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彰編 マジで恋する一日前 後編
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そしてこの後、大きなテレビの画面の中に、
キラキラと輝く豪華な城の階段と、
それはそれは美しい、金髪美人のシンデレラが現れて……
☆☆☆☆☆
「えっ?もうこんな時間になっていたの?
もうすぐ時計の針が12時になってしまうわ、急いで帰らなくては!」
「待って下さい姫!姫ーー!
なんて逃げ足の早い姫なんだ……ん?なんだこれは!
これはまさか…愛しい姫が落としたガラスの靴なのか?」
て感じの王道的で有名な
一番盛り上がる佳境の場面が放送されていたから
思わず彰は心の中でブツブツと……
(ガラスの靴のシンデレラねぇ……
まぁ確かにドラマティックな演出だとは思うけど、
俺にはこの王子の気持ちがサッパリ理解できないね。
だってこの時の王子はシンデレラと寝ていない筈なのに
どうしてこんなに無我夢中で女を追いかけているんだ?
もしもこの後シンデレラをベッドに誘って相性が悪かったら、
マジでこの王子はどうするつもりなんだ?つうかこの男は何?
まさかシンデレラと一晩ダンスを踊っただけで、
運命の恋に落ちたとでも言うつもりなのか?馬鹿馬鹿しい……)
こうして今日も長々と
理解不能な王子の事をボロクソに叩いていたけれど
それと同時に感が鋭い彰は今まさに
(でも璃音がパールカフェで初めて玲を見た時も……
まるでさっきの王子みたいに一人で突然パニクって、
問答無用で玲から目が離せなくなっていたよなぁ確か……)
このタイミングで、あの時の璃音を思い出したので……
(なぁ璃音、ここ最近のお前はいつも、玲と一緒に暮らせるだけで
毎日が最高に幸せだと言っているが、最高の女って…一体どんな女なんだ?)
なんて事をついつい密かに呟いてみたが
そうは言っても結局自分は孤高の独身主義なので
(まぁ実際…幸せそうなお前と玲ちゃんを見ていると、
なんだか羨ましいなと思う事も、極々たまにあるけれど、
だからと言って俺は多分、一生誰とも結婚なんてしないだろうな。
だって考えてもみろよ?たった一人の女に縛られる生活なんて
常識的に有り得ないだろ?想像しただけで寒気がするだろう?
でもまぁ、璃音よりも金を持っている資産家の女が相手なら、
形だけの政略結婚って奴をしてやってもいいかなぁ、フフフッ…)
こうして今夜もハイテンションな彰はこのままの勢いで
今から資産家のセフレに電話をかけようとしていたのに
このタイミングで次の瞬間
Prrrrr!と鳴り響いた彰のスマホの画面には……
二ヶ月前に関係を絶った筈の元セフレ~ではなくて、
仕事の為に利用していたタクシー会社の社長の娘の以下略の~、
兎に角なんと、25回目の電話番号がデカデカと表示されていたから
「おいおい、またこの鬱陶しい女かよ…もういい加減にしてくれよ!」
と思わず本音を漏らした彰は直ちに女の番号を拒否しようと思ったが
この女はもう既に、この二ヶ月の間に25回も電話番号を変えているので
(つまりこの女の着信を拒否しても意味はないって事か……
龍崎コーポの社員旅行で無料のバスをチャーターする為に
たった一回軽~く寝てやっただけなのに、これは流石にウザすぎるだろこの女!)
とイライラしながらも
このまま着信が鳴り続けたらスマホが壊れてしまうので
とりあえず黙って通話ボタンを押した彰は深い溜め息を付きながら
「もしもし彰さん?私、毎日貴方に電話をしてるのに、
どうして貴方は私に連絡をしてくれないの?ねぇ彰さん聞いてる?
二ヶ月前にいきなり貴方が私に言った事は嘘ですわよね?
もう私には飽きたから、親密な付き合いは終わりにしますだなんて、
そんな酷い事!あれは本心じゃないでしょ?あの言葉は嘘よね彰さん!」
と、まぁ……
とにかく喋るヤバい女のマシンガントークを無言で聞いていたけれど
この手の女は感情の起伏が激しくて、そして必ずと言っていい位に、
「そもそも貴方は私の何が不満なの?
私は黒岩交通グループの一人娘なのよ?」
て感じで兎に角プライドが高いから
親がそれなりの金を持っている女と付き合う場合はどんなに長くても
半年以内で全ての女との関係を断ってきたのに、今回ばかりは運悪く……
「どうしてずっと無言なの?黙ってないでなんとか言ってよ!」
と高飛車な態度の黒岩高子にダイレクトアタックをされたので!
(あぁウザい!マジでウザい!今すぐ消えろよお前!)
とは言えない紳士的な彰は今回の電話で高子との関係を全て清算する為に
「しかし貴女もしつこい人ですねぇ。
何度、電話番号を変えても結果は何も変わりませんよ?
いいですか黒岩さん、貴女の事が飽きたから終わりにしたと言うよりも、
もう貴女には用がないから関係を絶ったんですよ。これでも俺の言葉が分からないなら……
一度病院に行かれた方がよろしいかと存じますよ?では蛇の様にしつこい高子さん、永遠にさようなら!」
こうしてキツい言葉でハッキリと別れを告げて電話を切った筈なのに……
まさか翌日の午後、蛇の様にダイレクトな高子が歓楽街まで張り付いてくるとは
この時の彰は夢にも思っていなかった。
キラキラと輝く豪華な城の階段と、
それはそれは美しい、金髪美人のシンデレラが現れて……
☆☆☆☆☆
「えっ?もうこんな時間になっていたの?
もうすぐ時計の針が12時になってしまうわ、急いで帰らなくては!」
「待って下さい姫!姫ーー!
なんて逃げ足の早い姫なんだ……ん?なんだこれは!
これはまさか…愛しい姫が落としたガラスの靴なのか?」
て感じの王道的で有名な
一番盛り上がる佳境の場面が放送されていたから
思わず彰は心の中でブツブツと……
(ガラスの靴のシンデレラねぇ……
まぁ確かにドラマティックな演出だとは思うけど、
俺にはこの王子の気持ちがサッパリ理解できないね。
だってこの時の王子はシンデレラと寝ていない筈なのに
どうしてこんなに無我夢中で女を追いかけているんだ?
もしもこの後シンデレラをベッドに誘って相性が悪かったら、
マジでこの王子はどうするつもりなんだ?つうかこの男は何?
まさかシンデレラと一晩ダンスを踊っただけで、
運命の恋に落ちたとでも言うつもりなのか?馬鹿馬鹿しい……)
こうして今日も長々と
理解不能な王子の事をボロクソに叩いていたけれど
それと同時に感が鋭い彰は今まさに
(でも璃音がパールカフェで初めて玲を見た時も……
まるでさっきの王子みたいに一人で突然パニクって、
問答無用で玲から目が離せなくなっていたよなぁ確か……)
このタイミングで、あの時の璃音を思い出したので……
(なぁ璃音、ここ最近のお前はいつも、玲と一緒に暮らせるだけで
毎日が最高に幸せだと言っているが、最高の女って…一体どんな女なんだ?)
なんて事をついつい密かに呟いてみたが
そうは言っても結局自分は孤高の独身主義なので
(まぁ実際…幸せそうなお前と玲ちゃんを見ていると、
なんだか羨ましいなと思う事も、極々たまにあるけれど、
だからと言って俺は多分、一生誰とも結婚なんてしないだろうな。
だって考えてもみろよ?たった一人の女に縛られる生活なんて
常識的に有り得ないだろ?想像しただけで寒気がするだろう?
でもまぁ、璃音よりも金を持っている資産家の女が相手なら、
形だけの政略結婚って奴をしてやってもいいかなぁ、フフフッ…)
こうして今夜もハイテンションな彰はこのままの勢いで
今から資産家のセフレに電話をかけようとしていたのに
このタイミングで次の瞬間
Prrrrr!と鳴り響いた彰のスマホの画面には……
二ヶ月前に関係を絶った筈の元セフレ~ではなくて、
仕事の為に利用していたタクシー会社の社長の娘の以下略の~、
兎に角なんと、25回目の電話番号がデカデカと表示されていたから
「おいおい、またこの鬱陶しい女かよ…もういい加減にしてくれよ!」
と思わず本音を漏らした彰は直ちに女の番号を拒否しようと思ったが
この女はもう既に、この二ヶ月の間に25回も電話番号を変えているので
(つまりこの女の着信を拒否しても意味はないって事か……
龍崎コーポの社員旅行で無料のバスをチャーターする為に
たった一回軽~く寝てやっただけなのに、これは流石にウザすぎるだろこの女!)
とイライラしながらも
このまま着信が鳴り続けたらスマホが壊れてしまうので
とりあえず黙って通話ボタンを押した彰は深い溜め息を付きながら
「もしもし彰さん?私、毎日貴方に電話をしてるのに、
どうして貴方は私に連絡をしてくれないの?ねぇ彰さん聞いてる?
二ヶ月前にいきなり貴方が私に言った事は嘘ですわよね?
もう私には飽きたから、親密な付き合いは終わりにしますだなんて、
そんな酷い事!あれは本心じゃないでしょ?あの言葉は嘘よね彰さん!」
と、まぁ……
とにかく喋るヤバい女のマシンガントークを無言で聞いていたけれど
この手の女は感情の起伏が激しくて、そして必ずと言っていい位に、
「そもそも貴方は私の何が不満なの?
私は黒岩交通グループの一人娘なのよ?」
て感じで兎に角プライドが高いから
親がそれなりの金を持っている女と付き合う場合はどんなに長くても
半年以内で全ての女との関係を断ってきたのに、今回ばかりは運悪く……
「どうしてずっと無言なの?黙ってないでなんとか言ってよ!」
と高飛車な態度の黒岩高子にダイレクトアタックをされたので!
(あぁウザい!マジでウザい!今すぐ消えろよお前!)
とは言えない紳士的な彰は今回の電話で高子との関係を全て清算する為に
「しかし貴女もしつこい人ですねぇ。
何度、電話番号を変えても結果は何も変わりませんよ?
いいですか黒岩さん、貴女の事が飽きたから終わりにしたと言うよりも、
もう貴女には用がないから関係を絶ったんですよ。これでも俺の言葉が分からないなら……
一度病院に行かれた方がよろしいかと存じますよ?では蛇の様にしつこい高子さん、永遠にさようなら!」
こうしてキツい言葉でハッキリと別れを告げて電話を切った筈なのに……
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この時の彰は夢にも思っていなかった。
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