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男女のデーモンバスター2
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なるほど、まあ、ここは人間の街中だしな。言ってみればこいつらの縄張りだ。
領域が完全に隔絶されてるならともかく、こんな街中で異界化すれば、周りの人間もその影響のせいで困るってことか。
この土地に人の家が建ち、発展して街になっていく前は、
草木と土くれだらけのこの場所に他のスーパーナチュラル達が住み着いていたんだろうけどな。
まあ、それも時代の流れという奴だ。ここでバンシーを助けても他のデーモンバスターがやって来るだけだろうよ。
人間もスーパーナチュラルも生き残る(注二十一)為に必死ってことだ。
注二十一「スーパーナチュラルが人間の定義で生きているかどうかはここでは問うな。白けるからな」
俺は二人を交互に見やった。歳の頃は十七、八という所か。
「所で君はアカデミーの生徒かな?その召喚用デバイスは、アカデミーで最初に支給されるものだよね?」
「ああ、これは俺がアカデミーで貰ったもんだ」
別に召喚用デバイス自体は金さえ払えば、アカデミーに限らずどこからでも入手できるんだけどな。
それこそ専用のアプリなんかも出回ってるみたいだし。
ただ、ここで下手に否定しても意味はなさそうだから俺は正直に打ち明けた。
「へえ、その歳で悪霊狩りなんて将来有望じゃないの」
女が俺を見つめる。少々嫌な感じがするな。ちなみにバンシーは逃げも隠れも襲いもせず、未だにそこに突っ立っている。
律儀なバンシーだな。俺ならとっとと、この二人の魂を肉体から解放してる所だが(注二十二)。
注二十二「人間の肉体から魂を解放してやる手っ取り早い方法は、そいつの首をねじ切っちまうことだ」
「それでそのバンシー、一体どうするつもりだ?狩るっていうんなら、せめて苦しまずに狩ってやれよ」
「わかってるわよ」
再び、二人がバンシーの方へと向き合った。全く、呑気なもんだな。最初にこいつらに声をかけたのは俺だけど。
女がバンシー目掛けて銃弾を放った。同時に男がバンシーをボウイナイフで斬りつける。
それでようやくバンシーが反応し、男に向かって<苦悶の叫び>を発した。
どす黒い煙が噴出する。
間一髪で男がバンシーの魔法を避けた。<苦悶の叫び>は対象者の肉体と精神に激しい苦痛を与える呪文だ。
ただの人間がまともに喰らえば、強いショックのせいで一時的に行動不能に陥るだろうな。
あるいはそのまま発狂しちまうか。
男が<エナジーボルト>を放ってバンシーの動きを牽制する。
その間に女がありったけの銃弾をバンシーに浴びせた。
その間中、俺とレブは黙ってバンシーとデーモンバスターの戦いを眺めていた。
高みの見物だ。
女の銃撃に怯んだ隙を突いて、男がバンシーの胸板をナイフで刺し貫いた。
それでお終いだ。バンシーの輪郭がぼやけると、そのまま溶け崩れていった。
こうなることが分かっていたなら、俺がバンシーを食ったほうが良かったかもしれないな。
後悔したところで後の祭りだけど。
「ちょっと手こずったけど、今回も無事に倒せたわね」
「ああ、そうだな」
男が胸にぶら下げた五芒星のペンタクルをバンシーの成れの果てにかざした。
吸収のペンタクルだ。人間はこうやって倒したデーモンからソウルプラズマを回収する。
回収したソウルプラズマの使い道は様々だ。
使用者の強化に使ってもいいし注二十三)、他のスーパーナチュラルとの取引や、あるいはエネルギーとして売ってもいい。
注二十三「それだったら俺みたいに食えばいい。そんな七面倒臭いことなんかせずにな。一番効率よく強くなれるぞ。
ついでにスーパーナチュラルになれば、おめでとう。俺達の仲間入りだ」
女が瘴気の薄れた異界に浄化の護符を貼り付ける。途端に異界が収縮しはじめた。
狩場が減ったな。残念だ。
ここに残っていても仕方がないと感じた俺は、黙って部屋から出ようとした。
その時、男のが立ち去ろうとした俺に声を掛けてきた。
十
あの二人のデビルバスターは俺と同じアカデミーに通う学生だったらしい。
俺達三人はアカデミーの食堂でコーヒーを飲んでいた。国産のコーヒー豆で作ったものだ。
悪くない味だった。これまで輸入に頼っていた作物も水耕栽培で賄えるようになってきている。
「それで明は今、どのレベルまで行ったんだ?ランクとかは?」
明は俺が憑依した赤ん坊に付けられた名前だ。読みは「アキラ」になる。
男──浦召カズマが矢継ぎに俺に質問してくる。
俺はランクはないし、レベルも前に聞いたけど忘れたと答えた。
領域が完全に隔絶されてるならともかく、こんな街中で異界化すれば、周りの人間もその影響のせいで困るってことか。
この土地に人の家が建ち、発展して街になっていく前は、
草木と土くれだらけのこの場所に他のスーパーナチュラル達が住み着いていたんだろうけどな。
まあ、それも時代の流れという奴だ。ここでバンシーを助けても他のデーモンバスターがやって来るだけだろうよ。
人間もスーパーナチュラルも生き残る(注二十一)為に必死ってことだ。
注二十一「スーパーナチュラルが人間の定義で生きているかどうかはここでは問うな。白けるからな」
俺は二人を交互に見やった。歳の頃は十七、八という所か。
「所で君はアカデミーの生徒かな?その召喚用デバイスは、アカデミーで最初に支給されるものだよね?」
「ああ、これは俺がアカデミーで貰ったもんだ」
別に召喚用デバイス自体は金さえ払えば、アカデミーに限らずどこからでも入手できるんだけどな。
それこそ専用のアプリなんかも出回ってるみたいだし。
ただ、ここで下手に否定しても意味はなさそうだから俺は正直に打ち明けた。
「へえ、その歳で悪霊狩りなんて将来有望じゃないの」
女が俺を見つめる。少々嫌な感じがするな。ちなみにバンシーは逃げも隠れも襲いもせず、未だにそこに突っ立っている。
律儀なバンシーだな。俺ならとっとと、この二人の魂を肉体から解放してる所だが(注二十二)。
注二十二「人間の肉体から魂を解放してやる手っ取り早い方法は、そいつの首をねじ切っちまうことだ」
「それでそのバンシー、一体どうするつもりだ?狩るっていうんなら、せめて苦しまずに狩ってやれよ」
「わかってるわよ」
再び、二人がバンシーの方へと向き合った。全く、呑気なもんだな。最初にこいつらに声をかけたのは俺だけど。
女がバンシー目掛けて銃弾を放った。同時に男がバンシーをボウイナイフで斬りつける。
それでようやくバンシーが反応し、男に向かって<苦悶の叫び>を発した。
どす黒い煙が噴出する。
間一髪で男がバンシーの魔法を避けた。<苦悶の叫び>は対象者の肉体と精神に激しい苦痛を与える呪文だ。
ただの人間がまともに喰らえば、強いショックのせいで一時的に行動不能に陥るだろうな。
あるいはそのまま発狂しちまうか。
男が<エナジーボルト>を放ってバンシーの動きを牽制する。
その間に女がありったけの銃弾をバンシーに浴びせた。
その間中、俺とレブは黙ってバンシーとデーモンバスターの戦いを眺めていた。
高みの見物だ。
女の銃撃に怯んだ隙を突いて、男がバンシーの胸板をナイフで刺し貫いた。
それでお終いだ。バンシーの輪郭がぼやけると、そのまま溶け崩れていった。
こうなることが分かっていたなら、俺がバンシーを食ったほうが良かったかもしれないな。
後悔したところで後の祭りだけど。
「ちょっと手こずったけど、今回も無事に倒せたわね」
「ああ、そうだな」
男が胸にぶら下げた五芒星のペンタクルをバンシーの成れの果てにかざした。
吸収のペンタクルだ。人間はこうやって倒したデーモンからソウルプラズマを回収する。
回収したソウルプラズマの使い道は様々だ。
使用者の強化に使ってもいいし注二十三)、他のスーパーナチュラルとの取引や、あるいはエネルギーとして売ってもいい。
注二十三「それだったら俺みたいに食えばいい。そんな七面倒臭いことなんかせずにな。一番効率よく強くなれるぞ。
ついでにスーパーナチュラルになれば、おめでとう。俺達の仲間入りだ」
女が瘴気の薄れた異界に浄化の護符を貼り付ける。途端に異界が収縮しはじめた。
狩場が減ったな。残念だ。
ここに残っていても仕方がないと感じた俺は、黙って部屋から出ようとした。
その時、男のが立ち去ろうとした俺に声を掛けてきた。
十
あの二人のデビルバスターは俺と同じアカデミーに通う学生だったらしい。
俺達三人はアカデミーの食堂でコーヒーを飲んでいた。国産のコーヒー豆で作ったものだ。
悪くない味だった。これまで輸入に頼っていた作物も水耕栽培で賄えるようになってきている。
「それで明は今、どのレベルまで行ったんだ?ランクとかは?」
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