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1話:森の都の外套技師
第Ⅰ騎士団長『聖剣』のイセリア
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シドは、関所を通ろうとする数十人の列に並びながら、初めて見る関所を口を開けて見上げていた。ごつごつとした岩が、接着剤となるモルタルと呼ばれる泥様の素材を塗って、高く積み重ねられている。壁の上部には、小さく穴が開けられており、それが等間隔に人が並べるくらいに定期的に開けられている。
中央にある門の前には門番である甲冑を装備した人が3人見ることが出来た。
「なんだか今日はいつもより遅いわねぇ」
シド達の前に居た、腰の折れたお婆さんがそうぽつりと呟いた。おばあさんは小さい体で、体積だけ見たら本人と同じか大きいくらいいの荷物を背負っていた。
「おばあちゃん、大荷物だねぇ。リンクタウンでは何かご商売を?」
シエナは人懐っこく、前に居たおばあさんに話しかける。ここまでの旅路で疲労も溜まり、大きな荷物を背負ったままで足止めをされているおばあさんにとっては、話し相手が出来たことが嬉しかった様で身の上話をしてくれた。シドは時折、相槌程度に「はは」と笑いながら聞き流し、ネオンはそもそも話を聞いていなかったようだ。
数分ほどシエナとおばあさんが話をしていると、14,5人は並んでいる、前方から急に男のが鳴り声が、開けた関所の前に響いた。
「だから、いつまで待たせるつもりだって言ってんだよ!普段はもっとすぐに入れるのに、ちんたらちんたら検査だかしらねえが、人様の荷物を漁りやがって、愚図が」
「いや、だからですね、最近この辺りに凶悪な指名手配犯の目撃情報がありまして・・・・・・」
「ああ?それとオレらがこんなに足止めされることと何が関係あるんだよ、ああ?それになあ、オレはちゃんと見てたぞ、2人前に通過した、美人の姉さんと、いけすかねえ兄さんはほとんど検閲なしで入っていったじゃねぇか!ありゃあ、いったいどういうことだよ、ああ!?」
男の叫び声に威圧されて、恐怖を覚える者、負の感情に同調してしまいイライラを募らせるもの、反応は様々ではあったが、男の態度が関所で並ぶ人々の心を掻きむしっていることは紛れもない事実だった。門番も警戒態勢だからこそ、検問を厳しく行っていることを丁寧に説明しようとしたが、結局は男が門番の一人を殴り騒ぎは大きくなってしまった。
「これはいったい何の騒ぎかね?」
門の内側から現れた人物が門番の一人にそう尋ねた。その声は、濁りの無い泉の様に澄んでいて、深海を臨む様に深い落ち着いた声だった。
「はっ、あなた様は・・・・・・」
「簡潔にかつ迅速に状況を教えて頂けますか?」
その人物を見た門番は萎縮してしまう。すると、その人物の後ろから、燕尾服に身を包んだ執事の様な男が現れて、無機質な声でそう聴いた。男は程よく伸ばした髪をオールバックに整え、モノクルを左目に装着していた。眉も一部の乱れも無く手入れされており、美しく高い鼻、切れ長の目が印象的で、皺一つない身なりからも相当に階級の高い人物に仕えていることが分かる。
門番は今起きたことを説明し、男の動機を言う時には言いよどむ姿が見られた。
「なるほど、私の我儘で迷惑をかけてしまったようだな・・・・・・」
「いえ、そんな滅相もありません!」
「セバスチャン」
「はい、お嬢様」
セバスチャンは深々とお辞儀をして、つかつかと騒いでいる男の元へと歩み寄っていく。男は、その姿と、奥に見える女性に気付いて、指を指してわめき出す。
「こいつ、こいつらだよ!オレが見た、ろくに検問もされずに入っていったやつらはよぉ!!」
「・・・・・こいつ?」
「あの糞アマがお前の主人か?貴族だかなんだか知らねえけどーーは?」
男の叫び声が途端に止んだと思うと、軽い「ぱきん」という音が辺りの木々に反響した。何が起きたのかを一瞬で把握できた者は少なく、セバスチャンに任せたことを後悔した女性が両目を瞑って大きなため息を吐いていた。
その姿に、シエナはその人物が誰なのか理解した。
「え、嘘でしょう?どうしてあの方がこんなところに居るの?」
同時に破裂しそうな程に急激に膨張していく不安にかられながら、ネオンの顔を見る。シドも事の重大さに気付いていない様で、シエナは心臓の辺りを手で抑える。
セバスチャンに組み伏せられ、地面に叩きつけられていることにも気づけない男の元に、門番と話していた女性がゆっくりと近づいてくる。品の良いコートを羽織り、モデルの様に保たれた姿勢で歩く姿は優雅そのものだった。そして、男の前に来ると、汚れなど一かけらもついていないコートを地面につけ、膝を着き、男に細くしなやかな指が魅力的な手を指しのべる。
「お嬢様・・・・・・ああ、もう」
セバスチャンはすぐに男の身体の自由を解き、すくっと立ち上がって、白い手袋をしている両手をぱんぱんと音を立てて叩く。男は何が起きたのかも、何が起きているのかも分からず、ただ反射的にその右手を取っていた。手を引いてもらって立ち上がると、目の前にその女性の顔があって男は口をぱくぱくとさせながら顔を真っ赤にしていた。
きりっとした瞳はエメラルドの様な緑色で、長い金色のまつ毛がくっきりと眼球にまで影を落としている。左右が完全に整った顔は造形美の極致とでも表現したくなるほどで、少し膨らんだ唇が無ければ美形の青年と見間違うかもしれない。
「今日は公務ではなかったのでここを通りたかったのだが、タイミングが悪く人の多い日になってしまった。私の立場では検問をする者にとっても、あまり喜ばしいことではないのだろう、他の者よりも簡素な検問となってしまい不平等を生み出す結果となってしまった。お詫びしたい」
「ーーお嬢様!!」
女性はそう言いながら男に、そこに居た検問を待つ人々全員に向かって、深々と頭を下げる。その行為を見たセバスチャンは悲鳴をあげた。
「今しばらく入場までに時間を頂くことになると思うが、これもリンクタウンの住民を始め、ここを訪れた皆さんの安全を確保する為のことです。ご理解頂けると幸いです」
最後にもう一度、今度は少し頭を下げるような形でお辞儀をして、女性はまた門の奥へと戻っていく。まるで、劇の舞台を見せられたかのような不思議な気分にさせられた人々にはもう、検問を待たされることへの不満も怒りもなくなっていた。
「いやいやいや、それで納得しろってか?できるわけねぇだろうが」
もう後に引けなくなってしまったのは騒ぎを起こした男だけになっていた。男は女性の背中を追おうとするが、自分の左手の違和感に気付く。
「へ、ぶらんて」
先ほどなり響いた「ぱきん」という音の正体に気付いた男。セバスチャンに組み伏せられると同時に、左腕の骨を折られていたのだ。そのことに気付くこともできなかったおかげで痛みを自覚することもできていなかったようだが、男は気づいてしまった。
「んなあああああああ!」
完璧に折られた骨は腕の形を真っすぐに保つことが出来ずに、男が動くと不安定に揺れて、強烈な痛みを伴った。腕は骨折箇所からみるみる腫れて真っ赤になっていく。冷や汗をかいて、顔を不細工に歪ませながら、男はそれでももう止まることはできなかったらしい。無防備な背中に向けて拳を振り上げていた。
「・・・・・・哀しいな」
男の接近に気付いていた女性は、最後の最後まで男が自らの意思で事を収めることを望んでいたのだが、その思いは無下にされてしまい一言つぶやいた。刹那、男は重圧で頭蓋骨が割れてしまうのではないかと感じる程の、強大な圧迫感を頭部全体に感じながら地面に顔を押し付けられていた。
男が視線を上げると、そこには足を広げて膝に左肘の頬杖をついて、殺意を隠すことなく見下ろすセバスチャンの姿があった。片手で頭を押さえられているだけなのに、男は指一本の筋繊維1本すらも動かすことができなくなっていた。恐怖で顎ががくがくと震えている男を見下しながら、セバスチャンは瞳が見えなくなるほどに目を細め、裂けるほどに唇の端を吊り上げて笑っている。
「お嬢様、この者はどのように?」
「・・・・・・好きにしろ」
「ふふふふふ。畏まりました」
そう一瞥して、女性はコートを翻して、門の中へと消えていった。セバスチャンは男の耳元で何かを囁くと、男は地面に顔が付いているのも顧みず何度も何度も激しく首を縦に振って頷いた。そして、全身をがたがたと震わせながら、立ち上がり、セバスチャンについて森の中へと消えていった。
「なんか、すげぇもん見ちまったな・・・・・・」
そんな珍事に巻き込まれたシドとネオンではあったが、検問も無事に通過して最初の目的地であるリンクタウンを目の前にしていた。
「・・・・・・はあ、はあ、はあ。お、お待ちください」
シエナは門の中でシドとネオンと別れ、ある人物を探して走り回っていた。そして、その人物を見つけて声をかける。女性は、コートを脱いで右腕にかけるようにして持っていた。ゆっくりと振り向く。
「君は、ハイリに襲撃された小隊のブレイグルだったね。辛い経験をしたばかりなのに、君の気丈な報告は本当に賞賛に値すると思っているよ」
「い、いえ、そんな滅相もありません。わたしは、ガレオン第Ⅲ騎士団、ガロット小隊のシエナです。あ、あのどうしてあなたのような方がこんな場所に?」
女性のコートの中は純白の騎士団の制服と、ローブに包まれている。背中にほどこされた「2翼の正十字」、そのクロスの装飾された宝石部分には、ローマ数字で「Ⅰ」と刻印されていた。正十字に隊の数字を冠することができるのは、7つある騎士団の分団に置いてただ1人ずつである。
「ーー悠久の騎士団の最高位天上騎士長にして、第Ⅰ騎士団団長、『聖剣』の二つ名を冠する隻腕の戦乙女イセリア様」
中央にある門の前には門番である甲冑を装備した人が3人見ることが出来た。
「なんだか今日はいつもより遅いわねぇ」
シド達の前に居た、腰の折れたお婆さんがそうぽつりと呟いた。おばあさんは小さい体で、体積だけ見たら本人と同じか大きいくらいいの荷物を背負っていた。
「おばあちゃん、大荷物だねぇ。リンクタウンでは何かご商売を?」
シエナは人懐っこく、前に居たおばあさんに話しかける。ここまでの旅路で疲労も溜まり、大きな荷物を背負ったままで足止めをされているおばあさんにとっては、話し相手が出来たことが嬉しかった様で身の上話をしてくれた。シドは時折、相槌程度に「はは」と笑いながら聞き流し、ネオンはそもそも話を聞いていなかったようだ。
数分ほどシエナとおばあさんが話をしていると、14,5人は並んでいる、前方から急に男のが鳴り声が、開けた関所の前に響いた。
「だから、いつまで待たせるつもりだって言ってんだよ!普段はもっとすぐに入れるのに、ちんたらちんたら検査だかしらねえが、人様の荷物を漁りやがって、愚図が」
「いや、だからですね、最近この辺りに凶悪な指名手配犯の目撃情報がありまして・・・・・・」
「ああ?それとオレらがこんなに足止めされることと何が関係あるんだよ、ああ?それになあ、オレはちゃんと見てたぞ、2人前に通過した、美人の姉さんと、いけすかねえ兄さんはほとんど検閲なしで入っていったじゃねぇか!ありゃあ、いったいどういうことだよ、ああ!?」
男の叫び声に威圧されて、恐怖を覚える者、負の感情に同調してしまいイライラを募らせるもの、反応は様々ではあったが、男の態度が関所で並ぶ人々の心を掻きむしっていることは紛れもない事実だった。門番も警戒態勢だからこそ、検問を厳しく行っていることを丁寧に説明しようとしたが、結局は男が門番の一人を殴り騒ぎは大きくなってしまった。
「これはいったい何の騒ぎかね?」
門の内側から現れた人物が門番の一人にそう尋ねた。その声は、濁りの無い泉の様に澄んでいて、深海を臨む様に深い落ち着いた声だった。
「はっ、あなた様は・・・・・・」
「簡潔にかつ迅速に状況を教えて頂けますか?」
その人物を見た門番は萎縮してしまう。すると、その人物の後ろから、燕尾服に身を包んだ執事の様な男が現れて、無機質な声でそう聴いた。男は程よく伸ばした髪をオールバックに整え、モノクルを左目に装着していた。眉も一部の乱れも無く手入れされており、美しく高い鼻、切れ長の目が印象的で、皺一つない身なりからも相当に階級の高い人物に仕えていることが分かる。
門番は今起きたことを説明し、男の動機を言う時には言いよどむ姿が見られた。
「なるほど、私の我儘で迷惑をかけてしまったようだな・・・・・・」
「いえ、そんな滅相もありません!」
「セバスチャン」
「はい、お嬢様」
セバスチャンは深々とお辞儀をして、つかつかと騒いでいる男の元へと歩み寄っていく。男は、その姿と、奥に見える女性に気付いて、指を指してわめき出す。
「こいつ、こいつらだよ!オレが見た、ろくに検問もされずに入っていったやつらはよぉ!!」
「・・・・・こいつ?」
「あの糞アマがお前の主人か?貴族だかなんだか知らねえけどーーは?」
男の叫び声が途端に止んだと思うと、軽い「ぱきん」という音が辺りの木々に反響した。何が起きたのかを一瞬で把握できた者は少なく、セバスチャンに任せたことを後悔した女性が両目を瞑って大きなため息を吐いていた。
その姿に、シエナはその人物が誰なのか理解した。
「え、嘘でしょう?どうしてあの方がこんなところに居るの?」
同時に破裂しそうな程に急激に膨張していく不安にかられながら、ネオンの顔を見る。シドも事の重大さに気付いていない様で、シエナは心臓の辺りを手で抑える。
セバスチャンに組み伏せられ、地面に叩きつけられていることにも気づけない男の元に、門番と話していた女性がゆっくりと近づいてくる。品の良いコートを羽織り、モデルの様に保たれた姿勢で歩く姿は優雅そのものだった。そして、男の前に来ると、汚れなど一かけらもついていないコートを地面につけ、膝を着き、男に細くしなやかな指が魅力的な手を指しのべる。
「お嬢様・・・・・・ああ、もう」
セバスチャンはすぐに男の身体の自由を解き、すくっと立ち上がって、白い手袋をしている両手をぱんぱんと音を立てて叩く。男は何が起きたのかも、何が起きているのかも分からず、ただ反射的にその右手を取っていた。手を引いてもらって立ち上がると、目の前にその女性の顔があって男は口をぱくぱくとさせながら顔を真っ赤にしていた。
きりっとした瞳はエメラルドの様な緑色で、長い金色のまつ毛がくっきりと眼球にまで影を落としている。左右が完全に整った顔は造形美の極致とでも表現したくなるほどで、少し膨らんだ唇が無ければ美形の青年と見間違うかもしれない。
「今日は公務ではなかったのでここを通りたかったのだが、タイミングが悪く人の多い日になってしまった。私の立場では検問をする者にとっても、あまり喜ばしいことではないのだろう、他の者よりも簡素な検問となってしまい不平等を生み出す結果となってしまった。お詫びしたい」
「ーーお嬢様!!」
女性はそう言いながら男に、そこに居た検問を待つ人々全員に向かって、深々と頭を下げる。その行為を見たセバスチャンは悲鳴をあげた。
「今しばらく入場までに時間を頂くことになると思うが、これもリンクタウンの住民を始め、ここを訪れた皆さんの安全を確保する為のことです。ご理解頂けると幸いです」
最後にもう一度、今度は少し頭を下げるような形でお辞儀をして、女性はまた門の奥へと戻っていく。まるで、劇の舞台を見せられたかのような不思議な気分にさせられた人々にはもう、検問を待たされることへの不満も怒りもなくなっていた。
「いやいやいや、それで納得しろってか?できるわけねぇだろうが」
もう後に引けなくなってしまったのは騒ぎを起こした男だけになっていた。男は女性の背中を追おうとするが、自分の左手の違和感に気付く。
「へ、ぶらんて」
先ほどなり響いた「ぱきん」という音の正体に気付いた男。セバスチャンに組み伏せられると同時に、左腕の骨を折られていたのだ。そのことに気付くこともできなかったおかげで痛みを自覚することもできていなかったようだが、男は気づいてしまった。
「んなあああああああ!」
完璧に折られた骨は腕の形を真っすぐに保つことが出来ずに、男が動くと不安定に揺れて、強烈な痛みを伴った。腕は骨折箇所からみるみる腫れて真っ赤になっていく。冷や汗をかいて、顔を不細工に歪ませながら、男はそれでももう止まることはできなかったらしい。無防備な背中に向けて拳を振り上げていた。
「・・・・・・哀しいな」
男の接近に気付いていた女性は、最後の最後まで男が自らの意思で事を収めることを望んでいたのだが、その思いは無下にされてしまい一言つぶやいた。刹那、男は重圧で頭蓋骨が割れてしまうのではないかと感じる程の、強大な圧迫感を頭部全体に感じながら地面に顔を押し付けられていた。
男が視線を上げると、そこには足を広げて膝に左肘の頬杖をついて、殺意を隠すことなく見下ろすセバスチャンの姿があった。片手で頭を押さえられているだけなのに、男は指一本の筋繊維1本すらも動かすことができなくなっていた。恐怖で顎ががくがくと震えている男を見下しながら、セバスチャンは瞳が見えなくなるほどに目を細め、裂けるほどに唇の端を吊り上げて笑っている。
「お嬢様、この者はどのように?」
「・・・・・・好きにしろ」
「ふふふふふ。畏まりました」
そう一瞥して、女性はコートを翻して、門の中へと消えていった。セバスチャンは男の耳元で何かを囁くと、男は地面に顔が付いているのも顧みず何度も何度も激しく首を縦に振って頷いた。そして、全身をがたがたと震わせながら、立ち上がり、セバスチャンについて森の中へと消えていった。
「なんか、すげぇもん見ちまったな・・・・・・」
そんな珍事に巻き込まれたシドとネオンではあったが、検問も無事に通過して最初の目的地であるリンクタウンを目の前にしていた。
「・・・・・・はあ、はあ、はあ。お、お待ちください」
シエナは門の中でシドとネオンと別れ、ある人物を探して走り回っていた。そして、その人物を見つけて声をかける。女性は、コートを脱いで右腕にかけるようにして持っていた。ゆっくりと振り向く。
「君は、ハイリに襲撃された小隊のブレイグルだったね。辛い経験をしたばかりなのに、君の気丈な報告は本当に賞賛に値すると思っているよ」
「い、いえ、そんな滅相もありません。わたしは、ガレオン第Ⅲ騎士団、ガロット小隊のシエナです。あ、あのどうしてあなたのような方がこんな場所に?」
女性のコートの中は純白の騎士団の制服と、ローブに包まれている。背中にほどこされた「2翼の正十字」、そのクロスの装飾された宝石部分には、ローマ数字で「Ⅰ」と刻印されていた。正十字に隊の数字を冠することができるのは、7つある騎士団の分団に置いてただ1人ずつである。
「ーー悠久の騎士団の最高位天上騎士長にして、第Ⅰ騎士団団長、『聖剣』の二つ名を冠する隻腕の戦乙女イセリア様」
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