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水族館に行って来た2
しおりを挟む第17話 水族館に行って来た2
「中央フロア」
?『ようこそ!「中央フロア」へ!此処は、館内で1番の広さがあるよ!』
シャチ丸『やあ!僕は!この水族館のマスコットキャラ!シャチ丸だよ!』
ファルス『あっ…今それどころじゃないんだ…』
ドラゴン『えっ…誰?』
クラーケン『…』
シャチ丸(あっ…これ…「ターゲット層」…間違えたかも…)
クラーケン『此処がですか…』
クラーケン『では…』
トンッ
ブククッ…
シャチ丸「えっ!?魚たちが集まって来た!?」
ドラゴン『これが…クラーケンの力…その名も「海への命令(パラダイスオーダー)」ね…』
ドラゴン(あの…「奥の手」に比べれば…まだ可愛いもんよ…)
クラーケン『私から…貴方たちに問います。』
能力2「海への命令(パラダイスオーダー)」
・自身が、海に対してどんな命令も下せる。
・その領域は、海で暮らすどんな生命までも対象となる。
・また、水分を含むものなら自身が操ることが可能であり、どんな自身に対してのダメージも水分を吸収することで瞬時に回復する。
クラーケン『貴方達が人間たちをどう思っているのかを…』
「どうなってる!?」
「まるで…彼女の問いに応えているみたいだ。」
クラーケン『…』
ファルス「ゴクリ…」
クラーケン『なるほど…』
クラーケン『どうやら…誤解だったようですね!皆さん驚かせてごめんなさい!』
ファルス「いきなり軽くなった!?」
ファルス『で?どうだったんだ?クラーケン?』
瑠華『お魚さん達は、どう答えていたのですか?』
クラーケン『海にあるゴミは…今も…その海で暮らす魚達を傷つけています。』
クラーケン『この世界に来た頃…それは、私が以前から見て来た海とは…随分異なっていました。』
クラーケン『この海で見て来た光景は…どれも…私の心を沈めさせるものです。』
クラーケン『私も怪物と言えど…生きております。もちろん…数多の「海の幸」を味わって来ました。』
クラーケン『ですが…生きるため以外に傷つけたことは一度もありません…』
クラーケン『海に誓って…』
クラーケン『では…それを人間たちに置き換えてみましょう…生きるため以外に傷つけていないかどうかを…』
ファルス『それは…』
瑠華『…』
ドラゴン(まあ…私も邪魔をされなければ傷つけることはないわね…)
ドラゴン(「この世のものではない」とか…「神の敵」とか…散々な言われようだったけど…理由もなしに傷つけることは私でもしないわ…)
ドラゴン(その点…)
クラーケン『海岸に流れ着く数多のゴミの山…海に流れる汚水…人間たちが作った作って来た文明が…海を汚している…』
クラーケン『私が何故…海で探索を続けているのか…』
ファルス『まさか…クラーケン…』
クラーケン『この世界に来た頃から…ずっと…人間たちが残し続けて来たゴミを片付けていました。』
ドラゴン(あっ…私は何もしてなかった…ただ銀河系を1つ破壊しただけじゃん…)
クラーケン『それでも…ゴミは減ることは無い…それだけ…人間たちが残して来たものは大きいのです。』
クラーケン『ですが…その背景に…すべての人間たちがそうではない…これもまた事実です。』
クラーケン『それを踏まえた上で…また、人類の皆さんの寿命が延びましたね!』
ファルス「また!?さり気無い発言!?」
クラーケン『ごめんなさい!せっかくの楽しい雰囲気を壊してしまって…』
クラーケン『私もつい…怒りを抑えられなくなってしまいました。』
ファルス『まだ、これからだ。なあ…瑠華…』
瑠華『はい!これから盛り上げていきましょう!』
千鶴(死ぬかと思った…)
未彩(?)
ドラゴン(これはこれで…面白いものが見えたわね…)
ドラゴン(このまま…クラーケンを怒らせても…怒りが鎮まる前に陸が無くなるだけだし…肉も少なくなるから…その時は、私も止めに入るつもりだったけど…)
ドラゴン(その必要は無かったね…)
それから…皆んな…必死になってこの空気を盛り上げようとしていた。
ファルス『クラーケン…見てみろ!これがショーだぞ!』
ファルス『まるで…人間たちがシャチやイルカと思いを通じ合わせているみたいだな!なあ…瑠華…』
瑠華『はい…そう見えます。』
クラーケン『…』
ドラゴン(気持ちを切り替え切れてないわ…これ…)
千鶴(集中できない…)
未彩(皆んなどうしたんだろ…)
だが…誰も「気まずさ」には勝てなかった…
それと同時に…
「これチョイス…ミスったわ(ね)…」
「おまけ」
ファルス←「クラーケンの怖さはなんとなく分かっていた…」
瑠華←「クラーケンの正体を知っていた為…その事態の重さにいち早く気付いた。」
千鶴←「その場の緊張感は、何となく勘付いていた。」
未彩←「クラーケンの正体を知らなかった為…気づくことはもちろんできなかった。」
ドラゴン←「クラーケンとバトったことが過去にあり…もちろん…長い付き合いが故に…クラーケンの性格や嫌いなものまで知っていた…」
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