Sオナ! ~SランクDNAの精子だけど、今回どう見てもオ○ニーです~○~○

巻き爪たろう

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○~第3章~○ SランクDNAの秘密

2射精目! スパ次郎

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 夢の中で、卵子と名乗る土田膣美さんと会話できたのは嬉しかった。最後変なお婆さんが入って来たけど。

(卵子か……)

 そう。
 それは僕たち精子の終着駅、最終目標、“受精”。

 そう言えば会話の最後に“会いたい”って言ってくれていたような気がする。
 そう思うと胸が高鳴り、頭頂部の割れ目から酵素がピュッと出た。
 ※いやらしい表現ではありません

(僕も、膣美さんに会ってみたい!)

 この時、僕は生まれて初めて“射精”を意識した。
 うん!

「膣美さんに会いたい! 会って、今日みたいに話をしたい! お互いの国のこと、学校のこと、友達のこと、そして…… これからのこと!」

 そう思うと胸が高まり、頭頂部の割れ目から酵素がピュッと出た。
 ※いやらしい表現ではありません(2回目)

「しかし……」
 
 僕は夢の中で置き去りの状態となっていた。
 なかなか覚めない夢…… こんなの初めてだ。
 
「っていや待てよ? いつから夢なんだ? いつ寝たんだ?」

 僕は記憶を呼び覚ました。
 確か…… じいちゃんとトモハルとムーの4人でSランクDNAの付与式を見に、ゴールデンキャッスル(通称:金城)前の国民集会広場に行って……

「あっ! そうそう! じいちゃんが入れ歯を持ったままイベントを楽しんでたんだっけ」

 そして王様がSランクDNAの金玉を真っ二つに割っちゃって、それで、2つの金卵になってが光り輝きだして…… 宙に浮いて…… 僕の…… 真上に落ちて…… 来……


――もしかして、僕、死んだ?


 え? マジで?
 いやいやいや待てよ! いや待てよ! マジかよ!
 え? え? もしかして僕、この真っ暗な空間で永遠に過ごすの?
 だから夢から覚めないってことなの?

 かつてない恐怖と孤独が力を合わせて僕に襲いかかろうとし、僕は発狂寸前だった。
 そのとき、

『いや、死んでへんで』

 声が聞こえた。
 僕は藁をも掴む想いで辺りを見回した。

「あっ!」

 真っ暗な空間に二筋の光が灯された。
 光はゆっくり強さを増し、僕の方に近づいてくる。

(あの光だ……)

 僕はすぐに理解した。
 そう。
 その光は、SランクDNAの金卵が放つ“あの”光だ。

 そしてどんどん僕の方へ近づいてきて、ついに声の主の姿が露わになった。
 とても小さい生き物のようだ。

「だ、誰?」
『ワイはスパ次郎じろう。スパ次郎や』

 スパ次郎と2回名乗った大阪弁の生き物(暫定)は、体長20㎝くらいの大きさで、金卵の殻を頭から目元までスッポリ被っており、下半身は真っ黒のナニカだった。手足は小さいながらも付いている。
 原理は分からないが、何故か宙に浮いていた。

『スパ次郎や』
「う、うん…… それは分かったって。君は一体何者なの?」
『ワイは精子の精。言わば精精やな(ドヤ)』

(別にうまくないと思う)

『そしてこっちの金卵はSランクDNAや』

 二つとも僕が最後に見た時よりもかなり小さくなっていた。

「で、さっき言ってたけど、僕は本当に死んでないの?」
『せや。死んでへんで。今は気絶してるだけや』
「なんで気絶してるの?」
『なんでってそら…… ワイらがお前の上に落ちたからやんけ』

 その瞬間僕はスパ次郎を右手で掴み、力いっぱい握りしめた!

『痛い痛い痛い痛い! 待て待て! ちょっと待って! それには理由があるんや!』
「なんの理由があってお前ともう1つの金卵が僕の上に落ちて来るんだよ!」
『それは…… SランクDNAがお前を選んだからに決まってるやんけ! はよ放せや!』

(え?)

『はぁー(裏声)! 死ぬかと思たわ』
「ど、どどどういうこと?」
『あのな、よう聞きや。お前はこのSランクDNAに選ばれた精子なんや。それでな、SランクDNAを付与させるためにはこの空間、つまり夢の環境設定が必要やねん。A~DランクのDNAは現実世界で付与されるか知らんけど、Sランクの場合はこの場所でしか付与でけへんねん。それだけ特別なんや』

 スパ次郎がそう言うと、隣の金卵がパカッと割れ、中から虹色に光り輝く二重らせん構造のDNAが姿を現した。
 その美しい姿たるや、僕が見てきた美しいものランキングだんとつの1位だった。
 ※ちなみに2位が深田恭子で、3位はスカイハイ時代の釈由美子だ。

 僕がSランクDNAのあまりの美しさに見惚れていると、SランクDNAの方から僕の頭部に近づき、頭頂部の割れ目からスーッと入って行ってしまった。痛みはなく何の違和感もなかった。

(こ、これって……)


『おめでとう! 今日からお前がSランクDNAの精子やっ!』

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