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存命編
ep14 謎と美少女
しおりを挟むとりあえず
俺は頭の中を整理することにした
俺のやるべきことは
藤村から奴を引き離すこと
あの手帳の中身を調べること
この二つだ
だからようするに
(奴の注意が俺に向くようにしむけて
できるだけ距離を保ちながら
手帳の手がかりを探せばいいんだ…… )
そう思いながら
真昼間に 住宅街 を歩いていると……
「ねぇ…… 貴方は地上の人? 」
(え、、人の声、、!? )
振り向くとそこには
オッドアイの綺麗な少女が独り立っていた
彼女はまるで西洋人形のように整った外見で
年齢はイマイチわからない
びっくりした………
いきなり気配もなく声を掛けられるとは
思ってもなかったからだ
「え、どういうこと?? 」
正直言うと、見惚れてしまい何から話せばいいのか
判断できずにとりあえず聞き返してしまったのだ
男子ならあるあるだと思う
「私…白い部屋で育ったから
この世界のことを知らないの 」
少女は静かな声で囁くように応えた
イマイチその言葉の真意が読み取れない
ひとまず話を合わせることにした
「えっとなら俺は その部屋の外の人 になる…?
部屋があるならソレを取り囲む外界もある?
まぁ…そんな感じだよね? 」
我ながらまぁまぁな発言をしたと思った
ソレの現れとして念を押そうとしたのだが
長い金髪を風に靡かせた少女はただ
「よくわからないわ 」
その一言で一蹴されてしまった
その姿も謎めいた美少女感があって唆るけど
とりあえず質問を絞り出して
「き、君の名前は………? 」
俺の想定外の方へと話が転がったからか
何故か緊張してしまい噛みながら聞く
「 アリシア 」
素っ気なく彼女は答えた
「その名前……どこかで、、? 」
記憶を辿る必要もなくすぐにわかった
俺は胸ポケットに手を入れて
(そうか、、! この手帳にっ………!! )
そう思った俺は手帳を取り出して
貪るように探すと………
彼女の名前が確かに表記されていたのだ
思わずよし、と声を出してしまった
美少女の側で舞い上がってしまった俺は
「ア、アリシアはどこから来たの? 」
「何か裏でしているの?、、 」
「何故日本語が話せるの?? 」
「外国人?… ハーフ?、、 」
空気を読めていない数々の質問を
思いつく限り彼女に早口に聞いてしまった………
すると彼女は今度は一蹴せずに
「そんなに
不思議なら連れて行ってあげる 」
「へ!?……… ど、どこに?? 」
またしても予想外な返答に
そう俺は反射的に聞いてしまう
アリシアは空を見上げながら静かに
「私が育った場所 」
そう平然と告げた
何故か神々しく見えてしまい俺は口を噤んだ
さらに彼女はコチラに視線を移し続けて
「来ないの…? 」
と聞いてきた
その姿はどこか寂しそうで切なく見えた
(単なる人違いかもしれない、、
結構怪しいし危ないかも、、? )
今さらそんな考えが次々と浮かんでくる……
でも俺は………
「わかった…
あんたが過ごした場所へ案内してくれ
俺も知りたいことがあるんだ、、 」
そう伝えると
「…………ついて来て 」
そう彼女が言い放った後に
俺はその少女に導かれるままに歩きだした
「そういえば
あなたの名前を聞いてないわね 」
前を歩きながらそう聞いてくる
「神田と申します 」
と何故か敬語で返してしまった
すると彼女は振り返ったあとに微笑んで
「よろしく カミダさん 」
白い歯を見せてほのかに笑った
天使のように見えてくるのは狙っているのか…
(やっぱり俺は…
綺麗な人には弱いな、、 )
なんて思いながら
俺は彼女と同行することにした
アリシアとはAliciaのスペルで書くはずだ
その名はアリス(Alice)から派生して生まれたのだ
もし本当にこの少女が言う 不思議の国 が存在し
彼女はそこで生きながらえていたのなら………
世間一般の常識は覆るかもしれない
~ ep13完 ~
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