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第1章 開戦、硫黄島の戦い
第6話 残存アメリカ艦隊VS神国第一艦隊
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神国の攻撃を受け、生き残ったアメリカ第5艦隊の5個任務部隊は、硫黄島から離れ、生き残った艦船で艦隊を組み、グアムを目指していた。
生き残ったのは、正規空母8隻、軽空母5隻、戦艦8隻、重巡洋艦8隻、軽巡洋艦7隻、駆逐艦49隻、輸送艦45隻。空母や戦艦、巡洋艦は損傷を受けている艦がほとんどで、損傷がないのは、駆逐艦や輸送船などの艦船のみだった。
「ファック!日本の機体の航続距離が長いことは知っているが、空母もないのにどこから飛んで来たんだ!」
テリブル(恐ろしい)・ターナーの異名を持つ、リッチモンド・K・ターナー大将は、ミズーリの艦橋で、怒鳴ってた。旗艦であったサラトガが損傷を受けたため、ミズーリに移譲していた。
「落ち着いてください、ターナー大将。」
ミズーリが旗艦をしている第58任務部隊指揮官、マーク・ミッチャー中将がそう声を掛けた。
「落ち着いていられるか!艦隊のほとんどが沈むか、大破してそのまま置いてきたのだぞ!しかも無傷な艦船は駆逐艦や輸送船しか残っていないんだぞ!こんな中、攻撃を受けたらどうするんだ!?」
「だからこそ、落ち着いて状況を確認すべきです。」
その言葉で、少しは落ち着いたのか、ターナー大将はミッチャー中将の方を向いた。
「日本の空母は、先のレイテ沖海戦でほとんど沈めたはずです。それなのにあれだけの規模の航空機を運用できる。その事から考えられるに日本はまだ、空母を持っている。」
「そんな分けないだろ!情報部からの情報や、陸軍の爆撃機が空撮では、空母は写ってなかったぞ?何処に空母やあれだけの練度を持つパイロットがいたと言うだ?」
ターナー大将の言うとおり、この時の日本はレイテ沖海戦でほとんどの戦力をなくし、残っている空母も8隻ほどしか残っていなかった。
「分かりません。しかし、我々を攻撃したのが艦載機なのは事実です。今は離脱をだいいちに考えるべきです。」
「艦隊の速度を上げることはできるか?」
「無理です。今の艦隊速力は15ノット、艦隊が無傷なら20ノットは出せますがほとんどの空母が先の攻撃により機関部を損傷して、23ノットが限界です。燃料を考えると、今の速度が限界です。」
「クッソ!駆逐艦を外周に配置し、その内側に巡洋艦を配置、損傷した空母や輸送船を中心におけ!」
「それがべストだと思います。すぐに各艦に伝えます。」
すぐに艦隊が生き残るための最善の策を取った。
しかし、迫りくる神国の艦隊には満足の行く状態ではなかった。
硫黄島の海戦から4日目、アメリカ艦隊がグアムまで残り半分まで進んだ時、先行しているレーダー・ピケット艦ギアリング級駆逐艦のレーダーに艦影が映しだされた。
レーダー手のマック・サーストン1等兵はレーダーに映った反応を上官に報告した。
「うん?別友軍の艦隊か?大尉!近くに別の艦隊がいますか?」
「そんな話は聞いてないぞ?何かレーダーに映ったのか?」
「はい、多数の艦影を捉えています。」
「見せてみろ。・・・ッ!」
「どうかしましたか?」
「急いで本体に連絡しろ!これは、敵艦隊だ!」
レーダーが捕えたのは、神国が誇る海上王者、戦艦を主力とした第一艦隊が先の攻撃で損傷を受けたアメリカ艦隊に進撃していた。
アメリカ艦隊攻撃後、艦載機の帰還を待ちアメリカ艦隊を追撃するための編成を話し合っていた。
黒島参謀が艦隊の編成を長官に意見した。
「長官、ここは高速で航行できる。天城型、金剛型を八隻の第八艦隊と戦艦と真正面から打ち合える第一艦隊を向かわせるべきだと思います。さらに第二艦隊と第四艦隊を加えた。重巡洋艦八隻、重雷装巡洋艦二隻、軽巡洋艦十六隻、駆逐艦三十隻編成で行くべきです。それに烈風の護衛を入れば、問題ないと思います。」
「損傷している敵てとはいえ油断するな。それより偵察機からの報告は?」
「いまだに発見の報告は受けておりません。近くの拠点、一時避難できる場所は、グアム、フィリピン、レイテの何処かに一時避難するはずです。」
海図を指しながら黒島参謀が作戦を提案していると扉をノックする音が響いた。
「入れ。」
「失礼します。偵察機から敵艦隊発見の通信を受信しました。」
通信兵が敬礼しながら報告してきた。
「敵艦隊は何処に向かって進んでいる?」
「は、偵察員が確認したところ、ここから1000海里の所を航行中、グアムを目指していると思われます。」
「やはりか、すぐに八八艦隊と第一艦隊に連絡を入れろ。すぐに出撃させる。」
「了解しました。」
敬礼しすぐに退出していった。
「長官、距離的に烈風の航続距離外です。艦隊に防空巡洋艦と防空駆逐艦を数隻加えましょう。敵の空母が万が一、使用可能であった場合少しでも被害が軽くできます。」
「それがいいだろう。敵の空母は損傷しているとはいえ、アメリカのダメージコントロールなら使えるようになっている可能性もある。けして油断するなと、艦隊に伝えておいてくれ。」
「了解しました。失礼します。」
敬礼してから一礼して出ていった。
「第四水雷戦隊と第六艦隊を艦隊に加えろそれで、対空能力は問題ないはずだ。」
「私もそれで問題ないと思います。」
艦隊の編成が決められた。
第一艦隊と第八艦隊を主力とする艦隊が編成された。それを指揮するのは、高須四郎中将。旗艦は天城型一番天城。
高速戦艦金剛型、天城型の速度と超弩級戦艦の大和型と長門型の砲撃力をあわせ持つ艦隊がアメリカ軍の残存艦隊を目指していると出航した。
先行するのは、第八艦隊と第四艦隊がアメリカ軍を待ち伏せするために巡航速度ギリギリまで、速度を上げて海を進んでいく。
接敵予想は4日後。
4日後にアメリカ軍の残存狩りが始まろうとしていた。
生き残ったのは、正規空母8隻、軽空母5隻、戦艦8隻、重巡洋艦8隻、軽巡洋艦7隻、駆逐艦49隻、輸送艦45隻。空母や戦艦、巡洋艦は損傷を受けている艦がほとんどで、損傷がないのは、駆逐艦や輸送船などの艦船のみだった。
「ファック!日本の機体の航続距離が長いことは知っているが、空母もないのにどこから飛んで来たんだ!」
テリブル(恐ろしい)・ターナーの異名を持つ、リッチモンド・K・ターナー大将は、ミズーリの艦橋で、怒鳴ってた。旗艦であったサラトガが損傷を受けたため、ミズーリに移譲していた。
「落ち着いてください、ターナー大将。」
ミズーリが旗艦をしている第58任務部隊指揮官、マーク・ミッチャー中将がそう声を掛けた。
「落ち着いていられるか!艦隊のほとんどが沈むか、大破してそのまま置いてきたのだぞ!しかも無傷な艦船は駆逐艦や輸送船しか残っていないんだぞ!こんな中、攻撃を受けたらどうするんだ!?」
「だからこそ、落ち着いて状況を確認すべきです。」
その言葉で、少しは落ち着いたのか、ターナー大将はミッチャー中将の方を向いた。
「日本の空母は、先のレイテ沖海戦でほとんど沈めたはずです。それなのにあれだけの規模の航空機を運用できる。その事から考えられるに日本はまだ、空母を持っている。」
「そんな分けないだろ!情報部からの情報や、陸軍の爆撃機が空撮では、空母は写ってなかったぞ?何処に空母やあれだけの練度を持つパイロットがいたと言うだ?」
ターナー大将の言うとおり、この時の日本はレイテ沖海戦でほとんどの戦力をなくし、残っている空母も8隻ほどしか残っていなかった。
「分かりません。しかし、我々を攻撃したのが艦載機なのは事実です。今は離脱をだいいちに考えるべきです。」
「艦隊の速度を上げることはできるか?」
「無理です。今の艦隊速力は15ノット、艦隊が無傷なら20ノットは出せますがほとんどの空母が先の攻撃により機関部を損傷して、23ノットが限界です。燃料を考えると、今の速度が限界です。」
「クッソ!駆逐艦を外周に配置し、その内側に巡洋艦を配置、損傷した空母や輸送船を中心におけ!」
「それがべストだと思います。すぐに各艦に伝えます。」
すぐに艦隊が生き残るための最善の策を取った。
しかし、迫りくる神国の艦隊には満足の行く状態ではなかった。
硫黄島の海戦から4日目、アメリカ艦隊がグアムまで残り半分まで進んだ時、先行しているレーダー・ピケット艦ギアリング級駆逐艦のレーダーに艦影が映しだされた。
レーダー手のマック・サーストン1等兵はレーダーに映った反応を上官に報告した。
「うん?別友軍の艦隊か?大尉!近くに別の艦隊がいますか?」
「そんな話は聞いてないぞ?何かレーダーに映ったのか?」
「はい、多数の艦影を捉えています。」
「見せてみろ。・・・ッ!」
「どうかしましたか?」
「急いで本体に連絡しろ!これは、敵艦隊だ!」
レーダーが捕えたのは、神国が誇る海上王者、戦艦を主力とした第一艦隊が先の攻撃で損傷を受けたアメリカ艦隊に進撃していた。
アメリカ艦隊攻撃後、艦載機の帰還を待ちアメリカ艦隊を追撃するための編成を話し合っていた。
黒島参謀が艦隊の編成を長官に意見した。
「長官、ここは高速で航行できる。天城型、金剛型を八隻の第八艦隊と戦艦と真正面から打ち合える第一艦隊を向かわせるべきだと思います。さらに第二艦隊と第四艦隊を加えた。重巡洋艦八隻、重雷装巡洋艦二隻、軽巡洋艦十六隻、駆逐艦三十隻編成で行くべきです。それに烈風の護衛を入れば、問題ないと思います。」
「損傷している敵てとはいえ油断するな。それより偵察機からの報告は?」
「いまだに発見の報告は受けておりません。近くの拠点、一時避難できる場所は、グアム、フィリピン、レイテの何処かに一時避難するはずです。」
海図を指しながら黒島参謀が作戦を提案していると扉をノックする音が響いた。
「入れ。」
「失礼します。偵察機から敵艦隊発見の通信を受信しました。」
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「敵艦隊は何処に向かって進んでいる?」
「は、偵察員が確認したところ、ここから1000海里の所を航行中、グアムを目指していると思われます。」
「やはりか、すぐに八八艦隊と第一艦隊に連絡を入れろ。すぐに出撃させる。」
「了解しました。」
敬礼しすぐに退出していった。
「長官、距離的に烈風の航続距離外です。艦隊に防空巡洋艦と防空駆逐艦を数隻加えましょう。敵の空母が万が一、使用可能であった場合少しでも被害が軽くできます。」
「それがいいだろう。敵の空母は損傷しているとはいえ、アメリカのダメージコントロールなら使えるようになっている可能性もある。けして油断するなと、艦隊に伝えておいてくれ。」
「了解しました。失礼します。」
敬礼してから一礼して出ていった。
「第四水雷戦隊と第六艦隊を艦隊に加えろそれで、対空能力は問題ないはずだ。」
「私もそれで問題ないと思います。」
艦隊の編成が決められた。
第一艦隊と第八艦隊を主力とする艦隊が編成された。それを指揮するのは、高須四郎中将。旗艦は天城型一番天城。
高速戦艦金剛型、天城型の速度と超弩級戦艦の大和型と長門型の砲撃力をあわせ持つ艦隊がアメリカ軍の残存艦隊を目指していると出航した。
先行するのは、第八艦隊と第四艦隊がアメリカ軍を待ち伏せするために巡航速度ギリギリまで、速度を上げて海を進んでいく。
接敵予想は4日後。
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