【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』

ブヒ太郎

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追加エピソード

追加エピソード⑳:凱旋と昇格

魔術師ギルドの重厚な扉が厳かな音を立てて開かれると、建物内に溜まっていた静謐な空気と入れ替わるように、外の活気が流れ込んできた。

ゼロス達が石造りの階段を降りていく。

西に傾きかけた陽の光を受け、黄金色に輝くネクサスの街並みが目に飛び込んできた。行き交う馬車の車輪の音、遠くから響く売り子の呼び声――それら全てが、懐かしい日常の風景として彼らを迎えた。

ゼロスが肺いっぱいに外の空気を吸い込み、大きく背伸びをした。

「んぁー…久々に我が家に戻ってきたって感じだなぁ」

エメルダが髪を風になびかせながら振り返った。

「ゼロス、今回は世話になったな」

ゼロスは眩しそうに目を細め、軽く手を振った。

「ん? まぁ、いいってことよ、元はイレインからの依頼だったしな」

エメルダは少し考え込むような表情を浮かべた。

「そういえば、そうだったな…」

そこへ、シェルが二人に近づいてきた。彼はすでに街の喧騒に意識を向けているようだった。

「じゃぁ、俺はそろそろ戻るぜ。そうだ、ゼロス」

ゼロスが振り返った。

「ん?なんだ?」

シェルは意味ありげに片方の口角を上げた。

「あとで、冒険者ギルドに行けよ。ザックの旦那が首を長くして待ってると思うぜ」

ゼロスは少し考えて頷いた。

「ん?そっか、ならあとで行こうかな、アリシアさん達はどうする?」

アリシアは柔らかな笑みを返した。

「私もご一緒に致します」

ルナが元気よく手を挙げた。

「あたしもあたしもっ!」

その声を、エメルダの氷のような鋭い声が制した。

「待て、ルナ」

ルナはびくりと肩を震わせて振り返った。

「へ?」

エメルダは逃がさないと言わんばかりの真剣な眼差しで、ルナを見つめた。

「お前は魔術師ギルドに残って、修行してもらう」

ルナは素っ頓狂な驚きの声を上げた。

「え?えぇぇ!?」

エメルダは威圧的に腕を組んだ。

「なんだ?文句あるのか?お前は私の弟子であり、レオにもお前に修行をつける。と約束しているはずだ」

ルナは縋るような目でレオを見た。

「レ、レオォォォォ」

レオは申し訳なさそうに苦笑いを浮かべた。

「…あはは、諦めて修行つけてもらおうよ、ルナ」

ゼロスも可笑しそうに笑いながら言った。

「まぁ、様子はあとで見に来るからよ、頑張るんだなルナ」

アリシアも同情を含んだ優しい声をかけた。

「応援してますよ、ルナさん」

ルナは今にも泣き出しそうな顔で叫んだ。

「うわぁぁぁぁぁん、二人ともぉぉぉぉ」

エメルダは観念した弟子を見て、満足そうに頷いた。

「ではな、ゼロス。また共に動く機会は増えるであろうが、その時は頼む」

ゼロスは軽く手を挙げた。

「あいよ、任された」

隅に控えていたお付きの魔術師が、恐る恐る、遠慮がちに口を開いた。

「…では、よろしいでしょうか? エメルダ様、ご確認いただきたい書類が山のように溜まっておりますので」

エメルダは天を仰ぎ、深いため息をついた。

「わかった。行くぞ、ルナ」

ルナは魂が抜けたように力なく答えた。

「…ふぁぃ…」

レオが慌てて後を追うように声をかけた。

「あ、僕もついて行きますよ」

エメルダは少し意外そうに眉を上げた。

「殊勝だな、レオ…なら、ついでに私の雑務でも手伝ってもらおうか、当然給金は出そう」

レオはパッと表情を明るくし、嬉しそうに答えた。

「ありがとうございますっ!」

魔術師ギルドの前で、ゼロスはシェルに向き直り声をかけた。

「シェル、お前はこれからどうすんだ?」

シェルは肩をすくめた。

「ん?俺か?俺は待たせてるパーティメンバーに会ってくるさ」

ゼロスは拳を握った。

「そうか、また一緒に働く機会があったらよろしく頼むぜ」

シェルもニッと笑い、同じように拳を突き出した。

「あぁ、その時は頼りにしてるぜ」

二人の拳が、軽く打ち合わされた。乾いた音が小さく響いた。

シェルはヒラヒラと手を振りながら、すでに夜の気配を纏い始めた歓楽街の方へと歩き出した。通りには魔導ランプのネオンが瞬き始めており、その背中はすぐに雑踏の中へと溶けていった。

アリシアがその背中を見送りながら呟いた。

「頼りになる人でしたね」

ゼロスは頷いた。

「そうだな、長い間Aランクパーティーのリーダー張ってるやつだから、色々経験値が違うんだろうよ」

アリシアは穏やかに微笑んだ。

「ふふ…では我々も参りましょうか?」

ゼロスも笑って答えた。

「ああ、行こうぜ、アリシアさん」

二人は冒険者ギルドに向かって歩き出した。石畳を踏む足音が、心地よいリズムを刻んでいた。

冒険者ギルドの重い扉をくぐると、そこは汗と酒、そして土埃の混じった独特の熱気に満ちていた。

受付には、ゼロスの顔なじみである受付員のラインが座っていた。

雑踏の向こうにゼロスの姿を認めたラインは、勢いよく席から立ち上がった。

「ゼロスッ!?」

その悲鳴にも似た大きな声は、喧騒に包まれていたギルド内の空気を一瞬で凍りつかせた。

グラスをぶつけ合う音も、クエストボード前の談笑も止まり、無数の視線が針のようにゼロスたちへと降り注いだ。

やがて、さざ波が広がるように冒険者たちがざわめき始めた。

「おい…あれって『始まりの雫』のゼロスじゃねぇか?」

「マジかよ…ヴァレリウスでユニークモンスター討伐したって噂の…」

「双頭の魔人を倒したって本当なのか?」

「あの一般職のゼロスが?信じられねぇ…」

「でも、エメルダと一緒に戦ったって聞いたぜ」

「エメルダと共闘できるってことは、相当な実力だろ…」

「つーか、あのヒーラーも一緒だな…落ちこぼれって言われてたのに」

「ユニークモンスター討伐だぞ?もう別格だろ」

好奇と畏敬の入り混じった視線。だが、ゼロスはそんな空気を気にする様子もなく、軽く手を挙げた。

「よぉ、ライン、久しぶりだな」

アリシアも一歩も引かず、丁寧にお辞儀をした。

「ご無沙汰しております」

ラインは一度大きく深呼吸し、震える口調をなんとか整えた。

「…お待ちしておりました…ザックギルド長が戻ってきたら、ギルド長室に来るように承っております…」

ゼロスは周囲の反応を楽しみつつ、感心したように呟いた。

「切り替え早ぇなぁ」

ラインに案内され、二人は視線の波を割ってギルド員専用通路を通っていった。

ラインが重厚な木の扉をノックした。

「ギルド長、『始まりの雫』のゼロス殿とアリシア殿をお連れしました」

室内から、よく通る快活な声が響いた。

「おぉ!入れ入れ!」

扉が開かれ、二人は中に入った。

ゼロスが気軽な様子で手を挙げる。

「おっす!ギルド長久しいな!」

ザックは書類から顔を上げ、呆れたように笑った。

「久しいな!じゃねぇよ、戦士ギルドの手伝いで、シレっとユニークモンスターなんざ討伐しやがって」

ゼロスはわざとらしく肩をすくめ、首を振った。

「いやぁ、あれには流石の俺も参ったぜぇ」

ザックは鼻で笑った。

「へ…よく言うぜ…まぁとりあえず、座れよ」

ゼロスは軽く返事をした。

「へいへい」

アリシアはスカートの裾を整え、丁寧にお辞儀をしてから座った。

「失礼致します」

ラインが頭を下げた。

「では、私はお茶をご用意致します」

ラインが給湯室へと消えた。

ザックは姿勢を正し、真剣な表情で二人を見つめた。その眼光には、トップランカーを見定める鋭さが宿っていた。

「まぁ、話は当然わかってるよな、お前らは遭遇回数が稀で、強力なユニークモンスター『双頭の魔人』を討伐したことにより、確定でSランクパーティー上位層に上り詰めることになった」

ゼロスは天井を仰ぎ、感慨深げに呟いた。

「こないだまで、最下位からスタートだったのになぁ、早いもんだぜ」

アリシアも静かに頷いた。

「そうですね、ゼロスさんとパーティを組んで、まだ1カ月経った程度でしょうか…?」

ザックは驚いた表情を浮かべた。

「早いなんてもんじゃねぇよ、ギルド史上最速でのランクアップだ」

ゼロスは目を丸くして声を上げた。

「…は?エメルダが最速だろ?」

ザックは首を横に振った。

「あの大魔術師でも、3ケ月は掛かってんよ」

ゼロスは口を開けたまま呆然とした。

「…なんとまぁ…」

アリシアも口元に手を当て、驚きを隠せなかった。

「…それは…」

ザックは二人の反応を見て、満足そうに笑った。

「一気に有名なパーティーの仲間入りだな」

ゼロスは眉を寄せて困った顔をした。

「まじか…ダンジョン攻略するときも目立つようになっちまうなぁ」

アリシアも少し心配そうに呟いた。

「今までみたいに、静かに攻略というわけにもいかなくなりますね」

ザックは顎に手を当て、少し考え込んだ。

「あ…そうか、Sランクパーティー上位勢が何してるかはお前ら、知らないのか」

ゼロスは不思議そうに尋ねた。

「高難易度ダンジョンの攻略じゃないのか?」

ザックは首を横に振った。

「いや…それはSランクに入って中堅までがやる仕事で、上位層は各国から来るスタンピード寸前のダンジョンの制御が主だってる」

アリシアは納得したように頷いた。

「…だから、普段ネクサスでもSランクパーティーの方々はお見掛けせずに、上がAランクパーティの方々ばかりなんですね」

ザックは肩をすくめた。

「まぁ、Sランクパーティー自体が数少ないってのもあるがね」

その時、ラインが部屋に戻ってきた。

彼女がお茶とお茶菓子をテーブルに並べると、湯気とともに芳醇な茶葉の香りが漂い、張り詰めていた室内の空気が少しだけ和らいだ。

ザックは礼を言った。

「ありがとよ」

ゼロスがラインに声をかけた。

「ん?ライン、お前自分の分、忘れてないか?」

ラインは呆れるような顔をした。

「仕事中だ…」

ゼロスは香りの良いお茶を一口啜りながら尋ねた。

「そっか、しかし、その依頼が来ない間は何してればいいんだ?」

アリシアもカップを手に、心配そうに言った。

「そうですね…いくら最上位ランクとはいっても依頼がないのであれば、生活に困ってしまいますよね…」

ザックは背もたれに深く体を預け、気楽そうに答えた。

「あん?その間はのんびりしてろよ、どうせ少し休んだら、どこからともなく声がかかるってのが最上位ランクってもんだ」

ゼロスは安心したように頷いた。

「ま…一応、ルーメンで稼いだ金もあるしなぁ」

ザックは思い出したように指を鳴らした。

「あぁ、ルーメンといえば、戦士ギルドにお前らを召喚した代金が振り込まれてるはずだから、今度受け取りに行けよ。一応、お前ら、あそこの客人ってことになってんだから」

ゼロスは顔を綻ばせて嬉しそうに笑った。

「なら、暫くは生活には困らなさそうだなぁ」

アリシアも穏やかに微笑んだ。

「ふふ…それなら安心ですね」

ザックは手を振った。

「ま、それまでは暫くネクサスでゆっくりしてな」

ゼロスはカップを置き、席を立ち上がった。

「あいよー」

アリシアも席を立ち、優雅な動作で丁寧にお辞儀をした。

ゼロスが部屋から出ようとドアノブに手をかけた際、ザックから声がかかった。

「あぁ、ゼロス。言ってなかったな…Sランク昇格おめでとう…苦労が報われたな」

ゼロスは振り返り、ザックを見てふっと笑った。

「あぁ、ありがとよ」

そう言って、二人は部屋を出ていった。

扉が閉まり、再び静かになった部屋で、ザックが独り言のように呟いた。

「…あいつがSランクか。出来る奴とは思っていたが…」

ラインも盆を抱えながら、感慨深げに答えた。

「そうですね、ゼロスのやつは根性はあれど、ジョブは一般職…それが戦闘職ひしめく冒険者ギルドの最上位に来るなんて…」

ザックは窓の外、夕焼けに染まる街を遠い目で見つめた。

「Aランクくらいには、成れると思っていたが…まぁ、世の中、何があるかわかったもんじゃねぇな」

ラインは静かに頷いた。

「そうですね、ギルド長」

冒険者ギルドを出ると、外はすっかり夕暮れ時を迎えていた。

どこからともなく、食欲をそそる香ばしい匂いが風に乗って流れてくる。

ゼロスが隣を歩くアリシアに声をかけた。

「…そだ、アリシアさん、飯でも食いに行かないか?」

アリシアは嬉しそうに答えた。

「あら?いいですね、ご一緒致しますわ。どちらへ参りますか?」

ゼロスは通りの向こうを眺め、懐かしそうに笑った。

「おやっさんのところに、久々に顔出そうかな、と」

アリシアは微笑んだ。

「楽しみですね」

二人は飲食街のはずれにある、年季の入った店目掛けて歩き出した。

石畳に落ちる建物の影は長く伸び、空は茜色から藍色へと変わりつつある。夕暮れの柔らかな橙色の光が、新たなスタートを切った二人の背中を、優しく温かく照らしていた。
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