2 / 9
1章 運命の始まり
1-2 サラレリアのウサギ達
しおりを挟む白い壁、白い床、そしてウサギ。
この状況を”不気味”という言葉以外でなんと形容したら良いものか。
もしも生まれ変わったら、異世界へ行ってみたい。
アニメの主人公になって超絶美少女なヒロインと恋に落ちたい。
世界を救うヒーローになりたい。
男なら誰だって思うよな?
だけどなんだこれは。
異世界に来たかと思えば、超絶美少女はいないし、白で覆われた部屋に1人だ。
これのどこが異世界だよ。何にもないじゃないか。
それに妹はどうなる?
しばらく家に帰れないということになると、両親はいないし妹は一人になる。
たった一人で生きていくなんて無謀な話だ。
俺がいなくて困らない、なんてあいつは思ってるだろうがな…
…って、まてよ。
あのウサギ、これから面接だっていっていたよな。
ということは、何かすっごい能力を身につけちゃって、
敵をバッタバッタやっつけて、それで…
美少女とあんなことやこんなことを…
「呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン!
変態モブキャラくんっ、超絶美少女ヒロインだぞ♡」
そういうと、何もないところからそいつは現れる。
「お前のどこがだよ
さっさと帰れ、馬鹿ウサギ」
「あーら、初のご対面だっていうのにそんなこといわないで~?
どうです?ワ・タ・シのこの美ボディー!」
じっと、ウサギを凝視する。
「ウサギの被り物に執事服。
それに7頭身ってイケメンの無駄遣いかよ」
「もう、そんなに褒めて~!照れるなぁ。
…ってボクも暇じゃないんです!
そろそろ仕事に戻らないとっ!ではお先に~!」
「あ、あぁ…勝手にしてくれ」
俺の返事を聞くとすぐにウサギはその場からスッと姿を消した。
はぁ…まじで意味わかんねぇ。 何しにきたんだよ。
俺は徐に壁に向かって歩く。
そして、そっと壁に手を当てる。
異世界なら何か仕掛けでも、と思ったが何もないか。
ーーーーそう思った時だった。
「あっ、こんにちは」
「さっきも会っただろ。馬鹿ウサギ」
「えっ、前にお会いしてましたかね?」
「えええええええええ!?」
聞くと、この世界に元からいる人みんな同じウサギの被り物に執事の格好らしい。
彼はまつげの長さとか、耳の長さが少しずつ違うというが全くわからない。
それになぜその格好なのか聞いたが、はぐらかされてしまった。
「あ、行きましょう」
そうそう、どうやら彼は俺を面接に呼びに来たらしい。
彼が俺の能力の決定権を握っている、そう思うとワクワクする。
「それでは行きますよ。
僕の手を握ってもらってもいいですか?」
「あっはい」
言われた通り、彼の手を握る。
いや、触れたという方が正しいかもしれない。
同性、それにウサギ相手に恥ずかしがるなんて気持ち悪いと我ながら思う。
なんて考えていると、目の前に数十匹のウサギが椅子に座っていた。
魔法で移動したようだ。
不思議と魔法という存在にも何故だか慣れてきている自分がいる。
「こちらへどうぞ?」
部屋の角にいると、椅子に座るように案内される。
いよいよ面接が始まるようだ。
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
冷遇王妃はときめかない
あんど もあ
ファンタジー
幼いころから婚約していた彼と結婚して王妃になった私。
だが、陛下は側妃だけを溺愛し、私は白い結婚のまま離宮へ追いやられる…って何てラッキー! 国の事は陛下と側妃様に任せて、私はこのまま離宮で何の責任も無い楽な生活を!…と思っていたのに…。
どうも、死んだはずの悪役令嬢です。
西藤島 みや
ファンタジー
ある夏の夜。公爵令嬢のアシュレイは王宮殿の舞踏会で、婚約者のルディ皇子にいつも通り罵声を浴びせられていた。
皇子の罵声のせいで、男にだらしなく浪費家と思われて王宮殿の使用人どころか通っている学園でも遠巻きにされているアシュレイ。
アシュレイの誕生日だというのに、エスコートすら放棄して、皇子づきのメイドのミュシャに気を遣うよう求めてくる皇子と取り巻き達に、呆れるばかり。
「幼馴染みだかなんだかしらないけれど、もう限界だわ。あの人達に罰があたればいいのに」
こっそり呟いた瞬間、
《願いを聞き届けてあげるよ!》
何故か全くの別人になってしまっていたアシュレイ。目の前で、アシュレイが倒れて意識不明になるのを見ることになる。
「よくも、義妹にこんなことを!皇子、婚約はなかったことにしてもらいます!」
義父と義兄はアシュレイが状況を理解する前に、アシュレイの体を持ち去ってしまう。
今までミュシャを崇めてアシュレイを冷遇してきた取り巻き達は、次々と不幸に巻き込まれてゆき…ついには、ミュシャや皇子まで…
ひたすら一人づつざまあされていくのを、呆然と見守ることになってしまった公爵令嬢と、怒り心頭の義父と義兄の物語。
はたしてアシュレイは元に戻れるのか?
剣と魔法と妖精の住む世界の、まあまあよくあるざまあメインの物語です。
ざまあが書きたかった。それだけです。
【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる