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復讐編
ep3 目的と行動
しおりを挟むとりあえず自分は
これから使うであろう物を手短に探した
引き出しを開けて二重底になっている
1段目の底を取って祖父の遺品から見つけた
折りたたみナイフ
を手に取ったあとに
家の鍵を手に取ってリュックの中に
衣服や食料をありったけ詰めてそれを背負う
( アレ………使えるかな、、? )
最後に 玄関 に置いてある
身体を鍛えるために買ったはずだが
全く使わなかった1メートルと少しある
黒い木刀
を手に持った
ズッシリとした重みが手から伝わってくる
( 準備はしたものの どこに行こうか?……)
今になって思ったけど
目的地を決めていなかった自分に呆れそうになる
復讐のためには
あの串間たちと遭遇しなければならない
しかし人が集まる場所ってどこだろうか…
考えているとすぐに浮かんだのは
学校…………
あそこなら
人も沢山いるだろうし遭遇しやすいはずだ
それに
今は人ごみに紛れるのも得策だと思う
あれだけ沢山いるのに
1体も家に入ってこなかったことから
流石にゾンビに鍵のかかったドアの仕組みを
理解する知能はないらしい
それに足を引きずってるから足も遅そうだ
しかもこっちは陸上部だ
瞬発力では負ける気がしない
そんな事を考えていても実は結構怖い
確かに足が遅くても囲まれでもしたら即アウトだ
そんな時に外から 男性の悲鳴 が聞こえた
急いで窓のそばへ向かい覗いてみると
「うわぁああああっっ……!!」
その男性は腰を抜かし
ゾンビたちが囲むように迫ってきている
小さな虫にアリが集り蠢いているようだった
「やめて! やめてくださいっ……!!」
そう必死に懇願するも
ゾンビ達に囲まれて手足を引きちぎられた
ブチブチブチブチッ!………
「ぎゃぁあ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"っ………!!」
悲鳴と共に赤い液体が勢いよく飛び散った
彼の体はピクピクと痙攣している
ショックで何も言えなかった……
さっきまで復讐を望んでた
自分が馬鹿みたいに感じた…
初めて人の死を目撃した
辺りは血だらけで彼はまだ痙攣している……
彼の四肢のない体は
まるでダルマのように見えてきてしまう
その光景は恐怖をより一層際立たせた……… が
もともと 破滅した人生 だったのだ
どうせなら一つ派手に
この世界で 復讐劇 を演じようではないか?
そう思った瞬間に
身体中に鳥肌が立って心地が良かった
自分はこの終焉の日を堺に生まれ変わるのだ
( まずは生き残らなければならないっ…… )
やはり囲まれたら終わりだ………
ならやる事は1つ…
なるべく戦闘は避けて学校を目指して突っ走る
勢いよくドアを開け外に飛び出した
~ ep3完 ~
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