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8 メイミ
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家族に夢の話を話し終え、一先ずの理解を貰えたので安心したのか緊張が解けたのか、急激に眠くなったのまでは覚えている。
目が覚めたら翌朝で自分のベッドの上だった。
あれから一週間が過ぎた。
私の生活は特に変わりがない。
ただ家族みんなが、以前よりも凄く私の事を気にかけて、出来るだけ時間を作って一緒にいようとしてくれている。
それが夢の話を信じてくれたからなのか、単に頭の具合を心配されてしまったからなのかは分からない。
あれから夢の話は出ていないから。
私もどう触れたら良いのか分からなくて、、、。
どうか後者では有りませんように、、、。
私の普段の生活は、ごく一般的な貴族令嬢のそれだ。
午前中は家庭教師に行儀作法やダンスに刺繍、座学を習う。
午後は自由。
たまに仲の良いお友達とお茶会をするくらい。
まだデビュタントもしていないので本格的な社交は出来ないのだ。
この国の貴族は、13歳の誕生日を迎えると一応の成人と見做される。
子息は父に付いて社交を始め、子女は年2回王宮で行われるデビュタントの舞踏会に参加し、お披露目をされる。
そして14歳から16歳まで、王立の学園に通う事が義務付けられている。
一定の知識や教養を持たせる為と、小さな社交場として家同士の繋がりを持たせる為。
更には、国としても、これからの国を背負う次世代の者達の把握と優秀な人材の確保の為に。
だから、13歳で一応の成人とみなされるけれど、16歳で学園を卒業しないと、一人前の大人としては認められない。
裏を返せば、卒業出来なければ一生半人前なのだ。
お兄様は今年から学園に通われている。
とても優秀だと聞いている。
私にはいつもニコニコ甘い笑顔で接していて、キリッとしたお顔を見た事が無いのだけど、学園では違うのかしら?
そういえば、王太子殿下も同じ学年にいらっしゃるのよね。
幼馴染だと聞いたわ。
私はお会いした事ないけれど。
昼食を終えて、部屋でのんびりと本を読みながら思考をめぐらせていると、ノックの音が響いた。
控えていたソフィアが対応するとお母様だった。
「ミリアンナ、体調は変わりないかしら?」
「はい、お母様大丈夫です。」
こうやって、みんな私に会うと必ず体調を訊いてくる。
よっぽど心配させたって事よね。
御免なさい。
これだから、余計にあの夢の話題が出し辛いのだ。
「今日はね、一足早いけれど、あなたにお誕生日のプレゼントがあるのよ。」
「プレゼント?」
「貴女も来月には11歳になるわ。デビュタントまであと2年ね。だから、専属の侍女をつけようと思うの。」
「侍女、、、?もしかしてメイミ⁈」
「っ⁈、、、そうよ、メイミ入っていらっしゃい。」
「はい、奥様失礼致します。」
部屋の外で待っていたメイミが、綺麗な所作で室内に入ってきてお辞儀をする。
「初めてお目にかかります、お嬢様。メイミ・アシガンと申します。アシガン子爵家の三女にございます。これより精一杯お嬢様にお支えさせて頂きますのでよろしくお願い致します。」
ああ、あの日、馬車で盗賊に襲われた時、私を庇って死んでしまったメイミがここに居る。生きている!
「メイミ!メイミ!会いたかったわ!」
「え?え?え?あの、お嬢様?奥様?」
思わず抱きついてしまった私に、当然だけど困惑顔のメイミは母に助けを求めた。
お母様も呆然としていたけれど、さすが公爵夫人、スッと表情を整えて優雅に微笑み場を取り繕った。
「あらあら、ごめんなさいねメイミ。この子ったら、初めて自分専用の侍女を持てた事がよほど嬉しかったみたいだわ。これでまた一つレディの仲間入りね?でもダメよミリアンナ、きちんと挨拶しなくては、それこそレディにはなれなくてよ?」
お母様が扇を口に当てて注意を促す。
「ご、御免なさい。そうなの、凄く嬉しかったの。」
メイミから離れて、きちんと挨拶する。
メイミは以前の事を知らないんだから、変に思われたわよね。
「改めまして、ミリアンナです。どうぞよろしくね、メイミ。」
「はい、こちらこそよろしくお願い致します。歓迎して頂けて嬉しいですわ。」
にっこりと記憶よりも幼い顔で、微笑んでくれた。
あ、ダメ、涙が出そう。
「じゃぁ、メイミ、とりあえず顔合わせはこれで良いわ。今日明日はゆっくりしてこの邸に慣れなさい。ソフィア、色々教えてあげてくれる?ミリアンナはこのまま私とのんびりとお茶しましょうね?」
「はい、お母様。」
「「はい奥様。失礼致します。」」
お母様がメイミとソフィアを下がらせてくれる。
「さぁ、もう我慢しなくて良いわよ。」
お母様がそっと抱きしめてくれた。
「メイミの事を知っていたの?」
「はい、夢の中でも私の侍女でした。あの日、馬車が襲われた時も一緒にいてくれて、私を庇って殺されたのです。」
「、、、そう。辛い事を思い出してしまったわね。」
「優しくてしっかりしていて、お姉様みたいで大好きだったのに。ずっと私に支えたいからって、お嫁にも行かずにそばに居てくれたのに!」
泣き出した私の背を優しく摩りながら、
「とても信頼できる子なのね。大丈夫よ。今世はきっとメイミも守ってあげてよ。死なせたりしないわ。」
「お母様。」
「でも、貴女が彼女を側に置くのが辛いなら別の者を探すわ。無理はしなくて良いのよ。」
「ううん、メイミが良いです。彼女以上に信頼できる人はいませんから。だからきっと守って下さいね。」
「そう、分かったわ。お任せなさい。貴女もメイミもきっと守ってあげるわ。お父様もお兄様も頼りになるって知っているでしょう?」
「はい!」
そうよ。
以前の世界では身内にもたくさんの敵がいたわ。
守ってくれるはずの護衛までが裏切っていたんだもの。
今世はそれを知っている。
だからお父様もお兄様も遅れを取ったりなさらないわ。
目が覚めたら翌朝で自分のベッドの上だった。
あれから一週間が過ぎた。
私の生活は特に変わりがない。
ただ家族みんなが、以前よりも凄く私の事を気にかけて、出来るだけ時間を作って一緒にいようとしてくれている。
それが夢の話を信じてくれたからなのか、単に頭の具合を心配されてしまったからなのかは分からない。
あれから夢の話は出ていないから。
私もどう触れたら良いのか分からなくて、、、。
どうか後者では有りませんように、、、。
私の普段の生活は、ごく一般的な貴族令嬢のそれだ。
午前中は家庭教師に行儀作法やダンスに刺繍、座学を習う。
午後は自由。
たまに仲の良いお友達とお茶会をするくらい。
まだデビュタントもしていないので本格的な社交は出来ないのだ。
この国の貴族は、13歳の誕生日を迎えると一応の成人と見做される。
子息は父に付いて社交を始め、子女は年2回王宮で行われるデビュタントの舞踏会に参加し、お披露目をされる。
そして14歳から16歳まで、王立の学園に通う事が義務付けられている。
一定の知識や教養を持たせる為と、小さな社交場として家同士の繋がりを持たせる為。
更には、国としても、これからの国を背負う次世代の者達の把握と優秀な人材の確保の為に。
だから、13歳で一応の成人とみなされるけれど、16歳で学園を卒業しないと、一人前の大人としては認められない。
裏を返せば、卒業出来なければ一生半人前なのだ。
お兄様は今年から学園に通われている。
とても優秀だと聞いている。
私にはいつもニコニコ甘い笑顔で接していて、キリッとしたお顔を見た事が無いのだけど、学園では違うのかしら?
そういえば、王太子殿下も同じ学年にいらっしゃるのよね。
幼馴染だと聞いたわ。
私はお会いした事ないけれど。
昼食を終えて、部屋でのんびりと本を読みながら思考をめぐらせていると、ノックの音が響いた。
控えていたソフィアが対応するとお母様だった。
「ミリアンナ、体調は変わりないかしら?」
「はい、お母様大丈夫です。」
こうやって、みんな私に会うと必ず体調を訊いてくる。
よっぽど心配させたって事よね。
御免なさい。
これだから、余計にあの夢の話題が出し辛いのだ。
「今日はね、一足早いけれど、あなたにお誕生日のプレゼントがあるのよ。」
「プレゼント?」
「貴女も来月には11歳になるわ。デビュタントまであと2年ね。だから、専属の侍女をつけようと思うの。」
「侍女、、、?もしかしてメイミ⁈」
「っ⁈、、、そうよ、メイミ入っていらっしゃい。」
「はい、奥様失礼致します。」
部屋の外で待っていたメイミが、綺麗な所作で室内に入ってきてお辞儀をする。
「初めてお目にかかります、お嬢様。メイミ・アシガンと申します。アシガン子爵家の三女にございます。これより精一杯お嬢様にお支えさせて頂きますのでよろしくお願い致します。」
ああ、あの日、馬車で盗賊に襲われた時、私を庇って死んでしまったメイミがここに居る。生きている!
「メイミ!メイミ!会いたかったわ!」
「え?え?え?あの、お嬢様?奥様?」
思わず抱きついてしまった私に、当然だけど困惑顔のメイミは母に助けを求めた。
お母様も呆然としていたけれど、さすが公爵夫人、スッと表情を整えて優雅に微笑み場を取り繕った。
「あらあら、ごめんなさいねメイミ。この子ったら、初めて自分専用の侍女を持てた事がよほど嬉しかったみたいだわ。これでまた一つレディの仲間入りね?でもダメよミリアンナ、きちんと挨拶しなくては、それこそレディにはなれなくてよ?」
お母様が扇を口に当てて注意を促す。
「ご、御免なさい。そうなの、凄く嬉しかったの。」
メイミから離れて、きちんと挨拶する。
メイミは以前の事を知らないんだから、変に思われたわよね。
「改めまして、ミリアンナです。どうぞよろしくね、メイミ。」
「はい、こちらこそよろしくお願い致します。歓迎して頂けて嬉しいですわ。」
にっこりと記憶よりも幼い顔で、微笑んでくれた。
あ、ダメ、涙が出そう。
「じゃぁ、メイミ、とりあえず顔合わせはこれで良いわ。今日明日はゆっくりしてこの邸に慣れなさい。ソフィア、色々教えてあげてくれる?ミリアンナはこのまま私とのんびりとお茶しましょうね?」
「はい、お母様。」
「「はい奥様。失礼致します。」」
お母様がメイミとソフィアを下がらせてくれる。
「さぁ、もう我慢しなくて良いわよ。」
お母様がそっと抱きしめてくれた。
「メイミの事を知っていたの?」
「はい、夢の中でも私の侍女でした。あの日、馬車が襲われた時も一緒にいてくれて、私を庇って殺されたのです。」
「、、、そう。辛い事を思い出してしまったわね。」
「優しくてしっかりしていて、お姉様みたいで大好きだったのに。ずっと私に支えたいからって、お嫁にも行かずにそばに居てくれたのに!」
泣き出した私の背を優しく摩りながら、
「とても信頼できる子なのね。大丈夫よ。今世はきっとメイミも守ってあげてよ。死なせたりしないわ。」
「お母様。」
「でも、貴女が彼女を側に置くのが辛いなら別の者を探すわ。無理はしなくて良いのよ。」
「ううん、メイミが良いです。彼女以上に信頼できる人はいませんから。だからきっと守って下さいね。」
「そう、分かったわ。お任せなさい。貴女もメイミもきっと守ってあげるわ。お父様もお兄様も頼りになるって知っているでしょう?」
「はい!」
そうよ。
以前の世界では身内にもたくさんの敵がいたわ。
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