからないのだろう、真実は。そしてそれは一生明らかにされないのだ。
村上慧が不起訴処分で処理されることなど伝えたところで、もはやどうにもならないのだ。
彼は裁かれる機会を失ってしまっていた。罪をようやく思い出したというのに、その罪は罰せられることなく深く淀んでいくだけなのだ。
世界がぐらついていた。歪むベッド。けれどそのなかで、彼は再び穏やかな寝息を立て始めていた。この顔はどちらのものなのだろう、罪を告白した晴れやかささえ感じられるその寝顔。
恐らく、彼は裁いて欲しかったのだろう、姉のように。だがそれさえ許されず、ただただ罪を抱えて深く、深く沈んでいくしかないのだ。現実との境もわからぬ、夢のような世界のなかで。
嫌な汗をかいていた。ぐらぐらと揺れる病室から逃げ出そうと壁を這って外に出た。冬の、冷たい空気。
空は茜から藍色の闇へと姿を変えようとしていた。そしてそこに散らされていく星々。いつも通りの空だった。いつもと変わらぬその世界。だが聡子は、そこに不意に一人落とされたような恐怖を感じていた。
思わずうずくまる聡子の足元で、犬が鳴いたような気がした。
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(^o^;
面白かったです、ありがとうございました!