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006:開眼

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え、試合はどうなったて?そりゃあ、まあね。いろいろあったというか無かったというか。
えーっと、なんといいますかあっさり勝ってしまいました。別段ジルさんが弱かっとかそんなこと言ってませんよ、マジで。
そーゆう訳で、説明するほどの事もないというか………勿論説明しますが。

まず、試合開始と同時にジルさんが突っ込んで来ました。そこで脊髄反射で避けようと体を動かしたところて………思ったよりジルさんの動きが遅く感じたので避ける動作に入りつつ片手剣でジルさんの武器をかるーく弾き懐に潜り込んで肘鉄を鳩尾に食らわせただけという簡単なお仕事です、ウソです。そこまで簡単では無かったのですが、領主様から見たらそんな感じだったと思います。はい。

っとまあ案外楽勝で勝てた訳なんですが、はっきり言ってこの試合なんか途中からどうでもよくなっていたんですね。

それというもの魔眼が開眼……というかその力を解放したというか能力を発揮しちゃいまして。

その名もチャラチャラッチャラ~かんていすきるー。

はい、っという訳で鑑定スキルを使用できるよになりました。

使い方は簡単。鑑定したいものを右目でみます。右目に鑑定したいものの情報が映し出されます。それを読みます。理解します。おしまい。

まあー、なんといいますか。ここで鑑定スキルを発動させられるとは思いませんでした。ジルさんのステータスなんて丸分かりだったし。


ジルバート  男  二十五歳  人族

スキル       片手剣Lv.2

状態    興奮


………個人情報についてはノーコメントで。


それにしても魔眼って右目だけだったんですね。てっきり両目だと思っていましたが………。
とりあえず、使えるようにはなったのは良いのですが何らかの条件を満たしたから開眼したのでしょうか?そもそも開眼条件ってあるのでしょうか?時間的な問題で開眼したということであればこれからの試行錯誤が無意味なってしまいます。
できれば他の地図、読解のスキルの入手方法や他のスキルもあるかもしれないという事なので、それらの参考になればと思って淡い期待を持っていたのですが。

とりあえずこれはこれで良いとしましょう。ちなみに俺のステータスはというと


佐藤  勉    男    十七歳    人族

スキル        片手剣Lv.MAX

状態       正常

となっている。


片手剣Lv.MAXってレベル幾つなんだろう?っと内心思ってはいるが、強いことには変わらないので良いとしよう。

それよりもだ!身近に羨ましいほどのステータスの持ち主がいる!


ララ    女     十一歳     ???

スキル    魔法Lv.0   (火、水、風、土、光、闇、超位、空間)

状態     正常

魔法だよ!魔法!
せっかくファンタジーな世界に転生したっていうのに魔法使いじゃなくて剣士とか………別に悪くはないんだけどね。
まあ、それはそれとして種族名が本来表記されているところが???ってどういうことだ?システムエラーとかか?もしくは両親が他種族同士だったとかか?
まあ、あまり気にしても仕方がないと思うが、他の兵士やら屋敷のメイドやらのステータスも後で見てみたが特に変わったような奴はいなかった。

うーん。そのうちなんとかなるかな。

そんな事よりも、っと言うかこっちがメインか(ジルさん弱かったし)。ララとの関係だよ!
俺としてはあまり気にしていないんだがな………胃が痛いよ。
さっきはステータスを確認するためにチラッと様子を見てきた(ストーカーじゃないよ)のだが、顔をあわせるのが怖い。この世界に来て一番初めに会ったのが彼女だったから何となく思い入れもあり、なるべく好きなようにさせてあげたいのだけど。



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